←前へ　　　トップへ　　　次へ→
		6. Piyaṅkarasuttaṃ
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Piyaṅkara		名	a	男	依（属）		神名、ピヤンカラ
			suttaṃ	sīv	名	a	中	単	主	経、糸
		訳文
		「ピヤンカラ経」（『相応部』10-6）
		240-1.
		240. Ekaṃ samayaṃ āyasmā anuruddho sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Ekaṃ		数	代的	男	単	副対	一、とある
			samayaṃ	saṃ-i	名	a	男	単	副対	時
			āyasmā		形	ant	男	単	主	尊者、具寿
			anuruddho		名	a	男	単	主	人名、アヌルッダ
			sāvatthiyaṃ		名	ī	女	単	処	地名、サーヴァッティー
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			viharati	vi-hṛ	動	現	能	単	三	住する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			jetavane		名	a	中	単	処	地名、ジェータ林、祇樹、祇園
			anāthapiṇḍikassa		名	a	男	単	属	人名、アナータピンディカ、給孤独
			ārāme.		名	a	男	単	処	園
		訳文
		あるとき尊者アヌルッダは、サーヴァッティーのジェータ林、アナータピンディカ園に住していた。
		240-2.
		Tena kho pana samayena āyasmā anuruddho rattiyā paccūsasamayaṃ paccuṭṭhāya dhammapadāni bhāsati.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Tena		代	代的	男	単	副具	それ、彼、それによって、それゆえ
			kho		不変	‐	‐	‐	‐	じつに、たしかに
			pana		不変	‐	‐	‐	‐	また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて
			samayena		名	a	男	単	副具	時
			āyasmā		形	ant	男	単	主	尊者、具寿
			anuruddho		名	a	男	単	主	人名、アヌルッダ
			rattiyā		名	i	女	単	処	夜
			paccūsa		名	a	男	持		早朝
			samayaṃ	saṃ-i	名	a	男	単	副対	時
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			paccuṭṭhāya	prati-ud-sthā	動	連	‐	‐	‐	立ち上がる、立って迎える
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			dhamma	dhṛ	名	a	男中	依（属）		法
			padāni	pad?	名	a	中	複	対	足、句
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			bhāsati.	bhāṣ	動	現	能	単	三	話す、語る
		訳文
		さてそのとき、尊者アヌルッダは、夜の早朝時に起き上がり、諸々の法句をとなえた。
		240-3.
		Atha kho piyaṅkaramātā yakkhinī puttakaṃ evaṃ tosesi –
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Atha		不変	‐	‐	‐	‐	ときに、また、そこに
			kho		不変	‐	‐	‐	‐	じつに、たしかに
			piyaṅkara		名	a	男	依（属）		神名、ピヤンカラ
			mātā		名	ar	女	単	主	母
			yakkhinī		名	ī	女	単	主	夜叉女
			puttakaṃ		名	a	男	単	対	小児
			evaṃ		不変	‐	‐	‐	‐	このように、かくの如き
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			tosesi –	tuṣ	動	ア	能	単	三	満足させる、喜ばせる
		訳文
		ときにピヤンカラの母である夜叉女が、子をこのようにあやした。
		240-4.
		‘‘Mā saddaṃ kari piyaṅkara, bhikkhu dhammapadāni bhāsati;
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			‘‘Mā		不変	‐	‐	‐	‐	なかれ
			saddaṃ		名	a	男	単	対	音、声、語
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			kari	kṛ	動	ア	能	単	三	なす
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			piyaṅkara,		名	a	男	単	呼	神名、ピヤンカラ
			bhikkhu	bhikṣ	名	u	男	単	主	比丘
			dhamma	dhṛ	名	a	男中	依（属）		法
			padāni	pad?	名	a	中	複	対	足、句
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			bhāsati;	bhāṣ	動	現	能	単	三	話す、語る
		訳文
		「♪ピヤンカラよ、音声をなすなかれ。比丘が法句を唱えている。
		240-5.
		Api [api (sī.)] ca dhammapadaṃ vijāniya, paṭipajjema hitāya no siyā.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Api		不変	‐	‐	‐	‐	〜もまた、けれども、たとえ
			ca		不変	‐	‐	‐	‐	と、また、そして、しかし
			dhamma	dhṛ	名	a	男中	依（属）		法
			padaṃ		名	a	中	単	対	句、足
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			vijāniya,	vi-jñā	動	連	‐	‐	‐	了知する、識知する
			paṭipajjema	prati-pad	動	願	能	複	一	向かって歩く、行動する、遂行する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			hitāya	dhā	名過分	a	中	単	与	有益な、利益
			no		代	代的	‐	複	属	私たち
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			siyā.	as	動	願	能	単	三	ある、なる
		訳文
		♪もし法句を知って実践したならば、我々の利益のためとなる。
		240-6.
		‘‘Pāṇesu ca saṃyamāmase, sampajānamusā na bhaṇāmase;
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			‘‘Pāṇesu	pra-an	名	a	男	複	処	生物、生類、生命
			ca		不変	‐	‐	‐	‐	と、また、そして、しかし
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			saṃyamāmase,	saṃ-yam	動	現	反	複	一	自制する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			sampajāna	saṃ-pra-jñā	形	a	‐	依（具）		正知の、意識的な、故意の
			musā		不変	‐	‐	‐	‐	虚妄に、偽って
			na		不変	‐	‐	‐	‐	ない
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			bhaṇāmase;	bhaṇ	動	現	反	複	一	話す、語る
		訳文
		♪我々は、諸々の生類に対する〔暴力の〕自制をなすべし。意図的な嘘を語るべからず。
		240-7.
		Sikkhema susīlyamattano [susīlamattano (sī. ka.)], api muccema pisācayoniyā’’ti.
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			Sikkhema	śak　意	動	願	能	複	一	学ぶ、学得する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			susīlam		形	a	中	単	対	善戒の
			attano,		名	an	男	単	属	自己、我
			api		不変	‐	‐	‐	‐	〜もまた、けれども、たとえ
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			muccema	muc　受	動	願	能	複	一	脱する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			pisāca		名	a	男	依（属）		鬼、悪鬼、吸血鬼、食人鬼
			yoniyā’’		名	i	女	単	奪	胎、生、起源
			ti.		不変	‐	‐	‐	‐	と、といって、かく、このように、ゆえに
		訳文
		♪自己に善戒を学得すべし。悪鬼の胎を脱するべし」と。
		メモ
		・異版の形を採用。
	←前へ　　　トップへ　　　次へ→