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     7. Dukkarasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dukkara  dur-kṛ a 依(属) 成し難い  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「至難経」(『相応部』1-17  
                       
                       
                       
    17-1.                
     17. ‘‘Dukkaraṃ duttitikkhañca, abyattena ca sāmaññaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Dukkaraṃ  dur-kṛ a 成し難い  
      duttitikkhañ  dur-tij 意 a 耐え難い  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      abyattena  vyattena  a 聡明ならぬ、有能ならぬ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      sāmaññaṃ.  śram a 沙門性  
    訳文                
     〔神霊曰く〕「♪聡明ならぬ者によっては、沙門たることは成し難く、耐えがたい。  
                       
                       
                       
    17-2.                
     Bahūhi tattha sambādhā, yattha bālo visīdatī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bahū    u 多くの  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      sambādhā,    a 障碍、繁雑  
      yattha    不変 〜ところのその場所、〜の所  
      bālo    a 愚かな、無知の、若い  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      visīdatī’’  vi-sad 沈む、落胆する、消沈する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪およそそこで、愚者は沈みゆく。なぜならそこには、多くの障碍があるのだから」  
                       
                       
                       
    17-3.                
     ‘‘Katihaṃ careyya sāmaññaṃ, cittaṃ ce na nivāraye;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kati    不変 いくら、どれだけ  
      ahaṃ    as 副対  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      careyya  car 行く、行ずる  
      語根 品詞 語基 意味  
      sāmaññaṃ,  śram a 沙門性  
      cittaṃ  cit a  
      ce    不変 もし、たとえ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nivāraye;  ni-vṛ 防ぐ、遮止する、防護する  
    訳文                
     〔さらに神霊曰く〕「♪もしも心を防護しないのならば、幾日、沙門たることを行じえようか。  
    メモ                
     ・諸訳はこの偈も神々の発したものとしている。ここでもそれにならった。  
                       
                       
                       
    17-4.                
     Pade pade visīdeyya, saṅkappānaṃ vasānugo’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Pade    a 足、歩  
      pade    a 足、歩  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      visīdeyya,  vi-sad 沈む、落胆する、消沈する  
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅkappānaṃ  saṃ-kṛp a 思惟、思念  
      vasa    a 男中 依(対) 自在、力、権力  
      anugo’’  anu-gam a 従う、従順な  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪雑念に支配されて、一歩一歩、沈み行くであろう」  
                       
                       
                       
    17-5.                
     ‘‘Kummova aṅgāni sake kapāle,  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kummo    a  
      iva    不変 ごとく  
      aṅgāni    a 支分、肢体、理由  
      sake    a 自分の  
      kapāle,    a 鉢、亀甲、頭蓋骨  
    訳文                
     〔世尊曰く〕「♪亀が自分の甲羅に肢体を〔収める〕がごとく、  
                       
                       
                       
    17-6.                
     Samodahaṃ bhikkhu manovitakke;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Samodahaṃ  saṃ-ava-dhā 現分 ant ともに置く、収める、付ける、適用する  
      bhikkhu  bhikṣ u 比丘  
      mano  man as 依(処)  
      vitakke;    a 尋、尋求、思惟、考察  
    訳文                
     ♪意における尋を収める比丘は、  
                       
                       
                       
    17-7.                
     Anissito aññamaheṭhayāno,  
      語根 品詞 語基 意味  
      Anissito  a-ni-śri 過分 a 依止しない  
      aññam    代的 他の、異なる  
      aheṭhayāno,  a-heḍ 現分 a 悩ませない、苦しめない  
    訳文                
     ♪依着せず、他者を悩ませず、  
                       
                       
                       
    17-8.                
     Parinibbuto nūpavadeyya kañcī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Parinibbuto  pari-nir-vā? 過分 a 般涅槃した  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upavadeyya  upa-vad 非難する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kañcī’’    代的 何、誰  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪寂静となって、誰をも非難しないであろう」  
                       
                       
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