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     6. Esukārīsuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Esukārī    in 依(属) 人名、エースカーリン  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「エースカーリン経」(『中部』96  
    メモ                
     ・esukārīという名前が男性名詞だと仮定して、やはりin語基と見なした。この名は単数主格でしか出ず、他に単数主格でという語尾に曲用するのはī語基女性名詞しかかないためである。しかし、男性に女性名詞の名前が付くことも無いではないのでこれは確実ではない。  
                       
                       
                       
    436-1.                
     436. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      me    代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた  
    訳文                
     私はこのように聞いた。  
                       
                       
                       
    436-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ  saṃ-i a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāvatthiyaṃ    ī 地名、サーヴァッティー  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      jetavane    a 地名、ジェータ林、祇樹、祇園  
      anāthapiṇḍikassa    a 人名、アナータピンディカ、給孤独  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊はサーヴァッティーのジェータ林、アナータピンディカ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    436-3.                
     Atha kho esukārī brāhmaṇo yena bhagavā tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      esukārī    in 人名、エースカーリン  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      bhagavā    ant 世尊  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     ときに、エースカーリン婆羅門が、世尊のもとへ近づいた。  
                       
                       
                       
    436-4.                
     upasaṅkamitvā bhagavatā saddhiṃ sammodi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavatā    ant 世尊  
      saddhiṃ    不変 共に、一緒に(具格支配)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sammodi.  saṃ-mud 相喜ぶ、挨拶する  
    訳文                
     近づいて、世尊とともに挨拶した。  
                       
                       
                       
    436-5.                
     Sammodanīyaṃ kathaṃ sāraṇīyaṃ vītisāretvā ekamantaṃ nisīdi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sammodanīyaṃ  saṃ-mud 未分 a よろこばしい  
      kathaṃ    ā 話、説、論  
      sāraṇīyaṃ  saṃ-raj 未分 a 相慶慰すべき、喜ぶべき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vītisāretvā  vi-ati-sṛ 使 交わす、交換する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     喜ばしき慶賀の言葉を交わして、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    436-6.                
     Ekamantaṃ nisinno kho esukārī brāhmaṇo bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      esukārī    in 人名、エースカーリン  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     一方へ坐ったエースカーリン婆羅門は、世尊へこう言った。  
                       
                       
                       
    436-7.                
     ‘‘brāhmaṇā, bho gotama, catasso pāricariyā paññapenti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘brāhmaṇā,  bṛh a 婆羅門  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      catasso     
      pāricariyā  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti –  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
    訳文                
     「尊者ゴータマよ、婆羅門たちは四つの奉事を説きます。  
                       
                       
                       
    436-8.                
     brāhmaṇassa pāricariyaṃ paññapenti, khattiyassa pāricariyaṃ paññapenti, vessassa pāricariyaṃ paññapenti, suddassa pāricariyaṃ paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      brāhmaṇassa  bṛh a 婆羅門  
      pāricariyaṃ  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti,  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      khattiyassa    a 士族、王族、刹帝利  
      pāricariyaṃ  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      paññapenti,  同上  
      vessassa    a 庶民、毘舎  
      pāricariyaṃ  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      paññapenti,  同上  
      suddassa    a 隷民、奴隷、首陀羅  
      pāricariyaṃ  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      paññapenti.  同上  
    訳文                
     〔すなわち〕婆羅門のための奉事を説き、士族のための奉事を説き、庶民のための奉事を説き、隷民のための奉事を説くのです。  
                       
                       
                       
    436-9.                
     Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā brāhmaṇassa pāricariyaṃ paññapenti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      idaṃ,    代的 これ  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      brāhmaṇassa  bṛh a 婆羅門  
      pāricariyaṃ  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti –  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、それらのうち婆羅門への奉事をこう説きます。  
                       
                       
                       
    436-10.                
     ‘brāhmaṇo vā brāhmaṇaṃ paricareyya, khattiyo vā brāhmaṇaṃ paricareyya, vesso vā brāhmaṇaṃ paricareyya, suddo vā brāhmaṇaṃ paricareyyā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
          不変 あるいは  
      brāhmaṇaṃ  bṛh a 婆羅門、司祭  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricareyya,  pari-car 奉事、給仕、尊敬する  
      語根 品詞 語基 意味  
      khattiyo    a 士族、王族、刹帝利  
          不変 あるいは  
      brāhmaṇaṃ  bṛh a 婆羅門、司祭  
      paricareyya,  同上  
      vesso    a 庶民、毘舎  
          不変 あるいは  
      brāhmaṇaṃ  bṛh a 婆羅門、司祭  
      paricareyya,  同上  
      suddo    a 隷民、奴隷、首陀羅  
          不変 あるいは  
      brāhmaṇaṃ  bṛh a 婆羅門、司祭  
      paricareyyā’  同上  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『婆羅門は婆羅門に奉事すべきである。士族は婆羅門に奉事すべきである。庶民は婆羅門に奉事すべきである。隷民は婆羅門に奉事すべきである』と。  
                       
                       
                       
    436-11.                
     Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā brāhmaṇassa pāricariyaṃ paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā brāhmaṇassa pāricariyaṃ paññapenti. (436-9.)  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、婆羅門への奉事をこう説くのです。  
                       
                       
                       
    436-12.                
     Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā khattiyassa pāricariyaṃ paññapenti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā khattiyassa pāricariyaṃ paññapenti – (436-9.)  
      khattiyassa    a 士族、王族、刹帝利  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、それらのうち士族への奉事をこう説きます。  
                       
                       
                       
    436-13.                
     ‘khattiyo vā khattiyaṃ paricareyya, vesso vā khattiyaṃ paricareyya, suddo vā khattiyaṃ paricareyyā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘khattiyo vā khattiyaṃ paricareyya, vesso vā khattiyaṃ paricareyya, suddo vā khattiyaṃ paricareyyā’ti. (436-10.)  
      khattiyaṃ    a 士族、王族、刹帝利  
    訳文                
     『士族は士族に奉事すべきである。庶民は士族に奉事すべきである。隷民は士族に奉事すべきである』と。  
                       
                       
                       
    436-14.                
     Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā khattiyassa pāricariyaṃ paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā khattiyassa pāricariyaṃ paññapenti. (436-11, 12.)  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、士族への奉事をこう説くのです。  
                       
                       
                       
    436-15.                
     Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā vessassa pāricariyaṃ paññapenti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā vessassa pāricariyaṃ paññapenti – (436-9.)  
      vessassa    a 庶民、毘舎  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、それらのうち庶民への奉事をこう説きます。  
                       
                       
                       
    436-16.                
     ‘vesso vā vessaṃ paricareyya, suddo vā vessaṃ paricareyyā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘vesso vā vessaṃ paricareyya, suddo vā vessaṃ paricareyyā’ti. (436-10.)  
      vessaṃ    a 庶民、毘舎  
    訳文                
     『庶民は庶民に奉事すべきである。隷民は庶民に奉事すべきである』と。  
                       
                       
                       
    436-17.                
     Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā vessassa pāricariyaṃ paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā vessassa pāricariyaṃ paññapenti. (436-11, 15.)  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、庶民への奉事をこう説くのです。  
                       
                       
                       
    436-18.                
     Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā suddassa pāricariyaṃ paññapenti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatridaṃ, bho gotama, brāhmaṇā suddassa pāricariyaṃ paññapenti – (436-9.)  
      suddassa    a 隷民、奴隷、首陀羅  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、それらのうち隷民への奉事をこう説きます。  
                       
                       
                       
    436-19.                
     ‘suddova suddaṃ paricareyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘suddo    a 隷民、奴隷、首陀羅  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      suddaṃ    a 隷民、奴隷、首陀羅  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricareyya.  pari-car 奉事、給仕、尊敬する  
    訳文                
     『隷民のみが、隷民へ奉事すべきである。  
                       
                       
                       
    436-20.                
     Ko panañño suddaṃ paricarissatī’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ko    代的 何、誰  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      añño    代的 別の  
      suddaṃ    a 隷民、奴隷、首陀羅  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricarissatī’  pari-car 奉事、給仕、尊敬する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     他の誰が隷民に奉事するであろうか』と。  
                       
                       
                       
    436-21.                
     Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā suddassa pāricariyaṃ paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idaṃ kho, bho gotama, brāhmaṇā suddassa pāricariyaṃ paññapenti. (436-11, 18.)  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、隷民への奉事をこう説くのです。  
                       
                       
                       
    436-22.                
     Brāhmaṇā, bho gotama, imā catasso pāricariyā paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Brāhmaṇā, bho gotama, imā catasso pāricariyā paññapenti. (436-7.)  
      imā    代的 これら  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、婆羅門たちは、これら四つの奉事を説きます。  
                       
                       
                       
    436-23.                
     Idha bhavaṃ gotamo kimāhā’’ti?  
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      kim    代的 副対 何、なぜ、いかに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhā’’  ah いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     このことに関して、尊者ゴータマはどう仰いますか」と。  
                       
                       
                       
    437-1.                
     437. ‘‘Kiṃ pana, brāhmaṇa, sabbo loko brāhmaṇānaṃ etadabbhanujānāti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kiṃ    代的 副対 何、なぜ、いかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      sabbo    名形 代的 中→男 すべて  
      loko    a 世界、世間  
      brāhmaṇānaṃ  bṛh a 婆羅門  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abbhanujānāti –  abhi-anu-jñā 許可する、承諾する、規定する  
    訳文                
     「しかし婆羅門よ、一切世間が婆羅門たちへそれを承認したのでしょうか。  
    メモ                
     ・abbhanujānātiは語形より類推。  
                       
                       
                       
    437-2.                
     ‘imā catasso pāricariyā paññapentū’’’ti [paññapentīti (sī. ka.)]?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘imā catasso pāricariyā (436-22.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapentū’’’  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『これら四つの奉事を説かれよ』と」  
                       
                       
                       
    437-3.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No    不変 ない、否  
      hi   不変 じつに、なぜなら  
      idaṃ,    代的 これ  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama’’.    a 人名、ゴータマ  
    訳文                
     「尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    437-4.                
     ‘‘Seyyathāpi, brāhmaṇa, puriso daliddo [daḷiddo (sī. syā. kaṃ. pī.)] assako anāḷhiyo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      puriso    a 人、男  
      daliddo    名形 a 貧しい、困窮の  
      assako    a 所有なき、困窮の  
      anāḷhiyo.    a 富のない、貧困の  
    訳文                
     「婆羅門よ、たとえば、貧しく、困窮し、貧困な男がいる〔としましょう〕。  
                       
                       
                       
    437-5.                
     Tassa akāmassa bilaṃ olaggeyyuṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 与絶 それ、彼  
      akāmassa    a 与絶 欲さない  
      bilaṃ    a 穴、部分、肉片、(男性名詞として)塩  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      olaggeyyuṃ –  ava-lag 使 着ける、置く、押さえる  
    訳文                
     〔そこで、別の者が〕彼が欲してもいないのに、肉片を押しつけたとします。  
                       
                       
                       
    437-6.                
     ‘idaṃ te, ambho purisa, maṃsaṃ khāditabbaṃ, mūlañca anuppadātabba’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘idaṃ    代的 これ  
      te,    代的 あなた  
      ambho    不変 おい、こら、ばかな  
      purisa,    a 人、男  
      maṃsaṃ    a  
      khāditabbaṃ,  khād 未分 a 食べられるべき  
      mūlañ    a 値、元金、代価  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      anuppadātabba’n  anu-pra-dā  未分 a 与えられるべき  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『おい、男よ、これはお前が食べてよい肉だ。ただし代価が支払われるべきだが』と。  
    メモ                
     ・anuppadātabbaは語形より類推。  
                       
                       
                       
    437-7.                
     Evameva kho, brāhmaṇa, brāhmaṇā appaṭiññāya tesaṃ samaṇabrāhmaṇānaṃ, atha ca panimā catasso pāricariyā paññapenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      appaṭiññāya  a-prati-jñā ā 不承認、不同意  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      samaṇa  śram a 沙門  
      brāhmaṇānaṃ,  bṛh a 婆羅門  
      atha    不変 ときに、また、そこに  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      imā    代的 これら  
      catasso     
      pāricariyā  pari-car ā 奉事、給仕、尊敬  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti.  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
    訳文                
     婆羅門よ、まさしくそのように、婆羅門たちは、彼ら沙門婆羅門たちの承認なくして、にもかかわらずこれら四つの奉事を説いているのです。  
    メモ                
     ・appaṭiññāyaは連続体の形でもあり、受動としても読みうるが、その場合tesaṃ samaṇabrāhmaṇānaṃという与属格の解釈に困ったため、上記のようにした。しかしappaṭiññāという女性名詞は辞書類には出ない。憶測である。  
                       
                       
                       
    437-8.                
     Nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ paricaritabba’nti vadāmi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      ahaṃ,    代的  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      ‘sabbaṃ    名形 代的 すべて  
      paricaritabba’n  pari-car 未分 a 奉事されるべき  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadāmi;  vad いう  
    訳文                
     婆羅門よ、私は『全員が奉事されるべきである』とは言いません。  
                       
                       
                       
    437-9.                
     nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ na paricaritabba’nti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ na paricaritabba’nti vadāmi. (437-8.)  
      na    不変 ない  
    訳文                
     婆羅門よ、私は『全員が奉事されるべきでない』とは言いません。  
                       
                       
                       
    437-10.                
     Yaṃ hissa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, nāhaṃ taṃ ‘paricaritabba’nti vadāmi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      assa,    代的 属絶 これ  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      paricarato  pari-car 現分 ant 属絶 奉事する  
      pāricariyā  pari-car ā 依(属) 奉事、給仕、尊敬  
      hetu  hi u 副対 因、原因(属格に副対で「〜のゆえに」)  
      pāpiyo    a より悪い  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      seyyo,    a よりよい、すぐれた  
      na    不変 ない  
      ahaṃ    代的  
      taṃ    代的 それ  
      ‘paricaritabba’n  pari-car 未分 a 奉事されるべき  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadāmi;  vad いう  
    訳文                
     婆羅門よ、およそ彼(同位あるいは下位の者)が奉事して、奉事のゆえにより悪くなり、より良くならないようなその者。私はその者を『奉仕されるべきである』と言いません。  
    メモ                
     ・seyyoは男性主格としたが、実質的にはこの形で副詞化している節がある。  
                       
                       
                       
    437-11.                
     yañca khvāssa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo tamahaṃ ‘paricaritabba’nti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yañca khvāssa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo tamahaṃ ‘paricaritabba’nti vadāmi. (437-10.)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      kho    不変 じつに、たしかに  
    訳文                
     しかし婆羅門よ、およそ彼が奉事して、奉事のゆえにより良くなり、より悪くならないようなその者。私はその者を『奉仕されるべきである』と言います。  
                       
                       
                       
    437-12.                
     Khattiyaṃ cepi, brāhmaṇa, evaṃ puccheyyuṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Khattiyaṃ    a 士族、王族、刹帝利  
      ce    不変 もし、たとえ  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      puccheyyuṃ –  prach 問う  
    訳文                
     婆羅門よ、もしも士族にこのように問うたとしましょう。  
                       
                       
                       
    437-13.                
     ‘yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo; (437-10, 11.)  
          不変 あるいは  
      te    代的 属絶 あなた  
    訳文                
     『およそあなたが奉事して、奉事のゆえにより悪くなり、より良くならないようなその者。あるいは、およそあなたが奉事して、奉事のゆえにより良くなり、より悪くならないようなその者。  
                       
                       
                       
    437-14.                
     kamettha paricareyyāsī’ti, khattiyopi hi, brāhmaṇa, sammā byākaramāno evaṃ byākareyya –   
      語根 品詞 語基 意味  
      kam    代的 何、誰  
      ettha    不変 ここに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricareyyāsī’  pari-car 奉事する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti,    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      khattiyo    a 士族、王族、刹帝利  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      sammā    不変 正しい、正しく  
      byākaramāno  vi-ā-kṛ 現分 a 解答する  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      byākareyya –  vi-ā-kṛ 解答する  
    訳文                
     あなたはこのうち、どちらへ奉事すべきでしょうか』と。しからば婆羅門よ、正しく答える士族であれば、このように解答することでしょう。  
                       
                       
                       
    437-15.                
     ‘yañhi me paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, nāhaṃ taṃ paricareyyaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yañhi me paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, nāhaṃ taṃ (437-10.)  
      me    代的 属絶  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricareyyaṃ;  pari-car 奉事する  
    訳文                
     『およそ私が奉事して、奉事のゆえにより悪くなり、より良くならないようなその者。私はその者へ奉事されるべきではありません。  
                       
                       
                       
    437-16.                
     yañca kho me paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo tamahaṃ paricareyya’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yañca kho me paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo tamahaṃ paricareyya’n (437-11, 15.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     しかし、およそ私が奉事して、奉事のゆえにより良くなり、より悪くならないようなその者。私はその者へ奉事すべきです』と。  
                       
                       
                       
    437-17.                
     Brāhmaṇaṃ cepi, brāhmaṇa…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Brāhmaṇaṃ  bṛh a 婆羅門、司祭  
      cepi, brāhmaṇa…pe… (437-12.)  
    訳文                
     婆羅門よ、もしも婆羅門に……  
                       
                       
                       
    437-18.                
     vessaṃ cepi, brāhmaṇa…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      vessaṃ    a 庶民、毘舎  
      cepi, brāhmaṇa…pe… (437-12.)  
    訳文                
     婆羅門よ、もしも庶民に……  
                       
                       
                       
    437-19.                
     suddaṃ cepi, brāhmaṇa, evaṃ puccheyyuṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      suddaṃ    a 隷民、奴隷、首陀羅  
      cepi, brāhmaṇa, evaṃ puccheyyuṃ – (437-12.)  
    訳文                
     婆羅門よ、もしも隷民にこのように問うたとしましょう。  
                       
                       
                       
    437-20.                
     ‘yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, yaṃ vā te paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo; (437-13.)  
    訳文                
     『およそあなたが奉事して、奉事のゆえにより悪くなり、より良くならないようなその者。あるいは、およそあなたが奉事して、奉事のゆえにより良くなり、より悪くならないようなその者。  
                       
                       
                       
    437-21.                
     kamettha paricareyyāsī’ti, suddopi hi, brāhmaṇa, sammā byākaramāno evaṃ byākareyya –   
      語根 品詞 語基 意味  
      kamettha paricareyyāsī’ti, suddopi hi, brāhmaṇa, sammā byākaramāno evaṃ byākareyya –  (437-14.)  
    訳文                
     あなたはこのうち、どちらへ奉事すべきでしょうか』と。しからば婆羅門よ、正しく答える隷民であれば、このように解答することでしょう。  
                       
                       
                       
    437-22.                
     ‘yañhi me paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, nāhaṃ taṃ paricareyyaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yañhi me paricarato pāricariyāhetu pāpiyo assa na seyyo, nāhaṃ taṃ paricareyyaṃ; (437-15.)  
    訳文                
     『およそ私が奉事して、奉事のゆえにより悪くなり、より良くならないようなその者。私はその者へ奉事されるべきではありません。  
                       
                       
                       
    437-23.                
     yañca kho me paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo tamahaṃ paricareyya’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yañca kho me paricarato pāricariyāhetu seyyo assa na pāpiyo tamahaṃ paricareyya’nti. (437-16.)  
    訳文                
     しかし、およそ私が奉事して、奉事のゆえにより良くなり、より悪くならないようなその者。私はその者へ奉事すべきです』と。  
                       
                       
                       
    437-24.                
     Nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uccākulīnatā seyyaṃso’ti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uccākulīnatā pāpiyaṃso’ti vadāmi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      ahaṃ,    代的  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      ‘uccā    不変 上に  
      kulīnatā    ā 家系性  
      seyya    a より良い  
      aṃso’    a 部分  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadāmi,  vad いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uccākulīnatā pāpiyaṃso’ti vadāmi; (同上)  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      pāpiya    a より悪い  
    訳文                
     婆羅門よ、私は『家柄の高いことによって、より良い部類となる』とは言いません。また婆羅門よ、私は『家柄の高いことによって、より悪い部類となる』とも言いません。  
    メモ                
     ・『註』はUccākulīnatāti uccākulīnattena seyyo.というように具格ふうに解釈している。これにならった。  
                       
                       
                       
    437-25.                
     nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷāravaṇṇatā seyyaṃso’ti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷāravaṇṇatā pāpiyaṃso’ti vadāmi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷāravaṇṇatā seyyaṃso’ti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷāravaṇṇatā pāpiyaṃso’ti vadāmi; (437-24.)  
      ‘uḷāra    a 偉大な、すぐれた  
      vaṇṇatā    ā 色、階級、称讃、容色性  
    訳文                
     婆羅門よ、私は『階級のすぐれていることによって、より良い部類となる』とは言いません。また婆羅門よ、私は『階級のすぐれていることによって、より悪い部類となる』とも言いません。  
    メモ                
     ・『パーリ』は「称讃」、『南伝』、『原始』訳は「容色」としている。  
                       
                       
                       
    437-26.                
     nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷārabhogatā seyyaṃso’ti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷārabhogatā pāpiyaṃso’ti vadāmi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷārabhogatā seyyaṃso’ti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘uḷārabhogatā pāpiyaṃso’ti vadāmi. (437-25.)  
      bhogatā  bhuj ā 財産性  
    訳文                
     婆羅門よ、私は『財産のすぐれていることによって、より良い部類となる』とは言いません。また婆羅門よ、私は『財産のすぐれていることによって、より悪い部類となる』とも言いません。  
                       
                       
                       
    438-1.                
     438. ‘‘Uccākulīnopi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātī hoti, adinnādāyī hoti, kāmesumicchācārī hoti, musāvādī hoti, pisuṇāvāco hoti, pharusāvāco hoti, samphappalāpī hoti, abhijjhālu hoti, byāpannacitto hoti, micchādiṭṭhi hoti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Uccā    不変 上に  
      kulīno    a 家系の  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら  
      brāhmaṇa,  bṛh a 婆羅門  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      ekacco    代的 一類の  
      pāṇa  pra-an a 依(対) 生き物  
      atipātī  ati-pat in たおすこと、伐つことある →殺生の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti,  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      adinna  a-dā 過分 a 依(対) 与えられないもの  
      ādāyī  ā-dā in 取、取ることある →偸盗の  
      hoti,  同上  
      kāmesu    a 男中  
      micchā    不変 邪、よこしま、邪悪  
      cārī  car 名形 in 行の →邪淫の  
      hoti,  同上  
      musā    不変 虚妄に、偽って  
      vādī  vad in 説、語、論ある →妄語の  
      hoti,  同上  
      pisuṇa    a 有(持) 離間の、中傷の  
      vāco  vac ā 女→男 語、言葉 →両舌の  
      hoti,  同上  
      pharusa    a 有(持) 粗暴な、麁悪な  
      vāco  vac ā 女→男 語、言葉 →悪口の  
      hoti,  同上  
      sampha    a 雑穢の、綺(かざ)った  
      palāpī    in 駄弁、談論; もみがらの →綺語の  
      hoti,  同上  
      abhijjhālu    u 貪欲の  
      hoti,  同上  
      byāpanna  vi-ā-pad 過分 a 有(持) 瞋害した、瞋恚の  
      citto  cit a 中→男  
      hoti,  同上  
      micchā    不変 邪、よこしま、邪悪  
      diṭṭhi  dṛś in 見ある  
      hoti.  同上  
    訳文                
     なぜなら婆羅門よ、高い家系の者であっても、そのうち一部の者は、殺生者、偸盗者、邪淫者、妄語者、両舌者、悪口者、綺語者、貪欲者、瞋恚者、邪見者となります。  
                       
                       
                       
    438-2.                
     Tasmā ‘na uccākulīnatā seyyaṃso’ti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tasmā    代的 それ、彼  
      ‘na uccākulīnatā seyyaṃso’ti vadāmi. (437-24.)  
    訳文                
     それゆえ私は『家柄の高いことによって、より良い部類となる』とは言わないのです。  
                       
                       
                       
    438-3.                
     Uccākulīnopi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātā paṭivirato hoti, adinnādānā paṭivirato hoti, kāmesumicchācārā paṭivirato hoti, musāvādā paṭivirato hoti, pisuṇāya vācāya paṭivirato hoti, pharusāya vācāya paṭivirato hoti, samphappalāpā paṭivirato hoti, anabhijjhālu hoti, abyāpannacitto hoti, sammādiṭṭhi hoti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Uccākulīnopi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātā paṭivirato hoti, adinnādānā paṭivirato hoti, kāmesumicchācārā paṭivirato hoti, musāvādā paṭivirato hoti, pisuṇāya vācāya paṭivirato hoti, pharusāya vācāya paṭivirato hoti, samphappalāpā paṭivirato hoti, anabhijjhālu hoti, abyāpannacitto hoti, sammādiṭṭhi hoti. (438-1.)  
      pāṇa  pra-an a 依(対) 生き物  
      atipātā  ati-pat a たおすこと、伐つこと →殺生  
      paṭivirato  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      adinna  a-dā 過分 a 依(対) 与えられないもの  
      ādānā  ā-dā a 取、取ること →偸盗  
      kāmesu    a 男中  
      micchā    不変 邪、よこしま、邪悪  
      cārā  car a 男中 行 →邪淫  
      musā    不変 虚妄に、偽って  
      vādā  vad a 説、語、論 →妄語  
      pisuṇāya    a 離間の、中傷の  
      vācāya  vac ā 語、言葉 →両舌  
      pharusāya    a 粗暴な、麁悪な  
      vācāya  vac ā 語、言葉 →悪口  
      sampha    a 雑穢の、綺(かざ)った  
      palāpā    a 駄弁、談論; もみがら →綺語  
      anabhijjhālu  an-abhi-dhyai u, ū 貪なき  
      abyāpanna  a-vi-ā-pad 過分 a 有(持) 瞋恚なき  
      citto  cit a 中→男  
      sammā    不変 正しい、正しく  
      diṭṭhi  dṛś in 見ある  
    訳文                
     なぜなら婆羅門よ、高い家系の者であっても、そのうち一部の者は、離殺生者、離偸盗者、離邪淫者、離妄語者、離両舌者、離悪口者、離綺語者、無貪欲者、無瞋恚者、正見者となります。  
                       
                       
                       
    438-4.                
     Tasmā ‘na uccākulīnatā pāpiyaṃso’ti vadāmi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tasmā ‘na uccākulīnatā pāpiyaṃso’ti vadāmi.(437-24, 438-2.)  
    訳文                
     それゆえ私は『家柄の高いことによって、より悪い部類となる』とは言わないのです。  
                       
                       
                       
    439-1.                
     439. ‘‘Uḷāravaṇṇopi hi, brāhmaṇa…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Uḷāra    a 有(持) 偉大な、すぐれた  
      vaṇṇo    a 容色、称讃、階級  
      pi hi, brāhmaṇa…pe…  (438-1.)  
    訳文                
     またなぜなら婆羅門よ、すぐれた階級の者であっても……  
                       
                       
                       
    439-2.                
     uḷārabhogopi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātī hoti…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      uḷāra    a 有(持) 偉大な、すぐれた  
      bhogo bhuj a 財産、受用  
      pi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātī hoti…pe… (438-1.)  
    訳文                
     またなぜなら婆羅門よ、すぐれた財産ある者であっても、そのうち一部の者は、殺生者……  
                       
                       
                       
    439-3.                
     micchādiṭṭhi hoti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      micchādiṭṭhi hoti. (438-1.)  
    訳文                
     ……邪見者となります。  
                       
                       
                       
    439-4.                
     Tasmā ‘na uḷārabhogatā seyyaṃso’ti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tasmā ‘na uḷārabhogatā seyyaṃso’ti vadāmi. (437-24, 438-2.)  
    訳文                
     それゆえ私は『財産のすぐれていることによって、より良い部類となる』とは言わないのです。  
                       
                       
                       
    439-5.                
     Uḷārabhogopi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātā paṭivirato hoti…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Uḷārabhogopi hi, brāhmaṇa, idhekacco pāṇātipātā paṭivirato hoti…pe… (437-26, 439-2.)  
    訳文                
     またなぜなら婆羅門よ、すぐれた財産ある者であっても、そのうち一部の者は、離殺生者……  
                       
                       
                       
    439-6.                
     sammādiṭṭhi hoti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      sammādiṭṭhi hoti. (438-3.)  
    訳文                
     ……正見者となります。  
                       
                       
                       
    439-7.                
     Tasmā ‘na uḷārabhogatā pāpiyaṃso’ti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tasmā ‘na uḷārabhogatā pāpiyaṃso’ti vadāmi. (437-26, 438-2.)  
    訳文                
     それゆえ私は『財産のすぐれていることによって、より悪い部類となる』とは言わないのです。  
                       
                       
                       
    439-8.                
     Nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ paricaritabba’nti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ na paricaritabba’nti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Nāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ paricaritabba’nti vadāmi, na panāhaṃ, brāhmaṇa, ‘sabbaṃ na paricaritabba’nti vadāmi. (437-8, 9.)  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
    訳文                
     婆羅門よ、私は『全員が奉事されるべきである』とは言いません。また婆羅門よ、私は『全員が奉事されるべきでない』とは言いません。  
                       
                       
                       
    439-9.                
     Yaṃ hissa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu saddhā vaḍḍhati, sīlaṃ vaḍḍhati, sutaṃ vaḍḍhati, cāgo vaḍḍhati, paññā vaḍḍhati, tamahaṃ ‘paricaritabba’nti (vadāmi. Yaṃ hissa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu na saddhā vaḍḍhati, na sīlaṃ vaḍḍhati, na sutaṃ vaḍḍhati, na cāgo vaḍḍhati, na paññā vaḍḍhati, nāhaṃ taṃ ‘paricaritabba’nti) [( ) etthantare pāṭho sī. syā. kaṃ. pī. potthakesu natthi] vadāmī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ hissa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu saddhā vaḍḍhati, sīlaṃ vaḍḍhati, sutaṃ vaḍḍhati, cāgo vaḍḍhati, paññā vaḍḍhati, tamahaṃ ‘paricaritabba’nti (vadāmi. Yaṃ hissa, brāhmaṇa, paricarato pāricariyāhetu na saddhā vaḍḍhati, na sīlaṃ vaḍḍhati, na sutaṃ vaḍḍhati, na cāgo vaḍḍhati, na paññā vaḍḍhati, nāhaṃ taṃ ‘paricaritabba’nti) vadāmī’’ti.(437-10, 11.)  
      saddhā  śrad-dhā ā  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vaḍḍhati,  vṛdh 増大する  
      語根 品詞 語基 意味  
      sīlaṃ    a  
      sutaṃ  śru 名過分 a 所聞、聞かれた  
      cāgo  tyaj a 中(男) 捨、棄捨  
      paññā  pra-jñā ā 智慧、般若  
      na    不変 ない  
                     
     婆羅門よ、およそ彼が奉事して、奉事のゆえに信が増大し、戒が増大し、聞が増大し、捨が増大し、慧が増大するような、その者。私はその者を『奉仕されるべきである』と言います。しかし婆羅門よ、およそ彼が奉事して、奉事のゆえに信が増大せず、戒が増大せず、聞が増大せず、捨が増大せず、慧が増大しないような、その者。私はその者を『奉仕されるべきでない』と言います。  
    メモ                
     ・異版の文も含めて訳した。  
                       
                       
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