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     9. Cariyasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Cariya  car a 依(属) 行、行為、性格  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「行経」(『増支部』2-9)  
                       
                       
                       
    9-1.                
     9. ‘‘Dveme, bhikkhave, dhammā sukkā lokaṃ pālenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Dve     
      ime,    代的 これら  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      dhammā  dhṛ a 男中  
      sukkā    a 白の、清い  
      lokaṃ    a 世界、世間  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pālenti.   使 守る  
    訳文                
     「比丘たちよ、これら二つの白い法が世間を守っています。  
                       
                       
                       
    9-2.                
     Katame dve?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Katame    代的 いずれの、どちらの  
      dve?     
    訳文                
     いかなる二つか。  
                       
                       
                       
    9-3.                
     Hirī ca ottappañca.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Hirī    i, ī  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      ottappañ  ud-tap a  
      ca.    不変 と、また、そして、しかし  
    訳文                
     慚と愧です。  
                       
                       
                       
    9-4.                
     Ime kho, bhikkhave, dve sukkā dhammā lokaṃ na pāleyyuṃ, nayidha paññāyetha mātāti vā mātucchāti vā mātulānīti vā ācariyabhariyāti vā garūnaṃ dārāti vā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ime    代的 これら  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      dve     
      sukkā    a 白の、清い  
      dhammā  dhṛ a 男中  
      lokaṃ    a 世界、世間  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāleyyuṃ,   使 守る  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyetha  pra-jñā 受 知られる、認められる  
      語根 品詞 語基 意味  
      mātā    ar  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
          不変 あるいは  
      mātucchā    ā 叔母  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
          不変 あるいは  
      mātulānī    ī 叔父の妻  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
          不変 あるいは  
      ācariya  ā-car a 依(属) 師、阿闍梨  
      bhariyā  bhṛ 名未分 ā 妻、宮女  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
          不変 あるいは  
      garūnaṃ    名形 u 重い、師  
      dārā    ā  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      vā.    不変 あるいは  
    訳文                
     比丘たちよ、これら二つの白い法が世間を守らなかったならば、ここに『母である』と、『おばである』と、『おじの妻である』と、『阿闍梨の妻である』と、あるいは『師の妻である』ということが認められないでしょう。  
    メモ                
     ・『長部』26「転輪王経」にパラレルあり。  
     ・おそらく近親婚や不貞がいわれているのであろう。  
                       
                       
                       
    9-5.                
     Sambhedaṃ loko agamissa, yathā ajeḷakā kukkuṭasūkarā soṇasiṅgālā [soṇasigālā (sī. syā. kaṃ. pī.)].   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sambhedaṃ  saṃ-bhid a 混合、汚染  
      loko    a 世界、世間  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      agamissa,  gam 行く  
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      aja    a 山羊  
      eḷakā    a 羊、山羊  
      kukkuṭa    a  
      sūkarā    a 豚、猪  
      soṇa    an(特)  
      siṅgālā.    a ジャッカル  
    訳文                
     世間は、山羊や羊、鶏や猪、犬やジャッカルのように混沌へ陥ることでしょう。  
    メモ                
     ・活用語尾-issaは条件法であるが、条件法が用いられるべきはむしろ前文ではないのか。なお「転輪王経」では未来形である。  
                       
                       
                       
    9-6.                
     Yasmā ca kho, bhikkhave, ime dve sukkā dhammā lokaṃ pālenti tasmā paññāyati [paññāyanti (sī.)] mātāti vā mātucchāti vā mātulānīti vā ācariyabhariyāti vā garūnaṃ dārāti vā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yasmā    代的 (関係代名詞)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      kho, bhikkhave, ime dve sukkā dhammā lokaṃ pālenti tasmā paññāyati mātāti vā mātucchāti vā mātulānīti vā ācariyabhariyāti vā garūnaṃ dārāti vā’’ (9-4.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pālenti   使 守る  
      語根 品詞 語基 意味  
      tasmā    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyati  pra-jñā 受 知られる、認められる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     しかし比丘たちよ、これら二つの白い法が世間を守っている、そのことゆえに、ここに『母である』と、『おばである』と、『おじの妻である』と、『阿闍梨の妻である』と、あるいは『師の妻である』ということが認められているのです」  
                       
                       
                       
     Navamaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Navamaṃ.    a 第九の  
    訳文                
     第九〔経〕。  
                       
                       
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