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     Akaṭṭhapākasālipātubhāvo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Akaṭṭha  a-kṛs 過分 a 耕さない  
      pāka  pac a 調理された、熟果ある?  
      sāli    i 依(属) 米、稲  
      pātubhāvo bhū a 明顕、顕現、出現  
    訳文                
     【耕さずして実る稲の出現】  
    メモ                
     ・pākaは本来「調理された」であって、「実った」ならばpakkaであるべきだが、『アーターナーティヤ経』に、これの異体とおぼしきAkaṭṭhapākimaṃ sāliṃなるものが登場し、鍋で調理されていることから、諸訳に同じ訳を取った。  
                       
                       
                       
    125-1.                
     125. ‘‘Atha kho tesaṃ, vāseṭṭha, sattānaṃ padālatāya antarahitāya akaṭṭhapāko sāli pāturahosi akaṇo athuso suddho sugandho taṇḍulapphalo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tesaṃ,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattānaṃ    a 有情、衆生  
      padālatāya    ā 処絶 蔓草  
      antarahitāya  dhā 過分 a 処絶 消失した  
      akaṭṭha  a-kṛs 過分 a 耕さない  
      pāko  pac a 調理された、熟果ある?  
      sāli    i 米、稲  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahosi  bhū 顕現する  
      語根 品詞 語基 意味  
      akaṇo  kaṇo  a 糠のない  
      athuso  thuso  a 籾殻のない  
      suddho  śudh a 清い、純粋の  
      sugandho    a よい香りの  
      taṇḍula    a 有(属) 米、稲  
      phalo.  phal a 中→男  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、それら有情のあいだで蔓草が消失すると、糠がなく、籾殻がなく、清い、よい香りの米粒がある、耕さずして実る稲が現れました。  
                       
                       
                       
    125-2.                
     Yaṃ taṃ sāyaṃ sāyamāsāya āharanti, pāto taṃ hoti pakkaṃ paṭivirūḷhaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      taṃ    代的 それ  
      sāyaṃ    a 副対 夕方に  
      sāyamāsāya    a 夕食  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āharanti,  ā-hṛ 取る、運ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      pāto    不変 早朝  
      taṃ    代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      pakkaṃ  pac 名過分 a 熟した、熟果  
      paṭivirūḷhaṃ.  prati-vi-ruh 過分 a 再び成長する  
    訳文                
     およそそれを、夕方に夕食のため取り運ぶと、朝方にはそれに、再び成長して熟した〔米〕があるのです。  
    メモ                
     ・sāyamāsasāyam-āsaであり、-āsaは複合語にのみ現れると辞書類はいう。mはおそらく連声による挿入音であろう。性は不明だがいちおう中性としておく。  
                       
                       
                       
    125-3.                
     Yaṃ taṃ pāto pātarāsāya āharanti, sāyaṃ taṃ hoti pakkaṃ paṭivirūḷhaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ taṃ pāto pātarāsāya āharanti, sāyaṃ taṃ hoti pakkaṃ paṭivirūḷhaṃ; (125-2.)  
      pātarāsāya    a 朝食  
    訳文                
     およそそれを、朝方に朝食のため取り運ぶと、夕方にはそれに、再び成長して熟した〔米〕があるのです。  
                       
                       
                       
    125-4.                
     nāpadānaṃ paññāyati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      apadānaṃ    a 除去、撤去  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyati.  pra-jñā 受 知られる、認められる  
    訳文                
     なくなることはありません。  
                       
                       
                       
    125-5.                
     Atha kho te, vāseṭṭha, sattā akaṭṭhapākaṃ sāliṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattā    a 有情、衆生  
      akaṭṭha  a-kṛs 過分 a 耕さない  
      pākaṃ  pac a 調理された、熟果ある?  
      sāliṃ    i 米、稲  
      paribhuñjantā  pari-bhuj 現分 ant 食べる、受用する  
      taṃ    代的 それ  
      bhakkhā  bhakṣ 名形 a 食する、所食、食物  
      tad    代的 有(対) それ  
      āhārā    a  
      ciraṃ    a 久しい  
      dīgham    a 長い  
      addhānaṃ    a 時、時間  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      aṭṭhaṃsu. sthā 住す  
    訳文                
     そしてヴァーセッタよ、彼ら有情たちは、耕さずして実る稲を受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごしました。  
                       
                       
                       
     Itthipurisaliṅgapātubhāvo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Itthi    i, ī 女性  
      purisa    a 依(属) 人、男  
      liṅga  liṅg a 依(属) 相、根、性、特徴  
      pātubhāvo bhū a 明顕、顕現、出現  
    訳文                
     【女性と男性の特徴の顕現】  
                       
                       
                       
    126-1.                
     126. ‘‘Yathā yathā kho te, vāseṭṭha, sattā akaṭṭhapākaṃ sāliṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, tathā tathā tesaṃ sattānaṃ bhiyyosomattāya kharattañceva kāyasmiṃ okkami, vaṇṇavevaṇṇatā ca paññāyittha, itthiyā ca itthiliṅgaṃ pāturahosi purisassa ca purisaliṅgaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      kho te, vāseṭṭha, sattā akaṭṭhapākaṃ sāliṃ paribhuñjantā taṃbhakkhā tadāhārā ciraṃ dīghamaddhānaṃ aṭṭhaṃsu, (125-5.)  
      tathā    不変 かく、その如く  
      tathā    不変 かく、その如く  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      sattānaṃ    a 有情  
      bhiyyoso    不変 より多く  
      mattāya    a 副与  
      kharattañ    a 堅性、粗性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kāyasmiṃ    a 身体  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      okkami,  ava-kram 入る、来る、現れる、入胎する  
      語根 品詞 語基 意味  
      vaṇṇa    a 依(属) 色、容色  
      vevaṇṇatā    ā 色あせること  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyittha,  pra-jñā 受 知られる、認められる  
      語根 品詞 語基 意味  
      itthiyā    i, ī 女性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      itthi    i, ī 依(属) 女性  
      liṅgaṃ  liṅg a 相、根、性、特徴  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pāturahosi  bhū 顕現する  
      語根 品詞 語基 意味  
      purisassa    a 人、男  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      purisa    a 依(属) 人、男  
      liṅgaṃ.  liṅg a 相、根、性、特徴  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、彼ら有情たちは、耕さずして実る稲を受用し、それを食べる者たち、それを食する者たちとなって久しく長い時を過ごすと、それに従って、彼ら有情の身体に粗大さが現れ、容色の衰えが見られるようになり、女性には女性の特徴が、男性には男性の特徴が現れました。  
                       
                       
                       
    126-2.                
     Itthī ca purisaṃ ativelaṃ upanijjhāyati puriso ca itthiṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Itthī    i, ī 女性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      purisaṃ    a 人、男  
      ativelaṃ    a 副対 過度に、長時に、刻限を超えて  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upanijjhāyati  upa-ni-dhyai 思念する、嫉妬する  
      語根 品詞 語基 意味  
      puriso    a 人、男  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      itthiṃ.    i, ī 女性  
    訳文                
     女性は男性を、男性は女性を、過剰に思念しました。  
                       
                       
                       
    126-3.                
     Tesaṃ ativelaṃ aññamaññaṃ upanijjhāyataṃ sārāgo udapādi, pariḷāho kāyasmiṃ okkami.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesaṃ    代的 属絶 それら、彼ら  
      ativelaṃ    a 副対 過度に、長時に、刻限を超えて  
      aññamaññaṃ    代的 互い  
      upanijjhāyataṃ  upa-ni-dhyai 現分 ant 属絶 思念する、嫉妬する  
      sārāgo  raj a 貪欲、貪着  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      udapādi,  ud-pad 起こる、生ずる  
      語根 品詞 語基 意味  
      pariḷāho  pari-ḍah a 熱悩、焦熱  
      kāyasmiṃ    a 身体  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      okkami.  ava-kram 入る、来る、現れる、入胎する  
    訳文                
     彼らが、互いを過剰に思念すると、貪着が生じ、熱悩が身体に現れるようになりました。  
                       
                       
                       
    126-4.                
     Te pariḷāhapaccayā methunaṃ dhammaṃ paṭiseviṃsu.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te    代的 それら、彼ら  
      pariḷāha  pari-ḍah a 依(属) 熱悩、焦熱  
      paccayā  prati-i a 副奪  
      methunaṃ    名形 a 婬、婬欲  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭiseviṃsu. prati-sev 能反 受用する、行う  
    訳文                
     彼らは、熱悩を縁として、婬法を行いました。  
                       
                       
                       
    126-5.                
     ‘‘Ye kho pana te, vāseṭṭha, tena samayena sattā passanti methunaṃ dhammaṃ paṭisevante, aññe paṃsuṃ khipanti, aññe seṭṭhiṃ khipanti, aññe gomayaṃ khipanti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ye    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      te,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      samayena    a 副具  
      sattā    a 有情、衆生  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passanti  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      methunaṃ    名形 a 婬、婬欲  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      paṭisevante,  prati-sev 現分 ant 受用する、行う  
      aññe    代的 他の  
      paṃsuṃ    u 塵、汚物  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      khipanti,  kṣip 投げる、捨てる  
      語根 品詞 語基 意味  
      aññe    代的 他の  
      seṭṭhiṃ  śiṣ 過分 i 残り物、屑  
      khipanti,  同上  
      aññe    代的 他の  
      gomayaṃ    a 男中 牛糞  
      khipanti –  同上  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そのとき、およそ彼らが婬法を行うのを見た衆生たちは、ある者たちは汚物を投げつけ、ある者たちは残飯を投げつけ、ある者たちは牛糞を投げつけました。  
    メモ                
     ・aññaは「他の」だが、ここではaññataraのような「とある」で訳した。このあとの129-1.でも、版によってaññaaññataraの別があるように、この両者の混乱は時々起こるようである。  
                       
                       
                       
    126-6.                
     ‘nassa asuci [vasali (syā.), vasalī (ka.)], nassa asucī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      asuci,    i 不浄な  
      na    不変 ない  
      assa  同上  
      asucī’    i 不浄な  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『不浄はあるべからず、不浄はあるべからず』と。  
                       
                       
                       
    126-7.                
     ‘Kathañhi nāma satto sattassa evarūpaṃ karissatī’ti!   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Kathañ    不変 いかに、なぜに  
      hi    不変 じつに、なぜなら(tena hiで「しからば」)  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      satto    a 有情、衆生  
      sattassa    a 有情、衆生  
      evarūpaṃ    不変 かくのごとく  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      karissatī’  kṛ なす  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti!    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『なにゆえ、有情が有情にかくのごときをなすのであろうか』と。  
    メモ                
     ・『南伝』、『パーリ』はこれを釈尊の言葉のように訳しているが、これは『原始』のように、婬法を非難する衆生の台詞と見るべきであろう。  
                       
                       
                       
    126-8.                
     Tadetarahipi manussā ekaccesu janapadesu vadhuyā nibbuyhamānāya [nivayhamānāya, niggayhamānāya (ka.)] aññe paṃsuṃ khipanti, aññe seṭṭhiṃ khipanti, aññe gomayaṃ khipanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tad    代的 副対 それ  
      etarahi    不変 いま、現在  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      manussā    a 人、人間  
      ekaccesu    代的 とある、一部の  
      janapadesu    a 地方、国土  
      vadhuyā    ū  
      nibbuyhamānāya  nir-vah 受 現分 a 運び出される、救出される  
      aññe paṃsuṃ khipanti, aññe seṭṭhiṃ khipanti, aññe gomayaṃ khipanti. (126-5.)  
    訳文                
     それで、今も一部の地域の人々は、婚出する嫁に、ある者たちは汚物を投げつけ、ある者たちは残飯を投げつけ、ある者たちは牛糞を投げつけるのです。  
                       
                       
                       
    126-9.                
     Tadeva porāṇaṃ aggaññaṃ akkharaṃ anusaranti, na tvevassa atthaṃ ājānanti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tad    代的 それ  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      porāṇaṃ    名形 a 往古の、古聖  
      aggaññaṃ  ā-jñā ā 女→中 世界の起源  
      akkharaṃ    名形 a 文字、不滅の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anusaranti,  anu-sṛ 従う  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      tv    不変 という(ti)、しかし(tu)  
      eva    不変 じつに  
      assa    代的 それ  
      atthaṃ    a 男中 義、意味  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ājānanti. ā-jñā 知る、了知する  
    訳文                
     彼らは、その往古の、世界の起源の文言へ従っていますが、しかしその意味を知らないのです。  
                       
                       
                       
     Methunadhammasamācāro  
      語根 品詞 語基 意味  
      Methuna    名形 a 婬、婬欲  
      dhamma  dhṛ a 男中 依(属)  
      samācāro saṃ-ā-car a 正行、行事、儀法  
    訳文                
     【婬法の行為】  
                       
                       
                       
    127-1.                
     127. ‘‘Adhammasammataṃ kho pana [adhammasammataṃ taṃ kho pana (syā.), adhammasammataṃ kho pana taṃ (?)], vāseṭṭha, tena samayena hoti, tadetarahi dhammasammataṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Adhamma  a-dhṛ a 非法、邪法  
      sammataṃ  saṃ-man 過分 a 考えられた  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      samayena    a 副具  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti,  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tad    代的 それ  
      etarahi    不変 いま、現在  
      dhamma  dhṛ a 男中  
      sammataṃ.  saṃ-man 過分 a 考えられた  
    訳文                
     さてヴァーセッタよ、そのとき非法と考えられたこと、それはいま、法であると考えられています。  
                       
                       
                       
    127-2.                
     Ye kho pana, vāseṭṭha, tena samayena sattā methunaṃ dhammaṃ paṭisevanti, te māsampi dvemāsampi na labhanti gāmaṃ vā nigamaṃ vā pavisituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      samayena    a 副具  
      sattā    a 有情、衆生  
      methunaṃ    名形 a 婬、婬欲  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭisevanti,  prati-sev 受用する、行う  
      語根 品詞 語基 意味  
      te    代的 それら、彼ら  
      māsam    a 歴月  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      dve     
      māsam    a 歴月  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      labhanti  labh 得る  
      語根 品詞 語基 意味  
      gāmaṃ    a  
          不変 あるいは  
      nigamaṃ    a  
          不変 あるいは  
      pavisituṃ.  pra-viś 不定 入ること  
    訳文                
     しかるにヴァーセッタよ、そのとき、およそ婬法を行う衆生たち、彼らは一月あるいは二月の間、村や町に入ることが出来ませんでした。  
                       
                       
                       
    127-3.                
     Yato kho te, vāseṭṭha, sattā tasmiṃ asaddhamme ativelaṃ pātabyataṃ āpajjiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yato    不変 そこから、〜なるが故に、何となれば(yaの奪格)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattā    a 有情、衆生  
      tasmiṃ    代的 それ、彼  
      asaddhamme  a-sad-dhṛ a 不正法、悪法  
      ativelaṃ    a 副対 過度に、長時に、刻限を超えて  
      pātabyataṃ    ā 落ちるべきこと、陥落性  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āpajjiṃsu.  ā-pad 能反 来る、会う、遭遇する、到達する  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、彼ら衆生たちは、その不正法に、過度に陥ることとなり、それゆえ、  
                       
                       
                       
    127-4.                
     Atha agārāni upakkamiṃsu kātuṃ tasseva asaddhammassa paṭicchādanatthaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      agārāni    a 家屋  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upakkamiṃsu  upa-kram 能反 攻撃する、着手する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kātuṃ  kṛ 不定 なすこと  
      tassa    代的 それ、彼  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      asaddhammassa  a-sad-dhṛ a 不正法、悪法  
      paṭicchādana  prati-chad a 隠蔽  
      atthaṃ.    a 男中 副対 義、目的  
    訳文                
     彼らは、その不正法の隠蔽のため、家屋を作り始めました。  
                       
                       
                       
    127-5.                
     Atha kho, vāseṭṭha, aññatarassa sattassa alasajātikassa etadahosi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      aññatarassa    代的 とある  
      sattassa    a 有情、衆生  
      alasa    a 怠惰の  
      jātikassa  jan a 生種  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi –  bhū ある、なる  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、ときに、とある怠惰な部類の衆生に、この〔思い〕がおこりました。  
                       
                       
                       
    127-6.                
     ‘ambho, kimevāhaṃ vihaññāmi sāliṃ āharanto sāyaṃ sāyamāsāya pāto pātarāsāya!   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ambho,    不変 おい、こら、ばかな  
      kim    代的 副対 何、なぜ、いかに  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      ahaṃ    代的  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vihaññāmi  vi-han 受 打たれる、殺される、悩害される  
      語根 品詞 語基 意味  
      sāliṃ    i 米、稲  
      āharanto  ā-hṛ 現分 ant 取る、運ぶ  
      sāyaṃ    a 副対 夕方に  
      sāyamāsāya    a 夕食  
      pāto    不変 早朝  
      pātarāsāya!    a 朝食  
    訳文                
     『おお、なぜ私は、夕食のために夕方、朝食のために朝方、稲を運んでは煩わされているのか。  
                       
                       
                       
    127-7.                
     Yaṃnūnāhaṃ sāliṃ āhareyyaṃ sakiṃdeva [sakiṃdeva (ka.)] sāyapātarāsāyā’ti!  
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      nūna    不変 たしかに →〜したらどうか  
      ahaṃ    代的  
      sāliṃ    i 米、稲  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhareyyaṃ  ā-hṛ 能反 取る、運ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      sakiṃ    不変 ひとたび、一回  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      sāyapātarāsāyā’    a 夕・朝食  
      ti!   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は、夕食と朝食のため、一度だけ稲を運んではどうだろうか』と。  
                       
                       
                       
    127-8.                
     ‘‘Atha kho so, vāseṭṭha, satto sāliṃ āhāsi sakiṃdeva sāyapātarāsāya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so,    代的 それ、彼  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      satto    a 有情、衆生  
      sāliṃ    i 米、稲  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhāsi  ā-hṛ 取る、運ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      sakiṃ    不変 ひとたび、一回  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      sāyapātarāsāya.    a 夕・朝食  
    訳文                
     そこでヴァーセッタよ、その有情は、夕食と朝食のため、一度だけ稲を運ぶようになりました。  
                       
                       
                       
    127-9.                
     Atha kho, vāseṭṭha, aññataro satto yena so satto tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      aññataro    代的 とある  
      satto    a 有情、衆生  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      so    代的 それ、彼  
      satto    a 有情、衆生  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、とある有情が、その有情の所へ近づきました。  
                       
                       
                       
    127-10.                
     upasaṅkamitvā taṃ sattaṃ etadavoca –   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      taṃ    代的 それ  
      sattaṃ    a 有情、衆生  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     近づいて、その有情へいいました。  
                       
                       
                       
    127-11.                
     ‘ehi, bho satta, sālāhāraṃ gamissāmā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ehi,  i 不変 いざ  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      satta,    a 有情、衆生  
      sāli    i 依(属) 米、稲  
      āhāraṃ    a 食、食事  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gamissāmā’  gam 行く  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『いざ、友なる有情よ、稲の食事へ行くとしよう』と。  
                       
                       
                       
    127-12.                
     ‘Alaṃ, bho satta, āhato [āhaṭo (syā.)] me sāli sakiṃdeva sāyapātarāsāyā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Alaṃ,    不変 十分だ、沢山だ  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      satta,    a 有情、衆生  
      āhato  ā-hṛ 過分 a 運ばれた  
      me    代的  
      sāli    i 米、稲  
      sakiṃ    不変 ひとたび、一回  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      sāyapātarāsāyā’    a 夕・朝食  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『友なる有情よ、私には、運ばれた稲は、夕食と朝食のため、一度だけで十分だ』と。  
                       
                       
                       
    127-13.                
     Atha kho so, vāseṭṭha, satto tassa sattassa diṭṭhānugatiṃ āpajjamāno sāliṃ āhāsi sakiṃdeva dvīhāya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so,    代的 それ、彼  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      satto    a 有情、衆生  
      tassa    代的 それ、彼  
      sattassa    a 有情、衆生  
      diṭṭha  dṛś 過分 a 依(属) 見られた  
      anugatiṃ  anu-gam i 随従、従属、依止  
      āpajjamāno  ā-pad 現分 a 来る、会う、遭遇する、到達する  
      sāliṃ    i 米、稲  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhāsi  ā-hṛ 取る、運ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      sakiṃ    不変 ひとたび、一回  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      dvi     
      ahāya.    a  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこでその有情は、かの有情へ見られたとおり随従をなし、稲を二日に一度、運ぶようになりました。  
                       
                       
                       
    127-14.                
     ‘Evampi kira, bho, sādhū’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kira,    不変 伝え言う、〜という話だ  
      bho,  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      sādhū’    u よい  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『おお、このように〔すると楽だと〕聞いたが、〔たしかに〕よいものだ』と。  
                       
                       
                       
    127-15.                
     ‘‘Atha kho, vāseṭṭha, aññataro satto yena so satto tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha kho, vāseṭṭha, aññataro satto yena so satto tenupasaṅkami; (127-9.)  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、とある有情が、その有情の所へ近づきました。  
                       
                       
                       
    127-16.                
     upasaṅkamitvā taṃ sattaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      upasaṅkamitvā taṃ sattaṃ etadavoca – (127-10.)  
    訳文                
     近づいて、その有情へいいました。  
                       
                       
                       
    127-17.                
     ‘ehi, bho satta, sālāhāraṃ gamissāmā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ehi, bho satta, sālāhāraṃ gamissāmā’ti. (127-11.)  
    訳文                
     『いざ、友なる有情よ、稲の食事へ行くとしよう』と。  
                       
                       
                       
    127-18.                
     ‘Alaṃ, bho satta, āhato me sāli sakiṃdeva dvīhāyā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Alaṃ, bho satta, āhato me sāli sakiṃdeva dvīhāyā’ti. (127-12.)  
      dvi     
      ahāyā’    a  
    訳文                
     『友なる有情よ、私には、運ばれた稲は、二日に一度だけで十分だ』と。  
                       
                       
                       
    127-19.                
     Atha kho so, vāseṭṭha, satto tassa sattassa diṭṭhānugatiṃ āpajjamāno sāliṃ āhāsi sakiṃdeva catūhāya, ‘evampi kira, bho, sādhū’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha kho so, vāseṭṭha, satto tassa sattassa diṭṭhānugatiṃ āpajjamāno sāliṃ āhāsi sakiṃdeva catūhāya, (127-13.)  
      ‘evampi kira, bho, sādhū’ti.(127-14.)  
      catu     
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこでその有情は、かの有情へ見られたとおり随従をなし、稲を四日に一度、運ぶようになりました。  
                       
                       
                       
    127-20.                
     ‘‘Atha kho, vāseṭṭha, aññataro satto yena so satto tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha kho, vāseṭṭha, aññataro satto yena so satto tenupasaṅkami; (127-9.)  
    訳文                
     ときにヴァーセッタよ、とある有情が、その有情の所へ近づきました。  
                       
                       
                       
    127-21.                
     upasaṅkamitvā taṃ sattaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      upasaṅkamitvā taṃ sattaṃ etadavoca – (127-10.)  
    訳文                
     近づいて、その有情へいいました。  
                       
                       
                       
    127-22.                
     ‘ehi, bho satta, sālāhāraṃ gamissāmā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ehi, bho satta, sālāhāraṃ gamissāmā’ti. (127-11.)  
    訳文                
     『いざ、友なる有情よ、稲の食事へ行くとしよう』と。  
                       
                       
                       
    127-23.                
     ‘Alaṃ, bho satta, āhato me sāli sakideva catūhāyā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Alaṃ, bho satta, āhato me sāli sakideva catūhāyā’ti. (127-18.)  
      catu     
    訳文                
     『友なる有情よ、私には、運ばれた稲は、四日に一度だけで十分だ』と。  
                       
                       
                       
    127-24.                
     Atha kho so, vāseṭṭha, satto tassa sattassa diṭṭhānugatiṃ āpajjamāno sāliṃ āhāsi sakideva aṭṭhāhāya, ‘evampi kira, bho, sādhū’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha kho so, vāseṭṭha, satto tassa sattassa diṭṭhānugatiṃ āpajjamāno sāliṃ āhāsi sakideva aṭṭhāhāya, ‘evampi kira, bho, sādhū’ti. (127-19.)  
      aṭṭha     
    訳文                
     ヴァーセッタよ、そこでその有情は、かの有情へ見られたとおり随従をなし、稲を八日に一度、運ぶようになりました。  
                       
                       
                       
    127-25.                
     ‘‘Yato kho te, vāseṭṭha, sattā sannidhikārakaṃ sāliṃ upakkamiṃsu paribhuñjituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yato    不変 そこから、〜なるが故に、何となれば(yaの奪格)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te,    代的 それら、彼ら  
      vāseṭṭha,    a 人名、ヴァーセッタ  
      sattā    a 有情、衆生  
      sannidhi  saṃ-ni-dhā i 有(属) 貯蔵、貯蓄、延期  
      kārakaṃ  kṛ 名形 a 作者  
      sāliṃ    i 米、稲  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upakkamiṃsu  upa-kram 能反 攻撃する、着手する  
      語根 品詞 語基 意味  
      paribhuñjituṃ.  pari-bhuj 不定 受用する、用いる、食べる  
    訳文                
     ヴァーセッタよ、有情たちは米を貯蓄して食べることを始めました。それゆえ、  
                       
                       
                       
    127-26.                
     Atha kaṇopi taṇḍulaṃ pariyonandhi, thusopi taṇḍulaṃ pariyonandhi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kaṇo    a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      taṇḍulaṃ    a 米、稲、米粒  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pariyonandhi,  pari-ava-nah 囲む、包む覆う  
      語根 品詞 語基 意味  
      thuso    a 籾殻  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      taṇḍulaṃ    a 米、稲、米粒  
      pariyonandhi;  同上  
    訳文                
     そのとき、糠が米粒を多い、籾殻が米粒を覆いました。  
                       
                       
                       
    127-27.                
     lūnampi nappaṭivirūḷhaṃ, apadānaṃ paññāyittha, saṇḍasaṇḍā sālayo aṭṭhaṃsu.    
      語根 品詞 語基 意味  
      lūnam  過分 a 刈られた  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      paṭivirūḷhaṃ,  prati-vi-ruh 過分 a 再び成長する  
      apadānaṃ    a 除去、撤去  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāyittha,  pra-jñā 受 知られる、認められる  
      語根 品詞 語基 意味  
      saṇḍa    a 群、集、叢  
      saṇḍā    a 群、集、叢  
      sālayo    i 米、稲  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      aṭṭhaṃsu.  sthā 立つ  
    訳文                
     刈られたものは再び生えず、なくなってしまい、諸々の稲はそれぞれ草むらとして留まりました。  
                       
                       
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