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     Pubbakaisibhāvānuyogo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Pubbaka   a 以前の、昔の  
      isi   i 仙人、聖者  
      bhāva bhū a 依(属) 本性、状態  
      anuyogo anu-yuj a 実践、実行、従事、専修、随勤  
    訳文                
     【古聖の実践の有り様】  
                       
                       
                       
    283-1.                
     283. ‘‘Brāhmaṇo kho pana, ambaṭṭha, pokkharasāti rañño pasenadissa kosalassa dattikaṃ bhuñjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      pokkharasāti    i 人名、ポッカラサーティ  
      rañño    an  
      pasenadissa    i 人名、パセーナディ  
      kosalassa    a 地名、コーサラ  
      dattikaṃ  名形 a 所施、施物  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhuñjati.  bhuj 食べる、享受する、受用する  
    訳文                
     じつにアンバッタよ、婆羅門ポッカラサーティはコーサラ王パセーナディの施物を受けています。けれども、  
                       
                       
                       
    283-2                
     Tassa rājā pasenadi kosalo sammukhībhāvampi na dadāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 それ、彼  
      rājā    an  
      pasenadi    i 人名、パセーナディ  
      kosalo    a 地名、コーサラ  
      sammukhī   in 現前、面前、対面の  
      bhāvam bhū a 本性、状態 →対面  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dadāti.  与える  
    訳文                
     コーサラ王パセーナディは彼に、対面すら与えていません。  
                       
                       
                       
    283-3.                
     Yadāpi tena manteti, tirodussantena manteti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yadā   不変 〜の時  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manteti,  mant 考量する、相談する、助言する、忠告する、密語する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tiro   不変 超えて、横切って、外へ  
      dussan   a 布地、白布、衣服  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manteti.  mant 考量する、相談する、助言する、忠告する、密語する  
    訳文                
     たとえ、彼と相談するときでさえ、布ごしに彼と相談するのです。  
                       
                       
                       
    283-4.                
     Yassa kho pana, ambaṭṭha, dhammikaṃ payātaṃ bhikkhaṃ paṭiggaṇheyya, kathaṃ tassa rājā pasenadi kosalo sammukhībhāvampi na dadeyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yassa    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      dhammikaṃ  dhṛ 名形 a 男→中 如法の  
      payātaṃ  pra-yā 過分 a 出発した、出て行った、過ぎ去った  
      bhikkhaṃ  bhikṣ a 施食  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭiggaṇheyya,  prati-grah 受けとる、受領する、受納する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kathaṃ    不変 いかに、なぜに  
      tassa    代的 それ、彼  
      rājā    an  
      pasenadi    i 人名、パセーナディ  
      kosalo    a 地名、コーサラ  
      sammukhī   in 現前、面前、対面の  
      bhāvam bhū a 本性、状態 →対面  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dadeyya.  与える  
    訳文                
     じつにアンバッタよ、如法に出された施食を受け取るような彼(ポッカラサーティ)のため、なぜコーサラ王パセーナディは彼に、対面すら与えないのでしょうか。  
    メモ                
     ・『註』はこういう。「なぜ与えないか。彼は対面者を誘引するという呪術を知っていたとされる。王が非常に価値のある装身具を身につけていたとき、そのそばに立って、その装身具の名を把握した。その名を把握されて王は、『私は与えない』ということができなかった。与えてしまってから、『また祭礼の日に、あなた様は〔この〕装身具をもってきてください』というと、〔ポッカラサーティは〕『陛下、あなた様によって婆羅門〔である私〕へ与えられたものなどありません』といい、『何者から私へ施与されたというのでしょうか』と答えた。かの大臣たちは『かの婆羅門は対面者を誘引する幻術を知る。それによってあなた様は誘引されてしまったのでしょう』といった。他のとき、王と共にいる彼(ポッカラサーティ)のなれなれしさに堪えかねて、〔大臣たちは〕いった。『陛下、この婆羅門の身体には殻の破れたハンセン病があります。あなた様は彼を見て、抱擁したり触ったり、そのようにしてはいけません。このハンセン病は接触によってうつるのです』と。以来王は彼へ対面を与えなくなったのである」。  
     ・原文はこれ。kasmā na dadāti? So kira sammukhā āvaṭṭaniṃ nāma vijjaṃ jānāti. Yadā rājā mahārahena alaṅkārena alaṅkato hoti, tadā rañño samīpe ṭhatvā tassa alaṅkārassa nāmaṃ gaṇhati. Tassa rājā nāme gahite na demīti vattuṃ na sakkoti. Datvā puna chaṇadivase alaṅkāraṃ āharathāti vatvā, natthi, deva, tumhehi brāhmaṇassa dinnoti vutto, ‘‘kasmā me dinno’’ti pucchi. Te amaccā ‘so brāhmaṇo sammukhā āvaṭṭanimāyaṃ jānāti. Tāya tumhe āvaṭṭetvā gahetvā gacchatī’ti āhaṃsu. Apare raññā saha tassa atisahāyabhāvaṃ asahantā āhaṃsu – ‘‘deva, etassa brāhmaṇassa sarīre saṅkhaphalitakuṭṭhaṃ nāma atthi. Tumhe etaṃ disvāva āliṅgatha parāmasatha, idañca kuṭṭhaṃ nāma kāyasaṃsaggavasena anugacchati, mā evaṃ karothā’’ti. Tato paṭṭhāya tassa rājā sammukhībhāvaṃ na deti.  
     ・しかしこのエピソードが、経の暗黙に意図するところであるかどうか。単に、これまでいわれたようなクシャトリヤを貶める言動のせいで忌避されているのだ、という当てこすりであると見た方がシンプルではある。  
     ・なお、ハンセン病は「感染はらい菌の経鼻・経気道的による感染経路が主流であるが、伝染力は非常に低い。現在では治療法が確立しており、重篤な後遺症を残すことも自らが感染源になることもない(Wikipediaより)」。  
                       
                       
                       
    283-5.                
     Passa, ambaṭṭha, yāva aparaddhañca te idaṃ ācariyassa brāhmaṇassa pokkharasātissa.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Passa,  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      yāva    不変 〜だけ、〜まで、〜の限り  
      aparaddhañ apa-rādh 過分 a 怒らせた、罪を犯した、罪過の  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      te    代的 あなた  
      idaṃ    代的 これ  
      ācariyassa  ā-car a 師、阿闍梨  
      brāhmaṇassa  bṛh a 婆羅門  
      pokkharasātissa.   i 人名、ポッカラサーティ  
    訳文                
     見なさい、アンバッタよ、あなたの師である婆羅門ポッカラサーティには、これだけの罪過があるのです。  
                       
                       
                       
    284-1.                
     284. ‘‘Taṃ kiṃ maññasi, ambaṭṭha, idha rājā pasenadi kosalo hatthigīvāya vā nisinno assapiṭṭhe vā nisinno rathūpatthare vā ṭhito uggehi vā rājaññehi vā kiñcideva mantanaṃ manteyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Taṃ    代的 それ、彼、彼女  
      kiṃ    不変 何、どう  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññasi,  man 考える  
      語根 品詞 語基 意味  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      rājā    an  
      pasenadi    i 人名、パセーナディ  
      kosalo    a 地名、コーサラ  
      hatthi   in 依(属) ゾウ  
      gīvāya    ā  
          不変 あるいは  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      assa   a 依(属) ウマ  
      piṭṭhe    a  
          不変 あるいは  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      ratha   a 依(属)  
      upatthare  upa-stṛ a 絨毯  
          不変 あるいは  
      ṭhito  sthā 過分 a 立った  
      uggehi    a 男中 偉大な、高級な〔武官〕  
          不変 あるいは  
      rājaññehi    a 王族、高官、高位の廷臣  
          不変 あるいは  
      kiñci   代的 何らかの、何者であれ  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      mantanaṃ  mant ā 考量、相談、助言、呪術  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manteyya.  mant 考量する、相談する、助言する、忠告する、密語する  
    訳文                
     アンバッタよ、これをどう考えますか。ここに、コーサラ王パセーナディが、ゾウの首に坐り、あるいは馬の背に坐り、あるいは車の敷物に立って、高級武官、あるいは高位の廷臣へ、なにか命令を布告したとしましょう。  
    メモ                
     ・『南伝』は「議し」、『原始』は「打ち合わせ」、『パーリ』は「協議」とする。mantanāには、PTS辞書によればcommandの意味もあるので、文脈からこのように訳した。  
                       
                       
                       
    284-2.                
     So tamhā padesā apakkamma ekamantaṃ tiṭṭheyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      tamhā    代的 それ、彼  
      padesā  pra-diś? a 地方、国土、場所、部分、限定  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      apakkamma  apa-kram 去りゆく  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekam   代的 一、ある  
      antaṃ    a 終極、目的、極限、辺、極端  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      tiṭṭheyya.  sthā 住する、立つ  
    訳文                
     彼が、その場所を離れて、一方へ立ったとします。  
                       
                       
                       
    284-3.                
     Atha āgaccheyya suddo vā suddadāso vā, tasmiṃ padese ṭhito tadeva mantanaṃ manteyya –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgaccheyya  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      suddo    a 首陀羅、シュードラ、奴隷  
          不変 あるいは  
      sudda   a 依(属) 首陀羅、シュードラ、奴隷  
      dāso    a 奴隷、奴僕  
      vā,    不変 あるいは  
      tasmiṃ    代的 それ、彼  
      padese  pra-diś? a 地方、国土、場所、部分、限定  
      ṭhito  sthā 過分 a 立った  
      taṃ   代的 それ  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      mantanaṃ  mant ā 考量、相談、助言、呪術  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manteyya –  mant 考量する、相談する、助言する、忠告する、密語する  
    訳文                
     そこへ、首陀羅あるいは首陀羅のうちの奴僕がやってきて、その場所に立ち、まさにその命令を〔代理の告知人として〕発したとします。  
                       
                       
                       
    284-4.                
     ‘evampi rājā pasenadi kosalo āha, evampi rājā pasenadi kosalo āhā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘evam   不変 このように、かくの如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      rājā    an  
      pasenadi    i 人名、パセーナディ  
      kosalo    a 地名、コーサラ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āha,  ah いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      evam   不変 このように、かくの如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      rājā    an  
      pasenadi    i 人名、パセーナディ  
      kosalo    a 地名、コーサラ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhā’ ah いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『コーサラ王パセーナディ王はこのように仰せです、コーサラ王パセーナディ王はこのように仰せです』と。  
                       
                       
                       
    284-5.                
     Apinu so rājabhaṇitaṃ vā bhaṇati rājamantanaṃ vā manteti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Api   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nu    不変 いったい、たぶん、〜かどうか、〜ではないか  
      so    代的 それ、彼  
      rāja   an 依(具)  
      bhaṇitaṃ  bhaṇ 名過分 a 話した、所説、言説  
          不変 あるいは  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhaṇati  bhaṇ 話す  
      語根 品詞 語基 意味  
      rāja   an 依(属)  
      mantanaṃ  mant ā 考量、相談、助言、呪術  
          不変 あるいは  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manteti?  mant 考量する、相談する、助言する、忠告する、密語する  
    訳文                
     たとえ彼が王にいわれたことをいい、王の命令を布告したとしても、いったい、  
                       
                       
                       
    284-6.                
     Ettāvatā so assa rājā vā rājamatto vā’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ettāvatā    不変 これだけ、この範囲で  
      so    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa  as  
      語根 品詞 語基 意味  
      rājā    an  
          不変 あるいは  
      rāja   an 依(属)  
      amatto    a 同僚、知己、大臣、朝臣  
      vā’’   不変 あるいは  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     それだけのことで、彼が、王あるいは大臣であるということがあるでしょうか」  
                       
                       
                       
    284-7.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No    不変 ない、否/〜かどうか  
      hi   不変 じつに、なぜなら  
      idaṃ,    代的 これ  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama’’.    a 人名、ゴータマ  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    285-1.                
     285. ‘‘Evameva kho tvaṃ, ambaṭṭha, ye te ahesuṃ brāhmaṇānaṃ pubbakā isayo mantānaṃ kattāro mantānaṃ pavattāro, yesamidaṃ etarahi brāhmaṇā porāṇaṃ mantapadaṃ gītaṃ pavuttaṃ samihitaṃ, tadanugāyanti tadanubhāsanti bhāsitamanubhāsanti vācitamanuvācenti,   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam   不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      te    代的 それら、彼ら  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahesuṃ  bhū ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      brāhmaṇānaṃ  bṛh a 婆羅門  
      pubbakā    a 以前の、昔の  
      isayo    i 仙人、聖者  
      mantānaṃ    a 呪文、真言、経文  
      kattāro  kṛ ar 作者、行為者、創造者  
      mantānaṃ    a 呪文、真言、経文  
      pavattāro,  pra-vac ar 説者、宣説者  
      yesam   代的 (関係代名詞)  
      idaṃ    代的 これ  
      etarahi    不変 いま  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      porāṇaṃ    名形 a 昔の、往昔の(男性名詞として「古人、古聖」)  
      manta   a 依(属) 呪文、真言、経文  
      padaṃ    a 足、足跡、歩、処、場所、句、語法  
      gītaṃ  gai 名過分 a 歌われた(中性名詞として「歌」)  
      pavuttaṃ  pra-vac 過分 a いわれた、説かれた  
      samihitaṃ,  saṃ-dhā 過分 a 伴った、集められた  
      tad   代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anugāyanti  anu-gai 随い歌う、随唱する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tad   代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anubhāsanti  anu-bhāṣ 随説する、繰り返す  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhāsitam bhāṣ 名過分 a いわれた、説かれた  
      anubhāsanti  同上  
      vācitam vac 使 過分 a 説かせられた、教えられた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anuvācenti,  anu-vac 使 復唱する、繰り返す  
    訳文                
     「じつにアンバッタよ、あなたはまさにそのようなものです。およそ婆羅門たちのうち、かの往昔の聖者たちは経文の創作者、経文の説示者でした。〔ところが〕いま、婆羅門たちは、彼ら(古聖)のその古い、歌われ、説かれ、集成された経文のことば、それへ随って歌い、それを繰り返し、説かれたことを繰り返し、教えられたことを復唱しているのです。  
                       
                       
                       
    285-2.                
     seyyathidaṃ – aṭṭhako vāmako vāmadevo vessāmitto yamataggi [yamadaggi (ka.)] aṅgīraso bhāradvājo vāseṭṭho kassapo bhagu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathidaṃ –    不変 たとえば、その如き  
      aṭṭhako    a 人名、アッタカ  
      vāmako    a 人名、ヴァーマカ  
      vāmadevo    a 人名、ヴァーマデーヴァ  
      vessāmitto    a 人名、ヴェッサーミッタ  
      yamataggi    i 人名、ヤマタッギ  
      aṅgīraso    a 人名、アンギーラサ  
      bhāradvājo    a 人名、バーラドヴァージャ  
      vāseṭṭho    a 人名、ヴァーセッタ  
      kassapo    a 人名、カッサパ  
      bhagu –    u 人名、バグ  
    訳文                
     たとえば、アッタカ、ヴァーマカ、ヴァーマデーヴァ、ヴェッサーミッタ、ヤマタッギ、アンギーラサ、バーラドヴァージャ、ヴァーセッタ、カッサパ、バグ〔といった彼らのことばを〕。  
                       
                       
                       
    285-3.                
     ‘tyāhaṃ mante adhiyāmi sācariyako’ti, tāvatā tvaṃ bhavissasi isi vā isitthāya vā paṭipannoti netaṃ ṭhānaṃ vijjati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘te   代的 それら、彼ら  
      ahaṃ    代的  
      mante    a 呪文、真言、経文  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      adhiyāmi  adhi-i 学ぶ、習得する  
      語根 品詞 語基 意味  
      sācariyako’ sa-ā-car a 師とともなる  
      ti,    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      tāvatā    不変 それだけ、そのために、かくて  
      tvaṃ    代的 あなた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissasi  bhū ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      isi    i 仙人、聖者  
          不変 あるいは  
      isi   i 有(持) 仙人、聖者  
      atthāya    a 男中 義、利益、道理、意味、必要  
          不変 あるいは  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭipanno prati-pad 過分 a 進んだ、行者  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      na   不変 ない  
      etaṃ    代的 これ、彼、彼女、そのとき(副対)  
      ṭhānaṃ  sthā a 場所、住処、状態、点、理由、原因、道理  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vijjati. vid 受 見出される、知られる、存在する  
    訳文                
     『私と師は、その諸経を学んでいる』というそれだけで、あなたが、聖者あるいは聖者たるために進む者であろうという、この道理は存在しません。  
                       
                       
                       
    286-1.                
     286. ‘‘Taṃ kiṃ maññasi, ambaṭṭha, kinti te sutaṃ brāhmaṇānaṃ vuddhānaṃ mahallakānaṃ ācariyapācariyānaṃ bhāsamānānaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Taṃ    代的 それ、彼、彼女  
      kiṃ    不変 何、どう  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññasi,  man 考える  
      語根 品詞 語基 意味  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      kin   不変 何、どう  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      te    代的 あなた  
      sutaṃ  śru 名過分 a 聞かれた  
      brāhmaṇānaṃ  bṛh a 属絶 婆羅門  
      vuddhānaṃ  vṛdh 過分 a 属絶 年長の、増上の  
      mahallakānaṃ    a 属絶 老練、高齢の  
      ācariya ā-car a 師、阿闍梨  
      pācariyānaṃ  pra-ā-car a 属絶 師中の師、大阿闍梨、  
      bhāsamānānaṃ –  bhāṣ 現分 a 属絶 話す  
    訳文                
     アンバッタよ、あなたはこれをどう考えますか。年長の婆羅門たち、老練の師や大師たちが話しているのを、あなたは何と聞いたでしょうか。  
                       
                       
                       
    286-2.                
     ye te ahesuṃ brāhmaṇānaṃ pubbakā isayo mantānaṃ kattāro mantānaṃ pavattāro, yesamidaṃ etarahi brāhmaṇā porāṇaṃ mantapadaṃ gītaṃ pavuttaṃ samihitaṃ, tadanugāyanti tadanubhāsanti bhāsitamanubhāsanti vācitamanuvācenti,   
      語根 品詞 語基 意味  
      ye te ahesuṃ brāhmaṇānaṃ pubbakā isayo mantānaṃ kattāro mantānaṃ pavattāro, yesamidaṃ etarahi brāhmaṇā porāṇaṃ mantapadaṃ gītaṃ pavuttaṃ samihitaṃ, tadanugāyanti tadanubhāsanti bhāsitamanubhāsanti vācitamanuvācenti, (285-1.)  
    訳文                
     およそ婆羅門たちのうち、かの往昔の聖者たちは経文の創作者、経文の説示者でした。〔ところが〕いま、婆羅門たちは、彼ら(古聖)のその古い、歌われ、説かれ、集成された経文のことば、それへ随って歌い、それを繰り返し、説かれたことを繰り返し、教えられたことを復唱しているのです。  
                       
                       
                       
    286-3.                
     seyyathidaṃ – aṭṭhako vāmako vāmadevo vessāmitto yamataggi aṅgīraso bhāradvājo vāseṭṭho kassapo bhagu, evaṃ su te sunhātā suvilittā kappitakesamassū āmukkamaṇikuṇḍalābharaṇā [āmuttamālābharaṇā (sī. syā. pī.)] odātavatthavasanā pañcahi kāmaguṇehi samappitā samaṅgībhūtā paricārenti, seyyathāpi tvaṃ etarahi sācariyako’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathidaṃ – aṭṭhako vāmako vāmadevo vessāmitto yamataggi aṅgīraso bhāradvājo vāseṭṭho kassapo bhagu, (285-2.)  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      su    不変 〜か、〜かどうか、じつい、まさに  
      te    代的 それら、彼ら  
      sunhātā  su-snā 過分 a よく洗浴された、善浴の  
      suvilittā  su-vi-lip 過分 a よく塗られた、よくにおう  
      kappita kḷp 過分 a 有(持) 準備された、整えられた  
      kesa   a  
      massū    u ひげ  
      āmutta ā-muc 過分 a 有(持) つけられた、飾られた  
      mālā   ā 花環、華鬘  
      ābharaṇā    a 中→男 装身具、瓔珞  
      odāta ava-dā a 有(持) 白い、清められた  
      vattha vas a 衣、衣服  
      vasanā  vas a 中→男 着もの、衣服/住処  
      pañcahi     
      kāma   a 男中 依(属) 欲、愛欲、欲念、欲情、欲楽  
      guṇehi    a 徳/種類 →五妙欲、五種欲  
      samappitā  saṃ-ṛ 使 過分 a 引き渡された、与えられた、具備した、所有する  
      samaṅgī   in 具足した  
      bhūtā  bhū 過分 a 真実、存在、生物、鬼神、漏尽者  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricārenti,  pari-car 使 奉仕させる、尊敬させる、歩き回らせる、楽しむ、ふける  
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā   不変 その如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tvaṃ    代的 あなた  
      etarahi    不変 いま  
      sācariyako’’ sa-ā-car a 師とともなる  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     たとえば、アッタカ、ヴァーマカ、ヴァーマデーヴァ、ヴェッサーミッタ、ヤマタッギ、アンギーラサ、バーラドヴァージャ、ヴァーセッタ、カッサパ、バグ、そのような彼らは、いまのあなたと師のように、よく洗浴され、よく香油を塗られ、よく髪とひげを整えられ、華鬘と瓔珞に飾られ、服や衣を清められ、五妙欲を具備し、具足して愉しんでいたでしょうか」  
    メモ                
     ・āmukkaなる語は辞書類に見られなかったため、異版のāmuttamālābharaṇāを採用した(同じビルマ版を用いる『パーリ』も同様)。なおVRI版のmaṇi-kuṇḍalāは宝石の耳飾りの意。  
     ・odātavatthavasanāはあるいは「清められた衣類と住居の」であろうか。  
                       
                       
                       
    286-4.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’. (284-7.)  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    286-5.                
     ‘‘…Pe… evaṃ su te sālīnaṃ odanaṃ sucimaṃsūpasecanaṃ vicitakāḷakaṃ anekasūpaṃ anekabyañjanaṃ paribhuñjanti, seyyathāpi tvaṃ etarahi sācariyako’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘…Pe…    (略)  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      su    不変 〜か、〜かどうか、じつい、まさに  
      te    代的 それら、彼ら  
      sālīnaṃ    i 米、稲  
      odanaṃ    a 男中 飯、粥  
      suci   名形 i 清い  
      maṃsa   a 有(属)  
      upasecanaṃ  upa-sic a 散布  
      vicita vi-ci 過分 a 有(持) 簡別された、集められた、調査された、考察された  
      kāḷakaṃ    a 男中 黒い →白米(黒米をよりわけた)  
      aneka   a 有(持) 一つならぬ、種々の  
      sūpaṃ    a 男中 スープ、汁  
      aneka   a 有(持) 一つならぬ、種々の  
      byañjanaṃ  vi-añj a 相、字句、調味、添味、助味、副菜  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paribhuñjanti,  pari-bhuj 受用する、用いる、食べる  
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā   不変 その如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tvaṃ    代的 あなた  
      etarahi    不変 いま  
      sācariyako’’ sa-ā-car a 師とともなる  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「〔たとえば、アッタカ、ヴァーマカ、ヴァーマデーヴァ、ヴェッサーミッタ、ヤマタッギ、アンギーラサ、バーラドヴァージャ、ヴァーセッタ、カッサパ、バグ、〕そのような彼らは、いまのあなたと師のように、精肉がちらされ、黒米がより分けられ、種々のスープと種々の副菜の付いた米の飯を食べていたでしょうか」  
    メモ                
     ・sucimaṃsaを「精肉」とするのは『パーリ』にならった。  
                       
                       
                       
    286-6.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’. (284-7.)  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    286-7.                
     ‘‘…Pe… evaṃ su te veṭhakanatapassāhi nārīhi paricārenti, seyyathāpi tvaṃ etarahi sācariyako’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘…Pe…    (略)  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      su    不変 〜か、〜かどうか、じつい、まさに  
      te    代的 それら、彼ら  
      veṭhaka viṣṭ, veṣṭ a 有(持) まとう、ふちどりする  
      nata nam 過分 a 曲がった  
      passāhi    a 男中→女 脇、横腹  
      nārīhi    ī 女、婦人  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricārenti,  pari-car 使 奉仕させる、尊敬させる、歩き回らせる、楽しむ、ふける  
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā   不変 その如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tvaṃ    代的 あなた  
      etarahi    不変 いま  
      sācariyako’’ sa-ā-car a 師とともなる  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「〔たとえば、アッタカ、ヴァーマカ、ヴァーマデーヴァ、ヴェッサーミッタ、ヤマタッギ、アンギーラサ、バーラドヴァージャ、ヴァーセッタ、カッサパ、バグ、〕そのような彼らは、いまのあなたと師のように、湾曲した脇部に〔装飾を〕まとった女性たちを侍らせていたでしょうか」  
    メモ                
     ・「白布や白布条などにまとわれた、曲がった肋骨の」dussapaṭṭadussaveṇi ādīhi veṭhakehi namitaphāsukāhi という『註』の解釈(これもよくわからないが、身体の輪郭が曲線を描く、ということなのであろう)にしたがって訳した。  
                       
                       
                       
    286-8.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’. (284-7.)  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    286-9.                
     ‘‘…Pe… evaṃ su te kuttavālehi vaḷavārathehi dīghāhi patodalaṭṭhīhi vāhane vitudentā vipariyāyanti, seyyathāpi tvaṃ etarahi sācariyako’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘…Pe…    (略)  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      su    不変 〜か、〜かどうか、じつい、まさに  
      te    代的 それら、彼ら  
      kutta   名形 a 有(持) 行為、整えられた  
      vālehi    a 馬毛  
      vaḷavā   ā 依(属) ラバ、牝馬  
      rathehi    a  
      dīghāhi    a 長い  
      patoda pra-tud a むち  
      laṭṭhīhi    i 杖、棒  
      vāhane  vah 名形 a 中(男) 運ぶ、運載者、運搬獣、軍勢  
      vitudentā  vi-tud 使 現分 ant 突く、打つ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vipariyāyanti,  vi-pari-i? あちこち回る?  
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā   不変 その如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tvaṃ    代的 あなた  
      etarahi    不変 いま  
      sācariyako’’ sa-ā-car a 師とともなる  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「〔たとえば、アッタカ、ヴァーマカ、ヴァーマデーヴァ、ヴェッサーミッタ、ヤマタッギ、アンギーラサ、バーラドヴァージャ、ヴァーセッタ、カッサパ、バグ、〕そのような彼らは、いまのあなたと師のように、毛繕いされたラバの車で、長い鞭や棒をもって、運ぶ〔動物〕たちを打たせながら、あちこち回っていたでしょうか」  
    メモ                
     ・vitudentā、現在分詞の複数主格語尾は-antāなので、このeは使役の標識とみた。したがって、諸訳のように「打ち」でなく「〔御者に〕打たせて」と訳した。婆羅門みずからが馬車馬をむち打つより、御者を想定した方が自然でもあろう。  
     ・vipariyāyantiは辞書類に出ない。『南伝』は「運ばれ行き」、『原始』は「乗り回し」とする。ここではpariyāyaの語義(going round)より、『パーリ』にならった。  
                       
                       
                       
    286-10.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’. (284-7.)  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    286-11.                
     ‘‘…Pe… evaṃ su te ukkiṇṇaparikhāsu okkhittapalighāsu nagarūpakārikāsu dīghāsivudhehi [dīghāsibaddhehi (syā. pī.)] purisehi rakkhāpenti, seyyathāpi tvaṃ etarahi sācariyako’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘…Pe…    (略)  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      su    不変 〜か、〜かどうか、じつい、まさに  
      te    代的 それら、彼ら  
      ukkiṇṇa ud-kṛ 過分 a 有(持) 掘りあげられた、掘り出された  
      parikhāsu  pari-khan ā 堀、壕  
      okkhitta ava-kṣip 過分 a 有(持) 下に投げた、落とした  
      palighāsu  pari-ghan a 男中→女  
      nagara   a 依(属) 町、都市  
      upakārikāsu  upa-kṛ ā 援助者 →都市の防備  
      dīgha   a 有(持) 長い  
      asi   i 剣、刀  
      āvudhehi  ā-yudh a 中→男 武器  
      purisehi    a 男、人  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      rakkhāpenti,  rakṣ 使 守らせる  
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā   不変 その如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tvaṃ    代的 あなた  
      etarahi    不変 いま  
      sācariyako’’ sa-ā-car a 師とともなる  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「〔たとえば、アッタカ、ヴァーマカ、ヴァーマデーヴァ、ヴェッサーミッタ、ヤマタッギ、アンギーラサ、バーラドヴァージャ、ヴァーセッタ、カッサパ、バグ、〕そのような彼らは、いまのあなたと師のように、ほりあげられた堀や落とされた閂といった都市の防備のなか、長い剣や武器を持った男たちに守らせていたでしょうか」  
                       
                       
                       
    286-12.                
     ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No hidaṃ, bho gotama’’. (284-7.)  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、それは否です」  
                       
                       
                       
    286-13.                
     ‘‘Iti kho, ambaṭṭha, neva tvaṃ isi na isitthāya paṭipanno sācariyako.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      na   不変 ない  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      tvaṃ    代的 あなた  
      isi    i 仙人、聖者  
      na    不変 ない  
      isi   i 有(持) 仙人、聖者  
      atthāya    a 男中 義、利益、道理、意味、必要  
      paṭipanno  prati-pad 過分 a 進んだ、行者  
      sācariyako.  sa-ā-car a 師とともなる  
    訳文                
     「じつにアンバッタよ、このように、じつにあなたと師は、聖者ではないし、聖者たるために進む者でもないのです。  
                       
                       
                       
    286-14.                
     Yassa kho pana, ambaṭṭha, mayi kaṅkhā vā vimati vā so maṃ pañhena, ahaṃ veyyākaraṇena sodhissāmī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Yassa    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      ambaṭṭha,    a 人名、アンバッタ  
      mayi    代的  
      kaṅkhā    ā 疑、疑惑、期待  
          不変 あるいは  
      vimati    i 疑惑、疑慮  
          不変 あるいは  
      so    代的 それ、彼  
      maṃ    代的  
      pañhena,    a 質問、問い  
      ahaṃ    代的  
      veyyākaraṇena  vi-ā-kṛ a 解答、授記  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sodhissāmī’’ śudh 使 浄化する、(借金を)決済する、査察する、払拭する、掃除する、飾る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     じつにアンバッタよ、私に疑念や疑惑があるものは、質問をもって私へ〔臨むがよいでしょう〕。そのもののため、私は解答をもって〔その疑問を〕払拭しましょう」  
    メモ                
     ・「以上で明行足に関する説明が一通り終了したが、何か質問はあるか」という締めくくりのことばであろう。  
                       
                       
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