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    340-1.                
     340.‘‘Āpo ca devā pathavī, tejo vāyo tadāgamuṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Āpo    as  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      devā    a 天、神  
      pathavī,    ī  
      tejo    as  
      vāyo    as  
      tad    代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgamuṃ. ā-gam 来る  
    訳文                
     ♪水、地、火、風なる神々も、そこへやってきた。  
                       
                       
                       
    340-2.                
     Varuṇā vāraṇā [vāruṇā (syā.)] devā, somo ca yasasā saha.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Varuṇā    a 神名、ヴァルナ  
      vāraṇā    a 神名、ヴァーラナ  
      devā,    a 天、神  
      somo    a 神名、ソーマ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      yasasā    as 神名、ヤサス  
      saha.   不変 共に  
    訳文                
     ♪ヴァルナたち、ヴァーラナたちなる神々、またソーマとヤサスも共にいた。  
                       
                       
                       
    340-3.                
     ‘‘Mettā karuṇā kāyikā, āguṃ devā yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Mettā    ā  
      karuṇā    ā  
      kāyikā,    ā 身の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      devā    a 天、神  
      yasassino;   in 名声ある  
    訳文                
     ♪高名なる神々たる、慈の〔神々〕、悲の身をもつ〔神々〕もやってきた。  
    メモ                
     ・「慈の禅、悲の禅において遍作をなして生じた神々」mettājhāne ca karuṇājhāne ca parikammaṃ katvā nibbattadevā.と『註』はいう。なお註は、前々文の神々も、水などを遍(kasiṇa)として生じた神々としている。ここではやや意訳した。  
                       
                       
                       
    340-4.                
     Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dasa     
      ete    代的 これ  
      dasadhā    不変 十種の  
      kāyā,    a 身、集まり  
      sabbe    名形 代的 中→男 すべて  
      nānatta    a 種々の  
      vaṇṇino.   in 容色ある  
    訳文                
     ♪これら十種の十身は、すべて種々の容姿ある者たちである。  
    メモ                
     ・水、地、火、風、ヴァルナ、ヴァーラナ、ソーマ、ヤサス、慈、悲で十種ということであろう。  
                       
                       
                       
    340-5.                
     ‘‘Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
       ‘‘Iddhimanto    ant 神変ある  
      jutimanto,    ant 光輝ある  
      vaṇṇavanto    ant 容色ある  
      yasassino;   in 名声ある  
    訳文                
     ♪神変あり、光輝あり、容色あり、名声ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-6.                
     Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Modamānā  mud 現分 a 喜ぶ、喜悦する  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhikkāmuṃ,  abhi-kram 前進する、近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhūnaṃ  bhikṣ u 比丘  
      samitiṃ  saṃ-i i 集合、集会  
      vanaṃ.   a 森、林  
    訳文                
     ♪彼らは、喜悦して、比丘たちの集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    340-7.                
     ‘‘Veṇḍudevā sahali ca [veṇhūca devā sahalīca (sī. pī.)], asamā ca duve yamā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Veṇḍu    u 神名、ヴェンドゥ  
      devā    a 天、神  
      sahali    i 神名、サハリ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      asamā    a 神名、アサマ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      duve     
      yamā;   a 神名、ヤマ  
    訳文                
     ♪ヴェンドゥ、またサハリなる神々、またアサマたち、二人のヤマたち。  
                       
                       
                       
    340-8.                
     Candassūpanisā devā, candamāguṃ purakkhatvā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Candassa    a  
      upanisā    ā 縁、近習  
      devā,    a 天、神  
      candam    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      purakkhatvā. puras-kṛ 前に置く、尊敬する  
    訳文                
     ♪月の近習たる神々も、月を先頭に、やってきた。  
                       
                       
                       
    340-9.                
     ‘‘Sūriyassūpanisā [suriyassūpanisā (sī. syā. pī.)] devā, sūriyamāguṃ purakkhatvā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Sūriyassa    a 太陽  
      upanisā devā, sūriyamāguṃ purakkhatvā; (340-8.)  
      sūriyam    a 太陽  
    訳文                
     ♪太陽の近習たる神々も、太陽を先頭に、やってきた。  
                       
                       
                       
    340-10.                
     Nakkhattāni purakkhatvā, āguṃ mandavalāhakā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Nakkhattāni    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      purakkhatvā,  puras-kṛ 前に置く、尊敬する  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      manda    a 遅い、鈍い、愚鈍  
      valāhakā.   a 雲、雲馬  
    訳文                
     ♪ゆったりした雲たちも、星々を先頭に、やってきた。  
                       
                       
                       
    340-11.                
     ‘‘Vasūnaṃ vāsavo seṭṭho, sakkopāgā purindado;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Vasūnaṃ    u ヴァス神族  
      vāsavo    a 天王、帝釈  
      seṭṭho,    a 最上の、殊勝の  
      sakko    a 神名、サッカ、インドラ、帝釈天  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upāgā  upa-ā-gam 近づく、到達する  
      語根 品詞 語基 意味  
      purindado; dṛ a 破城者(インドラの別名)  
    訳文                
     ♪ヴァス神族の無上の王にして破城者たるサッカもやってきた。  
                       
                       
                       
    340-12.                
     Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino. (340-4.)  
    訳文                
     ♪これら十種の十身は、すべて種々の容姿ある者たちである。  
    メモ                
     ・ヴェンドゥ、サハリ、アサマ、二人のヤマ、月、太陽、星、雲、サッカで十、ということだろうか。  
                       
                       
                       
    340-13.                
     ‘‘Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino; (340-5.)  
    訳文                
     ♪神変あり、光輝あり、容色あり、名声ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-14.                
     Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ. (340-6.)  
    訳文                
     ♪彼らは、喜悦して、比丘たちの集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    340-15.                
     ‘‘Athāguṃ sahabhū devā, jalamaggisikhāriva;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      sahabhū    ū 神名、サハブー  
      devā,    a 天、神  
      jalam  jval 現分 ant 燃える  
      aggi    i 依(属)  
      sikhā    ā 依(属) 頂点、頂毛、光焔  
      iva;   不変 如く  
    訳文                
     ♪そこに、サハブーらの神々もやってきた。〔サハブーは〕燃える炎の光焔の如きであった。  
    メモ                
     ・jalamに相当しそうな語形が、jvalの現在分詞しか思いあたらなかったが、これは単数であるため、上記のように補訳した。  
                       
                       
                       
    340-16.                
     Ariṭṭhakā ca rojā ca, umāpupphanibhāsino.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ariṭṭhakā    a 神名、アリッタカ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      rojā    a 神名、ロージャ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      umā    ā 依(属) 亜麻、ウマー  
      puppha    a 依(属)  
      nibhāsino. ni-bhā in 輝く  
    訳文                
     ♪また、ウマーの花のごとく輝くアリッタカたちとロージャたち。  
                       
                       
                       
    340-17.                
     ‘‘Varuṇā sahadhammā ca, accutā ca anejakā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Varuṇā    a 神名、ヴァルナ  
      sahadhammā    a 神名、サハダンマ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      accutā    a 神名、アッチュタ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      anejakā;   a 神名、アネージャカ  
    訳文                
     ♪ヴァルナたちとサハダンマたち、アッチュタたちとアネージャカたち。  
                       
                       
                       
    340-18.                
     Sūleyyarucirā āguṃ, āguṃ vāsavanesino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Sūleyya    a 神名、スーレッヤ  
      rucirā    a 神名、ルチラ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ,  ā-gam 来る  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      vāsavanesino;   in 神名、ヴァーサヴァネーシン  
    訳文                
     ♪スーレッヤとルチラたちがやってきて、ヴァーサヴァネーシンたちもやってきた。  
                       
                       
                       
    340-19.                
     Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino. (340-4.)  
    訳文                
     ♪これら十種の十身は、すべて種々の容姿ある者たちである。  
    メモ                
     ・サハブー、アリッタカ、ロージャ、ヴァルナ、サハダンマ、アッチュタ、アネージャカ、スーレッヤ、ルチラ、ヴァーサヴァネーシンで十。  
                       
                       
                       
    340-20.                
     ‘‘Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino; (340-5.)  
    訳文                
     ♪神変あり、光輝あり、容色あり、名声ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-21.                
     Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ. (340-6.)  
    訳文                
     ♪彼らは、喜悦して、比丘たちの集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    340-22.                
     ‘‘Samānā mahāsamanā, mānusā mānusuttamā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Samānā    a 神名、サーマーナ  
      mahāsamanā,    a 神名、マハーサマナ  
      mānusā    a 神名、マーヌサ  
      mānusuttamā;   a 神名、マーヌスッタマ  
    訳文                
     ♪サーマーナたち、マハーサマナたち、マーヌサたち、マーヌスッタマたち。  
                       
                       
                       
    340-23.                
     Khiḍḍāpadosikā āguṃ, āguṃ manopadosikā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Khiḍḍāpadosikā    a 神名、キッダーパドーシカ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ,  ā-gam 来る  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      manopadosikā.   a 神名、マノーパドーシカ  
    訳文                
     ♪キッダーパドーシカたちがやってきて、マノーパドーシカたちもやってきた。  
    メモ                
     ・この二種の神々は「梵網経」【一部常住論】の章にもでる。  
                       
                       
                       
    340-24.                
     ‘‘Athāguṃ harayo devā, ye ca lohitavāsino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atha    不変 ときに、また、そこに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      harayo    i 神名、ハリ  
      devā,    a 天、神  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      lohitavāsino;  vas in 神名、ローヒタヴァーシン(「紅衣」の意)  
    訳文                
     ♪また、ハリ神たち、さらにローヒタヴァーシンたちもやってきた。  
    メモ                
     ・「紅衣のハリ」としたくなるが、ここでもそうしたように『パーリ』は別の神々として訳している。そうしないと数が十にならないからであろう。  
                       
                       
                       
    340-25.                
     Pāragā mahāpāragā, āguṃ devā yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Pāragā    a 神名、パーラガ  
      mahāpāragā,    a 神名、パーラガ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      devā    a 天、神  
      yasassino;   in 名声ある  
    訳文                
     ♪パーラガたち、マハーパーラガたちなる高名な神々もやってきた。  
                       
                       
                       
    340-26.                
     Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino. (340-4.)  
    訳文                
     ♪これら十種の十身は、すべて種々の容姿ある者たちである。  
    メモ                
     ・サーマーナ、マハーサマナ、マーヌサ、マーヌスッタマ、キッダーパドーシカ、マノーパドーシカ、ハリ、ローヒタヴァーシン、パラーガ、マハーパラーガで十か。  
                       
                       
                       
    340-27.                
     ‘‘Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino; (340-5.)  
    訳文                
     ♪神変あり、光輝あり、容色あり、名声ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-28.                
     Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ. (340-6.)  
    訳文                
     ♪彼らは、喜悦して、比丘たちの集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    340-29.                
     ‘‘Sukkā karambhā [karumhā (sī. syā. pī.)] aruṇā, āguṃ veghanasā saha;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Sukkā    a 神名、スカ  
      karambhā    a 神名、カランバ  
      aruṇā,    a 神名、アルナ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      veghanasā    a 神名、ヴェーガナサ  
      saha;   不変 共に  
    訳文                
     ♪スカたち、カランバたち、アルナたち、ヴェーガナサたちも、共にやってきた。  
                       
                       
                       
    340-30.                
     Odātagayhā pāmokkhā, āguṃ devā vicakkhaṇā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Odātagayhā    a 神名、オーダータガイハ  
      pāmokkhā,    a 上首の、第一の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      devā    a 天、神  
      vicakkhaṇā.   a 神名、ヴィチャッカナ  
    訳文                
     ♪オーダータガイハたちを上首として、ヴィチャッカナの神々もやってきた。  
                       
                       
                       
    340-31.                
     ‘‘Sadāmattā hāragajā, missakā ca yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Sadāmattā    a 神名、サダーマッタ  
      hāragajā,    a 神名、ハーラガジャ  
      missakā    a 神名、ミッサカ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      yasassino;   in 名声ある  
    訳文                
     ♪高名なるサダーマッタたち、ハーラガジャたち、ミッサカたちもやってきた。  
                       
                       
                       
    340-32.                
     Thanayaṃ āga pajjunno, yo disā abhivassati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Thanayaṃ  stan 使 現分 ant 雷鳴しつつ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āga  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      pajjunno,    a 神名、パッジュンナ  
      yo    代的 (関係代名詞)  
      disā    ā 方角、四方  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivassati. abhi-vṛṣ 雨降る、降り注ぐ  
    訳文                
     ♪四方へ雨を降り注ぐパッジュンナたちも、轟きながらやってきた。  
                       
                       
                       
    340-33.                
     ‘‘Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino;(340-4.)  
    訳文                
     ♪これら十種の十身は、すべて種々の容姿ある者たちである。  
    メモ                
     ・スカ、カランバ、アルナ、ヴェーガナサ、オーダータガイハ、ヴィチャッカナ、サダーマッタ、ハーラガジャ、ミッサカ、パッジュンナで十。  
                       
                       
                       
    340-34.                
     Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino; (340-5.)  
    訳文                
     ♪神変あり、光輝あり、容色あり、名声ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-35.                
     Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ. (340-6.)  
    訳文                
     ♪彼らは、喜悦して、比丘たちの集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    340-36.                
     ‘‘Khemiyā tusitā yāmā, kaṭṭhakā ca yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Khemiyā    a 神名、ケーミヤ  
      tusitā    a 神名、トゥシタ、兜率天  
      yāmā,    a 神名、ヤーマ、夜摩天  
      kaṭṭhakā    a 神名、カッタカ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      yasassino;   in 名声ある  
    訳文                
     ♪高名なる、ケーミヤたち、兜率天〔の神々〕、夜摩天〔の神々〕、カッタカたちもいる。  
                       
                       
                       
    340-37.                
     Lambītakā lāmaseṭṭhā, jotināmā ca āsavā;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Lambītakā    a 神名、ランビータカ  
      lāmaseṭṭhā,    a 神名、ラーマセッタ  
      jotināmā    a 神名、ジョーティナーマ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      āsavā;   a 神名、アーサヴァ  
    訳文                
     ♪ランビータカたち、ラーマセッタたち、ジョーティナーマたち、アーサヴァたちもいる。  
                       
                       
                       
    340-38.                
     Nimmānaratino āguṃ, athāguṃ paranimmitā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Nimmāna  nir-mā, mi a 依(具) 化作  
      ratino  ram in 好楽の、好める →化楽天、楽変化天  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ,  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      atha    不変 ときに、また、そこに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      para    代的 依(属) 他の  
      nimmitā. nir-mā, mi a 化作の  
    訳文                
     ♪楽変化天〔の神々〕がやってきて、他化〔自在天の神々〕もやってきた。  
    メモ                
     ・ケーミヤ、兜率天、夜摩天、カッタカ、ランビータカ、ラーマセッタ、ジョーティナーマ、アーサヴァ、楽変化天、他化自在天で十。  
                       
                       
                       
    340-39.                
     ‘‘Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Dasete dasadhā kāyā, sabbe nānattavaṇṇino;(340-4.)  
    訳文                
     ♪これら十種の十身は、すべて種々の容姿ある者たちである。  
    メモ                
     ・すでに四天王とサッカが来ているので、前々句とこの句で六欲天がそろったことになる。  
                       
                       
                       
    340-40.                
     Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iddhimanto jutimanto, vaṇṇavanto yasassino; (340-5.)  
    訳文                
     ♪神変あり、光輝あり、容色あり、名声ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-41.                
     Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Modamānā abhikkāmuṃ, bhikkhūnaṃ samitiṃ vanaṃ. (340-6.)  
    訳文                
     ♪彼らは、喜悦して、比丘たちの集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    340-42.                
     ‘‘Saṭṭhete devanikāyā, sabbe nānattavaṇṇino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Saṭṭhi    i 六十  
      ete    代的 これ  
      deva    a 依(属) 天、神  
      nikāyā,    a 部、部類  
      sabbe    名形 代的 中→男 すべて  
      nānatta    a 種々の  
      vaṇṇino;   in 容色ある  
    訳文                
     ♪これら六十の神々の部類は、みな種々の容色ある者たちである。  
                       
                       
                       
    340-43.                
     Nāmanvayena āgacchuṃ [āgañchuṃ (sī. syā. pī.)], ye caññe sadisā saha.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Nāma    an 依(具) 名前  
      anvayena    a 随行、類句、推比  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgacchuṃ,  ā-gam 近づく、到達する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      aññe    代的 他の、異なる  
      sadisā    a 等しい  
      saha.   不変 共に  
    訳文                
     ♪しかし、名前による類比によって、他の等しき者たちと共にやってきたのであった。  
    メモ                
     ・たとえば、同じケーミヤという神々でも、その容姿は様々であって一貫性はないが、その「ケーミヤ」という名前によってグループを形成している、ということなのであろうか。  
                       
                       
                       
    340-44.                
     ‘‘‘Pavuṭṭhajātimakhilaṃ [pavutthajātiṃ akhilaṃ (sī. pī.)], oghatiṇṇamanāsavaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Pavuṭṭha  pra-vas 過分 a 有(持) 遠行した、離れて住んだ  
      jātim    i 女→男 生、誕生、生まれ、血統  
      akhilaṃ,    a 固陋でない、強情でない  
      ogha    a 依(対) 暴流、洪水  
      tiṇṇam  tṛ 過分 a 渡った、度脱した  
      anāsavaṃ; ā-sru a 漏なき、無漏の  
    訳文                
     ♪『生を遠行し、固陋ならず、暴流を渡った、無漏のもの、  
                       
                       
                       
    340-45.                
     Dakkhemoghataraṃ nāgaṃ, candaṃva asitātigaṃ’.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Dakkhe  dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ogha    a 依(対) 暴流、洪水  
      taraṃ    a 渡る  
      nāgaṃ,    a 竜、蛇、象  
      candaṃ    a  
      iva    不変 如き  
      asita    a 依(対) 青黒の、黒い  
      atigaṃ’.   a 超えた  
    訳文                
     ♪暴流を渡ったナーガを、暗黒を超えた月の如き者を、私は見よう』〔と〕。  
                       
                       
                       
    341-1.                
     341.‘‘Subrahmā paramatto ca [paramattho ca (ka.)], puttā iddhimato saha.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Subrahmā    an(特) 神名、スブラフマン  
      paramatto    a 神名、パラマッタ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      puttā    a 息子  
      iddhimato    ant 神変ある  
      saha.   不変 共に  
    訳文                
     ♪スブラフマンとパラマッタ、神変ある者の息子たちも共にいた。  
                       
                       
                       
    341-2.                
     Sanaṅkumāro tisso ca, sopāga samitiṃ vanaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Sanaṅkumāro    a 神名、サナンクマーラ  
      tisso    a 神名、ティッサ  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      so    代的 かれ、それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upāgā  upa-ā-gam 近づく、到達する  
      語根 品詞 語基 意味  
      samitiṃ  saṃ-i i 集合、集会  
      vanaṃ.   a 森、林  
    訳文                
     ♪サナンクマーラ、そしてティッサ、彼も集会の林へやってきた。  
                       
                       
                       
    341-3.                
     ‘‘Sahassaṃ brahmalokānaṃ, mahābrahmābhitiṭṭhati;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Sahassaṃ    a  
      brahma  bṛh 名形 an(特) 依(属) 梵天  
      lokānaṃ,    a 世界  
      mahā    ant 大きい  
      brahmā  bṛh 名形 an(特) 梵天  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhitiṭṭhati; abhi-sthā 特立する、すぐれた  
    訳文                
     ♪千の梵天界の、大梵天も屹立している。  
    メモ                
     ・(追記)はじめSahassaṃ が主格であることからmahābrahmāにかけたが、それでは数が合わないため、結局諸訳に倣ってbrahmalokānaṃにかかっているものと改めた。  
                       
                       
                       
    341-4.                
     Upapanno jutimanto, bhismākāyo yasassiso.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Upapanno  upa-pad 過分 a 具足した、再生した、往生した  
      jutimanto,    ant 光輝ある  
      bhismā    ā 有(属) 恐怖  
      kāyo    a  
      yasassi    in 高名な、名声ある  
      so.   代的 かれ、それ  
    訳文                
     ♪かれは往生者であり、光輝をそなえ、畏怖すべき身をもち、高名である。  
                       
                       
                       
    341-5.                
     ‘‘Dasettha issarā āguṃ, paccekavasavattino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Dasa     
      ettha    不変 ここに  
      issarā    a 自在者、自在天  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āguṃ,  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      pacceka    a 独一の、単独の  
      vasavattino;   in 自在力ある、力ある  
    訳文                
     ♪ここに、それぞれ力ある十の自在天もやってきた。  
                       
                       
                       
    341-6.                
     Tesañca majjhato āga, hārito parivārito.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tesañ    代的 それら、彼ら  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      majjhato    名形 a 中の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āga,  ā-gam 来る  
      語根 品詞 語基 意味  
      hārito    a 神名、ハーリタ  
      parivārito. pari-vṛ 過分 a 囲まれた、尊敬された  
    訳文                
     ♪そして彼らの中心に、囲繞されたハーリタがやってきた。  
                       
                       
                       
    342-1.                
     342.‘‘Te ca sabbe abhikkante, sainde [sinde (syā.)] deve sabrahmake.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Te    代的 それら、彼ら  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      sabbe    名形 代的 中→男 すべて  
      abhikkante,  abhi-kram 名過分 a(代) 過ぎた、進んだ、超えた、優れた  
      sainde    a(代) 帝釈と共なる  
      deve    a(代) 天、神  
      sabrahmake.   a(代) 梵天と共なる  
    訳文                
     ♪そして、それらの神々すべてが、帝釈・梵天と共に進行したとき、  
    メモ                
     ・「沙門果経」の【マッカリ・ゴーサーラの説】の章でのように、-eという曲用語尾でありながら男中性複数主格らしき事例である。  
                       
                       
                       
    342-2.                
     Mārasenā abhikkāmi, passa kaṇhassa mandiyaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Māra    a 依(属) 魔、悪魔、死神  
      senā    ā 軍、軍勢  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhikkāmi,  abhi-kram 過ぎた、進んだ、超えた、優れた  
      passa    見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      kaṇhassa    a 神名、カンハ  
      mandiyaṃ.   a 怠惰、愚鈍  
    訳文                
     ♪魔の軍勢も進行してきた。『見よ、カンハにとって〔神々の〕遅鈍なるを。  
    メモ                
     ・ 『パーリ』、『原始』は「見よ、カンハの愚鈍さを」と偈の誦者たる釈尊の言葉として訳している。『南伝』は『見よ、カンハの緩慢(のろ)きを』という魔軍 の台詞としている。前者はいささか唐突な感が否めないため、ここでは後者のように魔の台詞とした。但し、カンハ(黒、邪黒)とは悪魔の謂いであろう(「ア ンバッタ経」参照)から、属格の意味をかえて補訳した。  
                       
                       
                       
    342-3.                
     ‘‘‘Etha gaṇhatha bandhatha, rāgena baddhamatthu vo;  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘‘Etha  i いざ、来い、ゆけ  
      gaṇhatha  grah 取る、捉える  
      bandhatha,  bandh 縛る、結ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      rāgena  raj a 貪欲、染色  
      baddham  bandh 名形 a 縛られた、革紐  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthu  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      vo;   代的 あなたたち  
    訳文                
     ♪いざ、おまえたちは捉え、縛り付けよ。〔比丘僧伽は〕貪欲によって束縛されるべし。  
                       
                       
                       
    342-4.                
     Samantā parivāretha, mā vo muñcittha koci naṃ’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Samantā    a 複奪 あまねく、どこにも  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      parivāretha,  pari-vṛ 囲む  
      語根 品詞 語基 意味  
          不変 なかれ  
      vo    代的 あなたたち  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      muñcittha  muc 脱する、逃れる  
      語根 品詞 語基 意味  
      koci    代的 何らかの、何者であれ  
      naṃ’.   代的 それ、彼  
    訳文                
     ♪お前たちはあまねく〔集会を〕囲め。何ものであれ、お前たちのそれ(囲い)を抜け出すことなかるべし』と。  
    メモ                
     ・次文のItiをこちらへもってきた。  
                       
                       
                       
    342-5.                
     ‘‘Iti tattha mahāseno, kaṇho senaṃ apesayi;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      mahāseno,    a 神名、マハーセーナ  
      kaṇho    a 神名、カンハ  
      senaṃ    ā 軍、軍勢  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      apesayi; pra-iṣ 送る  
    訳文                
     ♪そこで、マハーセーナなるカンハは軍勢を送った。  
                       
                       
                       
    342-6.                
     Pāṇinā talamāhacca, saraṃ katvāna bheravaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Pāṇinā    i 手、拳  
      talam    a 平地、掌  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āhacca,  ā-han 打つ、触れる  
      語根 品詞 語基 意味  
      saraṃ  svar a 声、音  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      katvāna  kṛ なす  
      語根 品詞 語基 意味  
      bheravaṃ.   名形 a 中→男 恐怖、怖れ  
    訳文                
     ♪手で地面を打って、恐ろしい音を出しつつ、  
                       
                       
                       
    342-7.                
     ‘‘Yathā pāvussako megho, thanayanto savijjuko;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      pāvussako  pra-vṛṣ a 雨の  
      megho,    a  
      thanayanto  stan 使 現分 ant 雷鳴しつつ  
      savijjuko;    a 電光ある  
    訳文                
     ♪あたかも、轟き、電光ある雨雲のように。  
                       
                       
                       
    342-8.                
     Tadā so paccudāvatti, saṅkuddho asayaṃvase [asayaṃvasī (sī. pī.)].  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tadā    不変 そのとき  
      so    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccudāvatti,  prati-ud-ā-vṛt 戻る  
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅkuddho  saṃ-krudh  a 怒った  
      asayaṃvase.   a 男中 自在ならぬ、自在力なき  
    訳文                
     ♪〔しかし〕そのとき彼は、自在ならぬことに怒りつつ、引き返した。  
                       
                       
                       
    343-1.                
     343. Tañca sabbaṃ abhiññāya, vavatthitvāna cakkhumā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tañ    代的 それ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      sabbaṃ    名形 代的 すべて  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhiññāya,  abhi-jñā 自証する、証知する  
      vavatthitvāna  vi-ava-sthā 決定、確定、差別する  
      語根 品詞 語基 意味  
      cakkhumā.   ant 具眼者、眼ある者  
    訳文                
     ♪眼ある者〔たる私〕はそれをすべて証知し、確定して、  
                       
                       
                       
    343-2.                
     Tato āmantayī satthā, sāvake sāsane rate.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tato    不変 それより、それゆえに、その後  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantayī    呼びかける  
      語根 品詞 語基 意味  
      satthā,  śās ar  
      sāvake  śru a 弟子、声聞  
      sāsane  śās a 教説  
      rate. ram 過分 a 楽しんだ、愛好した  
    訳文                
     ♪そのゆえ、師として、教えを喜ぶ比丘たちへ呼びかけた。  
                       
                       
                       
    343-3.                
     ‘‘Mārasenā abhikkantā, te vijānātha bhikkhavo;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Māra    a 依(属) 魔、悪魔、死神  
      senā    ā 軍、軍勢  
      abhikkantā,  abhi-kram 名過分 a 男→女 前進する、進行する、近づく  
      te    代的 それら、彼ら  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vijānātha  vi-jñā 了知する、識知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhavo; bhikṣ u 比丘  
    訳文                
     ♪『比丘たちよ、魔の軍勢がやってきています。あなた方は、彼らを認識しなさい』〔と〕。  
                       
                       
                       
    343-4.                
     Te ca ātappamakaruṃ, sutvā buddhassa sāsanaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te    代的 それら、彼ら  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      ātappam    a 熱心、熱勤、勇猛  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      akaruṃ,  kṛ なす  
      sutvā  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      buddhassa  budh 名過分 a 仏陀  
      sāsanaṃ; śās a 教説  
    訳文                
     ♪仏陀の教説を聞いて、彼らはまた熱勤をなした。  
                       
                       
                       
    343-5.                
     Vītarāgehi pakkāmuṃ, nesaṃ lomāpi iñjayuṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Vīta  vi-i 過分 a 有(持) 離れた  
      rāgehi  raj a 貪欲、染色  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pakkāmuṃ,  pra-kram 出発する、進む  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      esaṃ    代的 それら、彼ら  
      lomā    an 毛、体毛  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      iñjayuṃ. iṅg 動揺する  
    訳文                
     ♪彼ら(魔軍)は離貪者たちから去って行った。彼ら(比丘僧伽)の毛すら動揺しなかった。  
    メモ                
     ・(追記)はじめnesaṃを魔軍の意味で取ったが、これは、おそらく諸訳がそうしているように、na-esaṃと分けて訳すべきものであった。考えを改め、訳を直した。  
                       
                       
                       
    343-6.                
     ‘‘‘Sabbe vijitasaṅgāmā, bhayātītā yasassino;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Sabbe    名形 代的 中→男 すべて  
      vijita  vi-ji 名過分 a 有(持) 征服した、領土  
      saṅgāmā,    a  
      bhaya  bhī a 男中 有(持) 恐怖  
      atītā  ati-i 名過分 a 中→男 過ぎ去った、過去  
      yasassino;   in 名声ある  
    訳文                
     ♪〔比丘たちは〕みな、戦いに勝利し、恐怖を超えて、名声ある者たちとなった。  
                       
                       
                       
    343-7.                
     Modanti saha bhūtehi, sāvakā te janesutā’’ti.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Modanti  mud 喜ぶ  
      語根 品詞 語基 意味  
      saha    不変 共に  
      bhūtehi,  bhū 過分 a 男中 あった、なった、真実、生物、鬼類、漏尽者  
      sāvakā  śru a 弟子、声聞  
      te    代的 それら、彼ら  
      jane   a 人、人々  
      sutā’’  śru 名過分 a 聞かれた  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪世に知られたかの弟子たちは、神々と共に喜んだ」  
    メモ                
     ・『パーリ』は『註』に従い、bhūtehiを「聖者」とするが、ここでは『南伝』、『原始』に従い、「鬼神、鬼類、物精」の意で取って「神々」と訳した。  
                       
                       
                       
     Mahāsamayasuttaṃ niṭṭhitaṃ sattamaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Mahā    ant 大きい  
      samaya  saṃ-i a 依(属) 時、集会  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
      niṭṭhitaṃ  nih-sthā 過分 a 完了した、終わった  
      sattamaṃ.    a 第七の  
    訳文                
     〔『長部』「大篇」〕第七〔経〕「大集会経」おわり。  
                       
                       
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