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     4. Mahāmālukyasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Mahā    ant 大きい  
      mālukya    a 依(属) 人名、マールキヤ  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     『大マールキヤ経』  
                       
                       
                       
    129-1.                
     129. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ   不変 このように  
      me   代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた、所聞  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    129-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāvatthiyaṃ    ī 地名、サーヴァッティー、舎衛城  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      jetavane    a 地名、ジェータ林、祇樹、祇園  
      anāthapiṇḍikassa    a 人名、アナータピンディカ、給孤独  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊は、サーヴァッティーの、ジェータ林はアナータピンディカ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    129-3.                
     Tatra kho bhagavā bhikkhū āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときに世尊は、比丘たちへ呼びかけられた。  
                       
                       
                       
    129-4.                
     ‘‘bhikkhavo’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘bhikkhavo’’  bhikṣ u 比丘  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「比丘たちよ」と。  
                       
                       
                       
    129-5.                
     ‘‘Bhadante’’ti te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Bhadante’’    大徳、尊師  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosuṃ.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「尊者よ」と、彼ら比丘たちは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    129-6.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     世尊はこういわれた。  
                       
                       
                       
    129-7.                
     ‘‘dhāretha no tumhe, bhikkhave, mayā desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti?  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘dhāretha  dhṛ 使 保つ、憶持する  
      語根 品詞 語基 意味  
      no    不変 〜かどうか  
      tumhe,    代的 あなたたち  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      mayā    代的  
      desitāni  diś 使 過分 a 示された  
      pañca     
      orambhāgiyāni    a 下分  
      saṃyojanānī’’  saṃ-yuj a 結、繋縛  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「比丘たちよ、あなたがたは、私によって説示された五下分結を憶持しているでしょうか」と。  
                       
                       
                       
    129-8.                
     Evaṃ vutte, āyasmā mālukyaputto bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vutte,  vac 受 過分 a 男中 いわれた  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      mālukyaputto    a 人名、マールキヤプッタ  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     このようにいわれて、尊者マールキヤプッタは世尊へこういった。  
                       
                       
                       
    129-9.                
     ‘‘ahaṃ kho, bhante, dhāremi bhagavatā desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘ahaṃ    代的  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      bhante,  bhū 名現分 ant 尊者よ、大徳よ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāremi  dhṛ 使 保つ、憶持する  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavatā    ant 世尊  
      desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti. (129-7.)  
    訳文                
     「尊者よ、私は世尊によって説示された五下分結を憶持しています」と。  
                       
                       
                       
    129-10.                
     ‘‘Yathā kathaṃ pana tvaṃ, mālukyaputta, dhāresi mayā desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      kathaṃ    不変 いかに、なぜに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      mālukyaputta,    a 人名、マールキヤプッタ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāresi  dhṛ 使 保つ、憶持する  
      mayā desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti? (129-7.)  
    訳文                
     「しからばマールキヤプッタよ、あなたはどのように、私によって説示された五下分結を憶持しているのでしょうか」。  
                       
                       
                       
    129-11.                
     ‘‘Sakkāyadiṭṭhiṃ kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhiṃ  dṛś i 見、見解  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      ahaṃ,    代的  
      bhante,  bhū 名現分 ant 尊者よ、大徳よ  
      bhagavatā    ant 世尊  
      orambhāgiyaṃ    a 下分  
      saṃyojanaṃ  saṃ-yuj a 結、繋縛  
      desitaṃ  diś 使 過分 a 示された  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāremi;  dhṛ 使 保つ、憶持する  
    訳文                
     「尊者よ、私は有身見を、世尊によって説示された下分結として憶持しています。  
                       
                       
                       
    129-12.                
     vicikicchaṃ kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      vicikicchaṃ  vi-cit 意 ā 疑、疑惑  
      kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi; (129-11.)  
    訳文                
     尊者よ、私は疑を、世尊によって説示された下分結として憶持しています。  
                       
                       
                       
    129-13.                
     sīlabbataparāmāsaṃ kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      sīla    a  
      bata    a 男中 依(属) 禁戒、誓戒  
      parāmāsaṃ  parā-mṛś a 取、取著、妄執  
      kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi; (129-11.)  
    訳文                
     尊者よ、私は戒禁取を、世尊によって説示された下分結として憶持しています。  
                       
                       
                       
    129-14.                
     kāmacchandaṃ kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      chandaṃ    a 欲、意欲、志欲  
      kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi; (129-11.)  
    訳文                
     尊者よ、私は欲望を、世尊によって説示された下分結として憶持しています。  
    メモ                
     ・「欲楽への意欲」というように複合語を解した。  
                       
                       
                       
    129-15.                
     byāpādaṃ kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      byāpādaṃ  vi-ā-pad a 瞋、瞋恚心  
      kho ahaṃ, bhante, bhagavatā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ desitaṃ dhāremi. (129-11.)  
    訳文                
     尊者よ、私は瞋恚を、世尊によって説示された下分結として憶持しています。  
                       
                       
                       
    129-16.                
     Evaṃ kho ahaṃ, bhante, dhāremi bhagavatā desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      kho ahaṃ, bhante, dhāremi bhagavatā desitāni pañcorambhāgiyāni saṃyojanānī’’ti. (129-9.)  
    訳文                
     尊者よ、私はこのように、世尊によって説示された五下分結を憶持しています」。  
                       
                       
                       
    129-17.                
     ‘‘Kassa kho nāma tvaṃ, mālukyaputta, imāni evaṃ pañcorambhāgiyāni saṃyojanāni desitāni dhāresi?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kassa    代的 何、誰  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      nāma    an 副対 と、という名の、じつに  
      tvaṃ, mālukyaputta, imāni evaṃ pañcorambhāgiyāni saṃyojanāni desitāni dhāresi? (129-10.)  
      imāni    代的 これら  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
    訳文                
     「マールキヤプッタよ、あなたは、そのような、これら五下分結を、誰のために説示されたものとして憶持しているのでしょうか。  
    メモ                
     ・註はこの文について「何故、他の誰かでなくあなた一人が聞いたのか」kiṃ tvameveko assosi, na añño kocīti? としているから、五下分結が説示されたのは、ほかならぬマールキヤプッタのためであったと解しているようである。  
     ・「何のために」という可能性はないか。そうであった場合は、捨断のため、ということになろう。  
                       
                       
                       
    129-18.                
     Nanu, mālukyaputta, aññatitthiyā paribbājakā iminā taruṇūpamena upārambhena upārambhissanti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Nanu,    不変 〜にあらずや、じつに  
      mālukyaputta,    a 人名、マールキヤプッタ  
      añña    代的 別の、異なる  
      titthiyā    a 外道、異学  
      paribbājakā  pra-vraj a 遍歴行者  
      iminā    代的 これ  
      taruṇa    a 有(属) 若い、幼い  
      upamena    ā 女→男 譬喩  
      upārambhena  upa-ā-labh a 難詰、非難、攻撃  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upārambhissanti?  upa-ā-labh 論難する  
    訳文                
     マールキヤプッタよ、異学の遍歴行者たちは、この、幼児の譬喩を用いた論難をなすのではないでしょうか。  
    メモ                
     ・註に曰く「〔釈尊がこう言うのは、マールキヤプッタ〕長老に、その如き異論があったからである。『実行の刹那にのみ諸雑染に結縛されるのであって、他の刹那には結縛されない』というこれが、彼の異論である。Therassa tathāladdhikattā. Ayañhi tassa laddhi ‘‘samudācārakkhaṇeyeva kilesehi saṃyutto nāma hoti, itarasmiṃ khaṇe asaṃyutto’’ti.  
     ・これに従うなら、異学者に仮託してマールキヤプッタを諫めたということになる。  
                       
                       
                       
    129-19.                
     Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa sakkāyotipi na hoti, kuto panassa uppajjissati sakkāyadiṭṭhi?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Daharassa    a 幼い、若い  
      hi,    不変 じつに、なぜなら  
      mālukyaputta,    a 人名、マールキヤプッタ  
      kumārassa    a 童子  
      mandassa    a 鈍い、遅い、愚鈍の  
      uttāna  ud-tan a 明瞭な、上向きの  
      seyyakassa  śī a 横たわる  
      sakkāyo    a 有身  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti,  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      kuto    不変 どこから、いかなる理由で  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      assa    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      uppajjissati  ud-pad 起こる、生ずる  
      語根 品詞 語基 意味  
      sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhi?  dṛś i 見、見解  
    訳文                
     『マールキヤプッタよ、幼い、動きの鈍い、仰向けに横たわる幼児には、有身なり、という〔思い〕すら存在しない。では、どうして彼に有身見が起こるのか』〔という論難があるかもしれません〕。  
    メモ                
     ・上の解釈に合わせるべく、この文だけを「五下分結は一過性のものであり、ある時もない時もある」という異論を述べたものと解してみた。  
     ・kutoはあるいは、「どうして有身見が起こりえようか」という反語表現をなすものか。  
                       
                       
                       
    129-20.                
     Anusetvevassa [anuseti tvevassa (sī. pī.)] sakkāyadiṭṭhānusayo.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Anuseti  anu-śī 随眠する、潜在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      assa    代的 これ  
      sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhi  dṛś i 見、見解  
      anusayo.  anu-śī a 随眠、煩悩  
    訳文                
     〔しかし〕彼の有身見という煩悩は、潜在しているだけなのです。  
    メモ                
     ・前文の論難に対し、五下分結が無いように見えるときでも、(捨断されぬ限り)それは心に潜在しているのだ、という解答した文と解した。  
     ・以上、一連の解釈は、註を鵜呑みにしてよいかどうかも含め、再検討の余地あり。  
                       
                       
                       
    129-21.                
     Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa dhammātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati dhammesu vicikicchā?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa dhammātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati (129-19.)  
      dhammā  dhṛ a 男中  
      dhammesu  dhṛ a 男中  
      vicikicchā?  vi-cit 意 ā 疑、疑惑  
    訳文                
     『マールキヤプッタよ、幼い、動きの鈍い、仰向けに横たわる幼児には、諸々の教法あり、という〔思い〕すら存在しない。ではどうして彼に諸々の教法に関する疑が起こるのか』〔という論難があるかもしれません〕。  
                       
                       
                       
    129-22.                
     Anusetvevassa vicikicchānusayo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Anusetvevassa vicikicchānusayo. (129-20.)  
      vicikicchā  vi-cit 意 ā 疑、疑惑  
    訳文                
     〔しかし〕彼の疑という煩悩は、潜在しているだけなのです。  
                       
                       
                       
    129-23.                
     Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa sīlātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati sīlesu sīlabbataparāmāso?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa dhammātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati (129-19.)  
      sīlā    a  
      sīlesu    a  
      sīla    a  
      bata    a 男中 依(属) 禁戒、誓戒  
      parāmāsaṃ  parā-mṛś a 取、取著、妄執  
    訳文                
     『マールキヤプッタよ、幼い、動きの鈍い、仰向けに横たわる幼児には、諸々の戒ありという〔思い〕すら存在しない。では、どうして彼に諸々の戒に対する戒禁取が起こるのか』〔という論難があるかもしれません〕。  
                       
                       
                       
    129-24.                
     Anusetvevassa sīlabbataparāmāsānusayo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Anusetvevassa sīlabbataparāmāsānusayo. (129-20.)  
      sīla    a  
      bata    a 男中 依(属) 禁戒、誓戒  
      parāmāsa  parā-mṛś a 取、取著、妄執  
    訳文                
     〔しかし〕彼の戒禁取という煩悩は、潜在しているだけなのです。  
                       
                       
                       
    129-25.                
     Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa kāmātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati kāmesu kāmacchando?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa dhammātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati (129-19.)  
      kāmā    a 男中 欲、欲楽  
      kāmesu    a 男中 欲、欲楽  
      kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      chando?    a 欲、意欲、志欲  
    訳文                
     『マールキヤプッタよ、幼い、動きの鈍い、仰向けに横たわる幼児には、諸々の欲楽ありという〔思い〕すら存在しない。では、どうして彼に諸々の欲楽に対する欲望が起こるのか』〔という論難があるかもしれません〕。  
                       
                       
                       
    129-26.                
     Anusetvevassa kāmarāgānusayo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Anusetvevassa kāmarāgānusayo. (129-20.)  
      kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      rāga  raj a 貪、染  
    訳文                
     〔しかし〕彼の欲貪という煩悩は、潜在しているだけなのです。  
                       
                       
                       
    129-27.                
     Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa sattātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati sattesu byāpādo?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Daharassa hi, mālukyaputta, kumārassa mandassa uttānaseyyakassa dhammātipi na hoti, kuto panassa uppajjissati (129-19.)  
      sattā    a 有情  
      sattesu    a 有情  
      byāpādo?  vi-a-pad a 瞋、瞋恚心  
    訳文                
     『マールキヤプッタよ、幼い、動きの鈍い、仰向けに横たわる幼児には、諸々の有情ありという〔思い〕すら存在しない。では、どうして彼に諸々の有情に対する瞋恚が起こるのか』〔という論難があるかもしれません〕。  
                       
                       
                       
    129-28.                
     Anusetvevassa byāpādānusayo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Anusetvevassa byāpādānusayo. (129-20.)  
      byāpāda  vi-a-pad a 瞋、瞋恚心  
    訳文                
     〔しかし〕彼の瞋恚という煩悩は、潜在しているだけなのです。  
                       
                       
                       
    129-29.                
     Nanu, mālukyaputta, aññatitthiyā paribbājakā iminā taruṇūpamena upārambhena upārambhissantī’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Nanu, mālukyaputta, aññatitthiyā paribbājakā iminā taruṇūpamena upārambhena upārambhissantī’’ (129-18.)  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     マールキヤプッタよ、異学の遍歴行者たちは、この、幼児の譬喩を用いた論難をなすのではないでしょうか」。  
                       
                       
                       
    129-30.                
     Evaṃ vutte, āyasmā ānando bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vutte,  vac 受 過分 a 男中 いわれた  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      ānando  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     このようにいわれて、尊者アーナンダは世尊へこういった。  
                       
                       
                       
    129-31.                
     ‘‘etassa, bhagavā, kālo, etassa, sugata, kālo yaṃ bhagavā pañcorambhāgiyāni saṃyojanāni deseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘etassa,    代的 これ  
      bhagavā,    ant 世尊  
      kālo,    a 時、正時、応時  
      etassa,    代的 これ  
      sugata,  su-gam 名過分 a 善逝  
      kālo    a 時、正時、応時  
      yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      bhagavā    ant 世尊  
      pañca     
      orambhāgiyāni    a 下分  
      saṃyojanānī’’  saṃ-yuj a 結、繋縛  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      deseyya.  diś 使 示す  
    訳文                
     「およそ世尊が五下分結について説示されるならば、〔今こそ〕世尊よ、それに相応しい時です。善逝よ、それに相応しい時です。  
                       
                       
                       
    129-32.                
     Bhagavato sutvā bhikkhū dhāressantī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sutvā  śru 聞いて  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāressantī’’  dhṛ 使 保つ、憶持する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     比丘たちは、世尊の〔言葉を〕聞いて、憶持することでしょう」と。  
                       
                       
                       
    129-33.                
     ‘‘Tena hānanda, suṇāhi, sādhukaṃ manasi karohi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tena    代的 それ、彼  
      hi    不変 じつに、なぜなら →しからば  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      suṇāhi,  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      sādhukaṃ    a 副対 よい、十分に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manasi karohi;  man, kṛ 作意する  
    訳文                
     「しからばアーナンダよ、よく聞き、作意してください。  
                       
                       
                       
    129-34.                
     bhāsissāmī’’ti.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsissāmī’’  bhāṣ 話す、語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は語ることとしましょう」。  
                       
                       
                       
    129-35.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’ti kho āyasmā ānando bhagavato paccassosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’  bhū 名現分 ant 尊者よ、大徳よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      ānando  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosi.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「尊者よ、そのように」と、尊者アーナンダは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    129-36.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā etadavoca – (129-6.)  
    訳文                
     世尊はこういわれた。  
                       
                       
                       
    130-1.                
     130. ‘‘Idhānanda, assutavā puthujjano ariyānaṃ adassāvī ariyadhammassa akovido ariyadhamme avinīto, sappurisānaṃ adassāvī sappurisadhammassa akovido sappurisadhamme avinīto sakkāyadiṭṭhipariyuṭṭhitena cetasā viharati sakkāyadiṭṭhiparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      ānanda,  ā-nand a 人名、アーナンダ  
      assutavā  a-śru ant 無聞の、無経験の  
      puthu    u 個別の、多数の  
      jano    a 人 →凡夫  
      ariyānaṃ    名形 a 聖なる、聖者  
      adassāvī  a-dṛś in 見ざる、認めざる  
      ariya    名形 a 聖なる、聖者  
      dhammassa  dhṛ a 男中  
      akovido  a-ku-vid a 熟知しない、賢明でない  
      ariya    名形 a 聖なる、聖者  
      dhamme  dhṛ a 男中  
      avinīto,  a-vi-nī 過分 a 教導されない、訓練しない  
      sappurisānaṃ    a 善人  
      adassāvī  a-dṛś in 見ざる、認めざる  
      sappurisa    a 依(属) 善人  
      dhammassa  dhṛ a 男中  
      akovido  a-ku-vid a 熟知しない、賢明でない  
      sappurisa    a 依(属) 善人  
      dhamme  dhṛ a 男中  
      avinīto  a-vi-nī 過分 a 教導されない、訓練しない  
      sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhi  dṛś i 依(具) 見、見解  
      pariyuṭṭhitena  pari-ut-sthā 過分 a 纏われた、取り巻かれた  
      cetasā  cit as  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhi  dṛś i 依(具) 見、見解  
      paretena;  parā-i 過分 a 打ち勝たれた  
    訳文                
     「アーナンダよ、ここに無聞の凡夫があり、聖者たちを見ず、聖者の法を知らず、聖者の法において教導されず、善人たちを見ず、善人の法を知らず、善人の法において教導されない〔とします〕。彼は有身見に纏わり付かれ、有身見に打ち勝たれた心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    130-2.                
     uppannāya ca sakkāyadiṭṭhiyā nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannāya  ud-pad 過分 a 生じた  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhiyā  dṛś i 見、見解  
      nissaraṇaṃ  ni-sṛ a 出離、遠離  
      yathābhūtaṃ    不変 如実に  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti.  pra-jñā 知る、了知する  
    訳文                
     そして、生じた有身見の遠離を如実に了知しません。  
                       
                       
                       
    130-3.                
     Tassa sā sakkāyadiṭṭhi thāmagatā appaṭivinītā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 それ、彼  
          代的 それ、彼女  
      sakkāya    a 依(属) 有身  
      diṭṭhi  dṛś i 見、見解  
      thāma    an 依(対) 力、勢力  
      gatā  gam 過分 a 行った、関係した  
      appaṭivinītā  a-prati-vi-nī 過分 a 除かれない、駆逐されない、征服されない  
      orambhāgiyaṃ    a 下分  
      saṃyojanaṃ.  saṃ-yuj a 結、繋縛  
    訳文                
     彼の、その強力で取り除きがたい有身見が、下分結なのです。  
                       
                       
                       
    130-4.                
     Vicikicchāpariyuṭṭhitena cetasā viharati vicikicchāparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Vicikicchā vi-cit 意 ā 依(具) 疑、疑惑  
      pariyuṭṭhitena cetasā viharati vicikicchāparetena; (130-1.)  
    訳文                
     彼は疑に纏わり付かれ、疑に打ち勝たれた心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    130-5.                
     uppannāya ca vicikicchāya nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannāya ca vicikicchāya nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti. (130-2.)  
      vicikicchāya  vi-cit 意 ā 疑、疑惑  
    訳文                
     そして、生じた疑の遠離を如実に了知しません。  
                       
                       
                       
    130-6.                
     Tassa sā vicikicchā thāmagatā appaṭivinītā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa sā vicikicchā thāmagatā appaṭivinītā orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ. (130-3.)  
      vicikicchā  vi-cit 意 ā 疑、疑惑  
    訳文                
     彼の、その強力で取り除きがたい疑が、下分結なのです。  
                       
                       
                       
    130-7.                
     Sīlabbataparāmāsapariyuṭṭhitena cetasā viharati sīlabbataparāmāsaparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sīla    a  
      bata    a 男中 依(属) 禁戒、誓戒  
      parāmāsa  parā-mṛś a 依(具) 取、取著、妄執  
      pariyuṭṭhitena cetasā viharati sīlabbataparāmāsaparetena; (130-1.)  
    訳文                
     彼は戒禁取に纏わり付かれ、戒禁取に打ち勝たれた心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    130-8.                
     uppannassa ca sīlabbataparāmāsassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannassa  ud-pad 過分 a 生じた  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      sīla    a  
      bata    a 男中 依(属) 禁戒、誓戒  
      parāmāsassa  parā-mṛś a 取、取著、妄執  
      nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti. (130-2.)  
    訳文                
     そして、生じた戒禁取の遠離を如実に了知しません。  
                       
                       
                       
    130-9.                
     Tassa so sīlabbataparāmāso thāmagato appaṭivinīto orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 それ、彼  
      so    代的 それ、彼  
      sīla    a  
      bata    a 男中 依(属) 禁戒、誓戒  
      parāmāso  parā-mṛś a 取、取著、妄執  
      thāma    an 依(対) 力、勢力  
      gato  gam 過分 a 行った、関係した  
      appaṭivinīto  a-prati-vi-nī 過分 a 除かれない、駆逐されない、征服されない  
      orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ. (130-3.)  
    訳文                
     彼の、その強力で取り除きがたい戒禁取が、下分結なのです。  
                       
                       
                       
    130-10.                
     Kāmarāgapariyuṭṭhitena cetasā viharati kāmarāgaparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      rāga  raj a 依(具) 貪、染  
      pariyuṭṭhitena cetasā viharati kāmarāgaparetena; (130-1.)  
    訳文                
     彼は欲貪に纏わり付かれ、欲貪に打ち勝たれた心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    130-11.                
     uppannassa ca kāmarāgassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannassa ca kāmarāgassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti. (130-8.)  
      kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      rāgassa  raj a 貪、染  
    訳文                
     そして、生じた欲貪の遠離を如実に了知しません。  
                       
                       
                       
    130-12.                
     Tassa so kāmarāgo thāmagato appaṭivinīto orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa so kāmarāgo thāmagato appaṭivinīto orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ. (130-9.)  
      kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      rāgo  raj a 貪、染  
    訳文                
     彼の、その強力で取り除きがたい欲貪が、下分結なのです。  
                       
                       
                       
    130-13.                
     Byāpādapariyuṭṭhitena cetasā viharati byāpādaparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Byāpāda  vi-ā-pad a 依(具) 瞋、瞋恚心  
      pariyuṭṭhitena cetasā viharati byāpādaparetena; (130-1.)  
    訳文                
     彼は瞋恚に纏わり付かれ、瞋恚に打ち勝たれた心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    130-14.                
     uppannassa ca byāpādassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannassa ca kāmarāgassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ nappajānāti. (130-8.)  
      byāpādassa  vi-ā-pad a 瞋、瞋恚心  
    訳文                
     そして、生じた瞋恚の遠離を如実に了知しません。  
                       
                       
                       
    130-15.                
     Tassa so byāpādo thāmagato appaṭivinīto orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa so byāpādo thāmagato appaṭivinīto orambhāgiyaṃ saṃyojanaṃ. (130-9.)  
      byāpādo  vi-ā-pad a 瞋、瞋恚心  
    訳文                
     彼の、その強力で取り除きがたい瞋恚が、下分結なのです。  
                       
                       
                       
    131-1.                
     131. ‘‘Sutavā ca kho, ānanda, ariyasāvako ariyānaṃ dassāvī ariyadhammassa kovido ariyadhamme suvinīto, sappurisānaṃ dassāvī sappurisadhammassa kovido sappurisadhamme suvinīto na sakkāyadiṭṭhipariyuṭṭhitena cetasā viharati na sakkāyadiṭṭhiparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Sutavā  śru ant 多聞の  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      ānanda, ariyasāvako ariyānaṃ dassāvī ariyadhammassa kovido ariyadhamme suvinīto, sappurisānaṃ dassāvī sappurisadhammassa kovido sappurisadhamme suvinīto na sakkāyadiṭṭhipariyuṭṭhitena cetasā viharati na sakkāyadiṭṭhiparetena; (130-1.)  
      ariya    名形 a 聖なる  
      sāvako  śru a 声聞、弟子  
      dassāvī  dṛś in 見る  
      kovido  ku-vid a 熟知する、識知する  
      suvinīto,  su-vi-nī 過分 a よく教導された  
      na    不変 ない  
    訳文                
     またアーナンダよ、ここに多聞の聖弟子があり、聖者たちを見、聖者の法を知り、聖者の法においてよく教導され、善人たちを見、善人の法を知り、善人の法においてよく教導されます。彼は有身見に纏わり付かれず、有身見に打ち勝たれない心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    131-2.                
     uppannāya ca sakkāyadiṭṭhiyā nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannāya ca sakkāyadiṭṭhiyā nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti. (130-2.)  
    訳文                
     そして、生じた有身見の遠離を如実に了知します。  
                       
                       
                       
    131-3.                
     Tassa sā sakkāyadiṭṭhi sānusayā pahīyati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa sā sakkāyadiṭṭhi (130-3.)  
      sānusayā  sa-anu-śī a 有随眠の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pahīyati.  pra-hā 受 捨てられた  
    訳文                
     彼には、その随眠をともなう有身見が、捨断されています。  
                       
                       
                       
    131-4.                
     Na vicikicchāpariyuṭṭhitena cetasā viharati na vicikicchāparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na vicikicchāpariyuṭṭhitena cetasā viharati na vicikicchāparetena; (130-4, 131-1.)  
    訳文                
     彼は疑に纏わり付かれず、疑に打ち勝たれない心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    131-5.                
     uppannāya ca vicikicchāya nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannāya ca vicikicchāya nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti. (130-5.)  
    訳文                
     そして、生じた疑の遠離を如実に了知します。  
                       
                       
                       
    131-6.                
     Tassa sā vicikicchā sānusayā pahīyati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa sā vicikicchā sānusayā pahīyati. (130-6, 131-3.)  
      vicikicchā  vi-cit 意 ā 疑、疑惑  
    訳文                
     彼には、その随眠をともなう疑が、捨断されています。  
                       
                       
                       
    131-7.                
     Na sīlabbataparāmāsapariyuṭṭhitena cetasā viharati na sīlabbataparāmāsaparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na sīlabbataparāmāsapariyuṭṭhitena cetasā viharati na sīlabbataparāmāsaparetena; (130-7, 131-1.)  
    訳文                
     彼は戒禁取に纏わり付かれず、戒禁取に打ち勝たれない心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    131-8.                
     uppannassa ca sīlabbataparāmāsassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannassa ca sīlabbataparāmāsassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti. (130-8.)  
    訳文                
     そして、生じた戒禁取の遠離を如実に了知します。  
                       
                       
                       
    131-9.                
     Tassa so sīlabbataparāmāso sānusayo pahīyati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa so sīlabbataparāmāso (130-9.)  
      sānusayo  sa-anu-śī a 有随眠の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pahīyati.  pra-hā 受 捨てられた  
    訳文                
     彼には、その随眠をともなう戒禁取が、捨断されています。  
                       
                       
                       
    131-10.                
     Na kāmarāgapariyuṭṭhitena cetasā viharati na kāmarāgaparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na kāmarāgapariyuṭṭhitena cetasā viharati na kāmarāgaparetena; (130-10, 131-1.)  
    訳文                
     彼は欲貪に纏わり付かれず、欲貪に打ち勝たれない心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    131-11.                
     uppannassa ca kāmarāgassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannassa ca kāmarāgassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti. (130-11.)  
    訳文                
     そして、生じた欲貪の遠離を如実に了知します。  
                       
                       
                       
    131-12.                
     Tassa so kāmarāgo sānusayo pahīyati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa so kāmarāgo sānusayo pahīyati. (130-12, 131-9.)  
      kāma    a 男中 依(対) 欲、欲楽  
      rāgo  raj a 貪、染  
    訳文                
     彼には、その随眠をともなう貪欲が、捨断されています。  
                       
                       
                       
    131-13.                
     Na byāpādapariyuṭṭhitena cetasā viharati na byāpādaparetena;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na byāpādapariyuṭṭhitena cetasā viharati na byāpādaparetena; (130-1.)  
    訳文                
     彼は瞋恚に纏わり付かれず、瞋恚に打ち勝たれない心を具えて住します。  
                       
                       
                       
    131-14.                
     uppannassa ca byāpādassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      uppannassa ca byāpādassa nissaraṇaṃ yathābhūtaṃ pajānāti. (130-14.)  
    訳文                
     そして、生じた瞋恚の遠離を如実に了知します。  
                       
                       
                       
    131-15.                
     Tassa so byāpādo sānusayo pahīyati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa so byāpādo sānusayo pahīyati. (130-15, 131-9.)  
    訳文                
     彼には、その随眠をともなう瞋恚が、捨断されています。  
                       
                       
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