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     7. Anuruddhasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Anuruddha    a 依(属) 人名、アヌルッダ  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「アヌルッダ経」(『中部』127  
                       
                       
                       
    229-1.                
     229. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      me    代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 所聞、聞かれた  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    229-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāvatthiyaṃ    ī 地名、サーヴァッティー、舎衛城  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      jetavane    a 地名、ジェータ林、祇樹、祇園  
      anāthapiṇḍikassa    a 人名、アナータピンディカ、給孤独  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊は、サーヴァッティーの、ジェータ林はアナータピンディカ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    229-3.                
     Atha kho pañcakaṅgo thapati aññataraṃ purisaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pañcakaṅgo    a 人名、パンチャカンガ  
      thapati    i 大工、棟梁  
      aññataraṃ    代的 とある  
      purisaṃ    a 人、男  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときにパンチャカンガ棟梁は、とある男へ呼びかけた。  
    メモ                
     ・『中部』59「多受経」や79「サマナムンディカー経」に出る。  
                       
                       
                       
    229-4.                
     ‘‘ehi tvaṃ, ambho purisa, yenāyasmā anuruddho tenupasaṅkama;   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘ehi  i いざ、行け、来い  
      語根 品詞 語基 意味  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      ambho    不変 おい、こら、ばかな  
      purisa,    a 人、男  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      anuruddho    a 人名、アヌルッダ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkama;  upa-saṃ-kram 近づく  
    訳文                
     「おい、男よ、いざお前は、尊者アヌルッダの所へ近づいてくれ。  
                       
                       
                       
    229-5.                
     upasaṅkamitvā mama vacanena āyasmato anuruddhassa pāde sirasā vandāhi [vandāhi, evañca vadehi (sī. pī.)] –   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      mama    代的  
      vacanena  vac a 語、言、命令語  
      āyasmato    ant 尊者、具寿  
      anuruddhassa    a 人名、アヌルッダ  
      pāde    a  
      sirasā    as 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vandāhi –  vand 礼拝する →頭面礼足  
    訳文                
     近づいて、私の言葉により、尊者アヌルッダへ頭面礼足してほしい。  
                       
                       
                       
    229-6.                
     ‘pañcakaṅgo, bhante, thapati āyasmato anuruddhassa pāde sirasā vandatī’ti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘pañcakaṅgo,    a 人名、パンチャカンガ  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      thapati    i 大工、棟梁  
      āyasmato    ant 尊者、具寿  
      anuruddhassa    a 人名、アヌルッダ  
      pāde    a  
      sirasā    as 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vandatī’  vand 礼拝する →頭面礼足  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti;    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『尊者よ、パンチャカンガ棟梁が、〔代理人により〕尊者アヌルッダへ頭面礼足いたします』と。  
                       
                       
                       
    229-7.                
     evañca vadehi [evañca vadeti (sī. pī.)] –   
      語根 品詞 語基 意味  
      evañ    不変 このように、かくの如き  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadehi –  vad いう  
    訳文                
     また、このように言って欲しい。  
                       
                       
                       
    229-8.                
     ‘adhivāsetu kira, bhante, āyasmā anuruddho pañcakaṅgassa thapatissa svātanāya attacatuttho bhattaṃ;   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘adhivāsetu  adhi-vas 使 同意する、承認する、忍住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kira,    不変 伝え言う、〜という話だ  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      anuruddho    a 人名、アヌルッダ  
      pañcakaṅgassa    a 人名、パンチャカンガ  
      thapatissa    i 大工、棟梁  
      svātanāya    a 男中 明日の  
      atta    an 有(持) 自分  
      catuttho    a 第四の  
      bhattaṃ;  bhaj 名過分 a 食事、奉仕された  
    訳文                
     『尊者よ、尊者アヌルッダは、ご自身を含め四人で、パンチャカンガ棟梁の明日の食をお受けくださいますようとのことです。  
                       
                       
                       
    229-9.                
     yena ca kira, bhante, āyasmā anuruddho pagevataraṃ āgaccheyya;   
      語根 品詞 語基 意味  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      kira,    不変 伝え言う、〜という話だ  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      anuruddho    a 人名、アヌルッダ  
      pagevataraṃ    a 副対 より早く  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgaccheyya;  ā-gam 来る  
    訳文                
     それから、しかし尊者よ、尊者アヌルッダは〔通常の食事時〕より早くおいで下さい。  
    メモ                
     ・kiraの訳語は次文へ。  
                       
                       
                       
    229-10.                
     pañcakaṅgo, bhante, thapati [pañcakaṅgo thapati (sī. pī.)] bahukicco bahukaraṇīyo rājakaraṇīyenā’’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      pañcakaṅgo,    a 人名、パンチャカンガ  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      thapati    i 大工、棟梁  
      bahu   u 有(持) 多くの  
      kicco  kṛ 未分 a なされるべき、所作、作用、行事、義務  
      bahu    u 有(持) 多くの  
      karaṇīyo  kṛ 名未分 a 中→男 作されるベき、所作、義務、必須  
      rāja    an 依(具)  
      karaṇīyenā’’’  kṛ 名未分 a 作されるベき、所作、義務、必須  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者よ、パンチャカンガ棟梁は、王よりの任務により、多くの仕事、多くのなすべき事がありますゆえとのことです』と」  
                       
                       
                       
    229-11.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’ti kho so puriso pañcakaṅgassa thapatissa paṭissutvā yenāyasmā anuruddho tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so    代的 それ、彼  
      puriso    a 人、男  
      pañcakaṅgassa    a 人名、パンチャカンガ  
      thapatissa    i 大工、棟梁  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭissutvā  prati-śru 同意する、応諾する、答える  
      語根 品詞 語基 意味  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      anuruddho    a 人名、アヌルッダ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     「そのように、尊き方よ」と、その男はパンチャカンガ棟梁へ応えて、尊者アヌルッダの所へ近づいた。  
                       
                       
                       
    229-12.                
     upasaṅkamitvā āyasmantaṃ anuruddhaṃ abhivādetvā ekamantaṃ nisīdi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      anuruddhaṃ    a 人名、アヌルッダ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādetvā  abhi-vad 使 敬礼する、礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     近づいて、尊者アヌルッダへ礼拝し、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    229-13.                
     Ekamantaṃ nisinno kho so puriso āyasmantaṃ anuruddhaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so    代的 それ、彼  
      puriso    a 人、男  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      anuruddhaṃ    a 人名、アヌルッダ  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     一方へ坐ったその男は、尊者アヌルッダへこう言った。  
                       
                       
                       
    229-14.                
     ‘‘pañcakaṅgo, bhante, thapati āyasmato anuruddhassa pāde sirasā vandati, evañca vadeti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘pañcakaṅgo, bhante, thapati āyasmato anuruddhassa pāde sirasā vandati, evañca (229-6.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadeti –  vand 礼拝する →頭面礼足  
    訳文                
     「尊者よ、パンチャカンガ棟梁が、〔代理人により〕尊者アヌルッダへ頭面礼足いたします。また彼は、このように言っております。  
                       
                       
                       
    229-15.                
     ‘adhivāsetu kira, bhante, āyasmā anuruddho pañcakaṅgassa thapatissa svātanāya attacatuttho bhattaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘adhivāsetu kira, bhante, āyasmā anuruddho pañcakaṅgassa thapatissa svātanāya attacatuttho bhattaṃ; (229-8.)  
    訳文                
     『尊者よ、尊者アヌルッダは、ご自身を含め四人で、パンチャカンガ棟梁の明日の食をお受けくださいますよう』と。  
                       
                       
                       
    229-16.                
     yena ca kira, bhante, āyasmā anuruddho pagevataraṃ āgaccheyya;   
      語根 品詞 語基 意味  
      yena ca kira, bhante, āyasmā anuruddho pagevataraṃ āgaccheyya; (229-9.)  
    訳文                
     それから、『しかし尊者よ、尊者アヌルッダは〔通常の食事時〕より早くおいで下さい。  
                       
                       
                       
    229-17.                
     pañcakaṅgo, bhante, thapati bahukicco bahukaraṇīyo rājakaraṇīyenā’’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      pañcakaṅgo, bhante, thapati bahukicco bahukaraṇīyo rājakaraṇīyenā’’’ti. (229-10.)  
    訳文                
     尊者よ、パンチャカンガ棟梁は、王務により、多くの仕事、多くのなすべき事がありますゆえ』とのことです」  
                       
                       
                       
    229-18.                
     Adhivāsesi kho āyasmā anuruddho tuṇhībhāvena.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Adhivāsesi  adhi-vas 使 同意する、承認する、忍住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      anuruddho    a 人名、アヌルッダ  
      tuṇhī    不変 沈黙して、黙って  
      bhāvena.  bhū a 本性、性、状態、態  
    訳文                
     尊者アヌルッダは沈黙をもって承認した。  
                       
                       
                       
    230-1.                
     230. Atha kho āyasmā anuruddho tassā rattiyā accayena pubbaṇhasamayaṃ nivāsetvā pattacīvaramādāya yena pañcakaṅgassa thapatissa nivesanaṃ tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      anuruddho    a 人名、アヌルッダ  
      tassā    代的 それ、彼女  
      rattiyā    i  
      accayena  ati-i a 副具 経過、死去  
      pubbaṇha    a 依(属) 午前  
      samayaṃ  saṃ-i a 副対  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nivāsetvā  ni-vas 使 着衣する、内衣を着る  
      語根 品詞 語基 意味  
      patta    a 男中  
      cīvaram    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ādāya  ā-dā 取って  
      語根 品詞 語基 意味  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      pañcakaṅgassa    a 人名、パンチャカンガ  
      thapatissa    i 大工、棟梁  
      nivesanaṃ  ni-viś a 居住、住居  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     そこで尊者アヌルッダは、その夜が過ぎると、午前中に内衣をつけ、鉢と衣を取ってパンチャカンガ棟梁の住まいへ近づいた。  
                       
                       
                       
    230-2.                
     upasaṅkamitvā paññatte āsane nisīdi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      paññatte  pra-jñā 使 過分 a 知らしめられた、告知、用意、施設された  
      āsane  ās a 坐処  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     近づいて、用意された座に坐った。  
                       
                       
                       
    230-3.                
     Atha kho pañcakaṅgo thapati āyasmantaṃ anuruddhaṃ paṇītena khādanīyena bhojanīyena sahatthā santappesi sampavāresi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pañcakaṅgo    a 人名、パンチャカンガ  
      thapati    i 大工、棟梁  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      anuruddhaṃ    a 人名、アヌルッダ  
      paṇītena  pra-nī 過分 a 適用された、優れた、勝妙の  
      khādanīyena  khād 名未分 a 硬食  
      bhojanīyena  bhuj 使 名未分 a 軟食  
      sahatthā    名形 a 自分の手  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      santappesi  saṃ-tṛp 使 満足させる、喜ばせる  
      sampavāresi.  saṃ-pra-vṛ 使 取らせる、提供する  
    訳文                
     そこでパンチャカンガ棟梁は、尊者アヌルッダへ、手ずから勝妙の硬食・軟食をもってもてなし、満足させた。  
                       
                       
                       
    230-4.                
     Atha kho pañcakaṅgo thapati āyasmantaṃ anuruddhaṃ bhuttāviṃ onītapattapāṇiṃ aññataraṃ nīcaṃ āsanaṃ gahetvā ekamantaṃ nisīdi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pañcakaṅgo    a 人名、パンチャカンガ  
      thapati    i 大工、棟梁  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      anuruddhaṃ    a 人名、アヌルッダ  
      bhuttāviṃ  bhuj 名形 in 食者  
      onīta  ava-nī a 有(持) おろした、はなした  
      patta   a 男中 依(奪)  
      pāṇiṃ    i  
      aññataraṃ    代的 随一、ある  
      nīcaṃ    a 低い、卑しい  
      āsanaṃ  ās a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gahetvā  grah 取る、捉える  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     ときにパンチャカンガ棟梁は、食べおわり、鉢から手を離した尊者アヌルッダに対し、別の低い座を取って、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    230-5.                
     Ekamantaṃ nisinno kho pañcakaṅgo thapati āyasmantaṃ anuruddhaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pañcakaṅgo    a 人名、パンチャカンガ  
      thapati    i 大工、棟梁  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      anuruddhaṃ    a 人名、アヌルッダ  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     一方へ坐ったパンチャカンガ棟梁は、尊者アヌルッダにこう言った。  
                       
                       
                       
    230-6.                
     ‘‘Idha maṃ, bhante, therā bhikkhū upasaṅkamitvā evamāhaṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      maṃ,    代的  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      therā    a 長老  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhaṃsu –  ah いう  
    訳文                
     「尊者よ、ここなる私に、長老比丘たちが近づいてこのように言いました。  
                       
                       
                       
    230-7.                
     ‘appamāṇaṃ, gahapati, cetovimuttiṃ bhāvehī’ti [appamāṇā gahapati cetovimutti bhāvetabbāti (ka.)].   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘appamāṇaṃ,    名形 a 中→女 無量の  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      ceto    as 依(属)  
      vimuttiṃ  vi-muc 受 i 解脱  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāvehī’  bhū 修習する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『居士よ、無量の心解脱を修習なさい』と。  
                       
                       
                       
    230-8.                
     Ekacce therā evamāhaṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekacce    代的 ある、一類の  
      therā    a 長老  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhaṃsu –  ah いう  
    訳文                
     ある長老たちはこのように言いました。  
                       
                       
                       
    230-9.                
     ‘mahaggataṃ, gahapati, cetovimuttiṃ bhāvehī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘mahaggataṃ,    a 大きな、広大の  
      gahapati, cetovimuttiṃ bhāvehī’ti. (230-7.)  
    訳文                
     『居士よ、広大なる心解脱を修習なさい』と。  
                       
                       
                       
    230-10.                
     Yā cāyaṃ, bhante, appamāṇā cetovimutti yā ca mahaggatā cetovimutti –   
      語根 品詞 語基 意味  
          代的 (関係代名詞)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      ayaṃ,    代的 これ  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      appamāṇā    名形 a 中→女 無量の  
      ceto    as 依(属)  
      vimutti  vi-muc 受 i 解脱  
          代的 (関係代名詞)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      mahaggatā    a 大きな、広大の  
      ceto    as 依(属)  
      vimutti –  vi-muc 受 i 解脱  
    訳文                
     尊者よ、およそこの無量の心解脱と広大なる心解脱。  
    メモ                
     ・伝統訳を意識して「解脱」としたが、いずれも心の範囲を拡大していく修習がいわれているので、『原始』のように「心の解放」とするのがよいのかもしれない。  
                       
                       
                       
    230-11.                
     ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca, udāhu ekatthā byañjanameva nāna’’nti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ime    代的 これら  
      dhammā  dhṛ a 男中  
      nāna   a 有(持) 種々の、異なった  
      atthā    a 男中 義、意味  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      nāna    a 有(持) 種々の、異なった  
      byañjanā  vyañjanā  a 中→男 相、字句  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      udāhu    不変 あるいは、または、然らざれば  
      eka    代的 有(帯) 一、とある  
      atthā    a 男中 義、意味  
      byañjanam  vyañjanā  a 相、字句  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      nāna’’n    a 種々の、異なった  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     これらの法は、意味が異なり、言葉も異なるものなのでしょうか。あるいは意味は一つであり、言葉が異なるだけなのでしょうか」と。  
    メモ                
     ・本来はnānāという不変化辞であるが、PTS辞書のmore frequently in cpds., as first part of adj. or n. where it may be trsld as "different, divers, all kinds of" etc. Before a double cons. the final ā is shortened: という説明に従い、nānaという形容詞と見なした。  
                       
                       
                       
    230-12.                
     ‘‘Tena hi, gahapati, taṃ yevettha paṭibhātu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら →しからば  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      taṃ    代的 それ  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      ettha    不変 ここに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭibhātu.  prati-bhā 明らかとなる、現れる  
    訳文                
     「しからば居士よ、それ〔についてのあなたの見解〕を明らかにして下さい。  
                       
                       
                       
    230-13.                
     Apaṇṇakante ito bhavissatī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Apaṇṇakan     a 無戯論の、純真の  
      te    代的 あなた  
      ito    不変 これより、ここより  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissatī’’  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     そうすれば、あなたに戯論なき〔理解〕が起こることでしょう」  
    メモ                
     ・ここ二文、諸訳を参考に補訳したがこれでよいかどうか。  
                       
                       
                       
    230-14.                
     ‘‘Mayhaṃ kho, bhante, evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Mayhaṃ    代的  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     「尊者よ、私にはかくのごとき〔見解が〕あります。  
                       
                       
                       
    230-15.                
     ‘yā cāyaṃ appamāṇā cetovimutti yā ca mahaggatā cetovimutti ime dhammā ekatthā byañjanameva nāna’’’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yā cāyaṃ appamāṇā cetovimutti yā ca mahaggatā cetovimutti ime dhammā ekatthā byañjanameva nāna’’’nti. (230-10, 11.)  
    訳文                
     『およそこの無量の心解脱と広大なる心解脱。これらの法は、意味は一つであり、言葉が異なるだけだ』と」  
                       
                       
                       
    230-16.                
     ‘‘Yā cāyaṃ, gahapati, appamāṇā cetovimutti yā ca mahaggatā cetovimutti ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yā cāyaṃ, gahapati, appamāṇā cetovimutti yā ca mahaggatā cetovimutti ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca. (230-10, 11.)  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
    訳文                
     「居士よ、およそこの無量の心解脱と広大なる心解脱。これらの法は、意味が異なり、言葉も異なるものです。  
                       
                       
                       
    230-17.                
     Tadamināpetaṃ, gahapati, pariyāyena veditabbaṃ yathā ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tad    代的 副対 それ  
      aminā    代的 これ  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      etaṃ,    代的 これ  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      pariyāyena  pari-i a 法門、理由  
      veditabbaṃ  vid 使 未分 a 知られるべき  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca’’. (230-11.)  
    訳文                
     そして居士よ、これらの法は、意味が異なり、言葉も異なるものであるというようなそのことは、この理由によって知られるべきです。  
                       
                       
                       
    230-18.                
     ‘‘Katamā ca, gahapati, appamāṇā cetovimutti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Katamā    代的 いずれの、どちらの  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      appamāṇā    名形 a 中→女 無量の  
      ceto    as 依(属)  
      vimutti?  vi-muc 受 i 解脱  
    訳文                
     では居士よ、何が無量の心解脱なのでしょうか。  
                       
                       
                       
    230-19.                
     Idha, gahapati, bhikkhu mettāsahagatena cetasā ekaṃ disaṃ pharitvā viharati, tathā dutiyaṃ tathā tatiyaṃ tathā catutthaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha,    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      bhikkhu  bhikṣ u 比丘  
      mettā    ā 依(具)  
      sahagatena  saha-gam a 倶行の、倶なる  
      cetasā  cit as 心、心想  
      ekaṃ    代的 ひとつ、とある  
      disaṃ  diś ā 方向、方角  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pharitvā  sphar ひろがる、遍満する  
      viharati,  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tathā    不変 かく、その如く  
      dutiyaṃ    名形 a 男→女 第二  
      tathā    不変 かく、その如く  
      tatiyaṃ    a 第三  
      tathā    不変 かく、その如く  
      catutthaṃ;    a 第四  
    訳文                
     居士よ、ここに比丘が慈をともなう心によって、一つの方角を満たして住します。そのように、第二の〔方角を〕。そのように、第三の〔方角を〕。そのように、第四の〔方角を〕。  
                       
                       
                       
    230-20.                
     iti uddhamadho tiriyaṃ sabbadhi sabbattatāya sabbāvantaṃ lokaṃ mettāsahagatena cetasā vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena pharitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      uddha    不変  
      madho    不変  
      tiriyaṃ    不変 横に、四方に  
      sabbadhi    不変 一切処に、あらゆる場合に、あらゆる点で  
      sabbattatāya    ā 副具 一切処性、遍通(副具で「全体として」「全体に」)  
      sabbāvantaṃ    ant 一切の、全部  
      lokaṃ    a 界、世界、世間  
      mettā    ā 依(具)  
      sahagatena  saha-gam a 倶行の、倶なる  
      cetasā  cit as 心、心想  
      vipulena    a 広大  
      mahaggatena    a 大きい、広大な、上二界の  
      appamāṇena    名形 a 無量の  
      averena    a 怨なき、無怨の  
      abyābajjhena  a-vi-ā-bādh a 悩害なき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pharitvā  sphar ひろがる、遍満する  
      viharati. vi-hṛ 住する  
    訳文                
     そのように、上を、下を、四維を、一切処を、あまねく全世界を、広大で、大きな、無量の、怨なき、害意なき、慈をともなう心によって、満たして住します。  
                       
                       
                       
    230-21.                
     Karuṇāsahagatena cetasā…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Karuṇā    ā 依(具)  
      sahagatena cetasā… (230-19.)  
    訳文                
     悲をともなう心によって……  
                       
                       
                       
    230-22.                
     muditāsahagatena cetasā…   
      語根 品詞 語基 意味  
      muditā  mud ā 依(具)  
      sahagatena cetasā… (230-19.)  
    訳文                
     喜をともなう心によって……  
                       
                       
                       
    230-23.                
     upekkhāsahagatena cetasā ekaṃ disaṃ pharitvā viharati, tathā dutiyaṃ tathā tatiyaṃ tathā catutthaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      upekkhā  upa-īkṣ ā 依(具)  
      sahagatena cetasā ekaṃ disaṃ pharitvā viharati, tathā dutiyaṃ tathā tatiyaṃ tathā catutthaṃ; (230-19.)  
    訳文                
     捨をともなう心によって、一つの方角を満たして住します。そのように、第二の〔方角を〕。そのように、第三の〔方角を〕。そのように、第四の〔方角を〕。  
                       
                       
                       
    230-24.                
     iti uddhamadho tiriyaṃ sabbadhi sabbattatāya sabbāvantaṃ lokaṃ upekkhāsahagatena cetasā vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena pharitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      iti uddhamadho tiriyaṃ sabbadhi sabbattatāya sabbāvantaṃ lokaṃ upekkhāsahagatena cetasā vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena pharitvā viharati. (230-20.)  
      upekkhā  upa-īkṣ ā 依(具)  
    訳文                
     そのように、上を、下を、四維を、一切処を、あまねく全世界を、広大で、大きな、無量の、怨なき、害意なき、捨をともなう心によって、満たして住します。  
                       
                       
                       
    230-25.                
     Ayaṃ vuccati, gahapati, appamāṇā cetovimutti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃ    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vuccati,  vac 受 いわれる  
      gahapati, appamāṇā cetovimutti. (230-18.)  
    訳文                
     居士よ、これが無量の心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-1.                
     231. ‘‘Katamā ca, gahapati, mahaggatā cetovimutti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Katamā ca, gahapati, mahaggatā cetovimutti? (230-18.)  
      mahaggatā    a 大きな、広大の  
    訳文                
     では居士よ、何が広大なる心解脱なのでしょうか。  
                       
                       
                       
    231-2.                
     Idha, gahapati, bhikkhu yāvatā ekaṃ rukkhamūlaṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha,    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      bhikkhu  bhikṣ u 比丘  
      yāvatā    不変 〜所のそれだけで、〜である限り  
      ekaṃ    代的 一、とある  
      rukkha    a 依(属)  
      mūlaṃ    a 根 →樹下  
      mahaggatan    a 大きな、広大の  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pharitvā  sphar ひろがる、ひろげる、遍満する  
      adhimuccitvā  adhi-muc 受 信解する、心を向ける、志向する  
      viharati.  vi-hṛ 住する  
    訳文                
     ここに居士よ、比丘が、およそ一つの樹下の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-3.                
     Ayaṃ vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃ vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (230-25, 231-1.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-4.                
     Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā dve vā tīṇi vā rukkhamūlāni mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā dve vā tīṇi vā rukkhamūlāni mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati. (231-2.)  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      dve     
          不変 あるいは  
      tīṇi     
          不変 あるいは  
      mūlāni    a 根 →樹下  
    訳文                
     またここに居士よ、比丘が、およそ二あるいは三の樹下の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-5.                
     Ayampi [ayaṃ (syā. kaṃ. ka.)] vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃpi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (231-3.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-6.                
     Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā ekaṃ gāmakkhettaṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā ekaṃ gāmakkhettaṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati. (231-2, 4.)  
      gāma    a 依(属) 村、村落  
      khettaṃ    a 田、畑、土地、国土  
    訳文                
     またここに居士よ、比丘が、およそ一つの村地の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-7.                
     Ayampi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃpi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (231-3.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-8.                
     Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā dve vā tīṇi vā gāmakkhettāni mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā dve vā tīṇi vā gāmakkhettāni mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati. (231-4, 6.)  
      khettāni    a 田、畑、土地、国土  
    訳文                
     またここに居士よ、比丘が、およそ二あるいは三の村地の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-9.                
     Ayampi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃpi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (231-3.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-10.                
     Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā ekaṃ mahārajjaṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā ekaṃ mahārajjaṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati. (231-6.)  
      mahā    ant 大きい  
      rajjaṃ    a 王国、王位、王権  
    訳文                
     またここに居士よ、比丘が、およそ一つの大王国の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-11.                
     Ayampi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃpi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (231-3.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-12.                
     Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā dve vā tīṇi vā mahārajjāni mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā dve vā tīṇi vā mahārajjāni mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati. (231-4, 10.)  
      rajjāni    a 王国、王位、王権  
    訳文                
     またここに居士よ、比丘が、およそ二あるいは三の大王国の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-13.                
     Ayampi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃpi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (231-3.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-14.                
     Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā samuddapariyantaṃ pathaviṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, bhikkhu yāvatā samuddapariyantaṃ pathaviṃ mahaggatanti pharitvā adhimuccitvā viharati. (231-4.)  
      samudda    a 有(持)  
      pariyantaṃ    a 男→女 周辺、制限、究竟  
      pathaviṃ    ī 地、大地  
    訳文                
     またここに居士よ、比丘が、およそ海に囲まれた大地の範囲を、『広大なり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    231-15.                
     Ayampi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ayaṃpi vuccati, gahapati, mahaggatā cetovimutti. (231-3.)  
    訳文                
     居士よ、これが広大なる心解脱と呼ばれるのです。  
                       
                       
                       
    231-16.                
     Iminā kho etaṃ, gahapati, pariyāyena veditabbaṃ yathā ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iminā    代的 これ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      etaṃ, gahapati, pariyāyena veditabbaṃ yathā ime dhammā nānatthā ceva nānābyañjanā ca.(230-17.)  
    訳文                
     居士よ、これらの法は、意味が異なり、言葉も異なるものであるというようなそのことは、この理由によって知られるべきなのです。  
                       
                       
                       
    232-1.                
     232. ‘‘Catasso kho imā gahapati, bhavūpapattiyo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Catasso     
      kho    不変 じつに、たしかに  
      imā    代的 これら  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      bhava  bhū a 依(与) 有、存在、生存、幸福、繁栄  
      upapattiyo.  upa-pad i 往生、再生、転生  
    訳文                
     居士よ、これら四つの有への転生があります。  
                       
                       
                       
    232-2.                
     Katamā catasso?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Katamā    代的 いずれの、どちらの  
      catasso?     
    訳文                
     いかなる四つか。  
                       
                       
                       
    232-3.                
     Idha, gahapati, ekacco ‘parittābhā’ti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha,    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      gahapati,    i 家主、居士、資産家  
      ekacco    代的 とある、一類の  
      ‘paritta    a 小さい、少ない  
      ābhā’    ā 光、光明  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pharitvā  sphar ひろがる、ひろげる、遍満する  
      adhimuccitvā  adhi-muc 受 信解する、心を向ける、志向する  
      viharati.  vi-hṛ 住する  
    訳文                
     居士よ、ここにある者は、『小光あり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
    メモ                
     ・あるいは『小光天なり』か。このパートは趣旨が掴みづらい。  
                       
                       
                       
    232-4.                
     So kāyassa bhedā paraṃ maraṇā parittābhānaṃ devānaṃ sahabyataṃ upapajjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      kāyassa    a 身体、集まり  
      bhedā  bhid a 破壊、不和合、離間、種類、区分  
      paraṃ    代的 副対 更に、他に、超えて  
      maraṇā  mṛ a 死 →死後に  
      paritta    a 有(持) 小さい、少ない  
      ābhānaṃ    ā 女→男 光、光明 →小光天  
      devānaṃ    a 天、神  
      sahabyataṃ    ā 共住、友誼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upapajjati.  upa-pad 再生する、往生する  
    訳文                
     彼は、身破れて死後、小光天の眷属へ生まれ変わります。  
                       
                       
                       
    232-5.                
     Idha pana, gahapati, ekacco ‘appamāṇābhā’ti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, ekacco ‘appamāṇābhā’ti pharitvā adhimuccitvā viharati. (232-3.)  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      ‘appamāṇa    名形 a 無量の  
    訳文                
     また居士よ、ここにある者は、『無量光あり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    232-6.                
     So kāyassa bhedā paraṃ maraṇā appamāṇābhānaṃ devānaṃ sahabyataṃ upapajjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So kāyassa bhedā paraṃ maraṇā appamāṇābhānaṃ devānaṃ sahabyataṃ upapajjati. (232-4.)  
      appamāṇa    名形 a 有(持) 無量の  
    訳文                
     彼は、身破れて死後、無量光天の眷属へ生まれ変わります。  
                       
                       
                       
    232-7.                
     Idha pana, gahapati, ekacco ‘saṃkiliṭṭhābhā’ti pharitvā adhimuccitvā viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha pana, gahapati, ekacco ‘saṃkiliṭṭhābhā’ti pharitvā adhimuccitvā viharati. (232-5.)  
      ‘saṃkiliṭṭha  saṃ-kliś 過分 a 汚染された、雑染の  
    訳文                
     また居士よ、ここにある者は、『雑染なる光あり』と〔心によって〕満たし、心を向けて住します。  
                       
                       
                       
    232-8.                
     So kāyassa bhedā paraṃ maraṇā saṃkiliṭṭhābhānaṃ devānaṃ sahabyataṃ upapajjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So kāyassa bhedā paraṃ maraṇā saṃkiliṭṭhābhānaṃ devānaṃ sahabyataṃ upapajjati. (232-4.)  
      saṃkiliṭṭha  saṃ-kliś 過分 a