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     12. Dakkhiṇāvibhaṅgasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dakkhiṇā    ā 依(属) 施、施物、供養  
      vibhaṅga  bhaj a 依(属) 分別、解釈、配分  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「施分別経」(『中部』142  
                       
                       
                       
    376-1.                
     376. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ   不変 このように  
      me   代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた、所聞  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    376-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sakkesu viharati kapilavatthusmiṃ nigrodhārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sakkesu    a 釈迦族  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kapilavatthusmiṃ    u 地名、カピラヴァットゥ  
      nigrodha    a 依(属) 樹名、ニグローダ、榕樹  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊は、釈迦国の、カピラヴァットゥのニグローダ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    376-3.                
     Atha kho mahāpajāpati [mahāpajāpatī (sī. syā. kaṃ. pī.)] gotamī navaṃ dussayugaṃ ādāya yena bhagavā tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      mahāpajāpati    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamī    ī 人名、ゴータミー  
      navaṃ    a 新しい  
      dussa    a 依(属) 布地、白布、衣服  
      yugaṃ  yuj a 軛、一対  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ādāya  ā-dā 取って  
      語根 品詞 語基 意味  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      bhagavā    ant 世尊  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     ときにマハーパジャーパティー・ゴータミーが新しい一揃いの衣をもって世尊のもとへ近づいた。  
                       
                       
                       
    376-4.                
     upasaṅkamitvā bhagavantaṃ abhivādetvā ekamantaṃ nisīdi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādetvā  abhi-vad 使 敬礼する、礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     近づいて、世尊へ礼拝し、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    376-5.                
     Ekamantaṃ nisinnā kho mahāpajāpati gotamī bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinnā  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      mahāpajāpati    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamī    ī 人名、ゴータミー  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     一方へ坐ったマハーパジャーパティー・ゴータミーは、世尊へこう言った。  
                       
                       
                       
    376-6.                
     ‘‘idaṃ me, bhante, navaṃ dussayugaṃ bhagavantaṃ uddissa sāmaṃ kantaṃ sāmaṃ vāyitaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘idaṃ    代的 これ  
      me,    代的  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      navaṃ    a 新しい  
      dussa    a 依(属) 布地、白布、衣服  
      yugaṃ  yuj a 軛、一対  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      uddissa  ud-diś 関して、対して、指定して  
      語根 品詞 語基 意味  
      sāmaṃ    不変 自分で、自ら  
      kantaṃ  kṛt 過分 a 切られた  
      sāmaṃ    不変 自分で、自ら  
      vāyitaṃ.  過分 a 織る  
    訳文                
     「尊者よ、これは、私が世尊を指定して自ら裁断し、自ら織った新しい一揃いの衣です。  
                       
                       
                       
    376-7.                
     Taṃ me, bhante, bhagavā paṭiggaṇhātu anukampaṃ upādāyā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      me,    代的  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      bhagavā    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭiggaṇhātu  prati-grah 受け取る、受納する  
      語根 品詞 語基 意味  
      anukampaṃ  anu-kamp ā 同情、憐愍  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upādāyā’’  upa-ā-dhā 取る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者よ、世尊は憐愍をもって、私よりそれを受け取って下さいますよう」と。  
                       
                       
                       
    376-8.                
     Evaṃ vutte, bhagavā mahāpajāpatiṃ gotamiṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vutte,  vac 受 過分 a いわれた  
      bhagavā    ant 世尊  
      mahāpajāpatiṃ    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamiṃ    ī 人名、ゴータミー  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     このように言われて、世尊はマハーパジャーパティー・ゴータミーへこう仰った。  
                       
                       
                       
    376-9.                
     ‘‘saṅghe, gotami, dehi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘saṅghe,  saṃ-hṛ a 僧伽、衆  
      gotami,    ī 人名、ゴータミー  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dehi.  与える  
    訳文                
     「ゴータミーよ、僧伽に与えて下さい。  
                       
                       
                       
    376-10.                
     Saṅghe te dinne ahañceva pūjito bhavissāmi saṅgho cā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Saṅghe  saṃ-hṛ a 処絶 僧伽、衆  
      te    代的 あなた  
      dinne  過分 a 処絶 与えられた  
      ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      pūjito  pūj 過分 a 供養された  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissāmi  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅgho  saṃ-hṛ a 僧伽、衆  
      cā’’    不変 と、また、そして、しかし  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     あなたが僧伽へ与えたならば、私も僧伽も供養されたことになります」と。  
                       
                       
                       
    376-11.                
     Dutiyampi kho mahāpajāpati gotamī bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Dutiyam    名形 a 副対 ふたたび  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      mahāpajāpati gotamī bhagavantaṃ etadavoca – (376-5.)  
    訳文                
     ふたたび、マハーパジャーパティー・ゴータミーは、世尊へこう言った。  
                       
                       
                       
    376-12.                
     ‘‘idaṃ me, bhante, navaṃ dussayugaṃ bhagavantaṃ uddissa sāmaṃ kantaṃ sāmaṃ vāyitaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘idaṃ me, bhante, navaṃ dussayugaṃ bhagavantaṃ uddissa sāmaṃ kantaṃ sāmaṃ vāyitaṃ. (376-6.)  
    訳文                
     「尊者よ、これは、私が世尊を指定して自ら裁断し、自ら織った新しい一揃いの衣です。  
                       
                       
                       
    376-13.                
     Taṃ me, bhante, bhagavā paṭiggaṇhātu anukampaṃ upādāyā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ me, bhante, bhagavā paṭiggaṇhātu anukampaṃ upādāyā’’ti. (376-7.)  
    訳文                
     尊者よ、世尊は憐愍をもって、私よりそれを受け取って下さいますよう」と。  
                       
                       
                       
    376-14.                
     Dutiyampi kho bhagavā mahāpajāpatiṃ gotamiṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Dutiyampi kho bhagavā mahāpajāpatiṃ gotamiṃ etadavoca – (376-8, 11.)  
    訳文                
     ふたたび、世尊はマハーパジャーパティー・ゴータミーへこう仰った。  
                       
                       
                       
    376-15.                
     ‘‘saṅghe, gotami, dehi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘saṅghe, gotami, dehi. (376-9.)  
    訳文                
     「ゴータミーよ、僧伽に与えて下さい。  
                       
                       
                       
    376-16.                
     Saṅghe te dinne ahañceva pūjito bhavissāmi saṅgho cā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Saṅghe te dinne ahañceva pūjito bhavissāmi saṅgho cā’’ti. (376-10.)  
    訳文                
     あなたが僧伽へ与えたならば、私も僧伽も供養されたことになります」と。  
                       
                       
                       
    376-17.                
     Tatiyampi kho mahāpajāpati gotamī bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatiyam    a 副対 みたび  
      pi kho mahāpajāpati gotamī bhagavantaṃ etadavoca – (376-11.)  
    訳文                
     みたび、マハーパジャーパティー・ゴータミーは、世尊へこう言った。  
                       
                       
                       
    376-18.                
     ‘‘idaṃ me, bhante, navaṃ dussayugaṃ bhagavantaṃ uddissa sāmaṃ kantaṃ sāmaṃ vāyitaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘idaṃ me, bhante, navaṃ dussayugaṃ bhagavantaṃ uddissa sāmaṃ kantaṃ sāmaṃ vāyitaṃ. (376-6.)  
    訳文                
     「尊者よ、これは、私が世尊を指定して自ら裁断し、自ら織った新しい一揃いの衣です。  
                       
                       
                       
    376-19.                
     Taṃ me, bhante, bhagavā paṭiggaṇhātu anukampaṃ upādāyā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ me, bhante, bhagavā paṭiggaṇhātu anukampaṃ upādāyā’’ti. (376-7.)  
    訳文                
     尊者よ、世尊は憐愍をもって、私よりそれを受け取って下さいますよう」と。  
                       
                       
                       
    376-20.                
     Tatiyampi kho bhagavā mahāpajāpatiṃ gotamiṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatiyampi kho bhagavā mahāpajāpatiṃ gotamiṃ etadavoca – (376-8, 17.)  
    訳文                
     みたび、世尊はマハーパジャーパティー・ゴータミーへこう仰った。  
                       
                       
                       
    376-21.                
     ‘‘saṅghe, gotami, dehi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘saṅghe, gotami, dehi. (376-9.)  
    訳文                
     「ゴータミーよ、僧伽に与えて下さい。  
                       
                       
                       
    376-22.                
     Saṅghe te dinne ahañceva pūjito bhavissāmi saṅgho cā’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Saṅghe te dinne ahañceva pūjito bhavissāmi saṅgho cā’’ti. (376-10.)  
    訳文                
     あなたが僧伽へ与えたならば、私も僧伽も供養されたことになります」と。  
                       
                       
                       
    377-1.                
     377. Evaṃ vutte, āyasmā ānando bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vutte,  vac 受 過分 a いわれた  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      ānando  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     このように言われたとき、尊者アーナンダは世尊へこう言った。  
                       
                       
                       
    377-2.                
     ‘‘paṭiggaṇhātu, bhante, bhagavā mahāpajāpatiyā gotamiyā navaṃ dussayugaṃ.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘paṭiggaṇhātu,  prati-grah 受け取る、受納する  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      bhagavā    ant 世尊  
      mahāpajāpatiyā    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamiyā    ī 人名、ゴータミー  
      navaṃ    a 新しい  
      dussa    a 依(属) 布地、白布、衣服  
      yugaṃ.  yuj a 軛、一対  
    訳文                
     「尊者よ、世尊はマハーパジャーパティー・ゴータミーの新しい一揃いの衣をお受け取り下さい。  
                       
                       
                       
    377-3.                
     Bahūpakārā [bahukārā (syā. kaṃ.)], bhante, mahāpajāpati gotamī bhagavato mātucchā āpādikā posikā khīrassa dāyikā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bahu    u 有(持) 多い  
      upakārā,  upa-kṛ a 男→女 利益、資助  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      mahāpajāpati    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamī    ī 人名、ゴータミー  
      bhagavato    ant 世尊  
      mātucchā    ā 叔母  
      āpādikā  ā-pad ā 養母、乳母  
      posikā  puṣ ā 養育者、養母  
      khīrassa    a 乳、牛乳  
      dāyikā;  ā 施与者  
    訳文                
     尊者よ、マハーパジャーパティー・ゴータミーは、世尊にとって多益者であり、叔母、乳母、養母、授乳者です。  
                       
                       
                       
    377-4.                
     bhagavantaṃ janettiyā kālaṅkatāya thaññaṃ pāyesi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      janettiyā    ī 処絶 生母  
      kālaṅkatāya  kṛ 過分 a 処絶 命終した  
      thaññaṃ    a 母乳  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāyesi.   使 飲ませる  
    訳文                
     彼女は、世尊の生母が亡くなられた時、母乳を飲ませました。  
                       
                       
                       
    377-5.                
     Bhagavāpi, bhante, bahūpakāro mahāpajāpatiyā gotamiyā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā    ant 世尊  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      bahu    u 有(持) 多い  
      upakāro  upa-kṛ a 利益、資助  
      mahāpajāpatiyā    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamiyā.    ī 人名、ゴータミー  
    訳文                
     尊者よ、世尊もまた、マハーパジャーパティー・ゴータミーにとって多益者です。  
                       
                       
                       
    377-6.                
     Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī buddhaṃ saraṇaṃ gatā, dhammaṃ saraṇaṃ gatā, saṅghaṃ saraṇaṃ gatā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavantaṃ,    ant 世尊  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgamma  ā-gam よって、由りて  
      語根 品詞 語基 意味  
      mahāpajāpati    ī 人名、マハーパジャーパティー  
      gotamī    ī 人名、ゴータミー  
      buddhaṃ  budh 名過分 a 仏陀  
      saraṇaṃ    a 帰依処  
      gatā,  gam 過分 a いった →帰依した  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      saraṇaṃ    a 帰依処  
      gatā,  gam 過分 a いった →帰依した  
      saṅghaṃ  saṃ-hṛ a 僧伽  
      saraṇaṃ    a 帰依処  
      gatā.  gam 過分 a いった →帰依した  
    訳文                
     尊者よ、世尊によって、マハーパジャーパティー・ゴータミーは仏陀に帰依し、法に帰依し、僧伽に帰依した者となりました。  
    メモ                
     ・以下、『中部』31「ガティカーラ経」にパラレル。  
                       
                       
                       
    377-7.                
     Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī pāṇātipātā paṭiviratā adinnādānā paṭiviratā kāmesumicchācārā paṭiviratā musāvādā paṭiviratā surāmerayamajjapamādaṭṭhānā paṭiviratā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī (377-6.)  
      pāṇa  pra-an a 依(対) 生き物  
      atipātā  ati-pat a たおすこと、伐つこと →殺生  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      adinna  a-dā 過分 a 依(対) 与えられないもの  
      ādānā  ā-dā a 取、取ること →偸盗  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      kāmesu    a 男中  
      micchā    不変 邪、よこしま、邪悪  
      cārā  car a 男中 行 →邪淫  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      musā    不変 虚妄に、偽って  
      vādā  vad a 説、語、論 →妄語  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      surā    ā 穀物酒  
      meraya    a 果実酒  
      majja    a 依(具)  
      pamāda  pra-mad a 依(属) 放逸、怠惰  
      aṭṭhānā  sthā a 処、場所、状態、原因、理由 →飲酒  
      paṭiviratā.  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
    訳文                
     尊者よ、世尊によって、マハーパジャーパティー・ゴータミーは離殺生者、離偸盗者、離邪淫者、離妄語者、離飲酒者となりました。  
                       
                       
                       
    377-8.                
     Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī buddhe aveccappasādena samannāgatā, dhamme aveccappasādena samannāgatā, saṅghe aveccappasādena samannāgatā ariyakantehi sīlehi samannāgatā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī (377-6.)  
      buddhe  bhū 名過分 a 仏陀  
      avecca    不変 確かな、決定的な、絶対的な  
      pasādena  pra-sad a 明浄、浄信  
      samannāgatā,  saṃ-anu-ā-gam 過分 a 具足した  
      dhamme  dhṛ a 男中  
      avecca    不変 確かな、決定的な、絶対的な  
      pasādena  pra-sad a 明浄、浄信  
      samannāgatā,  saṃ-anu-ā-gam 過分 a 具足した  
      saṅghe  saṃ-hṛ a 僧伽  
      avecca    不変 確かな、決定的な、絶対的な  
      pasādena  pra-sad a 明浄、浄信  
      samannāgatā  saṃ-anu-ā-gam 過分 a 具足した  
      ariya    名形 a 依(属) 聖なる  
      kantehi    a 可愛の、所愛の  
      sīlehi    a  
      samannāgatā.  saṃ-anu-ā-gam 過分 a 具足した  
    訳文                
     尊者よ、世尊によって、マハーパジャーパティー・ゴータミーは仏陀に対して確かな浄信をそなえ、法に対して確かな浄信をそなえ、僧に対して確かな浄信をそなえ、聖者所愛の戒をそなえた者となりました。  
                       
                       
                       
    377-9.                
     Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī dukkhe nikkaṅkhā, dukkhasamudaye nikkaṅkhā, dukkhanirodhe nikkaṅkhā, dukkhanirodhagāminiyā paṭipadāya nikkaṅkhā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavantaṃ, bhante, āgamma mahāpajāpati gotamī (377-6.)  
      dukkhe    名形 a  
      nikkaṅkhā,  nis-kāṅks? a 怖れなき、疑惑なき  
      dukkha    名形 a 依(属)  
      samudaye  saṃ-ud-i a 集、生起、原因  
      nikkaṅkhā,  nis-kāṅks? a 怖れなき、疑惑なき  
      dukkha    名形 a 依(属)  
      nirodhe    a  
      nikkaṅkhā,  nis-kāṅks? a 怖れなき、疑惑なき  
      dukkha    名形 a 依(属)  
      nirodha    a 依(対)  
      gāminiyā  gam 名形 in 男→女 行かせる、導く  
      paṭipadāya  prati-pad ā  
      nikkaṅkhā.  nis-kāṅks? a 怖れなき、疑惑なき  
    訳文                
     尊者よ、世尊によって、マハーパジャーパティー・ゴータミーは苦に関して疑惑なく、苦の集に関して疑惑なく、苦の滅に関して疑惑なく、苦の滅へ導く道に関して疑惑なき者となりました。  
                       
                       
                       
    377-10.                
     Bhagavāpi, bhante, bahūpakāro mahāpajāpatiyā gotamiyā’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavāpi, bhante, bahūpakāro mahāpajāpatiyā gotamiyā’’(377-5.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者よ、世尊もまた、マハーパジャーパティー・ゴータミーにとって多益者です」と。  
                       
                       
                       
    378-1.                
     378. ‘‘Evametaṃ, ānanda.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      etaṃ,    代的 これ  
      ānanda.  ā-nand a 人名、アーナンダ  
    訳文                
     「アーナンダよ、それはその通りです。  
                       
                       
                       
    378-2.                
     Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma buddhaṃ saraṇaṃ gato hoti, dhammaṃ saraṇaṃ gato hoti, saṅghaṃ saraṇaṃ gato hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      puggalo    a 人、個人  
      puggalaṃ    a 人、個人  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgamma  ā-gam よって、由りて  
      語根 品詞 語基 意味  
      buddhaṃ  budh 名過分 a 仏陀  
      saraṇaṃ    a 帰依処  
      gato  gam 過分 a いった →帰依した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti,  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      saraṇaṃ    a 帰依処  
      gato  gam 過分 a いった →帰依した  
      hoti,  同上  
      saṅghaṃ  saṃ-hṛ a 僧伽、衆  
      saraṇaṃ    a 帰依処  
      gato  gam 過分 a いった →帰依した  
      hoti,  同上  
      imassa    代的 これ  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      puggalassa    a 人、個人  
      iminā    代的 これ  
      puggalena    a 人、個人  
      na    不変 ない  
      suppatikāraṃ  su-prati-kṛ a よく対策、修理、応報する  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadāmi,  vad 言う  
      語根 品詞 語基 意味  
      yadidaṃ –    不変 すなわち  
    訳文                
     〔しかし〕アーナンダよ、およそ人が人によって仏陀に帰依し、法に帰依し、僧伽に帰依した者となったならば、アーナンダよ、その人によってその人へ報いることは容易ではない、と私は説きます。すなわち、  
    メモ                
     ・suppatikāraは語形からの類推。なお接頭辞suのもつ「容易く〜する」のニュアンスにより、上のような訳とした。  
                       
                       
                       
    378-3.                
     abhivādana-paccuṭṭhāna-añjalikamma sāmīcikammacīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena.  
      語根 品詞 語基 意味  
      abhivādana-  abhi-vad a 丁寧な挨拶、敬礼  
      paccuṭṭhāna-  prati-ud-sthā a 起立、起迎  
      añjali    i 依(属) 合掌  
      kamma  kṛ an 業、行為  
      sāmīci    i, ī 依(属) 如法、方正、和敬、恭敬  
      kamma  kṛ an 業、行為  
      cīvara    a  
      piṇḍapāta    a 団食  
      sena  śī a 臥処  
      āsana  ās a 坐処 →臥坐具、臥坐処、住居  
      gilāna    a 病んだ、病人  
      paccaya  prati-i a 資具、須要物  
      bhesajja    a 薬、薬物  
      parikkhāra    a 依(属) 資具、資財、資助、必需品、祭法  
      anuppadānena.  anu-ud-pad a 賞与、助長  
    訳文                
     敬礼、立礼、合掌をなすこと、恭敬をなすこと、衣、団食、臥坐具、病者の資具たる医薬品を与えることによっては。  
    メモ                
     ・文脈からして、個人への施与では仏恩報謝にはならない(僧伽への施与であるべき)、という意味合いに取って訳したが、この理解で良いかどうか。  
                       
                       
                       
    378-4.                
     ‘‘Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma pāṇātipātā paṭivirato hoti, adinnādānā paṭivirato hoti, kāmesumicchācārā paṭivirato hoti, musāvādā paṭivirato hoti, surāmerayamajjapamādaṭṭhānā paṭivirato hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma pāṇātipātā paṭivirato hoti, adinnādānā paṭivirato hoti, kāmesumicchācārā paṭivirato hoti, musāvādā paṭivirato hoti, surāmerayamajjapamādaṭṭhānā paṭivirato hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ – (377-7, 378-2.)  
      paṭivirato  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
    訳文                
     アーナンダよ、およそ人が人によって離殺生者、離偸盗者、離邪淫者、離妄語者、離飲酒者となったならば、アーナンダよ、その人によってその人へ報いることは容易ではない、と私は説きます。すなわち、  
                       
                       
                       
    378-5.                
     abhivādana-paccuṭṭhāna-añjalikamma-sāmīcikammacīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena.  
      語根 品詞 語基 意味  
      abhivādana-paccuṭṭhāna-añjalikamma-sāmīcikammacīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena. (378-3.)  
    訳文                
     敬礼、立礼、合掌をなすこと、恭敬をなすこと、衣、団食、臥坐具、病者の資具たる医薬品を与えることによっては。  
                       
                       
                       
    378-6.                
     ‘‘Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma buddhe aveccappasādena samannāgato hoti, dhamme…   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma buddhe aveccappasādena samannāgato hoti, dhamme… (377-8, 378-2.)  
      samannāgato  saṃ-anu-ā-gam 過分 a 具備した、具足の  
    訳文                
     アーナンダよ、およそ人が人によって仏陀に対して確かな浄信をそなえ、法に対して……  
                       
                       
                       
    378-7.                
     saṅghe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅghe…  saṃ-hṛ a 僧伽、衆  
    訳文                
     僧伽に対して……  
                       
                       
                       
    378-8.                
     ariyakantehi sīlehi samannāgato hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ariyakantehi sīlehi samannāgato hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ – (377-8, 378-2.)  
      samannāgato  saṃ-anu-ā-gam 過分 a 具備した、具足の  
    訳文                
     ……聖者所愛の戒をそなえた者となったならば、アーナンダよ、その人によってその人へ報いることは容易ではない、と私は説きます。すなわち、  
                       
                       
                       
    378-9.                
     abhivādana-paccuṭṭhāna-añjalikamma-sāmīcikammacīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena.  
      語根 品詞 語基 意味  
      abhivādana-paccuṭṭhāna-añjalikamma-sāmīcikammacīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena. (378-3.)  
    訳文                
     敬礼、立礼、合掌をなすこと、恭敬をなすこと、衣、団食、臥坐具、病者の資具たる医薬品を与えることによっては。  
                       
                       
                       
    378-10.                
     ‘‘Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma dukkhe nikkaṅkho hoti, dukkhasamudaye nikkaṅkho hoti, dukkhanirodhe nikkaṅkho hoti, dukkhanirodhagāminiyā paṭipadāya nikkaṅkho hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yaṃ hānanda, puggalo puggalaṃ āgamma dukkhe nikkaṅkho hoti, dukkhasamudaye nikkaṅkho hoti, dukkhanirodhe nikkaṅkho hoti, dukkhanirodhagāminiyā paṭipadāya nikkaṅkho hoti, imassānanda, puggalassa iminā puggalena na suppatikāraṃ vadāmi, yadidaṃ – (377-9, 378-2.)  
      nikkaṅkho nis-kāṅks? a 怖れなき、疑惑なき  
    訳文                
     アーナンダよ、およそ人が人によって苦に関して疑惑なく、苦の集に関して疑惑なく、苦の滅に関して疑惑なく、苦の滅へ導く道に関して疑惑なき者となったならば、アーナンダよ、その人によってその人へ報いることは容易ではない、と私は説きます。すなわち、  
                       
                       
                       
    378-11.                
     abhivādana-paccuṭṭhānaañjalikamma-sāmīcikamma-cīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena.  
      語根 品詞 語基 意味  
      abhivādana-paccuṭṭhānaañjalikamma-sāmīcikamma-cīvarapiṇḍapātasenāsanagilā- nappaccayabhesajjaparikkhārānuppadānena. (378-3.)  
    訳文                
     敬礼、立礼、合掌をなすこと、恭敬をなすこと、衣、団食、臥坐具、病者の資具たる医薬品を与えることによっては。  
                       
                       
                       
    379-1.                
     379. ‘‘Cuddasa kho panimānanda, pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Cuddasa    十四  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      imā    代的 これら  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      pāṭipuggalikā    a 対人の、対等の  
      dakkhiṇā.    a 施、施物、供養  
    訳文                
     しかるにアーナンダよ、これら十四の、個人に対する施与があります。  
                       
                       
                       
    379-2.                
     Katamā cuddasa?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Katamā    代的 いずれの、どちらの  
      cuddasa?    十四  
    訳文                
     いかなる十四か。  
                       
                       
                       
    379-3.                
     Tathāgate arahante sammāsambuddhe dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tathāgate  tathā-(ā-)gam a 如来  
      arahante  arh 名現分 ant 阿羅漢、応供  
      sammā    不変 正しい、正しく  
      sambuddhe  saṃ-budh 名過分 a 等覚  
      dānaṃ  a 布施、施与  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      deti –  与える  
    訳文                
     阿羅漢にして正等覚者たる如来に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-4.                
     ayaṃ paṭhamā pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ    代的 これ  
      paṭhamā    a 最初の、第一の  
      pāṭipuggalikā    a 対人の、対等の  
      dakkhiṇā.    a 施、施物、供養  
    訳文                
     これが第一の、個人に対する施与です  
                       
                       
                       
    379-5.                
     Paccekasambuddhe [paccekabuddhe (sī. pī.)] dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Pacceka    a 独一の、単独の  
      sambuddhe  saṃ-budh 名過分 a 等覚  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     独覚に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-6.                
     ayaṃ dutiyā pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ dutiyā pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      dutiyā    名形 a 男→女 第二  
    訳文                
     これが、第二の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-7.                
     Tathāgatasāvake arahante dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tathāgata  tathā-(ā-)gam a 依(属) 如来  
      sāvake  śru a 弟子、声聞  
      arahante  arh 名現分 ant 阿羅漢、応供  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     阿羅漢たる如来の弟子に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-8.                
     ayaṃ tatiyā pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ tatiyā pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      tatiyā    a 第三  
    訳文                
     これが、第三の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-9.                
     Arahattaphalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Arahatta  arh a 依(属) 阿羅漢性  
      phala  phal a 依(属) 果、結果、果報  
      sacchikiriyāya  kṛ ā 作証、現証、能証  
      paṭipanne  prati-pad 過分 a 行道した、行者  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     阿羅漢果の現証のために行道する者に対して布施を与える。  
    メモ                
     ・いわゆる「阿羅漢向」であろう。  
                       
                       
                       
    379-10.                
     ayaṃ catutthī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ catutthī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      catutthī    ī 第四  
    訳文                
     これが、第四の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-11.                
     Anāgāmissa dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Anāgāmissa  ā-gam in 不還、阿那含  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     不還の者に対して布施を与える。  
    メモ                
     ・なお四輩のうち不還をいう際に、本経のようにanāgāminという場合と「大般涅槃経」のようにanāvattinを用いる場合がある。  
                       
                       
                       
    379-12.                
     ayaṃ pañcamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ pañcamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      pañcamī    ī 第五  
    訳文                
     これが、第五の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-13.                
     Anāgāmiphalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Anāgāmi  ā-gam in 不還、阿那含  
      phalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti – (379-9.)  
    訳文                
     不還果の現証のために行道する者に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-14.                
     ayaṃ chaṭṭhī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ chaṭṭhī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      chaṭṭhī    ī 第六  
    訳文                
     これが、第六の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-15.                
     Sakadāgāmissa dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sakadāgāmissa  sakid-ā-gam 名形 in 一来  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     一来の者に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-16.                
     ayaṃ sattamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ sattamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      sattamī    ī 第七  
    訳文                
     これが、第七の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-17.                
     Sakadāgāmiphalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sakadāgāmi  sakid-ā-gam 名形 in 一来  
      phalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti – (379-9.)  
    訳文                
     一来果の現証のために行道する者に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-18.                
     ayaṃ aṭṭhamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ aṭṭhamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      aṭṭhamī    ī 第八  
    訳文                
     これが、第八の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-19.                
     Sotāpanne dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sotāpanne  sru, ā-pad? a 流れに入った、預流  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     預流の者に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-20.                
     ayaṃ navamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ navamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      navamī    ī 第九  
    訳文                
     これが、第九の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-21.                
     Sotāpattiphalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sotāpatti  sru, ā-pad? i 預流  
      phalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ deti – (379-9.)  
    訳文                
     預流果の現証のために行道する者に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-22.                
     ayaṃ dasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ dasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      dasamī    ī 第十  
    訳文                
     これが、第十の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-23.                
     Bāhirake kāmesu vītarāge dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bāhirake    a 外の、外教の  
      kāmesu    a 男中  
      vīta  vi-i 過分 a 有(持) 離れた、ない  
      rāge  raj a 貪欲、染  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     諸欲に関して離貪した外教者に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-24.                
     ayaṃ ekādasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ ekādasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      ekādasamī    ī 第十一  
    訳文                
     これが、第十一の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-25.                
     Puthujjanasīlavante dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Puthu    u 個別の、多数の  
      jana    a 人 →凡夫  
      sīlavante    a 持戒の  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     持戒の凡夫に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-26.                
     ayaṃ dvādasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ dvādasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      dvādasamī    ī 第十二  
    訳文                
     これが、第十二の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-27.                
     Puthujjanadussīle dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Puthu    u 個別の、多数の  
      jana    a 人 →凡夫  
      dussīle    名(形) a 中→男 破戒の、悪戒の  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     破戒の凡夫に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-28.                
     ayaṃ terasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ terasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā. (379-4.)  
      terasamī    ī 第十三  
    訳文                
     これが、第十三の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-29.                
     Tiracchānagate dānaṃ deti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tiracchāna    a 依(対) 畜生、傍行  
      gate  gam 過分 a 行った →畜生  
      dānaṃ deti – (379-3.)  
    訳文                
     畜生に対して布施を与える。  
                       
                       
                       
    379-30.                
     ayaṃ cuddasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇāti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ cuddasamī pāṭipuggalikā dakkhiṇā (379-4.)  
      cuddasamī    ī 第十四  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     これが、第十四の、個人に対する施与です。  
                       
                       
                       
    379-31.                
     ‘‘Tatrānanda, tiracchānagate dānaṃ datvā sataguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, puthujjanadussīle dānaṃ datvā sahassaguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, puthujjanasīlavante dānaṃ datvā satasahassaguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, bāhirake kāmesu vītarāge dānaṃ datvā koṭisatasahassaguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, sotāpattiphalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ datvā asaṅkheyyā appameyyā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, ko pana vādo sotāpanne, ko pana vādo sakadāgāmiphalasacchikiriyāya paṭipanne, ko pana vādo sakadāgāmissa, ko pana vādo anāgāmiphalasacchikiriyāya paṭipanne, ko pana vādo anāgāmissa, ko pana vādo arahattaphalasacchikiriyāya paṭipanne, ko pana vādo arahante, ko pana vādo paccekasambuddhe, ko pana vādo tathāgate arahante sammāsambuddhe!  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tatra   不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
       ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      tiracchānagate dānaṃ datvā sataguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, puthujjanadussīle dānaṃ datvā sahassaguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, puthujjanasīlavante dānaṃ datvā satasahassaguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, bāhirake kāmesu vītarāge dānaṃ datvā koṭisatasahassaguṇā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, sotāpattiphalasacchikiriyāya paṭipanne dānaṃ datvā asaṅkheyyā appameyyā dakkhiṇā pāṭikaṅkhitabbā, ko pana vādo sotāpanne, ko pana vādo sakadāgāmiphalasacchikiriyāya paṭipanne, ko pana vādo sakadāgāmissa, ko pana vādo anāgāmiphalasacchikiriyāya paṭipanne, ko pana vādo anāgāmissa, ko pana vādo arahattaphalasacchikiriyāya paṭipanne, ko pana vādo arahante, ko pana vādo paccekasambuddhe, ko pana vādo tathāgate arahante sammāsambuddhe! (379-3~29.)  
      dānaṃ  a 布施、施与  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      datvā  与える  
      語根 品詞 語基 意味  
      sata    a 有(帯)  
      guṇā    a 男→女 徳、功徳、種類  
      dakkhiṇā    ā 施、施与、供養  
      pāṭikaṅkhitabbā,  prati-kāṅkṣ 未分 a 期待されるべき  
      sahassa    a 有(帯)  
      koṭi    i 有(帯) 倶胝、一千万  
      asaṅkheyyā    a 不可測の、阿僧祇  
      appameyyā    a 不可量の、無数の  
      ko    代的 何、誰  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      vādo  vad a 言葉  
    訳文                
     このうち、畜生に対して布施を与えれば、百の功徳ある施与が期待されます。破戒の凡夫に対して布施を与えれば、千の功徳ある施与が期待されます。持戒の凡夫に対して布施を与えれば、百千の功徳ある施与が期待されます。諸欲に関して離貪した外教者に対して布施を与えれば、百千倶胝の功徳ある施与が期待されます。預流果の現証のために行道する者に対して布施を与えれば、無数無量の功徳ある施与が期待されます。しかして預流の者に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして一来果の現証のために行道する者に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして一来の者に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして不還果の現証のために行道する者に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして不還の者に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして阿羅漢果の現証のために行道する者に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして阿羅漢に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして独覚に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。しかして阿羅漢にして正等覚者たる如来に対して布施を与えれば、いかなる言葉も〔及び〕ません。  
                       
                       
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