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     10. Ghaṭīkārasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ghaṭī    ī 依(属) 鉢、瓶  
      kāra  kṛ a 依(属) 行為、作者 →陶工  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「陶工経」(『相応部』1-50  
                       
                       
                       
    50-1.                
     50. ‘‘Avihaṃ upapannāse, vimuttā satta bhikkhavo;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Avihaṃ    a 無煩天  
      upapannāse,    過分 a 往生した、再生した  
      vimuttā  vi-muc 過分 a 解脱した  
      satta     
      bhikkhavo;  bhikṣ u 比丘  
    訳文                
     〔神霊曰く〕「♪無煩天へ生まれ変わった七人の比丘が解脱した。  
    メモ                
     ・不還として転生した後、阿羅漢果に達したということであろう。『註』は「無煩梵天界における転生の直後に阿羅漢果の解脱によって解脱した者たち」avihābrahmalokasmiṃ upapattisamanantarameva arahattaphalavimuttiyā vimuttā. としている。なお五部浄居の第一である無煩天については『長部』「大譬喩経」【神々の告知】のメモなども参照。  
                       
                       
                       
    50-2.                
     Rāgadosaparikkhīṇā, tiṇṇā loke visattika’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Rāga  raj a 貪、貪欲、染  
      dosa    a 有(持) 瞋恚  
      parikkhīṇā,  pari-kṣi 過分 a 消尽した、滅尽した  
      tiṇṇā  tṛ 過分 a 渡った、度脱した、超えた  
      loke    a 世界、世間  
      visattika’’n    ā 執着、愛着  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪貪欲と瞋恚が消尽し、世における執着を度脱した」  
                       
                       
                       
    50-3.                
     ‘‘Ke ca te ataruṃ paṅkaṃ [saṅgaṃ (sī. syā.)], maccudheyyaṃ suduttaraṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ke    代的 何、誰  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      te    代的 それら、彼ら  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ataruṃ  tṛ 能反 渡る  
      語根 品詞 語基 意味  
      paṅkaṃ,    a 泥、汚泥、泥土  
      maccu    u 依(属) 死、死神、死王  
      dheyyaṃ  dhā 名未分 a 領域、布置  
      suduttaraṃ;  su-dur-tṛ a 極めて超えがたい  
    訳文                
     〔世尊曰く〕「♪しからば、極めて超えがたい死王の領域たる泥土を渡ったその者たちは何者か。  
                       
                       
                       
    50-4.                
     Ke hitvā mānusaṃ dehaṃ, dibbayogaṃ upaccagu’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ke    代的 何、誰  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hitvā  捨てる、捨断する  
      語根 品詞 語基 意味  
      mānusaṃ    名形 a 男中 人間の、人女の  
      dehaṃ,    a 身体  
      dibba    a 依(属) 天の  
      yogaṃ  yuj a 軛、繋縛  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upaccagu’’n  upa-ati-gam 能反 過ぎ去った、逃げた  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪何者たちが、人の身を捨て、天の繋縛を逃れたのか」  
                       
                       
                       
    50-5.                
     ‘‘Upako palagaṇḍo ca, pukkusāti ca te tayo;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Upako    a 人名、ウパカ  
      palagaṇḍo    a 人名、パラガンダ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      pukkusāti    i 人名、プックサーティ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      te    代的 それら、彼ら  
      tayo;     
    訳文                
     〔神霊曰く〕「♪ウパカ、パラガンダ、プックサーティの三人に、  
                       
                       
                       
    50-6.                
     Bhaddiyo khaṇḍadevo ca, bāhuraggi ca siṅgiyo [bahudantī ca piṅgayo (sī.)];  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhaddiyo    a 人名、バッディヤ  
      khaṇḍadevo    a 人名、カンダデーヴァ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      bāhuraggi    i 人名、バーフラッギ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      siṅgiyo;    a 人名、シンギヤ  
    訳文                
     ♪バッディヤ、カンダデーヴァ、バーフラッギ、またシンギヤである。  
                       
                       
                       
    50-7.                
     Te hitvā mānusaṃ dehaṃ, dibbayogaṃ upaccagu’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te    代的 それら、彼ら  
      hitvā mānusaṃ dehaṃ, dibbayogaṃ upaccagu’’nti. (50-4.)  
    訳文                
     ♪彼らが、人の身を捨て、天の繋縛を逃れたのである」  
                       
                       
                       
    50-8.                
     ‘‘Kusalī bhāsasī tesaṃ, mārapāsappahāyinaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kusalī    ī 善き女、善巧女  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsasī  bhāṣ 語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      tesaṃ,    代的 それら、彼ら  
      māra  mṛ a 依(属) 魔、死魔  
      pāsa    a 依(属)  
      pahāyinaṃ;  pra-hā in 捨断する  
    訳文                
     〔世尊曰く〕「♪魔の罠を捨断した彼らについて、汝は善巧に語る。  
                       
                       
                       
    50-9.                
     Kassa te dhammamaññāya, acchiduṃ bhavabandhana’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Kassa    代的 何、誰  
      te    代的 それら、彼ら  
      dhammam  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      aññāya,  ā-jñā よく知る  
      acchiduṃ  chid 能反 断ち切る  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhava  bhū a 依(属) 有、存在、生存、幸福、繁栄  
      bandhana’’n  bandh a 結縛、結節  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪彼らは誰の法をよく知って、有の繋縛を断ち切ったのか」  
                       
                       
                       
    50-10.                
     ‘‘Na aññatra bhagavatā, nāññatra tava sāsanā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Na    不変 ない  
      aññatra    不変 他所で、除いて  
      bhagavatā,    ant 世尊  
      na    不変 ない  
      aññatra    不変 他所で、除いて  
      tava    代的 あなた  
      sāsanā;  śās a 教え、教説  
    訳文                
     〔神霊曰く〕「♪世尊より他になし。汝の教説より他になし。  
                       
                       
                       
    50-11.                
     Yassa te dhammamaññāya, acchiduṃ bhavabandhanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Yassa    代的 (関係代名詞)  
      te dhammamaññāya, acchiduṃ bhavabandhanaṃ. (50-9.)  
    訳文                
     ♪彼らはその〔汝の〕法をよく知って、有の繋縛を断ち切った。  
                       
                       
                       
    50-12.                
     ‘‘Yattha nāmañca rūpañca, asesaṃ uparujjhati;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yattha    不変 〜ところのその場所、〜の所  
      nāmañ    an  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      rūpañ    a 色、物質、肉体、形相  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      asesaṃ    a 副対 残りなき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      uparujjhati;  upa-rudh 受 滅する、破壊する  
    訳文                
     ♪〈名〉と〈色〉が余すことなく滅するような、  
    メモ                
     ・『相応部』1-23「繋縛経」にパラレル。  
                       
                       
                       
    50-13.                
     Taṃ te dhammaṃ idhaññāya, acchiduṃ bhavabandhana’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 男中 それ  
      te dhammaṃ idhaññāya, acchiduṃ bhavabandhana’’nti. (50-9.)  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
    訳文                
     ♪そこ(仏教)において、彼らはその法をよく知って、有の繋縛を断ち切ったのである」  
                       
                       
                       
    50-14.                
     ‘‘Gambhīraṃ bhāsasī vācaṃ, dubbijānaṃ sudubbudhaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Gambhīraṃ    a 深い、甚深の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsasī  bhāṣ 語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      vācaṃ,  vac ā 言葉、語  
      dubbijānaṃ  dur-vi-jñā a 了知しがたい  
      sudubbudhaṃ;  su-dur-budh a 極めてさとりがたい  
    訳文                
     〔世尊曰く〕「♪了知しがたく、極めてさとりがたい甚深の言葉を、汝は語る。  
                       
                       
                       
    50-15.                
     Kassa tvaṃ dhammamaññāya, vācaṃ bhāsasi īdisa’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Kassa    代的 何、誰  
      tvaṃ    代的 あなた  
      dhammam  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      aññāya,  ā-jñā よく知る  
      語根 品詞 語基 意味  
      vācaṃ  vac ā 言葉、語  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsasi  bhāṣ いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      īdisa’’n    a かくのごとき  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪汝は誰の法をよく知ってそのような言葉を発したのか」  
                       
                       
                       
    50-16.                
     ‘‘Kumbhakāro pure āsiṃ, vekaḷiṅge [vehaḷiṅge (sī.), vebhaḷiṅge (syā. kaṃ.)] ghaṭīkaro;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kumbha    a 依(属) 瓶、水瓶  
      kāro  kṛ a 行為、作者 →陶工  
      pure    不変 前、過去  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āsiṃ,  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      vekaḷiṅge    a 地名、ヴェーカリンガ  
      ghaṭī    ī 依(属) 鉢、瓶  
      karo;  kṛ 名形 a なす、手 →陶工  
    訳文                
     〔神霊曰く〕「♪私はかつてヴェーカリンガにおける陶工であった。陶師として、  
                       
                       
                       
    50-17.                
     Mātāpettibharo āsiṃ, kassapassa upāsako.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Mātā    ar  
      petti  pra-i 名形 i 依(属) 父、餓鬼、亡者、死霊  
      bharo  bhṛ a 養う、保つ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āsiṃ,  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      kassapassa    a 人名、カッサパ  
      upāsako.    a 優婆塞  
    訳文                
     ♪父母を養いつつ、カッサパ〔仏〕の優婆塞であった。  
                       
                       
                       
    50-18.                
     ‘‘Virato methunā dhammā, brahmacārī nirāmiso;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Virato  prati-vi-ram 過分 a 離れた  
      methunā    a 淫欲  
      dhammā,  dhṛ a 男中  
      brahmacārī  bṛh, car in 梵行者  
      nirāmiso;    a 無食味、無雑染、離材、非物質の  
    訳文                
     ♪淫法を離れた、無雑染の梵行者であった。  
                       
                       
                       
    50-19.                
     Ahuvā te sagāmeyyo, ahuvā te pure sakhā.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Ahuvā  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      te    代的 あなた  
      sagāmeyyo,    名形 a 同村の、同郷の  
      ahuvā  同上  
      te    代的 あなた  
      pure    不変 前、過去  
      sakhā.    友、仲間  
    訳文                
     ♪私は汝の同郷者であり、私は汝のかつての友であった。  
    メモ                
     ・ほんらいahuvāは二、三人称であって一人称ならばahuvaとなる筈だが、音韻の関係で長音化したものと見た。  
                       
                       
                       
    50-20.                
     ‘‘Sohamete pajānāmi, vimutte satta bhikkhavo;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘So    代的 それ、彼  
      aham    代的  
      ete    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāmi,  pra-jñā 知る、了知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      vimutte  vi-muc 過分 a 解脱した  
      satta     
      bhikkhavo;  bhikṣ u 比丘  
    訳文                
     ♪それで私は、彼ら七人の解脱した比丘たちを知っているのである。  
                       
                       
                       
    50-21.                
     Rāgadosaparikkhīṇe, tiṇṇe loke visattika’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Rāgadosaparikkhīṇe, tiṇṇe loke visattika’’nti. (50-2.)  
      parikkhīṇe,  pari-kṣi 過分 a 消尽した、滅尽した  
      tiṇṇe  tṛ 過分 a 渡った、度脱した、超えた  
    訳文                
     ♪貪欲と瞋恚が消尽し、世における執着を度脱した者たちを」  
                       
                       
                       
    50-22.                
     ‘‘Evametaṃ tadā āsi, yathā bhāsasi bhaggava;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      etaṃ    代的 これ  
      tadā    不変 そのとき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āsi,  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsasi  bhāṣ いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhaggava;    a 人名、バッガヴァ  
    訳文                
     〔世尊曰く〕「♪バッガヴァよ、そのとおりである。そのとき汝は、汝が言うとおりの者であった。  
                       
                       
                       
    50-23.                
     Kumbhakāro pure āsi, vekaḷiṅge ghaṭīkaro;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Kumbhakāro pure āsi, vekaḷiṅge ghaṭīkaro; (50-16.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āsi,  as ある、なる  
    訳文                
     ♪汝はかつてヴェーカリンガにおける陶工であった。陶師として、  
                       
                       
                       
    50-24.                
     Mātāpettibharo āsi, kassapassa upāsako.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Mātāpettibharo āsi, kassapassa upāsako. (50-17.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āsi,  as ある、なる  
    訳文                
     ♪父母を養いつつ、カッサパ〔仏〕の優婆塞であった。  
                       
                       
                       
    50-25.                
     ‘‘Virato methunā dhammā, brahmacārī nirāmiso;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Virato methunā dhammā, brahmacārī nirāmiso; (50-18.)  
    訳文                
     ♪淫法を離れた、無雑染の梵行者であった。  
                       
                       
                       
    50-26.                
     Ahuvā me sagāmeyyo, ahuvā me pure sakhā’’ti.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Ahuvā  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      me    代的  
      sagāmeyyo, ahuvā me pure sakhā’’ (50-19.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪汝は私の同郷者であり、汝は私のかつての友であった」  
                       
                       
                       
    50-27.                
     ‘‘Evametaṃ purāṇānaṃ, sahāyānaṃ ahu saṅgamo;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      etaṃ    代的 これ  
      purāṇānaṃ,    名形 a 中→男 昔の、以前の、古い  
      sahāyānaṃ    a 朋友、仲間、僚友  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahu  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅgamo;  saṃ-gam a 会合、交際  
    訳文                
     ♪かくのごときこの〔対話〕が、かつての友人たちの邂逅であった。  
    メモ                
     ・『註』は合誦者たちの偈という。  
                       
                       
                       
    50-28.                
     Ubhinnaṃ bhāvitattānaṃ, sarīrantimadhārina’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ubhinnaṃ    二つ、両方  
      bhāvita  bhū 使 過分 a 有(持) 修習された  
      attānaṃ,    an 自己、我  
      sarīra    a 身体、遺体  
      antima    a 依(属) 最後の  
      dhārina’’n  dhṛ in 保持者  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪自己を修習し、最後身の保持者となった二人の。  
                       
                       
                       
     Ādittavaggo pañcamo.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Āditta  ā-dīp 過分 a 依(属) 点火した、燃えた  
      vaggo    a 章、品  
      pañcamo.    a 第五の  
    訳文                
     〔『相応部』「有偈篇」「諸天相応」〕第五〔品〕「燃焼品」〔おわり〕。  
                       
                       
                       
     Tassuddānaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 それ、彼  
      uddānaṃ –  ud-dā a 摂頌  
    訳文                
     その摂頌は、  
                       
                       
                       
     Ādittaṃ kiṃdadaṃ annaṃ, ekamūlaanomiyaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ādittaṃ  ā-dīp 過分 a 点火した、燃えた  
      kiṃ    代的 依(対) 何、なぜ、いかに  
      dadaṃ  a 〜を与える、施す  
      annaṃ,    a 食べ物  
      eka    代的 一、とある  
      mūla    a 根、根本  
      anomiyaṃ;    a 最高の、優れた  
    訳文                
     ♪「燃焼〔経〕」、「何施〔経〕」、「食物〔経〕」、「一根〔経〕」、「無欠〔経〕」、  
    メモ                
     ・Anomanāmaṃという記述からして、Anomaを無欠という意味の固有名詞(釈尊の異名)ととって経名も「アノーマ経」とし、anomiyaṃは「アノーマの」と解すべきかも知れない。  
                       
                       
                       
     Accharāvanaropajetaṃ, maccharena ghaṭīkaroti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Accharā    ā 仙女、水精  
      vana    a 依(属) 森、林  
      ropa    a 植樹、栽培  
      jetaṃ,    a 男(中) 人名、ジェータ  
      maccharena    名形 a 慳吝の、もの惜しみする  
      ghaṭī    ī 依(属) 鉢、瓶  
      karo  kṛ 名形 a 行為、作者 →陶工  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪「仙女〔経〕」、「植林〔経〕」、「ジェータ〔林経〕」、「慳吝〔経〕」、「陶工〔経〕」である。  
                       
                       
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