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		6. Paccanīkasuttaṃ
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Paccanīka		名形	a	男	依（属）		反対の、逆の、敵、反論、違義
			suttaṃ	sīv	名	a	中	単	主	経、糸
		訳文
		「反論経」（『相応部』7-16）
		202-1.
		202. Sāvatthinidānaṃ.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Sāvatthinidānaṃ. (201-1.)
		訳文
		サーヴァッティーでのことである。
		202-2.
		Tena kho pana samayena paccanīkasāto nāma brāhmaṇo sāvatthiyaṃ paṭivasati.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Tena		代	代的	男	単	副具	それ、彼、それによって、それゆえ
			kho		不変	‐	‐	‐	‐	じつに、たしかに
			pana		不変	‐	‐	‐	‐	また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて
			samayena		名	a	男	単	副具	時
			paccanīkasāto		名	a	男	単	主	人名、パッチャニーカサータ
			nāma		名	an	中	単	副対	と、という名の、じつに
			brāhmaṇo	bṛh	名	a	男	単	主	婆羅門
			sāvatthiyaṃ		名	ī	女	単	処	地名、サーヴァッティー
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			paṭivasati.	prati-vas	動	現	能	単	三	住む、居を構える
		訳文
		さてその時、パッチャニーカサータという名の婆羅門が、サーヴァッティーに居を構えていた。
		メモ
		・パッチャニーカサータは「反論を喜ぶ者」の意。『原始』は「つむじ曲がり」としている。
		202-3.
		Atha kho paccanīkasātassa brāhmaṇassa etadahosi –
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Atha		不変	‐	‐	‐	‐	ときに、また、そこに
			kho		不変	‐	‐	‐	‐	じつに、たしかに
			paccanīkasātassa		名	a	男	単	属	人名、パッチャニーカサータ
			brāhmaṇassa	bṛh	名	a	男	単	属	婆羅門
			etad		代	代的	中	単	主	これ
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			ahosi –	bhū	動	ア	能	単	三	ある、なる
		訳文
		ときにパッチャニーカサータ婆羅門に、この〔思い〕がおこった。
		202-4.
		‘‘yaṃnūnāhaṃ yena samaṇo gotamo tenupasaṅkameyyaṃ.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			‘‘yaṃnūnāhaṃ yena samaṇo gotamo tenupasaṅkameyyaṃ. (201-7.)
		訳文
		「私は沙門ゴータマへ近づいてみてはどうか。
		202-5.
		Yaṃ yadeva samaṇo gotamo bhāsissati taṃ tadevassāhaṃ [tadeva sāhaṃ (ka.)] paccanīkāssa’’nti [paccanīkassanti (pī.), paccanīkasātanti (ka.)].
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Yaṃ		代	代的	中	単	主	（関係代名詞）
			yad		代	代的	中	単	主	（関係代名詞）
			eva		不変	‐	‐	‐	‐	まさに、のみ、じつに
			samaṇo	śram	名	a	男	単	主	沙門
			gotamo		名	a	男	単	主	人名、ゴータマ
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			bhāsissati	bhāṣ	動	未	能	単	三	言う、語る
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			taṃ		代	代的	中	単	対	それ
			tad		代	代的	中	単	対	それ
			eva		不変	‐	‐	‐	‐	まさに、のみ、じつに
			assa		代	代的	男	単	属	これ
			ahaṃ		代	代的	‐	単	主	私
			paccanīko		名形	a	男	単	主	反対の、逆の、敵、反論、違義
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			assa’’n	as	動	願	能	単	一	ある、なる
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			ti.		不変	‐	‐	‐	‐	と、といって、かく、このように、ゆえに
		訳文
		沙門ゴータマが語るそれぞれのこと。そのそれぞれへ、私は彼の反論者となってやろう」と。
		202-6.
		Tena kho pana samayena bhagavā abbhokāse caṅkamati.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Tena		代	代的	男	単	副具	それ、彼、それによって、それゆえ
			kho		不変	‐	‐	‐	‐	じつに、たしかに
			pana		不変	‐	‐	‐	‐	また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて
			samayena		名	a	男	単	副具	時
			bhagavā		名	ant	男	単	主	世尊
			abbhokāse		名	a	男	単	処	露地、野外
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			caṅkamati.	kram　強	動	現	能	単	三	経行する、散歩する
		訳文
		さてそのとき世尊は野外で経行されていた。
		202-7.
		Atha kho paccanīkasāto brāhmaṇo yena bhagavā tenupasaṅkami;
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Atha		不変	‐	‐	‐	‐	ときに、また、そこに
			kho		不変	‐	‐	‐	‐	じつに、たしかに
			paccanīkasāto		名	a	男	単	主	人名、パッチャニーカサータ
			brāhmaṇo	bṛh	名	a	男	単	主	婆羅門
			yena		代	代的	中	単	具	（関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」）
			bhagavā		名	ant	男	単	主	世尊
			tena		代	代的	中	単	具	それ、彼、それによって、それゆえ
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			upasaṅkami;	upa-saṃ-kram	動	ア	能	単	三	近づいた
		訳文
		そこでパッチャニーカサータ婆羅門は、世尊へ近づいた。
		202-8.
		upasaṅkamitvā bhagavantaṃ caṅkamantaṃ etadavoca –
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			upasaṅkamitvā	upa-saṃ-kram	動	連	‐	‐	‐	近づく
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			bhagavantaṃ		名	ant	男	単	対	世尊
			caṅkamantaṃ	kram　強	現分	ant	男	単	対	経行する、散歩する
			etad		代	代的	中	単	対	これ
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			avoca –	vac	動	ア	能	単	三	いう
		訳文
		近づいて、経行する世尊へ言った。
		202-9.
		‘bhaṇa samaṇadhamma’nti.
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			‘bhaṇa	bhaṇ	動	命	能	単	二	話す、語る
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			samaṇa	śram	名	a	男	依（属）		沙門
			dhamma’n	dhṛ	名	a	男中	単	対	法
			ti.		不変	‐	‐	‐	‐	と、といって、かく、このように、ゆえに
		訳文
		「あなたは沙門の法を述べられよ」と。
		202-10.
		‘‘Na paccanīkasātena, suvijānaṃ subhāsitaṃ;
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			‘‘Na		不変	‐	‐	‐	‐	ない
			paccanīka		名形	a	男	有（属）		反対の、逆の、敵、反論、違義
			sātena,		名形	a	中→男	単	具	可意なる、悦意の、愉快、喜悦
			suvijānaṃ	su-vi-jñā	形	a	中	単	主	知りやすい
			subhāsitaṃ;	su-bhāṣ	過分	a	中	単	主	善く説かれた
		訳文
		〔世尊曰く〕「♪反論を楽しむ者（パッチャニーカサータ）によっては、善く説かれたことも、たやすくは知り得ない。
		202-11.
		Upakkiliṭṭhacittena, sārambhabahulena ca.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Upakkiliṭṭha	upa-kliś	過分	a	‐	有（持）		雑染の、不浄の
			cittena,	cit	名	a	中→男	単	具	心
			sārambha	radh	名	a	男	有（持）		激情
			bahulena		形	a	男	単	具	多い
			ca.		不変	‐	‐	‐	‐	と、また、そして、しかし
		訳文
		♪雑染の心ある、激情多き者によっては。
		202-12.
		‘‘Yo ca vineyya sārambhaṃ, appasādañca cetaso;
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			‘‘Yo		代	代的	男	単	主	（関係代名詞）
			ca		不変	‐	‐	‐	‐	と、また、そして、しかし
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			vineyya	vi-nī	動	願	能	単	三	調伏する、教導する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			sārambhaṃ,	rabh	名	a	男	単	対	激情、憤激
			appasādañ	a-pra-sad	名	a	男	単	対	不信、不喜
			ca		不変	‐	‐	‐	‐	と、また、そして、しかし
			cetaso;	cit	名	as	中	単	属	心
		訳文
		♪しかし、心の激情と不信を調伏し、
		202-13.
		Āghātaṃ paṭinissajja, sa ve [sace (syā. kaṃ. ka.)] jaññā subhāsita’’nti.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Āghātaṃ		名	a	男	単	対	瞋恚、瞋害、害心
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			paṭinissajja,	prati-ni-sṛj	動	連	‐	‐	‐	捨てる、捨離する
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			sa		代	代的	男	単	主	それ、彼
			ve		不変	‐	‐	‐	‐	じつに
			述語	語根	品詞	活用	態	数	人称	意味
			jaññā	jñā	動	願	能	単	三	知る
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			subhāsita’’n	su-bhāṣ	過分	a	中	単	主	善く説かれた
			ti.		不変	‐	‐	‐	‐	と、といって、かく、このように、ゆえに
		訳文
		♪害心を捨てたならば、その者は善く説かれたことを知るであろう」
		202-14.
		Evaṃ vutte, paccanīkasāto brāhmaṇo bhagavantaṃ etadavoca –
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			Evaṃ vutte, paccanīkasāto brāhmaṇo bhagavantaṃ etadavoca – (201-39.)
			paccanīkasāto		名	a	男	単	主	人名、パッチャニーカサータ
		訳文
		このように言われて、パッチャニーカサータ婆羅門は、世尊へこう言った。
		202-15.
		‘‘abhikkantaṃ, bho gotama, abhikkantaṃ, bho gotama…pe…
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			‘‘abhikkantaṃ, bho gotama, abhikkantaṃ, bho gotama…pe… (201-40.)
		訳文
		「素晴らしい、尊者ゴータマよ。素晴らしい、尊者ゴータマよ……
		202-16.
		upāsakaṃ maṃ bhavaṃ gotamo dhāretu ajjatagge pāṇupetaṃ saraṇaṃ gata’’nti.
			語	語根	品詞	語基	性	数	格	意味
			upāsakaṃ maṃ bhavaṃ gotamo dhāretu ajjatagge pāṇupetaṃ saraṇaṃ gata’’nti. (201-41.)
		訳文
		……尊者ゴータマは私を、今日以降、命ある限り帰依をなした優婆塞であるとご記憶下さい」と。
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