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     8. Uddesavibhaṅgasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Uddesa  ud-diś a 依(属) 説示、総説  
      vibhaṅga  bhaj a 依(属) 分別、解釈、配分  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「総説分別経」(『中部』138  
                       
                       
                       
    313-1.                
     313. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      me    代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 所聞、聞かれた  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
    メモ                
     ・『中部』133「マハーカッチャーナ吉祥一夜経」などにパラレルな部分多し。  
                       
                       
                       
    313-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāvatthiyaṃ    ī 地名、サーヴァッティー、舎衛城  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      jetavane    a 地名、ジェータ林、祇樹、祇園  
      anāthapiṇḍikassa    a 人名、アナータピンディカ、給孤独  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊は、サーヴァッティーの、ジェータ林はアナータピンディカ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    313-3.                
     Tatra kho bhagavā bhikkhū āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときに世尊は、比丘たちへ呼びかけられた。  
                       
                       
                       
    313-4.                
     ‘‘bhikkhavo’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘bhikkhavo’’  bhikṣ u 比丘  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「比丘たちよ」と。  
                       
                       
                       
    313-5.                
     ‘‘Bhadante’’ti te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Bhadante’’    大徳、尊師  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosuṃ.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「尊者よ」と、彼ら比丘たちは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    313-6.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    313-7.                
     ‘‘uddesavibhaṅgaṃ vo, bhikkhave, desessāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘uddesa  ud-diś a 依(属) 説示、総説  
      vibhaṅgaṃ  bhaj a 分別、解釈、配分  
      vo,    代的 あなたたち  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      desessāmi.  diś 使 示す  
    訳文                
     「比丘たちよ、私はあなたがたへ、総説の分別を教示しようと思います。  
    メモ                
     ・『パーリ』は「総説と分別」と、相違釈で解している。  
                       
                       
                       
    313-8.                
     Taṃ suṇātha, sādhukaṃ manasi karotha;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      suṇātha,  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      sādhukaṃ  sādh a 副対 よい、十分に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manasi karotha;  manasi-kṛ 作意する  
    訳文                
     それを聞き、よく作意してください。  
                       
                       
                       
    313-9.                
     bhāsissāmī’’ti.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsissāmī’’  bhāṣ 語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は語ることにしましょう」と。  
                       
                       
                       
    313-10.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’ti kho te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ. (313-5.)  
    訳文                
     「そのように、尊者よ」と、彼ら比丘たちは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    313-11.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā etadavoca – (313-6.)  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    313-12.                
     ‘‘Tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya yathā yathā [yathā yathāssa (sī. syā. kaṃ. pī.)] upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ, ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tathā    不変 かく、その如く  
      tathā,    不変 かく、その如く  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      bhikkhu  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upaparikkheyya  upa-pari-īkṣ 観察する、考察する  
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      upaparikkhato  upa-pari-īkṣ 現分 ant 観察する、考察する  
      bahiddhā    不変 外に、外部に  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      assa    代的 これ  
      viññāṇaṃ  vi-jñā a  
      avikkhittaṃ  a-vi-kṣip 過分 a 混乱なき  
      avisaṭaṃ,  a-vi-sṛ 過分 a 拡散なき  
      ajjhattaṃ    a 副対 内に、個人的な  
      asaṇṭhitaṃ  a-saṃ-sthā 過分 a 住立なき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anupādāya  an-upa-ā-dhā 取著なき  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paritasseyya.  pari-tras ふるえる、おそれる、悩む  
    訳文                
     「比丘たちよ、およそ観察するその者の識が、外に混乱なく拡散なきもの、内に定立なきものとして、取著なく動揺しないような、そのように比丘は観察すべきです。  
                       
                       
                       
    313-13.                
     Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bahiddhā,    不変 外に、外部に  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      viññāṇe  vi-jñā a 処絶  
      avikkhitte  a-vi-kṣip 過分 a 処絶 混乱なき  
      avisaṭe  a-vi-sṛ 過分 a 処絶 拡散なき  
      sati  as 現分 ant 処絶 ある、なる  
      ajjhattaṃ    a 副対 内に、個人的な  
      asaṇṭhite  a-saṃ-sthā 過分 a 処絶 住立なき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anupādāya  an-upa-ā-dhā 取著なき  
      語根 品詞 語基 意味  
      aparitassato  a-pari-tras 現分 ant 戦慄なき、動揺なき  
      āyatiṃ    i 副対 未来に  
      jāti  jan i 生、誕生、生まれ、種類  
      jarāmaraṇa  jṝ, mṛ a 依(属) 老死  
      dukkha    名形 a 依(属)  
      samudaya  saṃ-ud-i a 集、生起、原因  
      sambhavo  saṃ-bhū a 発生、存在  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hotī’’  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     比丘たちよ、識が、外に混乱なく拡散なきものであり、内に定立なきものであるとき、取著なく動揺しない者には、未来に生老死の苦の生起と発生は存在しません」と。  
                       
                       
                       
    313-14.                
     Idamavoca bhagavā.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Idam    代的 これ  
      語根 品詞 語基 意味  
      avoca  vac いう  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhagavā;    ant 世尊  
    訳文                
     こう、世尊は仰った。  
                       
                       
                       
    313-15.                
     Idaṃ vatvāna sugato uṭṭhāyāsanā vihāraṃ pāvisi.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Idaṃ    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vatvāna  vac いう  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sugato  su-gam 名過分 a 善逝  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      uṭṭhāya  ud-sthā 起き上がる  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āsanā  ās a 坐具、坐処、座  
      vihāraṃ  vi-hṛ a 住、精舎、僧房  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāvisi.  pra-vis 入る  
    訳文                
     こう仰って、善逝は座より立ち上がり、僧房へ入られた。  
                       
                       
                       
    314-1.                
     314. Atha kho tesaṃ bhikkhūnaṃ, acirapakkantassa bhagavato, etadahosi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      bhikkhūnaṃ,  bhikṣ u 比丘  
      acira    不変 久しからず、暫時の  
      pakkantassa  pra-kram 過分 a 去った、出発した、過ぎた  
      bhagavato,    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi –  bhū ある、なる  
    訳文                
     ときに彼ら比丘たちに、立ち去ったばかりの世尊に関して、この〔思い〕がおこった。  
                       
                       
                       
    314-2.                
     ‘‘idaṃ kho no, āvuso, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘idaṃ    代的 これ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      no,    代的 私たち  
      āvuso,    不変 友よ  
      bhagavā    ant 世尊  
      saṃkhittena  saṃ-kṣip 過分 a 副具 簡略の、要略の  
      uddesaṃ  ud-diś a 説示  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      uddisitvā  ud-diś 説示する、指定する  
      語根 品詞 語基 意味  
      vitthārena  vi-stṛ a 副具 広説の、詳細の  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avibhajitvā  a-vi-bhaj 分別しない、解釈しない  
      uṭṭhāya  ud-sthā 起き上がる、奮起する  
      語根 品詞 語基 意味  
      āsanā  ā-sad a  
      vihāraṃ  vi-hṛ a 住、精舎、僧房  
      paviṭṭho –  pra-viś 過分 a 入った  
    訳文                
     「友等よ、世尊は我々へ、このことについて、簡略に総説を示しつつ、詳細に意味を解釈せずに、座を立って精舎へ入られた。  
                       
                       
                       
    314-3.                
     ‘tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ, ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ, ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya. (313-12.)  
    訳文                
     『比丘たちよ、およそ観察するその者の識が、外に混乱なく拡散なきもの、内に定立なきものとして、取著なく動揺しないような、そのように比丘は観察すべきです。  
                       
                       
                       
    314-4.                
     Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti. (313-13.)  
    訳文                
     比丘たちよ、識が、外に混乱なく拡散なきものであり、内に定立なきものであるとき、取著なく動揺しない者には、未来に生老死の苦の生起と発生は存在しません』と。  
                       
                       
                       
    314-5.                
     Ko nu kho imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajeyyā’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ko    代的 何、誰  
      nu    不変 いったい、たぶん、〜かどうか、〜ではないか  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      imassa    代的 これ  
      bhagavatā    ant 世尊  
      saṃkhittena  saṃ-kṣip 過分 a 副具 簡略の、要略の  
      uddesassa  ud-diś a 説示  
      uddiṭṭhassa  ud-diś 過分 a 説示された  
      vitthārena  vi-stṛ a 副具 広説の、詳細の  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      avibhattassa  a-vi-bhaj 過分 a 解釈されない  
      vitthārena  vi-stṛ a 副具 広説の、詳細の  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vibhajeyyā’’  vi-bhaj 分別する、解釈する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     いったい誰なら、世尊によって簡略に総説が示され、詳細には意味を解釈されなかったこのことに関して、意味を詳細に解釈することができるであろうか」と。  
                       
                       
                       
    314-6.                
     Atha kho tesaṃ bhikkhūnaṃ etadahosi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha kho tesaṃ bhikkhūnaṃ etadahosi – (314-1.)  
    訳文                
     ときに彼ら比丘たちに、この〔思い〕がおこった。  
                       
                       
                       
    314-7.                
     ‘‘ayaṃ kho āyasmā mahākaccāno satthu ceva saṃvaṇṇito sambhāvito ca viññūnaṃ sabrahmacārīnaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘ayaṃ    代的 これ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccāno    a 人名、マハーカッチャーナ  
      satthu    ar  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      saṃvaṇṇito    過分 a 賞賛された  
      sambhāvito  saṃ-bhū 過分 a 尊敬された  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      viññūnaṃ  vi-jñā 名形 ū 有智の、智者  
      sabrahmacārīnaṃ;  sa-bṛh, car in 同梵行者  
    訳文                
     「かの尊者マハーカッチャーナは、師に賞賛され、有智の同梵行者たちに尊敬されている。  
                       
                       
                       
    314-8.                
     pahoti cāyasmā mahākaccāno imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajituṃ.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pahoti  pra-bhū できる、生ずる、発生する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccāno    a 人名、マハーカッチャーナ  
      imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ (314-5.)  
      vibhajituṃ.  vi-bhaj 不定 解釈すること  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナなら、世尊によって簡略に説示が示され、詳細には意味を解釈されなかったこのことに関して、意味を詳細に解釈することができよう。  
                       
                       
                       
    314-9.                
     Yaṃnūna mayaṃ yenāyasmā mahākaccāno tenupasaṅkameyyāma;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      nūna    不変 たしかに →〜したらどうか  
      mayaṃ    代的 私たち  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccāno    a 人名、マハーカッチャーナ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkameyyāma;  upa-saṃ-kram 近づく  
    訳文                
     我々は尊者マハーカッチャーナへ近づいてはどうだろうか。  
                       
                       
                       
    314-10.                
     upasaṅkamitvā āyasmantaṃ mahākaccānaṃ etamatthaṃ paṭipuccheyyāmā’’ti.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      mahākaccānaṃ    a 人名、マハーカッチャーナ  
      etam    代的 男中 これ  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭipuccheyyāmā’’  prati-prach 質問する、反問する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナへ近づいて、この意味を質問してみよう」と。  
                       
                       
                       
    314-11.                
     Atha kho te bhikkhū yenāyasmā mahākaccāno tenupasaṅkamiṃsu;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccāno    a 人名、マハーカッチャーナ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamiṃsu;  upa-saṃ-kram 能反 近づいた  
    訳文                
     そこで彼ら比丘たちは、尊者マハーカッチャーナのもとへ近づいた。  
                       
                       
                       
    314-12.                
     upasaṅkamitvā āyasmatā mahākaccānena saddhiṃ sammodiṃsu.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      āyasmatā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccānena    a 人名、マハーカッチャーナ  
      saddhiṃ    不変 共に、一緒に(具格支配)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sammodiṃsu.  saṃ-mud 能反 喜ぶ、相喜ぶ、挨拶する  
    訳文                
     近づいて、尊者マハーカッチャーナと挨拶した。  
                       
                       
                       
    314-13.                
     Sammodanīyaṃ kathaṃ sāraṇīyaṃ vītisāretvā ekamantaṃ nisīdiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sammodanīyaṃ  saṃ-mud 未分 a よろこばしい  
      kathaṃ    ā 話、説、論  
      sāraṇīyaṃ  saṃ-raj 未分 a 相慶慰すべき、喜ぶべき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vītisāretvā  vi-ati- 使 交わす、交換する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdiṃsu.  ni-sad 能反 坐る  
    訳文                
     喜ばしき慶賀の言葉を交わしてから、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    314-14.                
     Ekamantaṃ nisinnā kho te bhikkhū āyasmantaṃ mahākaccānaṃ etadavocuṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinnā  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      mahākaccānaṃ    a 人名、マハーカッチャーナ  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avocuṃ –  vac いう  
    訳文                
     一方へ坐った彼ら比丘たちは、尊者マハーカッチャーナへこういった。  
                       
                       
                       
    314-15.                
     ‘‘Idaṃ kho no, āvuso kaccāna, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Idaṃ kho no, āvuso kaccāna, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho – (314-2.)  
      kaccāna,    a 人名、カッチャーナ  
    訳文                
     「友、カッチャーナよ、世尊は我々へ、このことについて、簡略に総説を示しつつ、詳細に意味を解釈せずに、座を立って精舎へ入られました。  
                       
                       
                       
    314-16.                
     ‘tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ, ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ, ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya. (313-12.)  
    訳文                
     『比丘たちよ、およそ観察するその者の識が、外に混乱なく拡散なきもの、内に定立なきものとして、取著なく動揺しないような、そのように比丘は観察すべきです。  
                       
                       
                       
    314-17.                
     Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti. (313-13.)  
    訳文                
     比丘たちよ、識が、外に混乱なく拡散なきものであり、内に定立なきものであるとき、取著なく動揺しない者には、未来に生老死の苦の生起と発生は存在しません』と。  
                       
                       
                       
    314-18.                
     Tesaṃ no, āvuso kaccāna, amhākaṃ, acirapakkantassa bhagavato, etadahosi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      no,    代的 私たち  
      āvuso    不変 友よ  
      kaccāna,    a 人名、カッチャーナ  
      amhākaṃ,    代的 私たち  
      acirapakkantassa bhagavato, etadahosi – (314-1.)  
    訳文                
     友、カッチャーナよ、そしてその我々に、立ち去ったばかりの世尊に関して、この〔思い〕がおこりました。  
                       
                       
                       
    314-19.                
     ‘idaṃ kho no, āvuso, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘idaṃ kho no, āvuso, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho – (314-2.)  
    訳文                
     『友等よ、世尊は我々へ、このことについて、簡略に総説を示しつつ、詳細に意味を解釈せずに、座を立って精舎へ入られた。  
                       
                       
                       
    314-20.                
     tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya, yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ, ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya. (313-12.)  
    訳文                
     比丘たちよ、およそ観察するその者の識が、外に混乱なく拡散なきもの、内に定立なきものとして、取著なく動揺しないような、そのように比丘は観察すべきです。  
                       
                       
                       
    314-21.                
     Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti. (313-13.)  
    訳文                
     比丘たちよ、識が、外に混乱なく拡散なきものであり、内に定立なきものであるとき、取著なく動揺しない者には、未来に生老死の苦の生起と発生は存在しませんと。  
                       
                       
                       
    314-22.                
     Ko nu kho imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajeyyā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ko nu kho imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajeyyā’’ti. (314-5.)  
    訳文                
     いったい誰なら、世尊によって簡略に総説が示され、詳細には意味を解釈されなかったこのことに関して、意味を詳細に解釈することができるであろうか』と。  
                       
                       
                       
    314-23.                
     ‘‘Tesaṃ no, āvuso kaccāna, amhākaṃ etadahosi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tesaṃ no, āvuso kaccāna, amhākaṃ etadahosi – (314-18.)  
    訳文                
     友、カッチャーナよ、そしてその我々に、この〔思い〕がおこりました。  
                       
                       
                       
    314-24.                
     ‘ayaṃ kho āyasmā mahākaccāno satthu ceva saṃvaṇṇito, sambhāvito ca viññūnaṃ sabrahmacārīnaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ayaṃ kho āyasmā mahākaccāno satthu ceva saṃvaṇṇito, sambhāvito ca viññūnaṃ sabrahmacārīnaṃ. (314-7.)  
    訳文                
     『かの尊者マハーカッチャーナは、師に賞賛され、有智の同梵行者たちに尊敬されている。  
                       
                       
                       
    314-25.                
     Pahoti cāyasmā mahākaccāno imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Pahoti cāyasmā mahākaccāno imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajituṃ. (314-8.)  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナなら、世尊によって簡略に説示が示され、詳細には意味を解釈されなかったこのことに関して、意味を詳細に解釈することができよう。  
                       
                       
                       
    314-26.                
     Yaṃnūna mayaṃ yenāyasmā mahākaccāno tenupasaṅkameyyāma;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃnūna mayaṃ yenāyasmā mahākaccāno tenupasaṅkameyyāma; (314-9.)  
    訳文                
     我々は尊者マハーカッチャーナへ近づいてはどうだろうか。  
                       
                       
                       
    314-27.                
     upasaṅkamitvā āyasmantaṃ mahākaccānaṃ etamatthaṃ paṭipuccheyyāmā’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      upasaṅkamitvā āyasmantaṃ mahākaccānaṃ etamatthaṃ paṭipuccheyyāmā’ti – (314-10.)  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナへ近づいて、この意味を質問してみよう」と。  
                       
                       
                       
    314-28.                
     vibhajatāyasmā mahākaccāno’’ti.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vibhajatu  vi-bhaj 分別する、解釈する  
      語根 品詞 語基 意味  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccāno’’    a 人名、マハーカッチャーナ  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナは解釈くださいますよう」  
                       
                       
                       
    315-1.                
     315. ‘‘‘Seyyathāpi, āvuso, puriso sāratthiko sāragavesī sārapariyesanaṃ caramāno mahato rukkhassa tiṭṭhato sāravato atikkammeva mūlaṃ atikkamma khandhaṃ sākhāpalāse sāraṃ pariyesitabbaṃ maññeyya, evaṃ sampadamidaṃ āyasmantānaṃ satthari sammukhībhūte taṃ bhagavantaṃ atisitvā amhe etamatthaṃ paṭipucchitabbaṃ maññatha.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      āvuso,    不変 友よ  
      puriso    a 人、男  
      sāra    a 依(対) 堅実、真髄、心材  
      atthiko    a 希求する  
      sāra    a 依(対) 堅実、真髄、心材  
      gavesī  gava-ā-iṣ in 求める、追求する  
      sāra    a 依(属) 堅実、真髄、心材  
      pariyesanaṃ  pari-iṣ a 遍求  
      caramāno  car 現分 a 行く、行ずる  
      mahato    ant 大きい  
      rukkhassa    a 樹木  
      tiṭṭhato  sthā 現分 ant 立つ  
      sāravato    ant 心材ある  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atikkamma  ati-kram 行き過ぎる  
      語根 品詞 語基 意味  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      mūlaṃ    a  
      atikkamma  同上  
      khandhaṃ    a 蘊、幹  
      sākhā    ā 枝、条枝  
      palāse    a 男中 樹葉  
      sāraṃ    a 堅実、真髄、心材  
      pariyesitabbaṃ  pari-iṣ 未分 a 遍求すべき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññeyya,  man 考える  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      sampadam    ā 副対 具足、成就 →これと同じように  
      idaṃ    代的 これ  
      āyasmantānaṃ    ant 尊者、具寿  
      satthari  śās ar  
      sammukhī    in 面前の  
      bhūte  bhū 過分 a あった →対面した  
      taṃ    代的 それ  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atisitvā  ati-sṛ 遠くへ行く、限界を超える、違反する  
      語根 品詞 語基 意味  
      amhe    代的 私たち  
      etam    代的 男中 これ  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      paṭipucchitabbaṃ  prati-prach 未分 a 男中 質問、反問されるべき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññatha.  man 考える  
    訳文                
     「友等よ、例えば、心材を希求し、心材を求める男が、心材を遍求して行きながら、心材を有して立つ大樹の根を行き過ぎ、幹を行き過ぎて、枝葉に心材を求めるべきと考えているとしましょう。これと同じように、尊者がたには師の面前におけるこの〔機会〕がありながら、その世尊を行き過ぎて私へその意味を聞こうと考えているのです。  
                       
                       
                       
    315-2.                
     So hāvuso, bhagavā jānaṃ jānāti, passaṃ passati, cakkhubhūto ñāṇabhūto dhammabhūto brahmabhūto vattā pavattā atthassa ninnetā amatassa dātā dhammassāmī tathāgato.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      āvuso,    不変 友よ  
      bhagavā    ant 世尊  
      jānaṃ  jñā a 知ある、知るべき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      jānāti,  jñā 知る  
      語根 品詞 語基 意味  
      passaṃ  paś a 見る  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passati,  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      cakkhu    us 依(対)  
      bhūto  bhū 過分 a 存在した  
      ñāṇa  jñā a 依(対) 智慧  
      bhūto  bhū 過分 a 存在した  
      dhamma  dhṛ a 男中 依(対)  
      bhūto  bhū 過分 a 存在した  
      brahma  bṛh 名形 an(特) 依(対) 梵、神聖  
      bhūto  bhū 過分 a 存在した  
      vattā  vac ar 説者、話者  
      pavattā  pra-vac ar 説者、宣説者  
      atthassa    a 男中  
      ninnetā  ni-nī ar 指導者  
      amatassa  a-mṛ 名形 a 不死  
      dātā  ar 施者  
      dhamma  dhṛ a 男中 依(属)  
      sāmī    in 主人  
      tathāgato.  tathā-(ā-)gam a 如来  
    訳文                
     なぜなら友等よ、かの世尊は知者として知り、見者として見る、眼となり、智となり、法となり、梵となられた、説者、宣説者、義の指導者、不死の施者、法の主人、如来でいらっしゃるのだから。  
                       
                       
                       
    315-3.                
     So ceva panetassa kālo ahosi yaṃ bhagavantaṃyeva etamatthaṃ paṭipuccheyyātha;   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      etassa    代的 これ  
      kālo    a 時、適時  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      etam    代的 男中 これ  
      atthaṃ    a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭipuccheyyātha;  prati-prach 質問する、反問する  
    訳文                
     しかるにその〔機会〕こそ、あなた方が世尊へこの意味を質問する、そのことのための適時であったのです。  
                       
                       
                       
    315-4.                
     yathā vo bhagavā byākareyya tathā naṃ dhāreyyāthā’’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      vo    代的 あなたたち  
      bhagavā    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      byākareyya  vi-ā-kṛ 解答する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tathā    不変 かく、その如く  
      naṃ    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāreyyāthā’’’  dhṛ 使 保持する、憶持する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     世尊があなた方へ解答されるそのままに、それに関して憶持することができたでしょうに」  
                       
                       
                       
    315-5.                
     ‘Addhāvuso kaccāna, bhagavā jānaṃ jānāti, passaṃ passati, cakkhubhūto ñāṇabhūto dhammabhūto brahmabhūto vattā pavattā atthassa ninnetā amatassa dātā dhammassāmī tathāgato.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Addhā    不変 たしかに、まことに  
      āvuso    不変 友よ  
      kaccāna,    a 人名、カッチャーナ  
      bhagavā jānaṃ jānāti, passaṃ passati, cakkhubhūto ñāṇabhūto dhammabhūto brahmabhūto vattā pavattā atthassa ninnetā amatassa dātā dhammassāmī tathāgato. (315-2.)  
    訳文                
     「たしかに、友、カッチャーナよ、かの世尊は知者として知り、見者として見る、眼となり、智となり、法となり、梵となられた、説者、宣説者、義の指導者、不死の施者、法の主人、如来でいらっしゃる。  
                       
                       
                       
    315-6.                
     So ceva panetassa kālo ahosi yaṃ bhagavantaṃyeva etamatthaṃ paṭipuccheyyāma;   
      語根 品詞 語基 意味  
      So ceva panetassa kālo ahosi yaṃ bhagavantaṃyeva etamatthaṃ paṭipuccheyyāma; (315-3.)  
    訳文                
     しかるにその〔機会〕こそ、我々が世尊へこの意味を質問する、そのことのための適時でありました。  
                       
                       
                       
    315-7.                
     yathā no bhagavā byākareyya tathā naṃ dhāreyyāma.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā no bhagavā byākareyya tathā naṃ (315-4.)  
      no    代的 私たち  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāreyyāma.  dhṛ 使 保持する、憶持する  
    訳文                
     世尊が我々へ解答されるそのままに、それに関して憶持することができたでしょう。  
                       
                       
                       
    315-8.                
     Api cāyasmā mahākaccāno satthu ceva saṃvaṇṇito sambhāvito ca viññūnaṃ sabrahmacārīnaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Api    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      āyasmā mahākaccāno satthu ceva saṃvaṇṇito sambhāvito ca viññūnaṃ sabrahmacārīnaṃ. (314-7.)  
    訳文                
     けれども、尊者マハーカッチャーナは、師に賞賛され、有智の同梵行者たちに尊敬されています。  
                       
                       
                       
    315-9.                
     Pahoti cāyasmā mahākaccāno imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Pahoti cāyasmā mahākaccāno imassa bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa vitthārena atthaṃ vibhajituṃ. (314-8.)  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナなら、世尊によって簡略に総説が示され、詳細には意味を解釈されなかったこのことに関して、意味を詳細に解釈することができましょう。  
                       
                       
                       
    315-10.                
     Vibhajatāyasmā mahākaccāno agaruṃ karitvā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Vibhajatāyasmā mahākaccāno (314-28.)  
      agaruṃ    u 重くない、重要でない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      karitvā’  kṛ なす  
    訳文                
     尊者マハーカッチャーナはあまり厳めしくせず、解釈くださいますよう」  
                       
                       
                       
    315-11.                
     ‘Tena hāvuso, suṇātha, sādhukaṃ manasi karotha;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi    不変 じつに、なぜなら →しからば  
      āvuso,    不変 友よ  
      suṇātha, sādhukaṃ manasi karotha; (313-8.)  
    訳文                
     「しからば友等よ、あなたがたは聞き、よく作意してください。  
                       
                       
                       
    315-12.                
     bhāsissāmī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      bhāsissāmī’ti. (313-9.)  
    訳文                
     私は語ることにしましょう」  
                       
                       
                       
    315-13.                
     ‘Evamāvuso’ti kho te bhikkhū āyasmato mahākaccānassa paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      āvuso’    不変 友よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      āyasmato    ant 尊者、具寿  
      mahākaccānassa    a 人名、マハーカッチャーナ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosuṃ.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「そのように、友よ」と、彼ら比丘たちは尊者カッチャーナへ応えた。  
                       
                       
                       
    315-14.                
     Āyasmā mahākaccāno etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mahākaccāno    a 人名、マハーカッチャーナ  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca – vac いう  
    訳文                
     尊者カッチャーナはこういった。  
                       
                       
                       
    315-15.                
     ‘Yaṃ kho no, āvuso, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      kho no, āvuso, bhagavā saṃkhittena uddesaṃ uddisitvā vitthārena atthaṃ avibhajitvā uṭṭhāyāsanā vihāraṃ paviṭṭho – (314-2)  
    訳文                
     「友等よ、世尊は我々へ、およそこのことについて、簡略に総説を示しつつ、詳細に意味を解釈せずに、座を立って精舎へ入られました。  
                       
                       
                       
    315-16.                
     tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya, yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya, bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      tathā tathā, bhikkhave, bhikkhu upaparikkheyya, yathā yathā upaparikkhato bahiddhā cassa viññāṇaṃ avikkhittaṃ avisaṭaṃ ajjhattaṃ asaṇṭhitaṃ anupādāya na paritasseyya, bahiddhā, bhikkhave, viññāṇe avikkhitte avisaṭe sati ajjhattaṃ asaṇṭhite anupādāya aparitassato āyatiṃ jātijarāmaraṇadukkhasamudayasambhavo na hotī’ti. (313-12, 13.)  
    訳文                
     『比丘たちよ、およそ観察するその者の識が、外に混乱なく拡散なきもの、内に定立なきものとして、取著なく動揺しないような、そのように比丘は観察すべきです。比丘たちよ、識が、外に混乱なく拡散なきものであり、内に定立なきものであるとき、取著なく動揺しない者には、未来に生老死の苦の生起と発生は存在しません』と。  
                       
                       
                       
    315-17.                
     Imassa kho ahaṃ, āvuso, bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa evaṃ vitthārena atthaṃ ājānāmi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Imassa kho ahaṃ, āvuso, bhagavatā saṃkhittena uddesassa uddiṭṭhassa vitthārena atthaṃ avibhattassa evaṃ vitthārena atthaṃ (314-5.)  
      ahaṃ,    代的  
      āvuso,    不変 友よ  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ājānāmi.  ā-jñā 了知する、よく知る  
    訳文                
     友等よ、私は、世尊によって簡略に説示が示され、詳細には意味を解釈されなかったこのことに関して、このように詳細な意味を了知しています。  
                       
                       
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