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     Akkhadhuttakaupamā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttaka    a 依(属) 賭博者  
      upamā upa-mā? ā 譬喩  
    訳文                
     【骰子賭博者の譬喩】  
                       
                       
                       
    434-1.                
     434. ‘‘Tena hi, rājañña, upamaṃ te karissāmi, upamāya midhekacce viññū purisā bhāsitassa atthaṃ ājānanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら →しからば  
      rājañña,    a 王族、高官  
      upamaṃ  upa-mā? ā 譬喩  
      te    代的 あなた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      karissāmi,  kṛ なす  
      語根 品詞 語基 意味  
      upamāya  upa-mā? ā 譬喩  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      ekacce    代的 一部の  
      viññū  vi-jñā 名形 ū 有智、智者  
      purisā    a 人、男  
      bhāsitassa  bhāṣ 名過分 a 所説  
      atthaṃ    a 男中 義、利益、道理、意味、必要  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ājānanti.  ā-jñā 了知する、よく知る  
    訳文                
     「しからば殿下、私はあなたに譬喩をなしましょう。ここに、一部の智ある者たちは、譬喩によって所説の意味を知るものです〔から〕。  
                       
                       
                       
    434-2.                
     Bhūtapubbaṃ, rājañña, dve akkhadhuttā akkhehi dibbiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhūta  bhū 過分 a 存在した  
      pubbaṃ,    a 副対 先の、過去の、昔の →往昔  
      rājañña,    a 王族、高官  
      dve     
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttā    a 賭博者  
      akkhehi    a 骰子  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dibbiṃsu.    博戯する  
    訳文                
     殿下、その昔、二人の骰子賭博者が、骰子で遊んでいました。  
                       
                       
                       
    434-3.                
     Eko akkhadhutto āgatāgataṃ kaliṃ gilati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Eko    代的  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhutto    a 賭博者  
      āgata  ā-gam 過分 a 来た  
      āgataṃ  ā-gam 過分 a 来た  
      kaliṃ    i 不利玉、不運  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gilati.  gir 嚥下する、飲む  
    訳文                
     一人の骰子賭博者は、悪い目が出るたびに〔骰子を〕飲み込んでしまいました。  
                       
                       
                       
    434-4.                
     Addasā kho dutiyo akkhadhutto taṃ akkhadhuttaṃ āgatāgataṃ kaliṃ gilantaṃ, disvā taṃ akkhadhuttaṃ etadavoca –   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Addasā  dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      dutiyo    名形 a 第二の、伴侶  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhutto    a 賭博者  
      taṃ    代的 それ、彼  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttaṃ    a 賭博者  
      āgata  ā-gam 過分 a 来た  
      āgataṃ  ā-gam 過分 a 来た  
      kaliṃ    i 不利玉、不運  
      gilantaṃ,  gir 現分 ant 嚥下する、飲む  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      disvā  dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      taṃ    代的 それ、彼  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttaṃ    a 賭博者  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     第二の骰子賭博者は、その骰子賭博者が悪い目が出るたびに〔骰子を〕飲み込んでしまうのを見ました。見て、その骰子賭博者へこういいました。  
                       
                       
                       
    434-5.                
     ‘tvaṃ kho, samma, ekantikena jināsi, dehi me, samma, akkhe pajohissāmī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘tvaṃ    代的 あなた  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      samma,    不変 友よ  
      ekantikena    a 副具 一向に、単一の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      jināsi,  ji 勝つ  
      dehi  与える  
      語根 品詞 語基 意味  
      me,    代的  
      samma,    不変 友よ  
      akkhe    a 骰子  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajohissāmī’  pra-hu 献供する、神に祈る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『友よ、あなたが一方的に勝っている。友よ、骰子を私にかしてくれ。私は祈りを捧げたい』と。  
                       
                       
                       
    434-6.                
     ‘Evaṃ sammā’ti kho so akkhadhutto tassa akkhadhuttassa akkhe pādāsi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      sammā’    不変 友よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so    代的 それ、彼  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhutto    a 賭博者  
      tassa    代的 それ、彼  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttassa    a 賭博者  
      akkhe    a 骰子  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pādāsi.  pra-dā 与える、得る  
    訳文                
     『友よ、そのように』と、その〔第一の〕骰子賭博者は、その〔第二の〕骰子賭博者へ骰子をわたしました。  
                       
                       
                       
    434-7.                
     Atha kho so akkhadhutto akkhe visena paribhāvetvā taṃ akkhadhuttaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so    代的 それ、彼  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhutto    a 賭博者  
      akkhe    a 骰子  
      visena    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paribhāvetvā  pari-bhū 使 遍満する、処理する、供給する  
      語根 品詞 語基 意味  
      taṃ    代的 それ、彼  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttaṃ    a 賭博者  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     そこでその〔第二の〕骰子賭博者は、骰子に毒を仕込んでから、その〔第一の〕賭博者へこういいました。  
                       
                       
                       
    434-8.                
     ‘ehi kho, samma, akkhehi dibbissāmā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ehi  i 不変 いざ、来たれ、ゆけ  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      samma,    不変 友よ  
      akkhehi    a 骰子  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dibbissāmā’    博戯する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『いざ友よ、我々は骰子で遊ぶとしよう』と。  
                       
                       
                       
    434-9.                
     ‘Evaṃ sammā’ti kho so akkhadhutto tassa akkhadhuttassa paccassosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ sammā’ti kho so akkhadhutto tassa akkhadhuttassa (434-6.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosi.  prati-śru 応諾する、応える  
    訳文                
     『友よ、そのように』と、その〔第一の〕骰子賭博者は、その〔第二の〕骰子賭博者へ応えました。  
                       
                       
                       
    434-10.                
     Dutiyampi kho te akkhadhuttā akkhehi dibbiṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Dutiyam    名形 a 副対 再び  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te    代的 それら、彼ら  
      akkhadhuttā akkhehi dibbiṃsu. (434-2.)  
    訳文                
     ふたたび、かれら二人の骰子賭博者は、骰子で遊びました。  
                       
                       
                       
    434-11.                
     Dutiyampi kho so akkhadhutto āgatāgataṃ kaliṃ gilati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Dutiyam    名形 a 副対 再び  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so    代的 それ、彼  
      akkhadhutto āgatāgataṃ kaliṃ gilati. (434-3.)  
    訳文                
     ふたたび、その〔第一の〕骰子賭博者は、悪い目が出るたびに〔骰子を〕飲み込んでしまいました。  
                       
                       
                       
    434-12.                
     Addasā kho dutiyo akkhadhutto taṃ akkhadhuttaṃ dutiyampi āgatāgataṃ kaliṃ gilantaṃ, disvā taṃ akkhadhuttaṃ etadavoca –  
      語根 品詞 語基 意味  
      Addasā kho dutiyo akkhadhutto taṃ akkhadhuttaṃ dutiyampi āgatāgataṃ kaliṃ gilantaṃ, disvā taṃ akkhadhuttaṃ etadavoca – (434-4.)  
      Dutiyam    名形 a 副対 再び  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
    訳文                
     第二の骰子賭博者は、その〔第一の〕骰子賭博者が、ふたたび、悪い目が出るたびに〔骰子を〕飲み込んでしまうのを見ました。見て、その骰子賭博者へこういいました。  
                       
                       
                       
    434-13.                
     ‘‘Littaṃ paramena tejasā, gilamakkhaṃ puriso na bujjhati;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Littaṃ  lip 過分 a 塗られた、汚れた  
      paramena    a 最高の、最上の  
      tejasā,    as 火、威力  
      gilam  gir 現分 ant 飲む  
      akkhaṃ    a 骰子  
      puriso    a 人、男  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bujjhati; budh 覚る、目覚める  
    訳文                
     『♪最上の威力の〔毒〕にまみれた骰子を飲み込んだ男は〔まだそのことに〕に気づいていない。  
                       
                       
                       
    434-14.                
     Gila re gila pāpadhuttaka [gili re pāpadhuttaka (ka.)], pacchā te kaṭukaṃ bhavissatīti.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Gila  gir 飲む  
      語根 品詞 語基 意味  
      re    不変 おい、けしからん  
      gila  同上  
      pāpa    名形 a 悪い  
      dhuttaka,    a 賭博者  
      pacchā    不変 後に、背後に、西方に  
      te    代的 あなた  
      kaṭukaṃ    名形 a 辛い、苦渋の、激しい  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissatī  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪けしからぬ、悪しき賭博者よ、飲め、飲め、後にあなたに激しい〔苦痛〕があることだろう』と。  
                       
                       
                       
    434-15.                
     ‘‘Evameva kho tvaṃ, rājañña, akkhadhuttakūpamo maññe paṭibhāsi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      rājañña,    a 王族、高官  
      akkha    a 依(具) 骰子  
      dhuttaka    a 有(属) 賭博者  
      upamo  upa-mā? ā 女→男 譬喩  
      maññe  man 不変 わたくし思うに、たしかに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭibhāsi.  prati-bhā 現れる、見える、思う  
    訳文                
     殿下、私には、まるであなたが、かくのごとき骰子賭博者に喩えられるように思われます。  
                       
                       
                       
    434-16.                
     Paṭinissajjetaṃ, rājañña, pāpakaṃ diṭṭhigataṃ;   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Paṭinissajja  prati-ni-sṛj 捨てる、捨離する  
      語根 品詞 語基 意味  
      etaṃ,    代的 それ  
      rājañña,    a 王族、高官  
      pāpakaṃ    a 悪しき  
      diṭṭhi  dṛś i 見、見解  
      gataṃ;  gam 過分 a 行った →悪見  
    訳文                
     殿下、その悪しき見解を捨てられよ。  
                       
                       
                       
    434-17.                
     paṭinissajjetaṃ, rājañña, pāpakaṃ diṭṭhigataṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      paṭinissajjetaṃ, rājañña, pāpakaṃ diṭṭhigataṃ. (434-16.)  
    訳文                
     殿下、その悪しき見解を捨てられよ。  
                       
                       
                       
    434-18.                
     Mā te ahosi dīgharattaṃ ahitāya dukkhāyā’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
          不変 なかれ  
      te    代的 あなた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosi  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      dīgha    a 長い  
      rattaṃ    a 夜 →長い間  
      ahitāya  a-dhā 過分 a 男中 不利益  
      dukkhāyā’’    名形 a  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     あなたに、長きにわたる不利益と苦があってはなりません」  
                       
                       
                       
    435-1.                
     435. ‘‘Kiñcāpi bhavaṃ kassapo evamāha, atha kho nevāhaṃ sakkomi idaṃ pāpakaṃ diṭṭhigataṃ paṭinissajjituṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kiñ    不変 何、いかに、いかなる  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      api    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      kassapo    a 人名、カッサパ  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āha,  ah いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      na    不変 ない  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      ahaṃ    代的  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sakkomi  śak 可能である  
      語根 品詞 語基 意味  
      idaṃ    代的 これ  
      pāpakaṃ    a 男中 悪しき  
      diṭṭhi  dṛś i 見、見解  
      gataṃ  gam 過分 a 行った →悪見  
      paṭinissajjituṃ.  prati-ni-sṛj 不定 捨てること  
    訳文                
     「尊者カッサパが、いかにそのように仰ろうとも、じつに、私には、この悪しき見解を捨てることはできません。  
                       
                       
                       
    435-2.                
     Rājāpi maṃ pasenadi kosalo jānāti tirorājānopi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Rājā    an  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      maṃ    代的  
      pasenadi    i 人名、パセーナディ  
      kosalo    a 地名、コーサラ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      jānāti  jñā 知る  
      語根 品詞 語基 意味  
      tiro    不変 超えた、横切った、外に  
      rājāno    an  
      pi –    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
    訳文                
     コーサラ王パセーナディも、他国の王たちも、私を知っています。  
                       
                       
                       
    435-3.                
     ‘pāyāsi rājañño evaṃvādī evaṃdiṭṭhī –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘pāyāsi    i 人名、パーヤーシ  
      rājañño    a 王族、高官  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vādī  vad in 論者  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      diṭṭhī –  dṛś in 見ある  
    訳文                
     『王族パーヤーシはかくのごとき主張、かくのごとき見解ある者だ。  
                       
                       
                       
    435-4.                
     ‘‘itipi natthi paro loko…pe… vipāko’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      paro    代的  
      loko    a 世界、世間  
      …pe…     (略)  
      vipāko’’  vi-pac a 異熟、果報  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     あの世は存在しない。化生の有情は存在しない。善悪業の果たる異熟は存在しないと』と。  
                       
                       
                       
    435-5.                
     Sacāhaṃ, bho kassapa, idaṃ pāpakaṃ diṭṭhigataṃ paṭinissajjissāmi, bhavissanti me vattāro –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sace    不変 もし  
      ahaṃ,    代的  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa,    a 人名、カッサパ  
      idaṃ    代的 これ  
      pāpakaṃ    a 男中 悪しき  
      diṭṭhi  dṛś i 見、見解  
      gataṃ  gam 過分 a 行った →悪見  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭinissajjissāmi,  prati-ni-sṛj 捨てる  
      bhavissanti  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      me    代的  
      vattāro –  vac ar 説者  
    訳文                
     尊者カッサパよ、もし私がこの悪しき見解を捨てるならば、私に対して〔このように〕言う者たちがあることでしょう。  
                       
                       
                       
    435-6.                
     ‘yāva bālo pāyāsi rājañño abyatto duggahitagāhī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yāva    不変 まで、限り、〜の間  
      bālo    a 愚かな、無知な  
      pāyāsi    i 人名、パーヤーシ  
      rājañño    a 王族、高官  
      abyatto  a-vi-añj a 不聡明の、無能の  
      duggahita  dur-grah 過分 a 理解しがたい  
      gāhī’    名形 in 執る人  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     王族パーヤーシは無知蒙昧の限り、理解しがたい執見者だと。  
                       
                       
                       
    435-7.                
     Kopenapi naṃ harissāmi, makkhenapi naṃ harissāmi, palāsenapi naṃ harissāmī’’ti.    
      語根 品詞 語基 意味  
      Kopena  kup a 忿恨、憤怒  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      naṃ    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      harissāmi,  hṛ 運ぶ、持ち来る、持ち去る、除く、奪う  
      語根 品詞 語基 意味  
      makkhena    a 偽善、悪意  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      naṃ    代的 それ、彼  
      harissāmi,  同上  
      palāsena    a 悩害、欺瞞  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      naṃ    代的 それ、彼  
      harissāmī’’  同上  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は、怒りによってそれ(悪見)を採り〔続け〕、悪意によってそれを採り〔続け〕、欺瞞によってそれを採り〔続ける〕つもりです。  
                       
                       
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