←前へ   トップへ   次へ→
                       
                       
     2. Pañcattayasuttaṃ [pañcāyatanasutta (ka.)]  
      語根 品詞 語基 意味  
      Pañca     
      taya    依(属)  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「五三経」(『中部』102  
                       
                       
                       
    21-1.                
     21. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ   不変 このように  
      me   代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた、所聞  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    21-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāvatthiyaṃ    ī 地名、サーヴァッティー、舎衛城  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      jetavane    a 地名、ジェータ林、祇樹、祇園  
      anāthapiṇḍikassa    a 人名、アナータピンディカ、給孤独  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊は、サーヴァッティーの、ジェータ林はアナータピンディカ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    21-3.                
     Tatra kho bhagavā bhikkhū āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときに世尊は比丘たちへ呼びかけられた。  
                       
                       
                       
    21-4.                
     ‘‘bhikkhavo’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘bhikkhavo’’  bhikṣ u 比丘  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「比丘たちよ」と。  
                       
                       
                       
    21-5.                
     ‘‘Bhadante’’ti te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Bhadante’’    大徳、尊師  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosuṃ.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「尊者よ」と彼ら比丘たちは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    21-6.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    21-7.                
     ‘‘santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā aparantakappikā aparantānudiṭṭhino aparantaṃ ārabbha anekavihitāni adhivuttipadāni [adhimuttipadāni (syā. kaṃ. ka.)] abhivadanti.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘santi, as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhave, bhikṣ u 比丘  
      eke   代的 一、とある  
      samaṇa śram a 沙門  
      brāhmaṇā bṛh a 婆羅門  
      apara    代的 後の、次の、他の  
      anta   a 有(属) 極限、辺、目的 →後際、後辺、未来世  
      kappikā kḷp a 男女 適した、認容、浄法、教令、法則、分別、妄想の  
      apara    代的 後の、次の、他の  
      anta   a 有(属) 極限、辺、目的 →後際、後辺、未来世  
      anudiṭṭhino anu-dṛś in 随見、邪見、見の  
      apara    代的 後の、次の、他の  
      antaṃ   a 極限、辺、目的 →後際、後辺、未来世  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ārabbha ā-rabh 始める、出発する、励む →関して  
      語根 品詞 語基 意味  
      aneka   代的 ひとつならぬ、多くの、多数の  
      vihitāni vi-dhā 過分 a 置かれた、整えられた →種々の  
      adhivutti adhi-vac i 依(属) 所説、言説  
      padāni pad? a 足、足跡、歩、処、場所、句、語 →浮説  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivadanti. abhi-vad よく話す、挨拶する、迎える  
    訳文                
     「比丘たちよ、一部の沙門婆羅門たちは未来の考察家であり、未来を随見して、未来に関する種々の浮説を語ります。  
    メモ                
     ・「梵網経」にパラレル。  
                       
                       
                       
    21-8.                
     ‘Saññī attā hoti arogo paraṃ maraṇā’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Saññī  saṃ-jñā in 有想の  
      attā    an 自己、我  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      arogo    a 無病の  
      paraṃ    代的 副対 他の、(副対:さらに、後に、越えて)  
      maraṇā’  mṛ a 死 →死後に  
      ti –    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『死後に有想にして無病の我あり』と、  
                       
                       
                       
    21-9.                
     ittheke abhivadanti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ittha    不変 ここに  
      eke    代的 一、とある  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivadanti;  abhi-vad よく話す、挨拶する、迎える  
    訳文                
     そのうち一部の者たちは、主張します。  
                       
                       
                       
    21-10.                
     ‘asaññī attā hoti arogo paraṃ maraṇā’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘asaññī  a-saṃ-jñā in 無想の  
      attā hoti arogo paraṃ maraṇā’ti – (21-8.)  
    訳文                
     『死後に無想にして無病の我あり』と、  
                       
                       
                       
    21-11.                
     ittheke abhivadanti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ittheke abhivadanti; (21-9.)  
    訳文                
     そのうち一部の者たちは、主張します。  
                       
                       
                       
    21-12.                
     ‘nevasaññīnāsaññī attā hoti arogo paraṃ maraṇā’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘na    不変 ない  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      saññīsaññī attā hoti arogo paraṃ maraṇā’ti – (21-8, 10.)  
    訳文                
     『死後に非想非非想にして無病の我あり』と、  
                       
                       
                       
    21-13.                
     ittheke abhivadanti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ittheke abhivadanti; (21-9.)  
    訳文                
     そのうち一部の者たちは、主張します。  
                       
                       
                       
    21-14.                
     sato vā pana sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti [paññāpenti (sī. syā. kaṃ. pī.)], diṭṭhadhammanibbānaṃ vā paneke abhivadanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      sato  as 現分 ant 存在する  
          不変 あるいは  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      sattassa    a 有情、衆生  
      ucchedaṃ  ud-chid a 断滅  
      vināsaṃ  vi-naś a 消失、滅亡  
      vibhavaṃ  vi-bhū a 非有、無有、虚無/富、繁栄  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti,  pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
      語根 品詞 語基 意味  
      diṭṭha dṛś 過分 a 見られた、見、所見  
      dhamma dhṛ a 依(処) 法、教法、真理、正義、もの →現法、現世  
      nibbānaṃ nir-vā? a 涅槃、寂滅  
          不変 あるいは  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      eke    代的 一、とある  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivadanti.  abhi-vad よく話す、挨拶する、迎える  
    訳文                
     あるいはまた、実在する有情の断滅、消失、虚無を宣説し、あるいはまた一部の者たちは現法涅槃を主張します。  
                       
                       
                       
    21-15.                
     Iti santaṃ vā attānaṃ paññapenti arogaṃ [paraṃ maraṇā. iti imāni (ka.)] paraṃ maraṇā, sato vā pana sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti, diṭṭhadhammanibbānaṃ vā paneke abhivadanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      santaṃ  as 現分 ant 存在する  
          不変 あるいは  
      attānaṃ    an 自己、我  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      arogaṃ    a 無病の  
      paraṃ    代的 副対 他の、(副対:さらに、後に、越えて)  
      maraṇā,  mṛ a 死 →死後に  
      sato vā pana sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti, diṭṭhadhammanibbānaṃ vā paneke abhivadanti. (21-14.)  
    訳文                
     かくのごとく、実在する我を宣説し、あるいはまた、存在する有情の断滅、消失、虚無を宣説し、あるいはまた一部の者たちは現法涅槃を説くのです。  
                       
                       
                       
    21-16.                
     Iti imāni pañca [paraṃ maraṇā. iti imāni (ka.)] hutvā tīṇi honti, tīṇi hutvā pañca honti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      imāni    代的 これら  
      pañca     
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hutvā  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      tīṇi     
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      honti,  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tīṇi     
      hutvā  同上  
      pañca     
      honti –  同上  
    訳文                
     このように、これらは五であるのが三となり、三であるのが五となります。  
    メモ                
     ・有想、無想、非想非非想の有我説をまとめれば三種、分けて数えれば五種の異説となる、という趣旨のようである。  
                       
                       
                       
    21-17.                
     ayamuddeso pañcattayassa.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ayam    代的 これ  
      uddeso  ud-diś a 説示、総説、説戒、誦経、素姓、境遇  
      pañca     
      tayo     
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa.  as ある、なる  
    訳文                
     これが、五三の説示です。  
                       
                       
                       
    22-1.                
     22. ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, ekattasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nānattasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, parittasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, appamāṇasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, etaṃ [evaṃ (ka.)] vā panekesaṃ [panetesaṃ (syā. kaṃ.)] upātivattataṃ viññāṇakasiṇameke abhivadanti appamāṇaṃ āneñjaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tatra,    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      te    代的 それら、彼ら  
      samaṇa  śram a 沙門  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      saññiṃ  saṃ-jñā in 有想の  
      attānaṃ    an 自己、我  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      arogaṃ    a 無病の  
      paraṃ    代的 副対 他の、(副対:さらに、後に、越えて)  
      maraṇā,  mṛ a 死 →死後に  
      rūpiṃ    in 有色の  
          不変 あるいは  
      te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      bhonto  bhū 名現分 ant(特) ある、なる  
      arūpiṃ    in 無色の  
      vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      na    不変 ない  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      rūpiṃ rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      ekatta    a 有(属) 一性、単一  
      saññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      nānatta    a 有(属) 種々性、雑多  
      saññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      paritta    a 有(持) 小さい  
      saññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      appamāṇa  a-pra-mā 名形 a 有(持) 無量の  
      saññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, (同上)  
      etaṃ    代的 これ  
      upātivattataṃ  upa-ati-vṛt ā 女→中 超えた、脱した  
      viññāṇa  vi-jñā a  
      kasiṇam    名形 a  
      eke    代的 一、とある  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivadanti  abhi-vad よく話す、挨拶する、迎える  
      語根 品詞 語基 意味  
      appamāṇaṃ  a-pra-mā 名形 a 無量の  
      āneñjaṃ.    a 不動の  
    訳文                
     比丘たちよ、その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ死後に有想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちは、
1)死後に有想にして無病なる有色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
2)死後に有想にして無病なる無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
3)死後に有想にして無病なる有色かつ無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
4)死後に有想にして無病なる有色ならず無色ならぬ我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
5)死後に有想にして無病なる単一の想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
6)死後に有想にして無病なる種々の想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
7)死後に有想にして無病なる小さい想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
あるいは8)死後に有想にして無病なる無量の想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちであり、
〔さらに〕一部の者たちは、これを超えた無量にして不動なる識遍を主張します。
 
    メモ                
     ・『註』によれば「識遍」とは識無辺処のことらしい。  
     ・upātivattataṃは一語で有財釈化したものと解した。  
     ・これまで、たとえばparitta-saññinというような複合をただ持業釈すなわち同格複合としてきた場合が多々あったように思うが、「小さいparitta」という形容詞と同格なのはあくまで「想saññā」であって「有想のsaññin」ではない。このような複合はつまり、「小さい想paritta-saññā」という持業釈が有財釈化して「小さい想あるparitta-sañña」となり、その標識として-inという語尾が付されていると解すべきなのであろう。-in-ikaといった語尾の場合には注意を払う必要がある。  
                       
                       
                       
    22-2.                
     Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti [pajānāti (sī. syā. kaṃ. pī.) aṭṭhakathā oloketabbā].   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      idaṃ,    代的 これ  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      tathāgato  tathā-(ā-)gam a 如来  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhijānāti.  abhi-jñā 証知する、自証する  
    訳文                
     比丘たちよ、そのことを如来はこう証知します。  
                       
                       
                       
    22-3.                
     Ye kho te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, ekattasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nānattasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, parittasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, appamāṇasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā [maraṇāti (ka.)], yā vā panetāsaṃ saññānaṃ parisuddhā paramā aggā anuttariyā akkhāyati –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, ekattasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nānattasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, parittasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, appamāṇasaññiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā (22-1.)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
          代的 (関係代名詞)  
          不変 あるいは  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      etāsaṃ    代的 これ  
      saññānaṃ  saṃ-jñā ā  
      parisuddhā  pari-śudh 過分 a 清浄の  
      paramā    a 最上の  
      aggā    a 第一、最高、頂点  
      anuttariyā    a 中(女) 無上  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      akkhāyati –  ā-khyā 受 告げる、話す  
    訳文                
     『死後に有想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たちがいる。
1)死後に有想にして無病なる有色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
2)死後に有想にして無病なる無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
3)死後に有想にして無病なる有色かつ無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
4)死後に有想にして無病なる有色ならず無色ならぬ我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
5)死後に有想にして無病なる単一の想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
6)死後に有想にして無病なる種々の想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
7)死後に有想にして無病なる小さい想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
8)死後に有想にして無病なる無量の想ある我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちが。
あるいはまた、およそそれらの諸想の清浄、最上、最高、無上を述べるような者たちが。
 
                       
                       
                       
    22-4.                
     yadi rūpasaññānaṃ yadi arūpasaññānaṃ yadi ekattasaññānaṃ yadi nānattasaññānaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yadi    不変 もし  
      rūpa    a 依(属) 色、物質、肉体、形相  
      saññānaṃ  saṃ-jñā ā  
      yadi    不変 もし  
      arūpa    a 依(属) 非色の  
      saññānaṃ  saṃ-jñā ā  
      yadi    不変 もし  
      ekatta    a 依(属) 一性、単一  
      saññānaṃ  saṃ-jñā ā  
      yadi    不変 もし  
      nānatta    a 依(属) 種々性、雑多  
      saññānaṃ  saṃ-jñā ā  
    訳文                
     〔すなわち〕もしは色想、もしは無色想、もしは単一想、もしは種々想の。  
                       
                       
                       
    22-5.                
     ‘Natthi kiñcī’ti ākiñcaññāyatanameke abhivadanti appamāṇaṃ āneñjaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      kiñcī’    代的 何、なぜ、いかに  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      ākiñcañña    a 無所有  
      āyatanam  ā-yam a 処、入処  
      eke abhivadanti appamāṇaṃ āneñjaṃ. (22-1.)  
    訳文                
     あるいは一部の者たちは、何者も存在しないという、無量にして不同なる無所有処を主張する。  
                       
                       
                       
    22-6.                
     ‘Tayidaṃ saṅkhataṃ oḷārikaṃ atthi kho pana saṅkhārānaṃ nirodho attheta’nti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Taṃ    代的 それ  
      idaṃ    代的 これ  
      saṅkhataṃ  saṃ-kṛ 過分 a 為作された、有為の  
      oḷārikaṃ    a 粗なる、広大な  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      saṅkhārānaṃ  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象  
      nirodho  ni-rudh 受 a 滅、滅尽  
      atthi  同上  
      eta’n    代的 それ  
      ti –    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     〔しかし〕そうしたそれは為作された粗大なものであり、しかして、為作されたものの滅が、かの〔涅槃〕なのである』と。  
    メモ                
     ・「涅槃」という補訳は『註』によったもの。  
                       
                       
                       
    22-7.                
     iti viditvā tassa nissaraṇadassāvī tathāgato tadupātivatto.  
      語根 品詞 語基 意味  
      iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viditvā  vid 知る  
      語根 品詞 語基 意味  
      tassa    代的 それ、彼  
      nissaraṇa  ni-sru a 依(対) 出離、遠離  
      dassāvī  dṛś 名形 in 見る  
      tathāgato  tathā-(ā-)gam a 如来  
      tad    代的 それ  
      upātivatto.  upa-ati-vṛt 過分 a 超えた、脱した  
    訳文                
     如来は、このように知って、それの出離を見、それを超えたのです。  
                       
                       
                       
    23-1.                
     23. ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā. (22-1.)  
      asaññiṃ  a-saṃ-jñā in 無想の  
    訳文                
     比丘たちよ、その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ死後に無想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たちは、
1)死後に無想にして無病なる有色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
2)死後に無想にして無病なる無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
3)死後に無想にして無病なる有色かつ無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
4)死後に無想にして無病なる有色ならず無色ならぬ我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちです。
 
                       
                       
                       
    23-2.                
     Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā (22-1.)  
      tesam    代的 それら、彼ら  
      ete    代的 それら、彼ら  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭikkosanti.  prati-kruś 叱る、非難する、呵責する  
    訳文                
     比丘たちよ、その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ死後に有想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たち。彼らを、この者たちは非難します。  
                       
                       
                       
    23-3.                
     Taṃ kissa hetu?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      kissa    代的 何、誰  
      hetu?  hi u 副対 因、原因(属格に副対で「〜のゆえに」)  
    訳文                
     それはなぜか。  
                       
                       
                       
    23-4.                
     Saññā rogo saññā gaṇḍo saññā sallaṃ, etaṃ santaṃ etaṃ paṇītaṃ yadidaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Saññā  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
      rogo    a 病気  
      saññā  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
      gaṇḍo    a 腫れ物、腫瘍  
      saññā  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
      sallaṃ,    a  
      etaṃ    代的 これ  
      santaṃ  śam 過分 a 寂止の  
      etaṃ    代的 これ  
      paṇītaṃ  pra-nī 過分 a 適用された、勝妙の  
      yadidaṃ –    不変 すなわち  
    訳文                
     『想は病なり。想は腫瘍なり。想は矢なり。かの寂静なるもの、かの勝妙なるもの、それすなわち、  
    メモ                
     ・病気、腫瘍、矢という並びは「帝釈天問経」にも出る。  
                       
                       
                       
    23-5.                
     ‘asañña’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘asañña’n  a-saṃ-jñā a 無想の  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     無想なり』という〔主張のゆえに〕。  
                       
                       
                       
    23-6.                
     Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti ye kho te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti ye kho te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā. (22-2, 23-1.)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
    訳文                
     比丘たちよ、そのことを如来はこう証知します。『その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ死後に無想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちがいる。
1)死後に無想にして無病なる有色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
2)死後に無想にして無病なる無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
3)死後に無想にして無病なる有色かつ無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
4)死後に無想にして無病なる有色ならず無色ならぬ我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちが。
 
                       
                       
                       
    23-7.                
     Yo hi koci, bhikkhave, samaṇo vā brāhmaṇo vā evaṃ vadeyya –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yo    代的 (関係代名詞)  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      koci,    代的 何らかの、何者であれ  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      samaṇo  śram a 沙門  
          不変 あるいは  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
          不変 あるいは  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadeyya –  vad いう  
    訳文                
     比丘たちよ、およそ誰であれ沙門あるいは婆羅門がこのように言ったとしよう。  
    メモ                
     ・「如来の証知」の中に「比丘たちよ」という呼びかけがあるのも妙ではあるが、いちおう23-10.ti.までが「如来の証知」であるようにした。  
                       
                       
                       
    23-8.                
     ‘ahamaññatra rūpā, aññatra vedanāya, aññatra saññāya, aññatra saṅkhārehi, viññāṇassa [aññatra viññāṇā (syā. kaṃ.), aññatra viññāṇena (ka.)] āgatiṃ vā gatiṃ vā cutiṃ vā upapattiṃ vā vuddhiṃ vā virūḷhiṃ vā vepullaṃ vā paññapessāmī’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘aham    代的  
      aññatra    不変 他所で、除いて  
      rūpā,    a 色、物質、肉体、形相  
      aññatra    不変 他所で、除いて  
      vedanāya,  vid ā 受、感受、苦痛  
      aññatra    不変 他所で、除いて  
      saññāya,  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
      aññatra    不変 他所で、除いて  
      saṅkhārehi,  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象  
      viññāṇassa  vi-jñā a  
      āgatiṃ  ā-gam i 来、帰来  
          不変 あるいは  
      gatiṃ  gam i 帰趣、行方  
          不変 あるいは  
      cutiṃ  cyu i 死去  
          不変 あるいは  
      upapattiṃ  upa-pad i 往生、再生、転生  
          不変 あるいは  
      vuddhiṃ  vṛdh i 増長、増大、繁栄  
          不変 あるいは  
      virūḷhiṃ    i 増長、興隆  
          不変 あるいは  
      vepullaṃ    a 広大、方広、成満  
          不変 あるいは  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapessāmī’  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti –    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は、〈色〉を除き、〈受〉を除き、〈想〉を除き、〈諸行〉を除いた、〈識〉の来し方、行く末、死去、再生、増大、増長、成満を宣説するであろうと。  
    メモ                
     ・趣旨が理解しがたいが、無想の識はありえないという事であろうか。  
                       
                       
                       
    23-9.                
     netaṃ ṭhānaṃ vijjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      etaṃ    代的 これ  
      ṭhānaṃ  sthā a 場所、状態、理由、道理  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vijjati.  vid 受 見出される、存在する  
    訳文                
     〔しかし〕この道理は、存在しない。  
                       
                       
                       
    23-10.                
     ‘Tayidaṃ saṅkhataṃ oḷārikaṃ atthi kho pana saṅkhārānaṃ nirodho attheta’nti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Tayidaṃ saṅkhataṃ oḷārikaṃ atthi kho pana saṅkhārānaṃ nirodho attheta’nti – (22-6.)  
    訳文                
     そうしたそれは為作された粗大なものであり、しかして、為作されたものの滅が、かの〔涅槃〕なのである』と。  
                       
                       
                       
    23-11.                
     iti viditvā tassa nissaraṇadassāvī tathāgato tadupātivatto.  
      語根 品詞 語基 意味  
      iti viditvā tassa nissaraṇadassāvī tathāgato tadupātivatto. (22-7.)  
    訳文                
     如来は、このように知って、それの出離を見、それを超えたのです。  
                       
                       
                       
    24-1.                
     24. ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā. (22-1.)  
      asaññiṃ  a-saṃ-jñā in 無想の  
    訳文                
     比丘たちよ、その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ死後に非想非非想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たちは、
1)死後に非想非非想にして無病なる有色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
2)死後に非想非非想にして無病なる無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
3)死後に非想非非想にして無病なる有色かつ無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
4)死後に非想非非想にして無病なる有色ならず無色ならぬ我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちです。
 
                       
                       
                       
    24-2.                
     Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti, yepi te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti, yepi te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti. (23-1, 2.)  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
    訳文                
     比丘たちよ、その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ死後に有想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たち。彼らを、この者たちは非難します。またおよそ死後に無想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たち。彼らを、この者たちは非難します。  
                       
                       
                       
    24-3.                
     Taṃ kissa hetu?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ kissa hetu? (23-3.)  
    訳文                
     それはなぜか。  
                       
                       
                       
    24-4.                
     Saññā rogo saññā gaṇḍo saññā sallaṃ, asaññā sammoho, etaṃ santaṃ etaṃ paṇītaṃ yadidaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Saññā rogo saññā gaṇḍo saññā sallaṃ, asaññā sammoho, etaṃ santaṃ etaṃ paṇītaṃ yadidaṃ – (23-4.)  
      asaññā  a-saṃ-jñā a 無想の  
      sammoho,  saṃ-muh a 迷妄、迷乱  
    訳文                
     『想は病なり。想は腫瘍なり。想は矢なり。無想は迷妄なり。かの寂静なるもの、かの勝妙なるもの、それすなわち、  
                       
                       
                       
    24-5.                
     ‘nevasaññānāsañña’nti. [nevasaññānāsaññāti (syā. kaṃ. pī. ka.) etantipadaṃ manasikātabbaṃ]  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘na    不変 ない  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      saññā  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
      na    不変 ない  
      asañña’n  a-saṃ-jñā a 無想の  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     非想非非想なり』という〔主張のゆえに〕。  
                       
                       
                       
    24-6.                
     Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti. (22-2.)  
    訳文                
     比丘たちよ、そのことを如来はこう証知します。  
                       
                       
                       
    24-7.                
     Ye kho te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye kho te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, arūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, rūpiñca arūpiñca vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā, nevarūpiṃ nārūpiṃ vā te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā. (24-1.)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
    訳文                
     『およそ死後に非想非非想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たちがいる。
1)死後に非想非非想にして無病なる有色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
2)死後に非想非非想にして無病なる無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
3)死後に非想非非想にして無病なる有色かつ無色の我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たち、
4)死後に非想非非想にして無病なる有色ならず無色ならぬ我を宣説するかの沙門婆羅門たる者たちが。
 
                       
                       
                       
    24-8.                
     Ye hi keci, bhikkhave, samaṇā vā brāhmaṇā vā [samaṇabrāhmaṇā (sī. pī.)] diṭṭhasutamutaviññātabbasaṅkhāramattena etassa āyatanassa upasampadaṃ paññapenti, byasanañhetaṃ, bhikkhave, akkhāyati [āyatanamakkhāyati (ka.)] etassa āyatanassa upasampadāya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye    代的 (関係代名詞)  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      keci,    代的 何らかの、何者であれ  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      samaṇā  śram a 沙門  
          不変 あるいは  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
          不変 あるいは  
      diṭṭha  dṛś 過分 a 見られた  
      suta  śru 名過分 a 聞かれた  
      muta  man 過分 a 依(具) 所思の  
      viññātabba  vi-jñā 未分 a 識られるべき  
      saṅkhāra  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象  
      mattena    a のみ、だけ、程度の  
      etassa    代的 これ  
      āyatanassa    a  
      upasampadaṃ  upa-saṃ-pad ā 具足、成就  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti,  pra-jñā 使 知らしめる、告知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      byasanañ    a 喪失、不幸、厄難  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      etaṃ,    代的 これ  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      akkhāyati  ā-khyā 受 言われる  
      語根 品詞 語基 意味  
      etassa    代的 これ  
      āyatanassa    a  
      upasampadāya.  upa-saṃ-pad ā 具足、成就  
    訳文                
     比丘たちよ、およそいかなる沙門たち、あるいは婆羅門たちであれ、見られ、聞かれ、思われたことによって識られるような諸行のみをもって、かの〔非想非非想〕処の成就を宣説する者たちがあれば、比丘たちよ、これは、かの〔非想非非想〕処の成就にとっての厄難である〔と〕言われる。  
    メモ                
     ・〔非想非非想〕という補訳は『註』に依ったものだが、このāyatanaが想受滅なり涅槃なりである可能性はないか。  
     ・ここでのsaṅkhāraは「諸行」でよいものかどうか。   
                       
                       
                       
    24-9.                
     Na hetaṃ, bhikkhave, āyatanaṃ saṅkhārasamāpattipattabbamakkhāyati;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      etaṃ,    代的 これ  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      āyatanaṃ  ā-yam a 処、入処  
      saṅkhāra  saṃ-kṛ a 依(具) 行、為作、潜勢力、現象  
      samāpatti  saṃ-ā-pad i 依(具) 入定、等至  
      pattabbam  pra-āp 未分 a 得られるべき  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      akkhāyati;  ā-khyā 受 言われる  
    訳文                
     なぜなら比丘たちよ、かの〔非想非非想〕処は、諸行による入定によって得られるようなものではない〔と〕言われるからである。  
                       
                       
                       
    24-10.                
     saṅkhārāvasesasamāpattipattabbametaṃ, bhikkhave, āyatanamakkhāyati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅkhāra  saṃ-kṛ a 依(属) 行、為作、潜勢力、現象  
      avasesa  ava-śiṣ 名形 a 男中 依(具) 残余  
      samāpatti  saṃ-ā-pad i 依(具) 入定、等至  
      pattabbam  pra-āp 未分 a 得られるべき  
      etaṃ,    代的 これ  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      āyatanam  ā-yam a 処、入処  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      akkhāyati.  ā-khyā 受 言われる  
    訳文                
     比丘たちよ、かの〔非想非非想〕処は、諸行の残余による入定によって得られるべきものだ〔と〕言われるのである。  
    メモ                
     ・「諸行の残余」とはどういうことか。『註』は「諸行」を粗大oḷārikaとし、「残余」により精細sukhumaとなる、としている。こうした禅定体験に関する記述は、より一層の検討が必要であろう。  
                       
                       
                       
    24-11.                
     ‘Tayidaṃ saṅkhataṃ oḷārikaṃ atthi kho pana saṅkhārānaṃ nirodho attheta’nti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Tayidaṃ saṅkhataṃ oḷārikaṃ atthi kho pana saṅkhārānaṃ nirodho attheta’nti – (22-6.)  
    訳文                
     そうしたそれは為作された粗大なものであり、しかして、為作されたものの滅が、かの〔涅槃〕なのである』と。  
                       
                       
                       
    24-12.                
     iti viditvā tassa nissaraṇadassāvī tathāgato tadupātivatto.  
      語根 品詞 語基 意味  
      iti viditvā tassa nissaraṇadassāvī tathāgato tadupātivatto. (22-7.)  
    訳文                
     如来は、このように知って、それの出離を見、それを超えたのです。  
                       
                       
                       
    25-1.                
     25. ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā sato sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti, tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti, yepi te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti, yepi te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tatra, bhikkhave, ye te samaṇabrāhmaṇā (22-1.)  
      sato sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti, (21-14.)  
      ye te samaṇabrāhmaṇā saññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti, yepi te bhonto samaṇabrāhmaṇā asaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti, yepi te bhonto samaṇabrāhmaṇā nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti arogaṃ paraṃ maraṇā tesamete paṭikkosanti. (24-1, 2.)  
    訳文                
     比丘たちよ、その〔五種もしくは三種の論者の〕うち、およそ実在する有情の断滅、消失、虚無を宣説する、かの沙門婆羅門たちがいます。およそ死後に有想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たち。彼らを、この者たちは非難します。またおよそ死後に無想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たち。彼らを、この者たちは非難します。またおよそ死後に非想非非想にして無病なる我を宣説するかの沙門婆羅門たち。彼らを、この者たちは非難します。  
                       
                       
                       
    25-2.                
     Taṃ kissa hetu?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ kissa hetu? (23-3.)  
    訳文                
     それはなぜか。  
                       
                       
                       
    25-3.                
     Sabbepime bhonto samaṇabrāhmaṇā uddhaṃ saraṃ [uddhaṃsarā (sī. pī.), uddhaṃ parāmasanti (syā. kaṃ.)] āsattiṃyeva abhivadanti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sabbe    名形 代的 すべて  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      ime    代的 これら  
      bhonto  bhū 名現分 ant(特) ある、なる  
      samaṇa  śram a 沙門  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      uddhaṃ    不変 上に、後に  
      saraṃ  svar a 副対 声 →声高に  
      āsattiṃ    i 執着、依存  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivadanti –  abhi-vad よく話す、挨拶する、迎える  
    訳文                
     彼ら沙門婆羅門たる者たちがみな、声高に執着を主張している〔からです〕。  
                       
                       
                       
    25-4.                
     ‘iti pecca bhavissāma, iti pecca bhavissāmā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pecca  pra-i 過ぎ去って、死後に  
      bhavissāma,  bhū ある、なる  
      iti pecca bhavissāmā’(同上)  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『我々は死後、このようになるであろう。我々は死後、このようになるであろう』と。  
                       
                       
                       
    25-5.                
     Seyyathāpi nāma vāṇijassa vāṇijjāya gacchato evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      vāṇijassa    a 商人  
      vāṇijjāya    ā 商売  
      gacchato  gam 現分 ant 行く  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     たとえば、商売に出かけている商人に、このような〔思いが〕あるようなものです。  
                       
                       
                       
    25-6.                
     ‘ito me idaṃ bhavissati, iminā idaṃ lacchāmī’ti, evamevime bhonto samaṇabrāhmaṇā vāṇijūpamā maññe paṭibhanti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ito    不変 これより、ここより  
      me    代的  
      idaṃ    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissati,  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      iminā    代的 これ  
      idaṃ    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      lacchāmī’  labh 得る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti,    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      ime    代的 これら  
      bhonto  bhū 名現分 ant(特) ある、なる  
      samaṇa  śram a 沙門  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      vāṇija    a 有(属) 商人  
      upamā    ā 女→男 譬喩  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññe  man 私思うに、たしかに、まるで  
      paṭibhanti –  prati-bhā 現れる、明らかとなる、見える、思える  
    訳文                
     『これにより、これが私のものとなるだろう』、『これによって私はこれを得るであろう』と。まさにそのように、彼ら沙門婆羅門たる者たちは、まるで商人に喩えられるようにうつります。  
                       
                       
                       
    25-7.                
     ‘iti pecca bhavissāma, iti pecca bhavissāmā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘iti pecca bhavissāma, iti pecca bhavissāmā’ti. (25-4.)  
    訳文                
     『我々は死後、このようになるであろう。我々は死後、このようになるであろう』と。  
                       
                       
                       
    25-8.                
     Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tayidaṃ, bhikkhave, tathāgato abhijānāti. (24-6.)  
    訳文                
     比丘たちよ、そのことを如来はこう証知します。  
                       
                       
                       
    25-9.                
     Ye kho te bhonto samaṇabrāhmaṇā sato sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti te sakkāyabhayā sakkāyaparijegucchā sakkāyaññeva anuparidhāvanti anuparivattanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhonto  bhū 名現分 ant(特) ある、なる  
      samaṇabrāhmaṇā sato sattassa ucchedaṃ vināsaṃ vibhavaṃ paññapenti (25-1.)  
      te    代的 それら、彼ら  
      sakkāya    a 有(与) 有身、己身  
      bhayā  bhī a 男中 恐れ  
      sakkāya    a 有(与) 有身、己身  
      parijegucchā  pari-gup 意  ā 女→男 厭悪  
      sakkāyaññ    a 有身、己身  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anuparidhāvanti  anu-pari-dhāv 走り回る  
      anuparivattanti.  anu-pari-vṛt 随転する、従事する  
    訳文                
     『およそ実在する有情の断滅、消失、虚無を宣説する彼ら沙門婆羅門たる者たちがいる。かれらは己の身を恐れ、己の身を厭う〔そのあまりに〕、まさに己の身に随走し、随転している。  
                       
                       
                       
    25-10.                
     Seyyathāpi nāma sā gaddulabaddho daḷhe thambhe vā khile [khīle (sī. syā. kaṃ. pī.)] vā upanibaddho, tameva thambhaṃ vā khilaṃ vā anuparidhāvati anuparivattati;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
          an(特)  
      gaddula    a 依(具) 革紐、繋綱  
      baddho  bandh 過分 a 結ばれた  
      daḷhe    a 堅固な  
      thambhe    a  
          不変 あるいは  
      khile    a 男中 碍、頑固、荒地  
          不変 あるいは  
      upanibaddho,  upa-ni-bandh 過分 a 固く結ばれた  
      tam    代的 それ  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      thambhaṃ    a  
          不変 あるいは  
      khilaṃ    a 男中 <