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     Rasapathavipātubhāvo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathavi    ī 依(属) 地、大地  
      pātubhāvo bhū a 明顕、顕現、出現  
    訳文                
     【味土の顕現】  
                       
                       
                       
    120-1.                
     120. ‘‘Ekodakībhūtaṃ kho pana, vāseṭṭha, tena samayena hoti andhakāro andhakāratimisā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Eka    一、とある  
      udakī    in 水の?  
      bhūtaṃ  bhū 過分 a 存在した  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      samayena    a 副具  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      andha    a 依(属) 盲目の  
      kāro  kṛ a 作者、行為 →暗黒  
      andha    a 依(属) 盲目の  
      kāra  kṛ a 作者、行為 →暗黒  
      timisā.    a 中(男) 暗黒、黒夜  
    訳文                
     しかるにヴァーセッタよ、そのとき、ただ水が存在し、暗黒が、暗黒の夜がありました。  
                       
                       
                       
    120-2.                
     Na candimasūriyā paññāyanti, na nakkhattāni tārakarūpāni paññāyanti, na rattindivā paññāyanti, na māsaḍḍhamāsā paññāyanti, na utusaṃvaccharā paññāyanti, na itthipumā paññāyanti, sattā sattātveva saṅkhyaṃ gacchanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      candima    a  
      sūriyā    a 太陽  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyanti,  pra-jñā 受 知られる、認められる  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      nakkhattāni    a 星、祭、占星  
      tāraka    ā 依(属) 星、恒星  
      rūpāni    a 色、物質、身体 →星光  
      paññāyanti,  同上  
      na    不変 ない  
      ratti    i  
      divā    a 日、昼  
      paññāyanti,  同上  
      na    不変 ない  
      māsa    a 歴月、月  
      aḍḍha    a 半分  
      māsā    a 歴月、月  
      paññāyanti,  同上  
      na    不変 ない  
      utu     u 男中 季節、時節  
      saṃvaccharā    a 男中  
      paññāyanti,  同上  
      na    不変 ない  
      itthi    i  
      pumā    an  
      paññāyanti,  同上  
      sattā    a 有情、衆生  
      sattā    a 有情、衆生  
      tv    不変 という(ti)、しかし(tu)  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      saṅkhyaṃ  sam-khyā a 目算、呼称、思念  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gacchanti.  gam 行く  
    訳文                
     月と太陽が認められず、星と星光が認められず、夜と昼が認められず、一ヶ月や半月〔ということ〕が認められず、季節や年が認められず、女と男が認められず、有情たちはただ有情という呼称のみでありました。  
    メモ                
     ・最後の趣旨は、固有名詞がないということか。有情に人間や虫魚禽獣といった細分化が起こっておらず、まして種姓や階級は、という意図も含まれているかもしれない。  
                       
                       
                       
    120-3.                
     Atha kho tesaṃ, vāseṭṭha, sattānaṃ kadāci karahaci dīghassa addhuno accayena rasapathavī udakasmiṃ samatani [samatāni (bahūsu)];   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tesaṃ,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattānaṃ    a 有情、衆生  
      kadāci    不変 いつか、ある時  
      karahaci    不変 いつか、何時にか  
      dīghassa    a 長い  
      addhuno    an 時、時間  
      accayena  ati-i a 副具 死去、経過、(副具)経過して、  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathavī    ī 地、大地  
      udakasmiṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      samatani;  sam-tn 拡がる  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、それら有情のうちに、いつの時にか、長い時代が経過して、味土が水のうえに拡がりました。  
    メモ                
     ・味土なるものが何なのかは註を見ても不明だが、次文を見るに「味のある固形物」くらいの意味か。  
                       
                       
                       
    120-4.                
     seyyathāpi nāma payaso tattassa [payatattassa (syā.)] nibbāyamānassa upari santānakaṃ hoti, evameva pāturahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      paya   a 牛乳、ジュース  
      tattassa  tap 過分 a 男中 属絶 熱せられた  
      nibbāyamānassa  nir-vā? 受 現分 a 男中 属絶 消火される、消尽される  
      upari    不変 上に  
      santānakaṃ    a 男中 拡大、広がり、蜘蛛の巣  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti,  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahosi.  bhū 顕現する  
    訳文                
     たとえばヴァーセッタよ、熱せられた牛乳が吹き冷まされると、上に蜘蛛の巣〔のような皮膜〕ができる、そのように〔味土が〕現れたのです。  
                       
                       
                       
    120-5.                
     Sā ahosi vaṇṇasampannā gandhasampannā rasasampannā, seyyathāpi nāma sampannaṃ vā sappi sampannaṃ vā navanītaṃ evaṃvaṇṇā ahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
          代的 それ、彼女  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      vaṇṇa    a 依(具)  
      sampannā  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
      gandha    a 依(具) におい、香  
      sampannā  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
      rasa    a 依(具)  
      sampannā,  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
      seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      sampannaṃ  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
          不変 あるいは  
      sappi    i 酥、バター  
      sampannaṃ  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
          不変 あるいは  
      navanītaṃ    a 生酥  
      evaṃ    不変 有(持) このように、かくの如き  
      vaṇṇā    a 男→女  
      ahosi.  同上  
    訳文                
     その〔味土〕は、色をそなえ、香りをそなえ、味をそなえていました。あたかも、出来た酥、出来た生酥、そのような色をそなえたものであったのです。  
                       
                       
                       
    120-6.                
     Seyyathāpi nāma khuddamadhuṃ [khuddaṃ madhuṃ (ka. sī.)] aneḷakaṃ [anelakaṃ (sī. pī.)], evamassādā ahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      khudda    a 小さい  
      madhuṃ    u 男(中) 蜜、蜂蜜  
      aneḷakaṃ,    a 清い、清浄な、完全な  
      evam    不変 有(持) このように、かくの如き  
      assādā  ā-svad a 男→女 味、楽味  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi.  bhū ある、なる  
    訳文                
     あたかも、純粋な小さい蜂蜜、そのような楽味をそなえたものであったのです。  
                       
                       
                       
    120-7.                
     Atha kho, vāseṭṭha, aññataro satto lolajātiko –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      aññataro    代的 とある  
      satto    a 衆生  
      lola    a 動揺する、不確定の、動貪の  
      jātiko –  jan a 生種  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこに、とある動貪の部類の有情が、  
                       
                       
                       
    120-8.                
     ‘ambho, kimevidaṃ bhavissatī’ti rasapathaviṃ aṅguliyā sāyi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ambho,    不変 おい、こら、ばかな  
      kim    代的 何、なぜ、いかに  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      idaṃ    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissatī’  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviṃ    ī 地、大地  
      aṅguliyā    i  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sāyi.  svad 味わう、食べる  
    訳文                
     『おお、これはどうなるのであろうか』といって、味土を指で〔すくって〕食べました。  
                       
                       
                       
    120-9.                
     Tassa rasapathaviṃ aṅguliyā sāyato acchādesi, taṇhā cassa okkami.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 属絶 それ、彼  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviṃ    ī 地、大地  
      aṅguliyā    i  
      sāyato  svad 現分 ant 属絶 食べる、味わう  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      acchādesi,  ā-chad 使 覆う、まとう、包む  
      語根 品詞 語基 意味  
      taṇhā    ā 渇愛  
      ca    不変 また  
      assa    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      okkami.  ava-kram 入る、来る、現れる、入胎する  
    訳文                
     彼が味土を指で〔すくって〕食べると、渇愛が彼へまとわりつき、そして現れました。  
    メモ                
     ・ここではacchādesiの主語を渇愛としたが、諸訳は「彼」としているようである。しかしこのあと、他の有情たちが同じことをする文でもacchādesiという単数形なので、主語となるのは両文において単数のものでなくてはならない。  
                       
                       
                       
    120-10.                
     Aññepi kho, vāseṭṭha, sattā tassa sattassa diṭṭhānugatiṃ āpajjamānā rasapathaviṃ aṅguliyā sāyiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Aññe    代的 他の  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattā    a 有情、衆生  
      tassa    代的 それ、彼  
      sattassa    a 有情、衆生  
      diṭṭha  dṛś 過分 a 依(属) 見られた  
      anugatiṃ  anu-gam i 随従、従属、依止  
      āpajjamānā  ā-pad 現分 a 来る、会う、遭遇する、到達する  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviṃ    ī 地、大地  
      aṅguliyā    i  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sāyiṃsu.  svad 能反 味わう、食べる  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、また、他の有情たちも、その有情へ、見られたとおり随従をなし、味土を指で〔すくって〕食べました。  
                       
                       
                       
    120-11.                
     Tesaṃ rasapathaviṃ aṅguliyā sāyataṃ acchādesi, taṇhā ca tesaṃ okkami.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesaṃ    代的 属絶 それら、彼ら  
      rasapathaviṃ aṅguliyā sāyataṃ acchādesi, taṇhā ca tesaṃ okkami. (120-9.)  
      sāyataṃ  svad 現分 ant 属絶 食べる、味わう  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
    訳文                
     彼らが味土を指で〔すくって〕食べると、渇愛が彼らへまとわりつき、そして侵入しました。  
                       
                       
                       
     Candimasūriyādipātubhāvo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Candima    a  
      sūriya    a 有(持) 太陽  
      ādi    i 男中 依(属) 最初、はじめ  
      pātubhāvo bhū a 明顕、顕現、出現  
    訳文                
     【月と太陽などの顕現】  
                       
                       
                       
    121-1.                
     121. ‘‘Atha kho te, vāseṭṭha, sattā rasapathaviṃ hatthehi āluppakārakaṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattā    a 有情、衆生  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviṃ    ī 地、大地  
      hatthehi  hṛ a  
      āluppa  ā-lup a ? 有(属) 引き抜き、破壊?  
      kārakaṃ  kṛ 名形 a 男→女 作者  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upakkamiṃsu  upa-kram 能反 攻撃する、始める  
      語根 品詞 語基 意味  
      paribhuñjituṃ.  pari-bhuj 不定 食べること  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこで彼ら有情たちは、味土を手で一口大へなし、それぞれ団食にちぎって食べ始めました。  
    メモ                
     ・āluppakārakaṃについては意味不明につき、註のālopaṃ katvā piṇḍe piṇḍe chinditvā という換言を訳して充てた。  
     ・他の事例も見るに、āluppakārakaṃ が有財釈で「破壊の行為者ある」となってrasapathaviṃへかかり、全体で「破壊の行為者ある味土を食べることをはじめた」→「味土を破壊して食べ始めた」ということではないかと思われる。  
                       
                       
                       
    121-2.                
     Yato kho te [yato kho (sī. syā. pī.)], vāseṭṭha, sattā rasapathaviṃ hatthehi āluppakārakaṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yato    不変 そこから、〜なるが故に、何となれば(yaの奪格)  
      kho te, vāseṭṭha, sattā rasapathaviṃ hatthehi āluppakārakaṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ. (121-1.)  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、彼ら有情たちが、味土を手で一口大へなし、それぞれ団食にちぎって食べ始めた、そのことゆえ、  
                       
                       
                       
    121-3.                
     Atha tesaṃ sattānaṃ sayaṃpabhā antaradhāyi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      sattānaṃ    a 有情、衆生  
      sayaṃ    不変 自ら  
      pabhā    ā 光明、光照  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      antaradhāyi.  dhā 滅没する、消失する  
    訳文                
     そのとき、それら有情の自らの輝きが消失しました。  
                       
                       
                       
    121-4.                
     Sayaṃpabhāya antarahitāya candimasūriyā pāturahesuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sayaṃ    不変 自ら  
      pabhāya    ā 処絶 光明、光照  
      antarahitāya    過分 a 処絶 消失した  
      candima    a  
      sūriyā    a 太陽  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahesuṃ.  bhu  顕現する  
    訳文                
     自らの輝きが消失すると、月と太陽が顕現しました。  
                       
                       
                       
    121-5.                
     Candimasūriyesu pātubhūtesu nakkhattāni tārakarūpāni pāturahesuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Candima    a  
      sūriyesu    a 処絶 太陽  
      pātubhūtesu  bhū 過分 a 処絶 顕現した  
      nakkhattāni    a 星、祭、占星  
      tāraka    ā 依(属) 星、恒星  
      rūpāni    a 色、物質、身体 →星光  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahesuṃ.  bhu  顕現する  
    訳文                
     月と太陽が顕現すると、星と星光が顕現しました。  
                       
                       
                       
    121-6.                
     Nakkhattesu tārakarūpesu pātubhūtesu rattindivā paññāyiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Nakkhattesu    a 処絶 星、祭、占星  
      tāraka    ā 依(属) 星、恒星  
      rūpesu    a 処絶 色、物質、身体 →星光  
      pātubhūtesu  bhū 過分 a 処絶 顕現した  
      ratti    i  
      divā    a 日、昼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyiṃsu.  pra-jñā 受 知られる、認められる  
    訳文                
     星と星光が顕現すると、夜と昼が認められました。  
                       
                       
                       
    121-7.                
     Rattindivesu paññāyamānesu māsaḍḍhamāsā paññāyiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ratti    i  
      divesu    a 処絶 日、昼  
      paññāyamānesu  pra-jñā 受 現分 a 処絶 知られる、認められる  
      māsa    a 歴月、月  
      aḍḍha    a 半分  
      māsā    a 歴月、月  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyiṃsu.  pra-jñā 受 知られる、認められる  
    訳文                
     夜と昼が認められると、一ヶ月と半月〔ということ〕が認められました。  
                       
                       
                       
    121-8.                
     Māsaḍḍhamāsesu paññāyamānesu utusaṃvaccharā paññāyiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Māsa    a 歴月、月  
      aḍḍha    a 半分  
      māsesu    a 処絶 歴月、月  
      paññāyamānesu  pra-jñā 受 現分 a 処絶 知られる、認められる  
      utu    u 男中 季節、時節  
      saṃvaccharā    a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyiṃsu.  pra-jñā 受 知られる、認められる  
    訳文                
     一ヶ月と半月〔ということ〕が認められると、季節と年が認められました。  
                       
                       
                       
    121-9.                
     Ettāvatā kho, vāseṭṭha, ayaṃ loko puna vivaṭṭo hoti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ettāvatā    不変 これだけで  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      ayaṃ    代的 これ  
      loko    代的 世間、世界  
      puna    不変 さらに、ふたたび  
      vivaṭṭo    a 男中 成立  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti. bhū ある、存在する  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、以上でこの世界は再び成立したのです。  
                       
                       
                       
    122-1.                
     122. ‘‘Atha kho te, vāseṭṭha, sattā rasapathaviṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā [tabbhakkhā (syā.)] tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattā    a 有情、衆生  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviṃ    ī 地、大地  
      paribhuñjantā  pari-bhuj 現分 ant 食べる、受用する  
      taṃ    代的 それ  
      bhakkhā  bhakṣ 名形 a 食する、所食、食物  
      tad    代的 有(対) それ  
      āhārā    a  
      ciraṃ    a 久しい  
      dīgham    a 長い  
      addhānaṃ    a 時、時間  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      aṭṭhaṃsu.  sthā 住す  
    訳文                
     そしてヴァーセッタよ、彼ら有情たちは味土を受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごしました。  
                       
                       
                       
    122-2.                
     Yathā yathā kho te, vāseṭṭha, sattā rasapathaviṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, tathā tathā tesaṃ sattānaṃ (rasapathaviṃ paribhuñjantānaṃ) [( ) sī. syā. pī. potthakesu natthi] kharattañceva kāyasmiṃ okkami, vaṇṇavevaṇṇatā [vaṇṇavevajjatā (ṭīkā)] ca paññāyittha.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      kho te, vāseṭṭha, sattā rasapathaviṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, (122-1.)  
      tathā    不変 かく、その如く  
      tathā    不変 かく、その如く  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      sattānaṃ    a 有情  
      kharattañ    a 堅性、粗性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kāyasmiṃ    a 身体  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      okkami,  ava-kram 入る、来る、現れる、入胎する  
      語根 品詞 語基 意味  
      vaṇṇa    a 依(属) 色、容色  
      vevaṇṇatā    ā 色あせること  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyittha.  pra-jñā 受 知られる、認められる  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、彼ら有情たちが味土を受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごすと、それに従って、彼ら有情の身体に粗大さが現れ、容色の衰えが見られるようになりました。  
                       
                       
                       
    122-3.                
     Ekidaṃ sattā vaṇṇavanto honti, ekidaṃ sattā dubbaṇṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Eke    代的 一、とある  
      idaṃ    代的 副対 ここに?  
      sattā    a 有情、衆生  
      vaṇṇavanto    ant 容色ある、美しい  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      honti,  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      eke    代的 一、とある  
      idaṃ    代的 副対 ここに?  
      sattā    a 有情、衆生  
      dubbaṇṇā.    a 悪色、醜い  
    訳文                
     ここに、ある有情たちは美しく、ここに、ある有情たちは醜くなりました。  
    メモ                
     ・Ekidaṃは解釈に悩み、『パーリ』にならった。  
                       
                       
                       
    122-4.                
     Tattha ye te sattā vaṇṇavanto, te dubbaṇṇe satte atimaññanti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      te    代的 それら、彼ら  
      sattā    a 有情、衆生  
      vaṇṇavanto,    ant 容色ある、美しい  
      te    代的 それら、彼ら  
      dubbaṇṇe    a 悪色、醜い  
      satte    a 有情、衆生  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atimaññanti –  ati-man 軽蔑する、無視する  
    訳文                
     そのうち、およそ彼ら美しい有情たちは、醜い有情たちを軽蔑しました。  
                       
                       
                       
    122-5.                
     ‘mayametehi vaṇṇavantatarā, amhehete dubbaṇṇatarā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘mayam    代的 私たち  
      etehi    代的 これ  
      vaṇṇavantatarā,    a より美しい  
      amhehi    代的 私たち  
      ete    代的 これ  
      dubbaṇṇatarā’    a より醜い  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『我々はこの者たちより美しい、この者たちは我々より醜い』と。  
                       
                       
                       
    122-6.                
     Tesaṃ vaṇṇātimānapaccayā mānātimānajātikānaṃ rasapathavī antaradhāyi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      vaṇṇa    a 依(処) 色、容色  
      atimāna  ati-man a 依(対) 過慢  
      paccayā  prati-i a 副奪 依って  
      māna  man a 慢心  
      ātimāna  ati-man a 依(属) 過慢  
      jātikānaṃ    a 生種  
      rasa    a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathavī    ī 地、大地  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      antaradhāyi.  dhā 滅没する、消失する  
    訳文                
     容色に関する過慢による、慢心と過慢の部類の者たちの間に、味土が消失しました。  
                       
                       
                       
    122-7.                
     Rasāya pathaviyā antarahitāya sannipatiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Rasāya   a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviyā    ī 処絶 地、大地  
      antarahitāya  dhā 過分 a 処絶 消失した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sannipatiṃsu.  sam-ni-pat 能反 集まる、集合する  
    訳文                
     味土が消失したとき、彼らは集まりました。  
    メモ                
     ・VRI版のRasāyaでは、与格としかとれず、おかしなことになる。『パーリ』の注によればRasa-pathaviyāとなっている異版があるようなので、それで訳した。  
                       
                       
                       
    122-8.                
     Sannipatitvā anutthuniṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sannipatitvā  sam-ni-pat 集まる、集合する  
      anutthuniṃsu –  anu-stan 能反 なく、嘆く、悲しむ  
    訳文                
     集まって、嘆きました。  
                       
                       
                       
    122-9.                
     ‘aho rasaṃ, aho rasa’nti!   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘aho    不変 ああ(感嘆詞)  
      rasaṃ,    a 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      aho    不変 ああ(感嘆詞)  
      rasa’n    a 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      ti!    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『ああ、味を、ああ、味を』と。  
    メモ                
     ・諸訳は「味が」などと主格ふうに訳しているが、rasaは男性名詞なのでこれは対格でなくてはならないのではないか、  
                       
                       
                       
    122-10.                
     Tadetarahipi manussā kañcideva surasaṃ [sādhurasaṃ (sī. syā. pī.)] labhitvā evamāhaṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tad    代的 副対 それ  
      etarahi    不変 いま、現在  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      manussā    a 人、人間  
      kañci    代的  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      surasaṃ    a よい味の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      labhitvā  labh 得て  
      語根 品詞 語基 意味  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhaṃsu –  ah いう  
    訳文                
     それで、今も人々は、何かよい味のものを得ると、このように言うのです。  
                       
                       
                       
    122-11.                
     ‘aho rasaṃ, aho rasa’nti!   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘aho rasaṃ, aho rasa’nti! (122-9.)  
    訳文                
     『ああ、味を、ああ、味を』と。  
    メモ                
     ・前文のlabhitvāは入手した時点なのか、食べ終わったときなのか。先の説話に照らすと後者のようでもあるが。そもそもインドにはこういう言い回しがあるのであろうか。  
                       
                       
                       
    122-12.                
     Tadeva porāṇaṃ aggaññaṃ akkharaṃ anusaranti, na tvevassa atthaṃ ājānanti.    
      語根 品詞 語基 意味  
      Tad    代的 それ  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      porāṇaṃ    名形 a 往古の、古聖  
      aggaññaṃ  ā-jñā ā 女→中 世界の起源  
      akkharaṃ    名形 a 文字、不滅の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anusaranti,  anu-sṛ 従う  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      tv    不変 という(ti)、しかし(tu)  
      eva    不変 じつに  
      assa    代的 それ  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ājānanti.  ā-jñā 知る、了知する  
    訳文                
     彼らは、その往古の、世界の起源の文言へ従っていますが、しかしその意味を知らないのです。  
                       
                       
                       
     Bhūmipappaṭakapātubhāvo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhūmi    i 依(属) 地、大地  
      pappaṭaka    a 依(属) かけら、煎餅、水草  
      pātubhāvo bhū a 明顕、顕現、出現  
    訳文                
     【地衣類の顕現】  
    メモ                
     ・『南伝』は「地餅」、『パーリ』は「地苔」としている。ここでは、後で「茸」と出るので『原始』に同じく「地衣類」とした。  
                       
                       
                       
    123-1.                
     123. ‘‘Atha kho tesaṃ, vāseṭṭha, sattānaṃ rasāya pathaviyā antarahitāya bhūmipappaṭako pāturahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tesaṃ,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattānaṃ    a 有情、衆生  
      rasa   a 依(属) 味、食味、汁、液、作用、実質、精髄  
      pathaviyā    ī 処絶 地、大地  
      antarahitāya  dhā 過分 a 処絶 消失した  
      bhūmi    i 依(属) 地、大地  
      pappaṭako    a かけら、煎餅、水草  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahosi.  bhū 顕現する  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、彼ら有情のうちに、味土が消失すると、地衣類が現れました。  
                       
                       
                       
    123-2.                
     Seyyathāpi nāma ahicchattako, evameva pāturahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      ahicchattako,    a  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahosi.  bhū 顕現する  
    訳文                
     あたかも茸のように、顕現したのです。  
                       
                       
                       
    123-3.                
     So ahosi vaṇṇasampanno gandhasampanno rasasampanno, seyyathāpi nāma sampannaṃ vā sappi sampannaṃ vā navanītaṃ evaṃvaṇṇo ahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      vaṇṇa    a 依(具)  
      sampanno  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
      gandha    a 依(具) におい、香  
      sampanno  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
      rasa    a 依(具)  
      sampanno,  saṃ-pad 過分 a 具足した、成就した  
      seyyathāpi nāma sampannaṃ vā sappi sampannaṃ vā navanītaṃ evaṃ (120-5.)  
      vaṇṇo    a  
      ahosi.  同上  
    訳文                
     その〔地衣類〕は、色をそなえ、香りをそなえ、味をそなえていました。あたかも、出来た酥、出来た生酥、そのような色をそなえたものであったのです。  
                       
                       
                       
    123-4.                
     Seyyathāpi nāma khuddamadhuṃ aneḷakaṃ, evamassādo ahosi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathāpi nāma khuddamadhuṃ aneḷakaṃ, evamassādo ahosi. (120-6.)  
      assādo  ā-svad a 味、楽味  
    訳文                
     あたかも、純粋な小さい蜂蜜、そのような楽味をそなえたものであったのです。  
                       
                       
                       
    123-5.                
     ‘‘Atha kho te, vāseṭṭha, sattā bhūmipappaṭakaṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha kho te, vāseṭṭha, sattā bhūmipappaṭakaṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ. (121-1.)  
      bhūmi    i 依(属) 地、大地  
      pappaṭakaṃ    a かけら、煎餅、水草  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこで彼ら有情たちは、地衣類を食べ始めました。  
                       
                       
                       
    123-6.                
     Te taṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Te taṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu. (122-1.)  
      taṃ    代的 それ  
    訳文                
     彼らはそれを受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごしました。  
                       
                       
                       
    123-7.                
     Yathā yathā kho te, vāseṭṭha, sattā bhūmipappaṭakaṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, tathā tathā tesaṃ sattānaṃ bhiyyoso mattāya kharattañceva kāyasmiṃ okkami, vaṇṇavevaṇṇatā ca paññāyittha.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yathā yathā kho te, vāseṭṭha, sattā bhūmipappaṭakaṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, tathā tathā tesaṃ sattānaṃ bhiyyoso mattāya kharattañceva kāyasmiṃ okkami, vaṇṇavevaṇṇatā ca paññāyittha. (122-2.)  
      bhūmi    i 依(属) 地、大地  
      pappaṭakaṃ    a かけら、煎餅、水草  
      bhiyyoso    不変 より多く  
      mattāya    a 副与  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、彼ら有情たちが地衣類を受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごすと、それに従って、彼ら有情の身体に、よりいっそう粗大さが現れ、容色の衰えが見られるようになりました。  
                       
                       
                       
    123-8.                
     Ekidaṃ sattā vaṇṇavanto honti, ekidaṃ sattā dubbaṇṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekidaṃ sattā vaṇṇavanto honti, ekidaṃ sattā dubbaṇṇā. (122-3.)  
    訳文                
     ここに、ある有情たちは美しく、ここに、ある有情たちは醜くなりました。  
                       
                       
                       
    123-9.                
     Tattha ye te sattā vaṇṇavanto, te dubbaṇṇe satte atimaññanti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tattha ye te sattā vaṇṇavanto, te dubbaṇṇe satte atimaññanti – (122-4.)  
    訳文                
     そのうち、およそ彼ら美しい有情たちは、醜い有情たちを軽蔑しました。  
                       
                       
                       
    123-10.                
     ‘mayametehi vaṇṇavantatarā, amhehete dubbaṇṇatarā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘mayametehi vaṇṇavantatarā, amhehete dubbaṇṇatarā’ti. (122-5.)  
    訳文                
     『我々はこの者たちより美しい、この者たちは我々より醜い』と。  
                       
                       
                       
    123-11.                
     Tesaṃ vaṇṇātimānapaccayā mānātimānajātikānaṃ bhūmipappaṭako antaradhāyi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesaṃ vaṇṇātimānapaccayā mānātimānajātikānaṃ bhūmipappaṭako antaradhāyi. (122-5.)  
      bhūmi    i 依(属) 地、大地  
      pappaṭako    a かけら、煎餅、水草  
    訳文                
     容色に関する過慢による、慢心と過慢の部類の者たちの間に、地衣類が消失しました。  
                       
                       
                       
     Padālatāpātubhāvo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Padālatā    ā 依(属) 蔓草  
      pātubhāvo bhū a 明顕、顕現、出現  
    訳文                
     【蔓草の顕現】  
    メモ                
     ・『パーリ』は「パダー蔓草」としているが、『南伝』、『原始』は ただ「蔓草」としている。水野辞書ではbadālatāという一語で「蔓草」となっており、この異体と解した。  
                       
                       
                       
    124-1.                
     124. ‘‘Bhūmipappaṭake antarahite padālatā [saddālatā (sī.)] pāturahosi, seyyathāpi nāma kalambukā [kalambakā (syā.)], evameva pāturahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Bhūmi    i 依(属) 地、大地  
      pappaṭake    a 処絶 かけら、煎餅、水草  
      antarahite padālatā pāturahosi, seyyathāpi nāma kalambukā, evameva pāturahosi. (123-1, 123-2.)  
      padālatā    ā 蔓草  
      kalambukā,    ā 蔓草  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、彼ら有情のうちに、地衣類が消失すると、蔓草が現れました。あたかも葛のように、顕現したのです。  
                       
                       
                       
    124-2.                
     Sā ahosi vaṇṇasampannā gandhasampannā rasasampannā, seyyathāpi nāma sampannaṃ vā sappi sampannaṃ vā navanītaṃ evaṃvaṇṇā ahosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sā ahosi vaṇṇasampannā gandhasampannā rasasampannā, seyyathāpi nāma sampannaṃ vā sappi sampannaṃ vā navanītaṃ evaṃvaṇṇā ahosi. (120-5.)  
    訳文                
     その〔蔓草〕は、色をそなえ、香りをそなえ、味をそなえていました。あたかも、出来た酥、出来た生酥、そのような色をそなえたものであったのです。  
                       
                       
                       
    124-3.                
     Seyyathāpi nāma khuddamadhuṃ aneḷakaṃ, evamassādā ahosi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathāpi nāma khuddamadhuṃ aneḷakaṃ, evamassādā ahosi. (120-6.)  
    訳文                
     あたかも、純粋な小さい蜂蜜、そのような楽味をそなえたものであったのです。  
                       
                       
                       
    124-4.                
     ‘‘Atha kho te, vāseṭṭha, sattā padālataṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha kho te, vāseṭṭha, sattā padālataṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ. (123-5.)  
      padālataṃ    ā かけら、煎餅、水草  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこで彼ら有情たちは、蔓草を食べ始めました。  
                       
                       
                       
    124-5.                
     Te taṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Te taṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu. (123-6.)  
    訳文                
     彼らはそれを受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごしました。  
                       
                       
                       
    124-6.                
     Yathā yathā kho te, vāseṭṭha, sattā padālataṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, tathā tathā tesaṃ sattānaṃ bhiyyosomattāya kharattañceva kāyasmiṃ okkami, vaṇṇavevaṇṇatā ca paññāyittha.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yathā yathā kho te, vāseṭṭha, sattā padālataṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, tathā tathā tesaṃ sattānaṃ bhiyyosomattāya kharattañceva kāyasmiṃ okkami, vaṇṇavevaṇṇatā ca paññāyittha. (123-7.)  
      padālataṃ    ā かけら、煎餅、水草  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、彼ら有情たちが蔓草を受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごすと、それに従って、彼ら有情の身体に、よりいっそう粗大さが現れ、容色の衰えが見られるようになりました。  
                       
                       
                       
    124-7.                
     Ekidaṃ sattā vaṇṇavanto honti, ekidaṃ sattā dubbaṇṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekidaṃ sattā vaṇṇavanto honti, ekidaṃ sattā dubbaṇṇā. (122-3.)  
    訳文                
     ここに、ある有情たちは美しく、ここに、ある有情たちは醜くなりました。  
                       
                       
                       
    124-8.                
     Tattha ye te sattā vaṇṇavanto, te dubbaṇṇe satte atimaññanti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tattha ye te sattā vaṇṇavanto, te dubbaṇṇe satte atimaññanti – (122-4.)  
    訳文                
     そのうち、およそ彼ら美しい有情たちは、醜い有情たちを軽蔑しました。  
                       
                       
                       
    124-9.                
     ‘mayametehi vaṇṇavantatarā, amhehete dubbaṇṇatarā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘mayametehi vaṇṇavantatarā, amhehete dubbaṇṇatarā’ti. (122-5.)  
    訳文                
     『我々はこの者たちより美しい、この者たちは我々より醜い』と。  
                       
                       
                       
    124-10.                
     Tesaṃ vaṇṇātimānapaccayā mānātimānajātikānaṃ padālatā antaradhāyi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesaṃ vaṇṇātimānapaccayā mānātimānajātikānaṃ padālatā antaradhāyi.(122-6.)  
      padālatā    ā かけら、煎餅、水草  
    訳文                
     容色に関する過慢による、慢心と過慢の部類の者たちの間に、蔓草が消失しました。  
                       
                       
                       
    124-11.                
     ‘‘Padālatāya antarahitāya sannipatiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Padālatāya   ā 処絶 蔓草  
      antarahitāya sannipatiṃsu. (122-7.)  
    訳文                
     蔓草が消失したとき、彼らは集まりました。  
                       
                       
                       
    124-12.                
     Sannipatitvā anutthuniṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sannipatitvā anutthuniṃsu – (122-8.)  
    訳文                
     集まって、嘆きました。  
                       
                       
                       
    124-13.                
     ‘ahu vata no, ahāyi vata no padālatā’ti!   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘ahu  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      vata    不変 じつに  
      no,    不変 ない、否  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahāyi   受 失われる、消失する  
      語根 品詞 語基 意味  
      vata    不変 じつに  
      no    代的 私たち  
      padālatā’    ā かけら、煎餅、水草  
      ti!    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『じつになくなった。我々の蔓草は、じつに失われた』と。  
    メモ                
     ・二つあるnoの解釈を変えてみたが、これでよいかどうか。『パーリ』は先のnoも「我々の」として「ああ、我々にはあったのに」としている。  
                       
                       
                       
    124-14.                
     Tadetarahipi manussā kenaci [kenacideva (sī. syā. pī.)] dukkhadhammena phuṭṭhā evamāhaṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tadetarahipi manussā kenaci dukkhadhammena phuṭṭhā evamāhaṃsu – (122-10.)  
      dukkha    名形 a 依(属)  
      dhammena  dhṛ a 男中  
      phuṭṭhā  spṛś 過分 a 触れた、接触した  
    訳文                
     それで、今も人々は、何か苦の法に触れると、このように言うのです。  
                       
                       
                       
    124-15.                
     ‘ahu vata no, ahāyi vata no’ti!   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ahu vata no, ahāyi vata no’ti! (124-13.)  
    訳文                
     『じつになくなった。我々のものは、じつに失われた』と。  
                       
                       
                       
    124-16.                
     Tadeva porāṇaṃ aggaññaṃ akkharaṃ anusaranti, na tvevassa atthaṃ ājānanti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tadeva porāṇaṃ aggaññaṃ akkharaṃ anusaranti, na tvevassa atthaṃ ājānanti. (122-12.)  
    訳文                
     彼らは、その往古の、世界の起源の文言へ従っていますが、しかしその意味を知らないのです。  
                       
                       
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