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     3. Maghadevasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Maghadeva    a 依(属) 人名、マガデーヴァ  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「マガデーヴァ経」(『中部』83  
                       
                       
                       
    308-1.                
     308. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      me    代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた  
    訳文                
     私はこのように聞いた。  
                       
                       
                       
    308-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā mithilāyaṃ viharati maghadevaambavane [makhādevaambavane (sī. pī.), magghadevaambavane (ka.)].   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 一、とある  
      samayaṃ  saṃ-i a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      mithilāyaṃ    ā 地名、ミティラー  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      maghadeva    a 人名、マガデーヴァ  
      amba    a 依(属) マンゴー  
      vane.    a  
    訳文                
     あるとき世尊はミティラーは、マガデーヴァのマンゴー林に住しておられた。  
                       
                       
                       
    308-3.                
     Atha kho bhagavā aññatarasmiṃ padese sitaṃ pātvākāsi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      aññatarasmiṃ    代的 随一の、とある  
      padese  pra-diś a 場所、地方、国土  
      sitaṃ  smi 名過分 a 微笑した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pātvākāsi.  pātu-kṛ 明らかにする、あらわす  
    訳文                
     ときに世尊はとある場所で微笑をあらわされた。  
                       
                       
                       
    308-4.                
     Atha kho āyasmato ānandassa etadahosi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmato    ant 尊者、具寿  
      ānandassa  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi –  bhū ある、なる  
    訳文                
     そこで尊者アーナンダにこの〔思いが〕おこった。  
                       
                       
                       
    308-5.                
     ‘‘ko nu kho hetu, ko paccayo bhagavato sitassa pātukammāya?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘ko    代的 何、誰  
      nu    不変 いったい、たぶん、〜かどうか、〜ではないか  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      hetu,  hi u 因、原因(属格に副対で「〜のゆえに」)  
      ko    代的 何、誰  
      paccayo  prati-i a 縁、資具  
      bhagavato    ant 世尊  
      sitassa  smi 名過分 a 微笑した  
      pātukammāya?  pātu-kṛ a 闡明、明らかにすること  
    訳文                
     「世尊の微笑のあらわれには、いかなる因、いかなる縁があるのであろうか。  
                       
                       
                       
    308-6.                
     Na akāraṇena tathāgatā sitaṃ pātukarontī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      akāraṇena    a 無因の、理由のない  
      tathāgatā  tathā-(ā-)gam a 如来  
      sitaṃ  smi 名過分 a 微笑した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pātukarontī’’  pātu-kṛ 明らかにする、あらわす  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     如来がたは、理由なくして微笑をあらわされない〔筈だ〕」と。  
                       
                       
                       
    308-7.                
     Atha kho āyasmā ānando ekaṃsaṃ cīvaraṃ katvā yena bhagavā tenañjaliṃ paṇāmetvā bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      ānando  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      eka    代的  
      aṃsaṃ    a  
      cīvaraṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      katvā  kṛ なす  
      語根 品詞 語基 意味  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      bhagavā    ant 世尊  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      añjaliṃ    i 合掌  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṇāmetvā  pra-nam 使 向ける、差し出す  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     そこで尊者アーナンダは、偏袒右肩をなし、世尊へ合掌を向けて、世尊へこういった。  
                       
                       
                       
    308-8.                
     ‘‘ko nu kho, bhante, hetu, ko paccayo bhagavato sitassa pātukammāya?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘ko nu kho, bhante, hetu, ko paccayo bhagavato sitassa pātukammāya? (308-5.)  
      bhante,  bhū 名現分 ant 尊者よ、大徳よ  
    訳文                
     「尊者よ、世尊の微笑のあらわれには、いかなる因、いかなる縁があるのでしょうか。  
                       
                       
                       
    308-9.                
     Na akāraṇena tathāgatā sitaṃ pātukarontī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na akāraṇena tathāgatā sitaṃ pātukarontī’’ti. (308-6.)  
    訳文                
     如来がたは、理由なくして微笑をあらわされない〔筈です〕」と。  
                       
                       
                       
    308-10.                
     ‘‘Bhūtapubbaṃ, ānanda, imissāyeva mithilāyaṃ rājā ahosi maghadevo nāma dhammiko dhammarājā dhamme ṭhito mahārājā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Bhūta  bhū 過分 a 存在した  
      pubbaṃ,    代的 副対 過去の →往昔  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      imissā    代的 これ  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      mithilāyaṃ    ā 地名、ミティラー  
      rājā    an  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      maghadevo    a 人名、マガデーヴァ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      dhammiko  dhṛ 名形 a 如法の  
      dhamma  dhṛ a 男中 依(属)  
      rājā    an  
      dhamme  dhṛ a 男中  
      ṭhito  sthā 過分 a 立った  
      mahā    ant 大きい  
      rājā;    an  
    訳文                
     「アーナンダよ、かつてこのマトゥラーに、マガデーヴァという名の王がいました。如法の法王、法に止住した大王でありました。  
                       
                       
                       
    308-11.                
     dhammaṃ carati brāhmaṇagahapatikesu negamesu ceva jānapadesu ca;   
      語根 品詞 語基 意味  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      carati  car 行ずる  
      語根 品詞 語基 意味  
      brāhmaṇa  bṛh a 婆羅門  
      gahapatikesu    a 居士の  
      negamesu    名形 a 町民  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      jānapadesu    a 地方の、田舎の  
      ca;    不変 と、また、そして、しかし  
    訳文                
     彼は、婆羅門や居士たちに対し、町の者たちにも、地方の者たちにも、〔公平に〕法を行じました。  
    メモ                
     ・『註』のsamaṃという説明によって補訳。  
                       
                       
                       
    308-12.                
     uposathañca upavasati cātuddasiṃ pañcadasiṃ aṭṭhamiñca pakkhassa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uposathañ  upa-vas a 布薩、斎戒  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upavasati  upa-vas 近住する、布薩に入る  
      語根 品詞 語基 意味  
      cātudasiṃ    ī 十四日  
      pañcadasiṃ    ī 十五日  
      aṭṭhamiñ    ī 八日  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      pakkhassa.    a 翼、側、党、半月  
    訳文                
     彼はまた、半月〔ごと〕の八日、十四日、十五日には布薩に入りました。  
                       
                       
                       
    308-13.                
     Atha kho, ānanda, rājā maghadevo bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena kappakaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      rājā    an  
      maghadevo    a 人名、マガデーヴァ  
      bahūnaṃ    u 男中 多く  
      vassānaṃ    a 男中 雨、年  
      bahūnaṃ    u 多く  
      vassa    a 男中 雨、年  
      satānaṃ    a  
      bahūnaṃ    u 多く  
      vassa    a 男中 雨、年  
      sahassānaṃ    a  
      accayena  ati-i a 副具 死去、経過  
      kappakaṃ    a 理髪師  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときにアーナンダよ、幾年、幾百年、幾千年が過ぎて、マガデーヴァ王は理髪師へ呼びかけました。  
    メモ                
     ・この言い回しは「大譬喩経」【老人】などに出る。  
                       
                       
                       
    308-14.                
     ‘yadā me, samma kappaka, passeyyāsi sirasmiṃ palitāni jātāni, atha me āroceyyāsī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yadā    不変 〜の時  
      me,    代的  
      samma    不変 友よ  
      kappaka,    a 理髪師  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyyāsi  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      sirasmiṃ    a 男中  
      palitāni    a 白髪の、灰色の  
      jātāni,  jan 過分 a 生じた  
      atha    不変 ときに、また、そこに  
      me    代的  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āroceyyāsī’  ā-ruc 告げる、述べる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『友、理髪師よ、私の頭に白髪が生えているのを見た時は、私に教えて欲しい』と。  
                       
                       
                       
    308-15.                
     ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa paccassosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      devā’    a 天、神、陛下  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      kappako    a 理髪師  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosi.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     アーナンダよ、理髪師は『そのように、陛下』とマガデーヴァ王へ応えました。  
                       
                       
                       
    308-16.                
     Addasā kho, ānanda, kappako bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena rañño maghadevassa sirasmiṃ palitāni jātāni.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Addasā  dṛś 見た  
      語根 品詞 語基 意味  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      kappako    a 理髪師  
      bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena (308-13.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      sirasmiṃ palitāni jātāni. (308-14.)  
    訳文                
     アーナンダよ、理髪師は、幾年、幾百年、幾千年が過ぎて、マガデーヴァ王の頭に白髪が生えているのを見ました。  
                       
                       
                       
    308-17.                
     Disvāna rājānaṃ maghadevaṃ etadavoca –   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Disvāna  dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      rājānaṃ    an  
      maghadevaṃ    a 人名、マガデーヴァ  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     見て、マガデーヴァ王へこういいました。  
                       
                       
                       
    308-18.                
     ‘pātubhūtā kho devassa devadūtā, dissanti sirasmiṃ palitāni jātānī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘pātubhūtā  bhū 過分 a 明らかになった、明瞭な  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      devassa    a 天、神、陛下  
      deva    a 依(属) 天、神、陛下  
      dūtā,    a 使者  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dissanti  dṛś 受 見られる  
      語根 品詞 語基 意味  
      sirasmiṃ palitāni jātāni (308-14.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『陛下の頭に天の使者たちが現れました。頭に白髪が生えているのが見えます』  
                       
                       
                       
    308-19.                
     ‘Tena hi, samma kappaka, tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā mama añjalismiṃ patiṭṭhāpehī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら →しからば  
      samma    不変 友よ  
      kappaka,    a 理髪師  
      tāni    代的 それら  
      palitāni    a 白髪の、灰色の  
      sādhukaṃ    a 副対 よく、十分に  
      saṇḍāsena  saṃ-daṃś a 毛抜き、ピンセット  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      uddharitvā  ud-dhṛ 挙げる、引き抜く  
      語根 品詞 語基 意味  
      mama    代的  
      añjalismiṃ    i 合掌  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      patiṭṭhāpehī’  prati-sthā 使 止住させる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『しからば友、理髪師よ、その白髪を毛抜きで引き抜いて、私の両手に乗せてみて欲しい』  
                       
                       
                       
    308-20.                
     ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa paṭissutvā tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā rañño maghadevassa añjalismiṃ patiṭṭhāpesi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa (308-15.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭissutvā  prati-śru 同意する、応諾する、答える  
      語根 品詞 語基 意味  
      tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā rañño maghadevassa añjalismiṃ (308-19.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      patiṭṭhāpesi.  prati-sthā 使 止住させる  
    訳文                
     アーナンダよ、理髪師は『そのように、陛下』とマガデーヴァ王へ応えて、その白髪を毛抜きで引き抜いて、マガデーヴァ王の両手に乗せてみせました。  
                       
                       
                       
    309-1.                
     309. ‘‘Atha kho, ānanda, rājā maghadevo kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ āmantāpetvā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      rājā    an  
      maghadevo    a 人名、マガデーヴァ  
      kappakassa    a 理髪師  
      gāma    a  
      varaṃ    名形 a 男中 最上の、すぐれた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      datvā  与える  
      語根 品詞 語基 意味  
      jeṭṭha    a 最年長の  
      puttaṃ    a 息子  
      kumāraṃ    a 童子  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantāpetvā    呼ばせる  
      語根 品詞 語基 意味  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     アーナンダよ、そこでマガデーヴァ王は理髪師に最上の村を与えてから、長男の童子を呼ばせて、こう言いました。  
                       
                       
                       
    309-2.                
     ‘pātubhūtā kho me, tāta kumāra, devadūtā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘pātubhūtā  bhū 過分 a 明らかになった、明瞭な  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      me,    代的  
      tāta    不変 (男性への愛称)  
      kumāra,    a 童子  
      deva    a 依(属) 天、神、陛下  
      dūtā;    a 使者  
    訳文                
     『息子たる童子よ、私の頭に天の使者たちがあらわれた。  
                       
                       
                       
    309-3.                
     dissanti sirasmiṃ palitāni jātāni;   
      語根 品詞 語基 意味  
      dissanti sirasmiṃ palitāni jātāni; (308-18.)  
    訳文                
     頭に白髪が生えているのが見える。  
                       
                       
                       
    309-4.                
     bhuttā kho pana me mānusakā kāmā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      bhuttā  bhuj 過分 a 男中 食べられた、受用された  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      me    代的  
      mānusakā    a 男中 人間の  
      kāmā;    a 男中  
    訳文                
     しかるに、人間の諸欲は私によって受用された。  
    メモ                
     ・「転輪王経」【ダラネーミ転輪王】にパラレル。  
                       
                       
                       
    309-5.                
     samayo dibbe kāme pariyesituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      samayo  saṃ-i a  
      dibbe    a 天の  
      kāme    a 男中  
      pariyesituṃ.  pari-iṣ 不定 遍求、欲求するため  
    訳文                
     天の諸欲を遍求するための時だ。  
                       
                       
                       
    309-6.                
     Ehi tvaṃ, tāta kumāra, imaṃ rajjaṃ paṭipajja.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ehi  i 不変 いざ、こい、ゆけ  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      tāta    不変 (男性への呼びかけ)  
      kumāra,    a 童子  
      imaṃ    代的 これ  
      rajjaṃ    a 王国、王位、統治  
      語根 品詞 語基 意味  
      paṭipajja.  prati-pad 行動する、進む  
    訳文                
     息子たる童子よ、いざあなたは、統治をなせ。  
    メモ                
     ・『パーリ』は「王位を引き継ぐがよい」と訳している。前経306-42.にもudāhu aññe imaṃ bhogaṃ paṭipajjissanti, という文があり、そこでのprati-padも『パーリ』のように「引き継ぐ」と訳すとしっくり来る。この語にはそういう意味合いがあるのかもしれない。  
                       
                       
                       
    309-7.                
     Ahaṃ pana kesamassuṃ ohāretvā kāsāyāni vatthāni acchādetvā agārasmā anagāriyaṃ pabbajissāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ahaṃ    代的  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      kesa    a  
      massuṃ    u ひげ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ohāretvā  ava-hṛ 使 剃る  
      語根 品詞 語基 意味  
      kāsāyāni    a 渋色の、袈裟、黄衣  
      vatthāni  vas a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      acchādetvā  ā-chad 使 覆う、まとう、包む  
      語根 品詞 語基 意味  
      agārasmā    a 家、舎、家屋、俗家  
      anagāriyaṃ    a 非家の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pabbajissāmi.  pra-vraj 出家する、遁世する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     しかして私は、髪とひげを剃って袈裟衣をまとい、俗家から非家へと出家しようと思う。  
                       
                       
                       
    309-8.                
     Tena hi, tāta kumāra, yadā tvampi passeyyāsi sirasmiṃ palitāni jātāni, atha kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ sādhukaṃ rajje samanusāsitvā kesamassuṃ ohāretvā kāsāyāni vatthāni acchādetvā agārasmā anagāriyaṃ pabbajeyyāsi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら →しからば  
      tāta    不変 (男性への愛称)  
      kumāra,    a 童子  
      yadā    不変 〜の時  
      tvam    代的 あなた  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyyāsi  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      sirasmiṃ    a 男中  
      palitāni    a 白髪の、灰色の  
      jātāni,  jan 過分 a 生じた  
      atha kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ (309-1.)  
      sādhukaṃ    a 副対 十分に  
      rajje    a 王たること、王国、王位、王権、統治  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      samanusāsitvā  saṃ-anu-śās 教誡する  
      kesamassuṃ ohāretvā kāsāyāni vatthāni acchādetvā agārasmā anagāriyaṃ (309-7.)  
      pabbajeyyāsi.  pra-vraj 出家する、遁世する  
    訳文                
     しかして息子たる童子よ、あなたもまた頭に白髪を見るようになった時は、理髪師に最上の村を与えてから、長男の童子に統治について教誡し、髪とひげを剃って袈裟衣をまとい、俗家から非家へと出家するがいい。  
                       
                       
                       
    309-9.                
     Yena me idaṃ kalyāṇaṃ vattaṃ nihitaṃ anuppavatteyyāsi, mā kho me tvaṃ antimapuriso ahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      me    代的  
      idaṃ    代的 これ  
      kalyāṇaṃ    a よき、善巧の  
      vattaṃ  vṛt 名過分 a 義務、徳行、儀法  
      nihitaṃ  ni-dhā 過分 a 置かれた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anuppavatteyyāsi,  anu-pra-vṛt 随転して  
      語根 品詞 語基 意味  
          不変 なかれ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      me    代的  
      tvaṃ    代的 あなた  
      antima    a 最後の  
      puriso    a 人、男  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi.  bhū ある、なる  
    訳文                
     この私によって定められたこのよき儀法へ従うべし。あなたは私の〔後継者の〕最後の者となってはならない。  
                       
                       
                       
    309-10.                
     Yasmiṃ kho, tāta kumāra, purisayuge vattamāne evarūpassa kalyāṇassa vattassa samucchedo hoti so tesaṃ antimapuriso hoti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yasmiṃ    代的 処絶 (関係代名詞)  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      tāta    不変 (男性への愛称)  
      kumāra,    a 童子  
      purisa    a 依(属) 人、男  
      yuge    a 処絶 一対、軛、時代  
      vattamāne  vṛt 現分 a 処絶 転ずる、起こる、存在する  
      evarūpassa    a かくのごとき  
      kalyāṇassa    a よき、善巧の  
      vattassa  vṛt 名過分 a 義務、徳行、儀法  
      samucchedo  saṃ-ud-chid a 断絶  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      so    代的 それ、彼  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      antima    a 最後の  
      puriso    a 人、男  
      hoti.  同上  
    訳文                
     息子たる童子よ、およそ〔父子〕一対の者がいて、かくのごとくのよき儀法の断絶があるとき、彼らのうちその〔息子〕は最後の者となってしまう。  
                       
                       
                       
    309-11.                
     Taṃ tāhaṃ, tāta kumāra, evaṃ vadāmi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 副対 それから、それゆえ  
      te    代的 あなた  
      ahaṃ,    代的  
      tāta    不変 (男性への愛称)  
      kumāra,    a 童子  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadāmi –  vad いう  
    訳文                
     息子たる童子よ、それで私はあなたへこのように言ったのだ。  
                       
                       
                       
    309-12.                
     yena me idaṃ kalyāṇaṃ vattaṃ nihitaṃ anuppavatteyyāsi, mā kho me tvaṃ antimapuriso ahosī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yena me idaṃ kalyāṇaṃ vattaṃ nihitaṃ anuppavatteyyāsi, mā kho me tvaṃ antimapuriso ahosī’ (309-9.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     この私によって定められたこのよき儀法へ従うべし。あなたは私の〔後継者の〕最後の者となってはならないと』  
                       
                       
                       
    309-13.                
     Atha kho, ānanda, rājā maghadevo kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ sādhukaṃ rajje samanusāsitvā imasmiṃyeva maghadevaambavane kesamassuṃ ohāretvā kāsāyāni vatthāni acchādetvā agārasmā anagāriyaṃ pabbaji.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      rājā    an  
      maghadevo    a 人名、マガデーヴァ  
      kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ sādhukaṃ rajje samanusāsitvā imasmiṃyeva maghadevaambavane kesamassuṃ ohāretvā kāsāyāni vatthāni acchādetvā agārasmā anagāriyaṃ (309-8.)  
      imasmiṃ    代的 これ  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      maghadeva    a 人名、マガデーヴァ  
      amba    a 依(属) マンゴー  
      vane    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pabbajii.  pra-vraj 出家する、遁世する  
    訳文                
     アーナンダよ、そしてマガデーヴァ王は、理髪師に最上の村を与えてから、長男の童子に統治について教誡し、まさにこのマガデーヴァのマンゴー園において、髪とひげを剃って袈裟衣をまとい、俗家から非家へと出家しました。  
                       
                       
                       
    309-14.                
     So mettāsahagatena cetasā ekaṃ disaṃ pharitvā vihāsi, tathā dutiyaṃ, tathā tatiyaṃ, tathā catutthaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      mettā    ā 依(具)  
      sahagatena  saha-gam a 倶行の、倶なる  
      cetasā  cit as 心、心想  
      ekaṃ    代的 ひとつ、とある  
      disaṃ  diś ā 方向、方角  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pharitvā  sphar ひろがる、遍満する  
      vihāsi,  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tathā    不変 かく、その如く  
      dutiyaṃ,    名形 a 男→女 第二  
      tathā    不変 かく、その如く  
      tatiyaṃ,    a 第三  
      tathā    不変 かく、その如く  
      catutthaṃ;    a 第四  
    訳文                
     彼は、慈をともなう心によって、一つの方角を満たして住しました。そのように、第二の〔方角を〕。そのように、第三の〔方角を〕。そのように、第四の〔方角を〕。  
                       
                       
                       
    309-15.                
     iti uddhamadho tiriyaṃ sabbadhi sabbattatāya sabbāvantaṃ lokaṃ mettāsahagatena cetasā vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena [abyāpajjhena (sī. syā. kaṃ. pī.), abyāpajjena (ka.)] pharitvā vihāsi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      uddha    不変  
      madho    不変  
      tiriyaṃ    不変 横に、四方に  
      sabbadhi    不変 一切処に、あらゆる場合に、あらゆる点で  
      sabbattatāya    ā 副具 一切処性、遍通(副具で「全体として」「全体に」)  
      sabbāvantaṃ    a 一切の、全部  
      lokaṃ    a 界、世界、世間  
      mettā    ā 依(具)  
      sahagatena  saha-gam a 倶行の、倶なる  
      cetasā  cit as 心、心想  
      vipulena    a 広大  
      maha    ant 有(持) 大きい  
      aggatena    ā 女→中 最上性  
      appamāṇena    名形 a 無量の  
      averena    a 怨なき、無怨の  
      abyāpajjena  a-vi-ā-pad 名未分 a 瞋なき、無瞋の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pharitvā  sphar ひろがる、遍満する  
      vihāsi.  vi-hṛ 住する  
    訳文                
     そのように、上を、下を、四維を、一切処を、あまねく全世界を、広大で、偉大な最上性あり、無量の、怨なき、瞋なき、慈をともなう心によって、満たして住しました。  
    メモ                
     ・このストックフレーズの多くの場合は、異版の出すabyāpajjenaの形をとるので、ここでもそうした。avyābajjhenaであれば「瞋なき」が「悩害なき」になる。  
                       
                       
                       
    309-16.                
     Karuṇāsahagatena cetasā…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Karuṇā    ā 依(具)  
      sahagatena  saha-gam a 倶行の、倶なる  
      cetasā…  cit as 心、心想  
    訳文                
     悲をともなう心によって……(略)  
                       
                       
                       
    309-17.                
     muditāsahagatena cetasā…   
      語根 品詞 語基 意味  
      muditā  mud ā 依(具)  
      sahagatena  saha-gam a 倶行の、倶なる  
      cetasā…  cit as 心、心想  
    訳文                
     喜をともなう心によって……(略)  
                       
                       
                       
    309-18.                
     upekkhāsahagatena cetasā ekaṃ disaṃ pharitvā vihāsi, tathā dutiyaṃ, tathā tatiyaṃ, tathā catutthaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      upekkhā  upa-īkṣ ā 依(具)  
      sahagatena cetasā ekaṃ disaṃ pharitvā vihāsi, tathā dutiyaṃ, tathā tatiyaṃ, tathā catutthaṃ; (309-14.)  
    訳文                
     捨をともなう心によって、一つの方角を満たして住しました。そのように、第二の〔方角を〕。そのように、第三の〔方角を〕。そのように、第四の〔方角を〕。  
                       
                       
                       
    309-19.                
     iti uddhamadho tiriyaṃ sabbadhi sabbattatāya sabbāvantaṃ lokaṃ upekkhāsahagatena cetasā vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena pharitvā vihāsi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      iti uddhamadho tiriyaṃ sabbadhi sabbattatāya sabbāvantaṃ lokaṃ upekkhāsahagatena cetasā vipulena mahaggatena appamāṇena averena abyābajjhena pharitvā vihāsi. (309-15.)  
      upekkhā  upa-īkṣ ā 依(具)  
    訳文                
     そのように、上を、下を、四維を、一切処を、あまねく全世界を、広大で、偉大な最上性あり、無量の、怨なき、瞋なき、捨をともなう心によって、満たして住しました。  
                       
                       
                       
    309-20.                
     ‘‘Rājā kho panānanda, maghadevo caturāsītivassasahassāni kumārakīḷitaṃ kīḷi, caturāsītivassasahassāni oparajjaṃ kāresi, caturāsītivassasahassāni rajjaṃ kāresi, caturāsītivassasahassāni imasmiṃyeva maghadevaambavane agārasmā anagāriyaṃ pabbajito brahmacariyamacari.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Rājā    an  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      maghadevo    a 人名、マガデーヴァ  
      caturāsīti    i 八十四  
      vassa  vṛṣ a 男中 雨、年、安居  
      sahassāni    a  
      kumāra    a 依(属) 童子  
      kīḷitaṃ  krīḍ ā 遊戯、たわむれ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      kīḷi,  krīḍ 遊ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      caturāsīti    i 八十四  
      vassa  vṛṣ a 男中 雨、年、安居  
      sahassāni    a  
      oparajjaṃ    a 副王位  
      kāresi,  同上  
      caturāsīti    i 八十四  
      vassa  vṛṣ a 男中 雨、年、安居  
      sahassāni    a  
      rajjaṃ    a 王位  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      kāresi,  kṛ 使 なさしめる  
      語根 品詞 語基 意味  
      caturāsīti    i 八十四  
      vassa  vṛṣ a 男中 雨、年、安居  
      sahassāni    a  
      imasmiṃyeva maghadevaambavane agārasmā anagāriyaṃ (309-13.)  
      pabbajito  pra-vraj 名過分 a 出家した  
      brahmacariyam  bṛh, car a 梵行  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      acari.  car 行ずる  
    訳文                
     しかるにアーナンダよ、マガデーヴァ王は、八万四千年、童子の遊戯を楽しみました。八万四千年、副王位をつとめました。八万四千年、王位をつとめました。八万四千年、まさしくこのマガデーヴァのマンゴー園において、俗家より非家へと出家した者として梵行を行じました。  
    メモ                
     ・「マハースダッサナ経」【梵天界への到達者】にパラレル。  
                       
                       
                       
    309-21.                
     So cattāro brahmavihāre bhāvetvā kāyassa bhedā paraṃ maraṇā brahmalokūpago ahosi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      cattāro     
      brahma  bṛh 名形 a 依(属) 梵、梵天、尊貴の、神聖の  
      vihāre  vi-hṛ a 住、精舎  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāvetvā  bhū 使 修する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kāyassa    a 身体、集まり  
      bhedā  bhid a 破壊、不和合、離間、種類、区分  
      paraṃ    代的 副対 更に、他に、超えて  
      maraṇā  mṛ a 死 →死後に  
      brahma  bṛh 名形 依(属) 梵、梵天、尊貴の、神聖の  
      loka    a 依(与) 世、世界、世間  
      upago  upa-gam a 到る、達する、経験する、属する  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi. bhū ある、なる  
    訳文                
     彼は四梵住を修し、身体の破壊より、死後に梵天の世界へ到達する者となりました。  
                       
                       
                       
    310-1.                
     310. ‘‘Atha kho rañño, ānanda, maghadevassa putto bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena kappakaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha kho rañño, ānanda, maghadevassa putto bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena kappakaṃ āmantesi – (308-13.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      putto    a 息子  
    訳文                
     ときにアーナンダよ、幾年、幾百年、幾千年が過ぎて、マガデーヴァ王の息子は理髪師へ呼びかけました。  
                       
                       
                       
    310-2.                
     ‘yadā me, samma kappaka, passeyyāsi sirasmiṃ palitāni jātāni, atha kho āroceyyāsī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yadā me, samma kappaka, passeyyāsi sirasmiṃ palitāni jātāni, atha kho āroceyyāsī’ti. (308-14.)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
    訳文                
     『友、理髪師よ、私の頭に白髪が生えているのを見た時は、教えて欲しい』と。  
                       
                       
                       
    310-3.                
     ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa puttassa paccassosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa puttassa paccassosi. (308-15.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      puttassa    a 息子  
    訳文                
     アーナンダよ、理髪師は『そのように、陛下』とマガデーヴァ王の息子へ応えました。  
                       
                       
                       
    310-4.                
     Addasā kho, ānanda, kappako bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena rañño maghadevassa puttassa sirasmiṃ palitāni jātāni.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Addasā kho, ānanda, kappako bahūnaṃ vassānaṃ bahūnaṃ vassasatānaṃ bahūnaṃ vassasahassānaṃ accayena rañño maghadevassa puttassa sirasmiṃ palitāni jātāni. (308-16.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      puttassa    a 息子  
    訳文                
     アーナンダよ、理髪師は、幾年、幾百年、幾千年が過ぎて、マガデーヴァ王の息子の頭に白髪が生えているのを見ました。  
                       
                       
                       
    310-5.                
     Disvāna rañño maghadevassa puttaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Disvāna rañño maghadevassa puttaṃ etadavoca – (308-17.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      puttaṃ    a 息子  
    訳文                
     見て、マガデーヴァ王の息子へこういいました。  
                       
                       
                       
    310-6.                
     ‘pātubhūtā kho devassa devadūtā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘pātubhūtā kho devassa devadūtā; (308-18.)  
    訳文                
     『陛下の頭に天の使者たちが現れました。  
                       
                       
                       
    310-7.                
     dissanti sirasmiṃ palitāni jātānī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      dissanti sirasmiṃ palitāni jātānī’ti. (308-19.)  
    訳文                
     頭に白髪が生えているのが見えます』  
                       
                       
                       
    310-8.                
     ‘Tena hi, samma kappaka, tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā mama añjalismiṃ patiṭṭhāpehī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Tena hi, samma kappaka, tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā mama añjalismiṃ patiṭṭhāpehī’ti. (308-19.)  
    訳文                
     『しからば友、理髪師よ、その白髪を毛抜きで引き抜いて、私の両手に乗せてみて欲しい』  
                       
                       
                       
    310-9.                
     ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa puttassa paṭissutvā tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā rañño maghadevassa puttassa añjalismiṃ patiṭṭhāpesi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ, devā’ti kho, ānanda, kappako rañño maghadevassa puttassa paṭissutvā tāni palitāni sādhukaṃ saṇḍāsena uddharitvā rañño maghadevassa puttassa añjalismiṃ patiṭṭhāpesi. (308-20.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      puttassa    a 息子  
      puttassa    a 息子  
    訳文                
     アーナンダよ、理髪師は『そのように、陛下』とマガデーヴァ王の息子へ応えて、その白髪を毛抜きで引き抜いて、マガデーヴァ王の息子の両手に乗せてみせました。  
                       
                       
                       
    310-10.                
     ‘‘Atha kho, ānanda, rañño maghadevassa putto kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ āmantāpetvā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha kho, ānanda, rañño maghadevassa putto kappakassa gāmavaraṃ datvā jeṭṭhaputtaṃ kumāraṃ āmantāpetvā etadavoca – (308-21.)  
      rañño    an  
      maghadevassa    a 人名、マガデーヴァ  
      putto    a 息子  
    訳文                
     アーナンダよ、そこでマガデーヴァ王の息子は理髪師に最上の村を与えてから、長男の童子を呼ばせて、こう言いました。  
                       
                       
                       
    310-11.                
     ‘pātubhūtā kho, me, tāta kumāra, devadūtā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘pātubhūtā kho, me, tāta kumāra, devadūtā; (309-2.)  
    訳文                
     『息子たる童子よ、私の頭に天の使者たちがあらわれた。  
                       
                       
                       
    310-12.                
     dissanti sirasmiṃ palitāni jātāni;   
      語根 品詞 語基 意味  
      dissanti sirasmiṃ palitāni jātāni; (309-3.)  
    訳文                
     頭に白髪が生えているのが見える。  
                       
                       
                       
    310-13.                
     bhuttā kho pana me mānusakā kāmā;   
      語根 品詞 語基 意味  
      bhuttā kho pana me mānusakā kāmā; (309-4.)  
    訳文                
     しかるに、人間の諸欲は私によって受用された。  
                       
                       
                       
    310-14.                
     samayo dibbe kāme pariyesituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      samayo dibbe kāme pariyesituṃ. (309-5.)  
    訳文                
     天の諸欲を遍求するための時だ。  
                       
                       
                       
    310-15.                
     Ehi tvaṃ, tāta kumāra, imaṃ rajjaṃ paṭipajja.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ehi tvaṃ, tāta kumāra, imaṃ rajjaṃ paṭipajja. (309-6.)  
    訳文                
     息子たる童子よ、いざあなたは、統治をなせ。