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     4. Pariññeyyasuttaṃ    
      語根 品詞 語基 意味    
      Pariññeyya  pari-jñā 未分 a 依(属) 遍知されるべき    
      suttaṃ  sīv a 経、糸    
    訳文                  
     「所遍知経」(『相応部』23-4    
    メモ                  
     ・『相応部』22-106の同名経にパラレル。そちらのメモも見よ。    
                         
                         
                         
    163-1.                  
     163. Sāvatthinidānaṃ.     
      語根 品詞 語基 意味    
      Sāvatthi    ī 有(処) 地名、サーヴァッティー、舎衛城    
      nidānaṃ.    a 因縁、因由    
    訳文                  
     サーヴァッティーでのことである。    
                         
                         
                         
    163-2.                  
     Āyasmā rādho yena bhagavā tenupasaṅkami;     
      語根 品詞 語基 意味    
      Āyasmā    ant 尊者、具寿    
      rādho    a 人名、ラーダ    
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)    
      bhagavā    ant 世尊    
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた    
    訳文                  
     尊者ラーダが世尊へ近づいた。    
                         
                         
                         
    163-3.                  
     upasaṅkamitvā bhagavantaṃ abhivādetvā ekamantaṃ nisīdi.     
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく    
      語根 品詞 語基 意味    
      bhagavantaṃ    ant 世尊    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      abhivādetvā  abhi-vad 使 敬礼する、礼拝する    
      語根 品詞 語基 意味    
      ekamantaṃ    不変 一方に    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      nisīdi.  ni-sad 坐る    
    訳文                  
     近づいて、世尊へ礼拝し、一方へ坐った。    
                         
                         
                         
    163-4.                  
     Ekamantaṃ nisinnaṃ kho āyasmantaṃ rādhaṃ bhagavā etadavoca –     
      語根 品詞 語基 意味    
      Ekamantaṃ    不変 一方に    
      nisinnaṃ  ni-sad 過分 a 坐った    
      kho    不変 じつに、たしかに    
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿    
      rādhaṃ    a 人名、ラーダ    
      bhagavā    ant 世尊    
      etad    代的 これ    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      avoca –  vac いう    
    訳文                  
     一方へ坐った尊者ラーダへ、世尊はこう仰った。    
                         
                         
                         
    163-5.                  
     ‘‘Pariññeyye ca, rādha, dhamme desessāmi pariññañca pariññātāviṃ puggalañca.     
      語根 品詞 語基 意味    
      ‘‘Pariññeyye  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      ca,    不変 と、また、そして、しかし    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      dhamme  dhṛ a 男中    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      desessāmi  diś 使 示す    
      語根 品詞 語基 意味    
      pariññañ  pari-jñā ā 遍知、暁了、知悉    
      ca    不変 と、また、そして、しかし    
      pariññātāviṃ  pari-jñā in 遍知ある    
      puggalañ    a 人、個人    
      ca    不変 と、また、そして、しかし    
    訳文                  
     「ラーダよ、私は、遍知されるべき諸法を、遍知を、遍知ある人を教示しようと思います。    
                         
                         
                         
    163-6.                  
     Taṃ suṇāhi, sādhukaṃ manasi karohi;     
      語根 品詞 語基 意味    
      Taṃ    代的 それ    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      suṇāhi,  śru 聞く    
      語根 品詞 語基 意味    
      sādhukaṃ    a 副対 よい、十分に    
      manasi    as    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      karohi;  kṛ なす →作意する    
    訳文                  
     あなたはそれを聞き、よく作意して下さい。    
                         
                         
                         
    163-7.                  
     bhāsissāmī’’ti.     
      語根 品詞 語基 意味    
      bhāsissāmī’’  bhāṣ 話す、語る    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに    
    訳文                  
     私は語ることにします」と。    
                         
                         
                         
    163-8.                  
     ‘‘Evaṃ, bhante’’ti kho āyasmā rādho bhagavato paccassosi.     
      語根 品詞 語基 意味    
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き    
      bhante’’  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ    
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに    
      kho    不変 じつに、たしかに    
      āyasmā    ant 尊者、具寿    
      rādho    a 人名、ラーダ    
      bhagavato    ant 世尊    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      paccassosi.  prati-śru 応諾する、同意する、応える    
    訳文                  
     「そのように、尊者よ」と尊者ラーダは世尊へ応えた。    
                         
                         
                         
    163-9.                  
     Bhagavā etadavoca –     
      語根 品詞 語基 意味    
      Bhagavā    ant 世尊    
      etad    代的 これ    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      avoca –  vac いう    
    訳文                  
     世尊はこう仰った。    
                         
                         
                         
    163-10.                  
     ‘‘katame ca, rādha, pariññeyyā dhammā?     
      語根 品詞 語基 意味    
      ‘‘katame    代的 いずれの、どちらの    
      ca,    不変 と、また、そして、しかし    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññeyyā  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammā?  dhṛ a 男中    
    訳文                  
     ではラーダよ、何が遍知されるべき諸法なのでしょうか。    
                         
                         
                         
    163-11.                  
     Rūpaṃ kho, rādha, pariññeyyo dhammo, vedanā pariññeyyo dhammo, saññā pariññeyyo dhammo, saṅkhārā pariññeyyo dhammo, viññāṇaṃ pariññeyyo dhammo.     
      語根 品詞 語基 意味    
      Rūpaṃ    a 色、物質、肉体、形相    
      kho,    不変 じつに、たしかに    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññeyyo  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammo,  dhṛ a 男中    
      vedanā  vid ā 受、感受、苦痛    
      pariññeyyo  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammo,  dhṛ a 男中    
      saññā  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象    
      pariññeyyo  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammo,  dhṛ a 男中    
      saṅkhārā  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象    
      pariññeyyo  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammo,  dhṛ a 男中    
      viññāṇaṃ  vi-jñā a    
      pariññeyyo  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammo.  dhṛ a 男中    
    訳文                  
     ラーダよ、〈色〉は遍知されるべき法です。〈受〉は遍知されるべき法です。〈想〉は遍知されるべき法です。〈諸行〉は遍知されるべき法です。〈識〉は遍知されるべき法です。    
                         
                         
                         
    163-12.                  
     Ime vuccanti, rādha, pariññeyyā dhammā.     
      語根 品詞 語基 意味    
      Ime    代的 これら    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      vuccanti,  vac 受 いわれる    
      語根 品詞 語基 意味    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññeyyā  pari-jñā 未分 a 遍知されるべき    
      dhammā.  dhṛ a 男中    
    訳文                  
     ラーダよ、これらが遍知されるべき諸法と言われるのです。    
                         
                         
                         
    163-13.                  
     Katamā ca, rādha, pariññā?     
      語根 品詞 語基 意味    
      Katamā    代的 いずれの、どちらの    
      ca,    不変 と、また、そして、しかし    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññā?  pari-jñā ā 遍知、暁了、知悉    
    訳文                  
     ではラーダよ、何が遍知なのでしょうか。    
                         
                         
                         
    163-14.                  
     Yo kho, rādha, rāgakkhayo dosakkhayo mohakkhayo –     
      語根 品詞 語基 意味    
      Yo    代的 (関係代名詞)    
      kho,    不変 じつに、たしかに    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      rāga  raj a 依(属) 貪、貪欲、染    
      khayo  kṣī a 滅尽、尽滅    
      dosa    a 依(属) 瞋恚    
      khayo  kṣī a 滅尽、尽滅    
      moha    a 依(属) 愚痴    
      khayo –  kṣī a 滅尽、尽滅    
    訳文                  
     ラーダよ、貪欲の滅尽、瞋恚の滅尽、愚痴の滅尽。    
                         
                         
                         
    163-15.                  
     ayaṃ vuccati, rādha, pariññā.     
      語根 品詞 語基 意味    
      ayaṃ    代的 これ    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      vuccati,  vac 受 いわれる    
      語根 品詞 語基 意味    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññā.  pari-jñā ā 遍知、暁了、知悉    
    訳文                  
     ラーダよ、これが遍知と言われるのです。    
                         
                         
                         
    163-16.                  
     Katamo ca, rādha, pariññātāvī puggalo?     
      語根 品詞 語基 意味    
      Katamo    代的 いずれの、どちらの    
      ca,    不変 と、また、そして、しかし    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññātāvī  pari-jñā in 遍知ある    
      puggalo?    a 人、個人    
    訳文                  
     ではラーダよ、何が遍知ある人なのでしょうか。    
                         
                         
                         
    163-17.                  
     ‘Arahā’tissa vacanīyaṃ.     
      語根 品詞 語基 意味    
      ‘Arahā’  arh 名現分 ant 阿羅漢、応供    
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに    
      assa    代的 これ    
      vacanīyaṃ.  vac 未分 a 言われるべき    
    訳文                  
     『阿羅漢である』と、それに関していわれるべきです。    
                         
                         
                         
    163-18.                  
     Yvāyaṃ āyasmā evaṃnāmo evaṃgotto –     
      語根 品詞 語基 意味    
      Yo    代的 (関係代名詞)    
      ayaṃ    代的 これ    
      āyasmā    ant 尊者、具寿    
      evaṃ    不変 このように、かくの如き    
      nāmo    an 中→男    
      evaṃ    不変 このように、かくの如き    
      gotto –    a 中→男 姓、氏姓、種姓、家系    
    訳文                  
     かくのごとき名あり、かくのごとき氏姓あるかの尊者、    
                         
                         
                         
    163-19.                  
     ayaṃ vuccati, rādha, pariññātāvī puggalo’’ti.     
      語根 品詞 語基 意味    
      ayaṃ    代的 これ    
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味    
      vuccati,  vac 受 いわれる    
      語根 品詞 語基 意味    
      rādha,    a 人名、ラーダ    
      pariññātāvī  pari-jñā in 遍知ある    
      puggalo’’    a 人、個人    
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに    
    訳文                  
     ラーダよ、これが遍知ある人といわれるのです」    
                         
                         
                         
     Catutthaṃ.    
      語根 品詞 語基 意味    
      Catutthaṃ.    a 第四の    
    訳文                  
     第四〔経〕。    
                         
                         
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