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     Soṇadaṇḍaupāsakattapaṭivedanā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Soṇadaṇḍa   a 依(具) 人名、ソーナダンダ  
      upāsakatta upa-ās a 依(属) 優婆塞たること、信士位  
      paṭivedanā prati-vid ā 知らせること、述べること  
    訳文                
     【ソーナダンダの優婆塞宣言】  
    メモ                
     ・paṭivedanāの語は辞書類になく、paṭivedetiの語義からの類推。  
                       
                       
                       
    319-1.                
     319. Evaṃ vutte, soṇadaṇḍo brāhmaṇo bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vutte,  vac 過分 a 男中 いわれた  
      soṇadaṇḍo    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     このようにいわれて、ソーナダンダ婆羅門は、世尊へこういった。  
                       
                       
                       
    319-2.                
     ‘‘abhikkantaṃ, bho gotama, abhikkantaṃ, bho gotama.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘abhikkantaṃ,  abhi-kram 名過分 a 偉なるかな、奇なるかな、希有なり、素晴らしい  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      abhikkantaṃ,  abhi-kram 名過分 a 偉なるかな、奇なるかな、希有なり、素晴らしい  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama.    a 人名、ゴータマ  
    訳文                
     「素晴らしい、尊者ゴータマよ、素晴らしい、尊者ゴータマよ。  
    メモ                
     ・以下、阿闍世王やポッカラサーティの帰依にパラレル。  
                       
                       
                       
    319-3.                
     Seyyathāpi, bho gotama, nikkujjitaṃ vā ukkujjeyya, paṭicchannaṃ vā vivareyya, mūḷhassa vā maggaṃ ācikkheyya, andhakāre vā telapajjotaṃ dhāreyya, ‘cakkhumanto rūpāni dakkhantī’ti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathā   不変 たとえば、その如き  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      nikkujjitaṃ    過分 a 倒れた、転倒した  
          不変 あるいは  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ukkujjeyya,    起こす、直立させる  
      語根 品詞 語基 意味  
      paṭicchannaṃ  prati-chad 使 過分 a 覆われた、隠された  
          不変 あるいは  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vivareyya,  vi-vṛ 開く、解明する、あきらかにする  
      語根 品詞 語基 意味  
      mūḷhassa  muh 過分 a 男中 愚昧の、迷った  
          不変 あるいは  
      maggaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ācikkheyya,  ā-khyā 強 告げる、述べる、説く  
      語根 品詞 語基 意味  
      andha   a 依(属) 盲目、愚昧  
      kāre  kṛ a 行為、所作、字、文字、作者 →暗黒  
          不変 あるいは  
      tela   a 依(具)  
      pajjotaṃ    a 灯火、光明  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāreyya,  dhṛ 使 もたせる、差し出す  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘cakkhumanto    ant 眼ある  
      rūpāni    a 色、物質、肉体、形相、容姿、像、相、画、人形  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dakkhantī’ dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti;    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、たとえばまた、倒れたものを起こすように、覆われたものをあきらかにするように、迷ったもののために道を教えるように、あるいは『眼あるものが諸々の形相を見る〔ことができるように〕』といって暗闇に灯明を差し出すように、  
                       
                       
                       
    319-4.                
     evamevaṃ bhotā gotamena anekapariyāyena dhammo pakāsito.   
      語根 品詞 語基 意味  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      bhotā  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotamena    a 人名、ゴータマ  
      aneka    代的 一つならぬ、多数の  
      pariyāyena  pari-i a 法門、理由、方便、順序  
      dhammo  dhṛ a 男中  
      pakāsito.  pra-kāś 使 過分 a 説明された、あきらかにされた、知らされた  
    訳文                
     まさしくそのように、尊者ゴータマによって多くの法門により法があきらかにされました。  
                       
                       
                       
    319-5.                
     Esāhaṃ bhavantaṃ gotamaṃ saraṇaṃ gacchāmi, dhammañca, bhikkhusaṅghañca.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Eso    代的 これ、彼  
      ahaṃ    代的  
      bhavantaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamaṃ    a 人名、ゴータマ  
      saraṇaṃ  sṛ a 帰依処  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gacchāmi,  gam 行く →帰依する  
      語根 品詞 語基 意味  
      dhammañ dhṛ a 男中  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      bhikkhu bhikṣ u 依(属) 比丘、(特に男性の)出家者  
      saṅghañ saṃ-hṛ a 僧伽、(特に仏教の)教団  
      ca.    不変 と、また、そして、しかし  
    訳文                
     この私は尊者ゴータマへ、法へ、また比丘僧伽へ帰依いたします。  
                       
                       
                       
    319-6.                
     Upāsakaṃ maṃ bhavaṃ gotamo dhāretu ajjatagge pāṇupetaṃ saraṇaṃ gataṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Upāsakaṃ  upa-ās a 優婆塞  
      maṃ    代的  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 現存者、勝存者、尊師  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāretu    持たせる、保持する、憶持する、着る,与える、 差し出す  
      語根 品詞 語基 意味  
      ajja    不変 今日、今  
      agge    a 第一、最高、最上、首位、頂点 →今日以降  
      pāṇa  pra-an a 依(対) 生類、生命  
      upetaṃ  upa-i 過分 a 副対 そなえた、具備した →命ある限り  
      saraṇaṃ  sṛ a 帰依処  
      gataṃ.  gam 過分 a 行った →帰依した  
    訳文                
     尊者ゴータマは私を、今日以降、命ある限り、帰依をなした優婆塞であるとご記憶下さい。  
                       
                       
                       
    319-7.                
     Adhivāsetu ca me bhavaṃ gotamo svātanāya bhattaṃ saddhiṃ bhikkhusaṅghenā’’ti.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Adhivāsetu  adhi-vas 使 同意する、承認する、忍住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      me    代的  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 現存者、勝存者、尊師  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      svātanāya    a 男中 明日  
      bhattaṃ  bhaj 名過分 a 食事  
      saddhiṃ    不変 共に、一緒に(具格支配)  
      bhikkhu bhikṣ u 依(属) 比丘、(特に男性の)出家者  
      saṅghenā’’ saṃ-hṛ a 僧伽、(特に仏教の)教団  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「尊者ゴータマは、比丘僧伽とともに、私より明日の食をお受けくださいますよう」と。  
    メモ                
     ・これ以降は「アンバッタ経」の【ポッカラサーティのブッダへの接近】にパラレルあり。  
                       
                       
                       
    319-8.                
     Adhivāsesi bhagavā tuṇhībhāvena.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Adhivāsesi  adhi-vas 使 同意する、承認する、忍住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavā    ant 世尊  
      tuṇhī   不変 沈黙して、黙って  
      bhāvena. bhū a 本性、性、状態、態  
    訳文                
     世尊は沈黙によって承認された。  
                       
                       
                       
    320-1.                
     320. Atha kho soṇadaṇḍo brāhmaṇo bhagavato adhivāsanaṃ viditvā uṭṭhāyāsanā bhagavantaṃ abhivādetvā padakkhiṇaṃ katvā pakkāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      soṇadaṇḍo    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      bhagavato    ant 世尊  
      adhivāsanaṃ  adhi-vas 使 a 忍、忍受、承認  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viditvā  vid 知る  
      uṭṭhāya ud-sthā 立つ  
      語根 品詞 語基 意味  
      āsanā  ās a  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādetvā  abhi-vad 敬礼する、礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      padakkhiṇaṃ    a 右回り、右繞、幸福な、器用な  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      katvā  kṛ なす  
      pakkāmi.  pra-kram 進む、出発する、立ち去る  
    訳文                
     ときにソーナダンダ婆羅門は、世尊の承認を知ると、座より立って世尊へ礼拝し、右繞をなして、立ち去った。  
                       
                       
                       
    320-2.                
     Atha kho soṇadaṇḍo brāhmaṇo tassā rattiyā accayena sake nivesane paṇītaṃ khādanīyaṃ bhojanīyaṃ paṭiyādāpetvā bhagavato kālaṃ ārocāpesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      soṇadaṇḍo    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      tassā    代的 それ、彼女  
      rattiyā    i  
      accayena  ati-i a 副具 死去、経過、(具格で)過ぎてから  
      sake    a 自分の  
      nivesane  ni-viś a 住処、棲み家  
      paṇītaṃ  pra-nī 過分 a 適用された、優れた、勝妙の  
      khādanīyaṃ  khād 名未分 a 硬食  
      bhojanīyaṃ  bhuj 使 名未分 a 軟食  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭiyādāpetvā  prati-yat 使使 準備させる(二重の使役形)  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavato    ant 世尊  
      kālaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ārocāpesi –  ā-ruc 使 告げる、述べる  
    訳文                
     そしてソーナダンダ婆羅門は、その夜が過ぎると、自分の家で勝妙の硬食・軟食を準備させ、〔使いを出して〕世尊へ時を告げさせた。  
                       
                       
                       
    320-3.                
     ‘‘kālo, bho gotama, niṭṭhitaṃ bhatta’’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘kālo,    a  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      niṭṭhitaṃ  nis-sthā 過分 a 完了した、完成した  
      bhatta’’n bhaj 名過分 a 食事、奉仕された  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「尊者ゴータマよ、時間です。食事ができました」と。  
                       
                       
                       
    320-4.                
     Atha kho bhagavā pubbaṇhasamayaṃ nivāsetvā pattacīvaramādāya saddhiṃ bhikkhusaṅghena yena soṇadaṇḍassa brāhmaṇassa nivesanaṃ tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      pubba    代的 過去の  
      aṇha   a 依(属) 日 →午前  
      samayaṃ    a 副対  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nivāsetvā  ni-vas 使 着衣する、内衣を着る  
      語根 品詞 語基 意味  
      patta   a 男中  
      cīvaram   a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ādāya  ā-dā 取って  
      語根 品詞 語基 意味  
      saddhiṃ    不変 共に、一緒に(具格支配)  
      bhikkhu bhikṣ u 依(属) 比丘、(特に男性の)出家者  
      saṅghena  saṃ-hṛ a 僧伽、(特に仏教の)教団  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      soṇadaṇḍassa    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇassa  bṛh a 婆羅門  
      nivesanaṃ  ni-viś 使 a 居住、住処  
      tena    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     そこで世尊は午前時に、内衣をつけ鉢と外衣を取って、比丘僧伽とともに、ソーナダンダ婆羅門の住処へ近づかれた。  
                       
                       
                       
    320-5.                
     upasaṅkamitvā paññatte āsane nisīdi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づいて  
      語根 品詞 語基 意味  
      paññatte  pra-jñā 使 過分 a 知らしめられた、告知された、準備された  
      āsane  ās a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐った  
    訳文                
     近づいて、準備された座へ坐られた。  
                       
                       
                       
    320-6.                
     Atha kho soṇadaṇḍo brāhmaṇo buddhappamukhaṃ bhikkhusaṅghaṃ paṇītena khādanīyena bhojanīyena sahatthā santappesi sampavāresi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      soṇadaṇḍo    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      buddha  budh 名過分 a 依(属) 仏陀、覚者  
      pamukhaṃ    a 首長の、上首とする  
      bhikkhu  bhikṣ u 依(属) 比丘、(特に男性の)出家者  
      saṅghaṃ  saṃ-hṛ a 僧伽、(特に仏教の)教団  
      paṇītena  pra-nī 過分 a 適用された、優れた、勝妙の  
      khādanīyena  khād 名未分 a 硬食  
      bhojanīyena  bhuj 使 名未分 a 軟食  
      sahatthā    名形 a 自分の手  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      santappesi  saṃ-tṛp 使 満足させる、喜ばせる  
      sampavāresi. saṃ-pra-vṛ 使 取らせる、提供する  
    訳文                
     ときにソーナダンダ婆羅門は、ブッダをはじめとする比丘僧伽に、手ずから勝妙の硬食・軟食をもってもてなし、満足させた。  
                       
                       
                       
    321-1.                
     321. Atha kho soṇadaṇḍo brāhmaṇo bhagavantaṃ bhuttāviṃ onītapattapāṇiṃ aññataraṃ nīcaṃ āsanaṃ gahetvā ekamantaṃ nisīdi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      soṇadaṇḍo    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      bhuttāviṃ  bhuj 名形 in 食者  
      onīta ava-nī a 有(持) おろした、はなした  
      patta   a 男中 依(奪)  
      pāṇiṃ    i  
      aññataraṃ    代的 随一、ある  
      nīcaṃ    a 低い、卑しい  
      āsanaṃ  ās a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gahetvā  grah 取る、捉える  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     時にソーナダンダ婆羅門は、食べおわり、鉢から手を離した世尊に対し、別の低い座を取って、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    321-2.                
     Ekamantaṃ nisinno kho soṇadaṇḍo brāhmaṇo bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      soṇadaṇḍo    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇo  bṛh a 婆羅門  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     一方に坐ったソーナダンダ婆羅門は、世尊へこういった。  
                       
                       
                       
    321-3.                
     ‘‘ahañceva kho pana, bho gotama, parisagato samāno āsanā vuṭṭhahitvā bhavantaṃ gotamaṃ abhivādeyyaṃ, tena maṃ sā parisā paribhaveyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      parisa   ā 依(処) 衆、会衆  
      gato  gam 過分 a いった、達した、関係した  
      samāno  as 現分 a ある  
      āsanā  ās a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vuṭṭhahitvā  (vi-)ud-sthā 立ち上る、出定する、出罪する、 出起する、現われる、戻る  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhavantaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamaṃ    a 人名、ゴータマ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādeyyaṃ,  abhi-vad 使 能反 敬礼する、礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      maṃ    代的  
          代的 それ、彼女  
      parisā    ā 衆、会衆  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paribhaveyya.  pari-bhū 軽蔑する  
    訳文                
     「じつに尊者ゴータマよ、私が衆のうちにあって座より立ち、沙門ゴータマへ礼拝したなら、それによって、この会衆は私を軽蔑することでしょう。  
                       
                       
                       
    321-4.                
     Yaṃ kho pana sā parisā paribhaveyya, yasopi tassa hāyetha.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
          代的 それ、彼女  
      parisā    ā 衆、会衆  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paribhaveyya,  pari-bhū 軽蔑する  
      語根 品詞 語基 意味  
      yaso    as 名誉、名声  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tassa    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hāyetha.  失われる、消滅する、損なわれる  
    訳文                
     しかるに、この衆が軽蔑する者、その者の名声は損なわれることとなりましょう。  
                       
                       
                       
    321-5.                
     Yassa kho pana yaso hāyetha, bhogāpi tassa hāyeyyuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yassa    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      yaso    as 名誉、名声  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hāyetha,  失われる、消滅する、損なわれる  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhogā  bhuj a 受用、富、財、俸禄  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tassa    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hāyeyyuṃ.  失われる、消滅する、損なわれる  
    訳文                
     しかるに、名声が損なわれた者、その者の収入は損なわれることとなりましょう。  
                       
                       
                       
    321-6.                
     Yasoladdhā kho panamhākaṃ bhogā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaso   as 依(具) 名誉、名声  
      laddhā  labh 過分 a 得られた  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      amhākaṃ    代的 私たち  
      bhogā.  bhuj a 受用、富、財  
    訳文                
     〔なぜなら〕じつに我らの収入は、名声によって得られたものなのです〔から〕。  
                       
                       
                       
    321-7.                
     Ahañceva kho pana, bho gotama, parisagato samāno añjaliṃ paggaṇheyyaṃ, āsanā me taṃ bhavaṃ gotamo paccuṭṭhānaṃ dhāretu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      parisa    ā 依(処) 衆、会衆  
      gato  gam 過分 a いった、達した、関係した  
      samāno  as 現分 a ある  
      añjaliṃ    i 合掌  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paggaṇheyyaṃ,  pra-grah 能反 さしのべる、摂受する、策励する  
      語根 品詞 語基 意味  
      āsanā  ās a  
      me    代的  
      taṃ    代的 それ、彼、彼女  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      paccuṭṭhānaṃ  prati-ud-sthā a 起立、起迎  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāretu.  dhṛ 持たせる、保持する、憶持する、着る、与える、差し出す、差し抑える  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、じつに私が会衆のうちにあって、合掌を差し向けたならば、尊者ゴータマはそれを私のために、座からの起立とお受け取りください。  
                       
                       
                       
    321-8.                
     Ahañceva kho pana, bho gotama, parisagato samāno veṭhanaṃ omuñceyyaṃ, sirasā me taṃ bhavaṃ gotamo abhivādanaṃ dhāretu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      parisa   ā 依(処) 衆、会衆  
      gato  gam 過分 a いった、達した、関係した  
      samāno  as 現分 a ある  
      veṭhanaṃ    a まとうこと、頭巾、ターバン、巻くもの、首巻き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      omuñceyyaṃ,  ava-muc 能反 放つ、捨てる、脱ぐ、解く  
      語根 品詞 語基 意味  
      sirasā    as 男中  
      me    代的  
      taṃ    代的 それ、彼、彼女  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      abhivādanaṃ  abhi-vad 使 a 丁寧な敬礼、礼拝  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāretu.  dhṛ 持たせる、保持する、憶持する、着る、与える、差し出す、差し抑える  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、じつに私が会衆のうちにあって、頭巾を取ったならば、尊者ゴータマはそれを私のために、頭礼とお受け取りください。  
                       
                       
                       
    321-9.                
     Ahañceva kho pana, bho gotama, yānagato samāno yānā paccorohitvā bhavantaṃ gotamaṃ abhivādeyyaṃ, tena maṃ sā parisā paribhaveyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      yāna a 依(処) 車、乗り物  
      gato  gam 過分 a いった、達した、関係した  
      samāno  as 現分 a ある  
      yānā  a 車、乗り物  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccorohitvā  prati-ava-ruh 再びおりる、下降する  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhavantaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamaṃ    a 人名、ゴータマ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādeyyaṃ,  abhi-vad 使 能反 礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      maṃ    代的  
          代的 それ、彼女  
      parisā    ā 衆、会衆  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paribhaveyya.  pari-bhū 軽蔑する  
    訳文                
     またじつに尊者ゴータマよ、私が車のうちにあって車より降り、沙門ゴータマへ礼拝したなら、それによって、この会衆は私を軽蔑することでしょう。  
                       
                       
                       
    321-10.                
     Yaṃ kho pana sā parisā paribhaveyya, yasopi tassa hāyetha, yassa kho pana yaso hāyetha, bhogāpi tassa hāyeyyuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ kho pana sā parisā paribhaveyya, yasopi tassa hāyetha, (321-4.)  
      yassa kho pana yaso hāyetha, bhogāpi tassa hāyeyyuṃ. (321-5.)  
    訳文                
     しかるに、名声が損なわれた者、その者の収入は損なわれることとなりましょう。しかるに、この衆が軽蔑する者、その者の名声は損なわれることとなりましょう。  
                       
                       
                       
    321-11.                
     Yasoladdhā kho panamhākaṃ bhogā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yasoladdhā kho panamhākaṃ bhogā. (321-6.)  
    訳文                
     〔なぜなら〕じつに我らの収入は、名声によって得られたものなのです〔から〕。  
                       
                       
                       
    321-12.                
     Ahañceva kho pana, bho gotama, yānagato samāno patodalaṭṭhiṃ abbhunnāmeyyaṃ, yānā me taṃ bhavaṃ gotamo paccorohanaṃ dhāretu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      yāna a 依(処) 車、乗り物  
      gato  gam 過分 a いった、達した、関係した  
      samāno  as 現分 a ある  
      patoda pra-tud a  
      laṭṭhiṃ    i 鞭、棒  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abbhunnāmeyyaṃ,  abhi-ud-nam 使 能反 とび上がらせる、立ち上がらせる、現われさせる、 (芽が)出させる  
      語根 品詞 語基 意味  
      yānā  a 車、乗り物  
      me    代的  
      taṃ    代的 それ、彼、彼女  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      paccorohanaṃ  prati-ava-ruh a 降りること  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāretu.  dhṛ 持たせる、保持する、憶持する、着る、与える、差し出す、差し抑える  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、じつに私が車のうちにあって、鞭棒を上げさせたならば、尊者ゴータマはそれを私のために、下車とお受け取りください。  
                       
                       
                       
    321-13.                
     Ahañceva kho pana, bho gotama, yānagato samāno chattaṃ apanāmeyyaṃ, sirasā me taṃ bhavaṃ gotamo abhivādanaṃ dhāretū’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ahañ    代的  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bho  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      gotama,    a 人名、ゴータマ  
      yāna a 依(処) 車、乗り物  
      gato  gam 過分 a いった、達した、関係した  
      samāno  as 現分 a ある  
      chattaṃ    a 傘、日傘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      apanāmeyyaṃ,  apa-nam 使 能反 離去する  
      語根 品詞 語基 意味  
      sirasā    as 男中  
      me    代的  
      taṃ    代的 それ、彼、彼女  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant(特) 尊師、尊者  
      gotamo    a 人名、ゴータマ  
      abhivādanaṃ  abhi-vad 使 a 丁寧な敬礼、礼拝  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāretū’’ dhṛ 持たせる、保持する、憶持する、着る、与える、差し出す、差し抑える  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者ゴータマよ、じつに私が車のうちにあって、日傘を外させたならば、尊者ゴータマはそれを私のために、頭礼とお受け取りください」と。  
                       
                       
                       
    322-1.                
     322. Atha kho bhagavā soṇadaṇḍaṃ brāhmaṇaṃ dhammiyā kathāya sandassetvā samādapetvā samuttejetvā sampahaṃsetvā uṭṭhāyāsanā pakkāmīti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      soṇadaṇḍaṃ    a 人名、ソーナダンダ  
      brāhmaṇaṃ  bṛh a 婆羅門  
      dhammiyā  dhṛ ī 法の  
      kathāya    ā  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sandassetvā  saṃ-dṛś 使 教示する、開示する  
      samādapetvā  saṃ-ā-dā 使 取らせる、勧導する、訓誡する  
      samuttejetvā  saṃ-ā-tij 使 鼓舞する、奨励する  
      sampahaṃsetvā  saṃ-pra-hṛṣ 使 喜ばせる、欣喜させる  
      uṭṭhāya ud-sthā 立つ  
      語根 品詞 語基 意味  
      āsanā  ās a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pakkāmī pra-kram 出発する、進む  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     じつに世尊は、ソーナダンダ婆羅門を、法話によって教示し、訓誡し、鼓舞し、欣喜させて、座より立ち、立ち去られた。  
                       
                       
                       
     Soṇadaṇḍasuttaṃ niṭṭhitaṃ catutthaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Soṇadaṇḍa   a 依(属) 人名、ソーナダンダ  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
      niṭṭhitaṃ  nih-sthā 過分 a 完了した、終わった  
      catutthaṃ.   a 第四  
    訳文                
     〔『長部』「戒蘊篇」〕第四〔経〕「ソーナダンダ経」おわり。  
                       
                       
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