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     6. Accharāsuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Accharā    ā 依(属) 仙女、水精  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「仙女経」(『相応部』1-46  
    メモ                
     ・ここでのaccharāは天女、仙女と言うよりは、PTS辞書の言うとおりギリシャ神話でいうnymphのような存在が想定されているように思われるので「水精」のほうがよいか。  
                       
                       
                       
    46-1.                
     46. ‘‘Accharāgaṇasaṅghuṭṭhaṃ, pisācagaṇasevitaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Accharā    ā 依(属) 仙女、水精  
      gaṇa    a 依(具) 衆、群衆  
      saṅghuṭṭhaṃ,  saṃ-ghus 使 過分 a ならされた、響かされた  
      pisāca    a 依(具) 鬼、悪鬼、吸血鬼  
      gaṇa    a 依(具) 衆、群衆  
      sevitaṃ;  sev 過分 a 親しまれた、従われた  
    訳文                
     〔神霊曰く〕「♪仙女の群が〔歌声を〕響かせ、吸血鬼の群に親しまれた、  
                       
                       
                       
    46-2.                
     Vanantaṃ mohanaṃ nāma, kathaṃ yātrā bhavissatī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Vana    a 依(属) 森、林  
      antaṃ    a 男(中) 極限、周辺 →林辺、森林  
      mohanaṃ    a 痴愚ならしめるもの  
      nāma,    an 副対 と、という名の、じつに  
      kathaṃ    不変 いかに、なぜに  
      yātrā    ā 旅行、よい習慣、暮らし、生活  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissatī’’  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪『痴愚』なる森林、いかに〔そこからの〕脱出があるであろうか」  
    メモ                
     ・『相応部』1-29「四輪経」に同じく、『註』の解釈を受けてyātrāを「脱出」とした。  
                       
                       
                       
    46-3.                
     ‘‘Ujuko nāma so maggo, abhayā nāma sā disā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ujuko    a 正しい、端直の  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      so    代的 それ、彼  
      maggo,    a  
      abhayā    名形 a 中(女) 無畏  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
          代的 それ、彼女  
      disā;  diś ā 方向、方角  
    訳文                
     〔世尊曰く〕「♪『真直』という名のその道、『無畏』という名のその方角、  
                       
                       
                       
    46-4.                
     Ratho akūjano nāma, dhammacakkehi saṃyuto.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ratho    a  
      akūjano  a-kuj a 鳴かない、さえずらない  
      nāma,    an 副対 と、という名の、じつに  
      dhamma  dhṛ a 男中 依(属)  
      cakkehi    a 車輪  
      saṃyuto.  saṃ-yuj 過分 a 結合した、相応した  
    訳文                
     ♪『不軋』という名の法輪に結ばれた車、  
                       
                       
                       
    46-5.                
     ‘‘Hirī tassa apālambo, satyassa parivāraṇaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Hirī    i, ī  
      tassa    代的 それ、彼  
      apālambo,    a 車の制御具、安全具  
      sati  smṛ i 念、憶念、正念  
      assa    代的 これ  
      parivāraṇaṃ;  pari-vṛ 名形 a 囲まれた、帷帳、囲幕  
    訳文                
     ♪慚がその安全具であり、念がそのとばりである。  
                       
                       
                       
    46-6.                
     Dhammāhaṃ sārathiṃ brūmi, sammādiṭṭhipurejavaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      ahaṃ    代的  
      sārathiṃ    i 御者  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      brūmi,  brū 言う、告げる、述べる  
      語根 品詞 語基 意味  
      sammā    不変 正しい、正しく  
      diṭṭhi  dṛś i 見、見解、意見  
      pure    不変 前、過去  
      javaṃ.    名形 a 速さ  
    訳文                
     ♪私は法を御者と言う。正見が先導者である。  
    メモ                
     ・「先導者」は諸訳に依ったもの。  
                       
                       
                       
    46-7.                
     ‘‘Yassa etādisaṃ yānaṃ, itthiyā purisassa vā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yassa    代的 (関係代名詞)  
      etādisaṃ    a かくのごとき、このような  
      yānaṃ,  a 乗り物  
      itthiyā    i, ī 女性  
      purisassa    a 人、男  
      vā;    不変 あるいは  
    訳文                
     ♪男性あるいは女性に、そのような車があるならば、  
                       
                       
                       
    46-8.                
     Sa ve etena yānena, nibbānasseva santike’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Sa    代的 それ、彼  
      ve    不変 じつに  
      etena    代的 これ  
      yānena,  a  
      nibbānassa  nir-vā? a 涅槃  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      santike’’    a 付近、面前  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪その者は、この車によって、まさに涅槃の付近にいる」  
                       
                       
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