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     4. Vibhaṅgavaggo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Vibhaṅga  vi-bhaj a 依(属) 分別、解釈、配分  
      vaggo    a 章、品  
    訳文                
     「分別品」  
                       
                       
                       
     1. Bhaddekarattasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhadda    名形 a 男中 賢い、吉祥  
      eka    代的 一、とある  
      ratta    a 依(属)  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「吉祥一夜経」(『中部』131  
    メモ                
     ・Bhaddekarattaを、『南伝』は「一夜賢者」、『原始』は「吉祥なる一夜」とし、『パーリ』はrattaを語根ram由来ととらえて「賢善一喜」としている。ここでは『原始』にしたがうこととする。  
                       
                       
                       
    272-1.                
     272. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      me    代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 所聞、聞かれた  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    272-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā sāvatthiyaṃ viharati jetavane anāthapiṇḍikassa ārāme.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāvatthiyaṃ    ī 地名、サーヴァッティー、舎衛城  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      jetavane    a 地名、ジェータ林、祇樹、祇園  
      anāthapiṇḍikassa    a 人名、アナータピンディカ、給孤独  
      ārāme.    a  
    訳文                
     あるとき世尊は、サーヴァッティーの、ジェータ林はアナータピンディカ園に住しておられた。  
                       
                       
                       
    272-3.                
     Tatra kho bhagavā bhikkhū āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときに世尊は、比丘たちへ呼びかけられた。  
                       
                       
                       
    272-4.                
     ‘‘bhikkhavo’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘bhikkhavo’’  bhikṣ u 比丘  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「比丘たちよ」と。  
                       
                       
                       
    272-5.                
     ‘‘Bhadante’’ti te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Bhadante’’    大徳、尊師  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosuṃ.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「尊者よ」と、彼ら比丘たちは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    272-6.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    272-7.                
     ‘‘bhaddekarattassa vo, bhikkhave, uddesañca vibhaṅgañca desessāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘bhadda    名形 a 男中 賢い、吉祥  
      eka    代的 一、とある  
      rattassa    a  
      vo,    代的 あなたたち  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      uddesañ  ud-diś a 説示、総説  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      vibhaṅgañ  vi-bhaj a 分別、解釈、配分  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      desessāmi.  diś 使 示す  
    訳文                
     「比丘たちよ、私はあなたがたへ、吉祥なる一夜についての総説と詳細を教示しようと思います。  
                       
                       
                       
    272-8.                
     Taṃ suṇātha, sādhukaṃ manasi karotha;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      suṇātha,  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      sādhukaṃ  sādh a 副対 よい、十分に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manasi karotha;  manasi-kṛ 作意する  
    訳文                
     それを聞き、よく作意してください。  
                       
                       
                       
    272-9.                
     bhāsissāmī’’ti.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsissāmī’’  bhāṣ 語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は語ることにしましょう」と。  
                       
                       
                       
    272-10.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’ti kho te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te bhikkhū bhagavato paccassosuṃ. (272-5.)  
    訳文                
     「そのように、尊者よ」と、彼ら比丘たちは世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    272-11.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā etadavoca – (272-6.)  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    272-12.                
     ‘‘Atītaṃ nānvāgameyya, nappaṭikaṅkhe anāgataṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atītaṃ  ati-i 名過分 a 過去、過ぎ去った  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anvāgameyya,  anu-ā-gam 随行する、戻る、追求する  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭikaṅkhe  prati-kāṅkṣ 期待する、希求する  
      語根 品詞 語基 意味  
      anāgataṃ;  an-ā-gam 過分 a 未来の  
    訳文                
     「♪過去を追い求めるべからず。未来を希求するべからず。  
                       
                       
                       
    272-13.                
     Yadatītaṃ pahīnaṃ taṃ, appattañca anāgataṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Yad    代的 (関係代名詞)  
      atītaṃ  ati-i 名過分 a 過去、過ぎ去った  
      pahīnaṃ  pra-hā 過分 a 捨てられた  
      taṃ,    代的 それ  
      appattañ  a-pra-āp 過分 a 未到達の  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      anāgataṃ.  an-ā-gam 過分 a 未来の  
    訳文                
     ♪およそその過去は捨断されており、未来は到達していない。  
    メモ                
     ・こうした文言も、単なる心構えとみるか実在論に関する主張とみるかで、仏教教義理解が大きく異なってこよう。  
                       
                       
                       
    272-14.                
     ‘‘Paccuppannañca yo [yaṃ (nettipāḷi)] dhammaṃ, tattha tattha vipassati;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Paccuppannañ  prati-ud-pad 名過分 a 現在  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      yo    代的 (関係代名詞)  
      dhammaṃ,  dhṛ a 男中  
      tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vipassati;  vi-paś 観察する、観法をなす  
    訳文                
     ♪およそ現在の法をそこかしこで観察する者。  
                       
                       
                       
    272-15.                
     Asaṃhīraṃ [asaṃhiraṃ (syā. kaṃ. ka.)] asaṃkuppaṃ, taṃ vidvā manubrūhaye.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Asaṃhīraṃ  a-saṃ-hṛ 受 未分 a 男中 副対 除去すべきでない、不動の、支配されない  
      asaṃkuppaṃ,  a-saṃ-kup a 男中 副対 不動揺の、堅固な  
      taṃ    代的 男中 それ  
      vidvā  vid ant 智者  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anubrūhaye.  bṛh 使 増大させる、増修する、修習する  
    訳文                
     ♪〔その〕智者は、支配されず、堅固に、その〔法〕を増修すべし。  
    メモ                
     ・manubrūhayemは連声による挿入であろう。  
     ・saṃ-hṛには多様な語義があり、その派生語も様々に解しうる。『南伝』「揺ぐなく」、『パーリ』「揺らぐことなく」、『原始』「左右されず」。  
                       
                       
                       
    272-16.                
     ‘‘Ajjeva kiccamātappaṃ [kiccaṃ ātappaṃ (sī. ka.)], ko jaññā maraṇaṃ suve;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ajja    不変 今日、今  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kiccam  kṛ 未分 a なされるべき  
      ātappaṃ,  ā-tap a 熱勤、熱心、勇猛  
      ko    代的 何、誰  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      jaññā  jñā 知る  
      語根 品詞 語基 意味  
      maraṇaṃ  mṛ a  
      suve;  sve;  不変 明日  
    訳文                
     ♪まさに今日、熱勤がなされるべきである。誰が明日の死を知ろうか。  
                       
                       
                       
    272-17.                
     Na hi no saṅgaraṃ tena, mahāsenena maccunā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      no    代的 私たち  
      saṅgaraṃ  saṃ-gṝ a 男(中) 約束、誓約  
      tena,    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      mahā    ant 有(持) 大きい  
      senena    ā 女→男 軍隊、軍勢  
      maccunā.  mṛ u 死、死神、死王  
    訳文                
     ♪なぜなら我々には、かの大軍ある死王との約束などないのだから。  
    メモ                
     ・いつ死ぬかなど解らない、という意味でsaṅgaraṃを「約束」としたが、この語には「戦い」の意味もあり、しかもその場合は男中性名詞であるので、-aṃという曲用形で、そのまま主格と解しうる。これをもって「誰も死にあらがうことはできない」という意味合いの文と解すべきか(『原始』はnoを否定で取って「戦わないという人はいない」と解している。  
                       
                       
                       
    272-18.                
     ‘‘Evaṃ vihāriṃ ātāpiṃ, ahorattamatanditaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      vihāriṃ  vi-hṛ in 住ある  
      ātāpiṃ,  ā-tap in 熱心の、正勤の  
      aho    as 昼、日  
      rattam    a  
      atanditaṃ;  a-ten? 過分 a 懈怠ならぬ  
    訳文                
     ♪そのように日夜住し、熱勤して懈怠ならぬ者、  
                       
                       
                       
    272-19.                
     Taṃ ve bhaddekarattoti, santo ācikkhate muni’’ [munīti (sī. syā. kaṃ. pī.)].  
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      ve    不変 じつに  
      bhadda    名形 a 男中 有(持) 賢い、吉祥  
      eka    代的 一、とある  
      ratto    a 中→男  
      ti,    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      santo  śam 過分 a 寂静の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ācikkhate  ā-khyā 強 告げる、のべる、説く  
      語根 品詞 語基 意味  
      muni’’.    i 牟尼、聖者  
    訳文                
     ♪その者を、寂静なる牟尼は『吉祥なる一夜ある者』と述べる。  
    メモ                
     ・中性名詞rattaが男性化しているからここは間違いなく有財釈である。他の箇所が同様であるかは特定不能。ここではそうなってはないと解釈している。  
                       
                       
                       
    273-1.                
     273. ‘‘Kathañca, bhikkhave, atītaṃ anvāgameti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kathañ    不変 いかに、なぜに  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      atītaṃ  ati-i 名過分 a 過去、過ぎ去った  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anvāgameti?  anu-ā-gam 使 随行、追求させる  
    訳文                
     では比丘たちよ、いかなることが、過去を追い求めるということなのでしょうか。  
                       
                       
                       
    273-2.                
     ‘Evaṃrūpo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, ‘evaṃvedano ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, ‘evaṃsañño ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, ‘evaṃsaṅkhāro ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, ‘evaṃviññāṇo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      rūpo    a 中→男 色、物質、肉体、形相  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosiṃ  bhū ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      atītam  ati-i 名過分 a 副対 過去、過ぎ去った  
      addhāna’n    a 副対 時間  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      nandiṃ  nand i, ī 歓喜、悦喜  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      samanvāneti,  saṃ-anu-ā-ni 導く、導き来たる?  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘evaṃvedano ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, (同上)  
      vedano  vid ā 女→男 受、感受、苦痛  
      ‘evaṃsañño ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, (同上)  
      sañño  saṃ-jñā ā 女→男 想、想念、概念、表象  
      ‘evaṃvedano ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, (同上)  
      saṅkhāro  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象  
      ‘evaṃviññāṇo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti – (同上)  
      viññāṇo  vi-jñā a 中→男  
    訳文                
     『過去の時に私はかくのごとき〈色〉を有していた』というそのことに歓喜を導き、『過去の時に私はかくのごとき〈受〉を有していた』というそのことに歓喜を導き、『過去の時に私はかくのごとき〈想〉を有していた』というそのことに歓喜を導き、『過去の時に私はかくのごとき〈諸行〉を有していた』というそのことに歓喜を導き、『過去の時に私はかくのごとき〈識〉を有していた』というそのことに歓喜を導く。  
    メモ                
     ・samanvānetiは辞書類に出ず、ānetiの語義をもって充てたが、saṃ-anuという接頭辞からしてもっと違うニュアンスなのかも知れない。『南伝』は「随起する」、『原始』は「見いだす」としている。  
                       
                       
                       
    273-3.                
     evaṃ kho, bhikkhave, atītaṃ anvāgameti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      bhikkhave, atītaṃ anvāgameti. (273-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、このようなことが、過去を追い求めるということなのです。  
                       
                       
                       
    273-4.                
     ‘‘Kathañca, bhikkhave, atītaṃ nānvāgameti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kathañca, bhikkhave, atītaṃ nvāgameti? (273-1.)  
      na    不変 ない  
    訳文                
     では比丘たちよ、いかなることが、過去を追い求めないということなのでしょうか。  
                       
                       
                       
    273-5.                
     ‘Evaṃrūpo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃvedano ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃsañño ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃsaṅkhāro ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃviññāṇo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃrūpo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃvedano ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃsañño ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃsaṅkhāro ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, ‘evaṃviññāṇo ahosiṃ atītamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti – (273-2.)  
      na    不変 ない  
    訳文                
     『過去の時に私はかくのごとき〈色〉を有していた』というそのことに歓喜を導かず、『過去の時に私はかくのごとき〈受〉を有していた』というそのことに歓喜を導かず、『過去の時に私はかくのごとき〈想〉を有していた』というそのことに歓喜を導かず、『過去の時に私はかくのごとき〈諸行〉を有していた』というそのことに歓喜を導かず、『過去の時に私はかくのごとき〈識〉を有していた』というそのことに歓喜を導かない。  
                       
                       
                       
    273-6.                
     evaṃ kho, bhikkhave, atītaṃ nānvāgameti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ kho, bhikkhave, atītaṃ nānvāgameti. (273-3, 4.)  
    訳文                
     比丘たちよ、このようなことが、過去を追い求めないということなのです。  
                       
                       
                       
    274-1.                
     274. ‘‘Kathañca, bhikkhave, anāgataṃ paṭikaṅkhati?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kathañ    不変 いかに、なぜに  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      anāgataṃ  an-ā-gam 過分 a 未来の  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭikaṅkhati?  prati-kāṅkṣ 期待する、希求する  
    訳文                
     では比丘たちよ、いかなることが、未来を希求するということなのでしょうか。  
                       
                       
                       
    274-2.                
     ‘Evaṃrūpo siyaṃ anāgatamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, evaṃvedano siyaṃ…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃrūpo siyaṃ anāgatamaddhāna’nti tattha nandiṃ samanvāneti, evaṃvedano siyaṃ…pe… (273-2.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      siyaṃ  as ある、なる  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anāgatam  an-ā-gam 過分 a 副対 未来の  
    訳文                
     『未来の時に私はかくのごとき〈色〉を有すであろう』というそのことに歓喜を導き、『私はかくのごとき〈受〉を有すであろう』……  
                       
                       
                       
    274-3.                
     evaṃsañño siyaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃsañño siyaṃ… (273-2, 274-2.)  
    訳文                
     『私はかくのごとき〈想〉を有すであろう』……  
                       
                       
                       
    274-4.                
     evaṃsaṅkhāro siyaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃsaṅkhāro siyaṃ… (273-2, 274-2.)  
    訳文                
     『私はかくのごとき〈諸行〉を有すであろう』……  
                       
                       
                       
    274-5.                
     evaṃviññāṇo siyaṃ anāgatamaddhānanti tattha nandiṃ samanvāneti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃviññāṇo siyaṃ anāgatamaddhānanti tattha nandiṃ samanvāneti – (273-2, 274-2.)  
    訳文                
     『未来の時に私はかくのごとき〈識〉を有すであろう』というそのことに歓喜を導く。  
                       
                       
                       
    274-6.                
     evaṃ kho, bhikkhave, anāgataṃ paṭikaṅkhati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ kho, bhikkhave, anāgataṃ paṭikaṅkhati. (273-3, 274-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、このようなことが、未来を希求するということなのです。  
                       
                       
                       
    274-7.                
     ‘‘Kathañca, bhikkhave, anāgataṃ nappaṭikaṅkhati?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kathañca, bhikkhave, anāgataṃ nappaṭikaṅkhati? (273-4, 274-1.)  
    訳文                
     では比丘たちよ、いかなることが、未来を希求しないということなのでしょうか。  
                       
                       
                       
    274-8.                
     ‘Evaṃrūpo siyaṃ anāgatamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, evaṃvedano siyaṃ …   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Evaṃrūpo siyaṃ anāgatamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti, evaṃvedano siyaṃ … (274-2.)  
      na    不変 ない  
    訳文                
     『未来の時に私はかくのごとき〈色〉を有すであろう』というそのことに歓喜を導かず、『私はかくのごとき〈受〉を有すであろう』……  
                       
                       
                       
    274-9.                
     evaṃsañño siyaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃsañño siyaṃ… (274-3.)  
    訳文                
     『私はかくのごとき〈想〉を有すであろう』……  
                       
                       
                       
    274-10.                
     evaṃsaṅkhāro siyaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃsaṅkhāro siyaṃ… (274-4.)  
    訳文                
     『私はかくのごとき〈諸行〉を有すであろう』……  
                       
                       
                       
    274-11.                
     ‘evaṃviññāṇo siyaṃ anāgatamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘evaṃviññāṇo siyaṃ anāgatamaddhāna’nti tattha nandiṃ na samanvāneti – (274-5.)  
      na    不変 ない  
    訳文                
     『未来の時に私はかくのごとき〈識〉を有すであろう』というそのことに歓喜を導かない。  
                       
                       
                       
    274-12.                
     evaṃ kho, bhikkhave, anāgataṃ nappaṭikaṅkhati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ kho, bhikkhave, anāgataṃ nappaṭikaṅkhati. (273-6, 274-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、このようなことが、未来を希求しないということなのです。  
                       
                       
                       
    275-1.                
     275. ‘‘Kathañca, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu saṃhīrati?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kathañ    不変 いかに、なぜに  
      ca,    不変 と、また、そして、しかし  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      paccuppannesu  prati-ud-pad 名過分 a 現在  
      dhammesu  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      saṃhīrati?  saṃ-hṛ 受 運ばれ支配される  
    訳文                
     では比丘たちよ、いかなることが、現在の諸法について支配されるということなのでしょうか。  
                       
                       
                       
    275-2.                
     Idha, bhikkhave, assutavā puthujjano ariyānaṃ adassāvī ariyadhammassa akovido ariyadhamme avinīto sappurisānaṃ adassāvī sappurisadhammassa akovido sappurisadhamme avinīto rūpaṃ attato samanupassati, rūpavantaṃ vā attānaṃ, attani vā rūpaṃ, rūpasmiṃ vā attānaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha,    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      bhikkhave,  bhikṣ u 比丘  
      assutavā  a-śru ant 無聞の、無経験の  
      puthu    u 個別の、多数の  
      jano    a 人 →凡夫  
      ariyānaṃ    名形 a 聖なる、聖者  
      adassāvī  a-dṛś in 見ざる、認めざる  
      ariya    名形 a 依(属) 聖なる、聖者  
      dhammassa  dhṛ a 男中  
      akovido  a-ku-vid a 熟知しない、賢明でない  
      ariya    名形 a 依(属) 聖なる、聖者  
      dhamme  dhṛ a 男中  
      avinīto  a-vi-nī 過分 a 教導されない、訓練しない  
      sappurisānaṃ    a 善人  
      adassāvī  a-dṛś in 見ざる、認めざる  
      sappurisa    a 依(属) 善人  
      dhammassa  dhṛ a 男中  
      akovido  a-ku-vid a 熟知しない、賢明でない  
      sappurisa    a 依(属) 善人  
      dhamme  dhṛ a 男中  
      avinīto  a-vi-nī 過分 a 教導されない、訓練しない  
      rūpaṃ    a 色、物質、肉体、形相  
      attato    an 自己、我  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      samanupassati,  saṃ-anu-paś 見る、見なす、考える  
      語根 品詞 語基 意味  
      rūpavantaṃ    ant 有色の  
          不変 あるいは  
      attānaṃ,    an 自己、我  
      attani    an 自己、我  
          不変 あるいは  
      rūpaṃ,    a 色、物質、肉体、形相  
      rūpasmiṃ    a 色、物質、肉体、形相  
          不変 あるいは  
      attānaṃ;    an 自己、我  
    訳文                
     比丘たちよ、ここに無聞の凡夫があり、聖者たちを見ず、聖者の法を知らず、聖者の法において教導されず、善人たちを見ず、善人の法を知らず、善人の法において教導されません。かれは〈色〉を我と、〈色〉あるものを我と、〈色〉を我におけるものと、あるいは我を〈色〉におけるものと見なします。  
    メモ                
     ・文の前半は頻出のストックフレーズであるが、『中部』44「小有明経」にはこの全文のパラレルがある。  
                       
                       
                       
    275-3.                
     vedanaṃ…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      vedanaṃ…pe…  vid ā 受、感受、苦痛  
    訳文                
     〈受〉を……  
                       
                       
                       
    275-4.                
     saññaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      saññaṃ…  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
    訳文                
     〈想〉を……  
                       
                       
                       
    275-5.                
     saṅkhāre…   
      語根 品詞 語基 意味  
      saṅkhāre…  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象  
    訳文                
     〈諸行〉を……  
                       
                       
                       
    275-6.                
     viññāṇaṃ attato samanupassati, viññāṇavantaṃ vā attānaṃ attani vā viññāṇaṃ, viññāṇasmiṃ vā attānaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      viññāṇaṃ  vi-jñā a  
      attato samanupassati, viññāṇavantaṃ vā attānaṃ attani vā viññāṇaṃ, viññāṇasmiṃ vā attānaṃ – (275-2.)  
      viññāṇavantaṃ  vi-jñā ant 有識の  
      viññāṇasmiṃ  vi-jñā a  
    訳文                
     〈識〉を我と、〈識〉あるものを我と、〈識〉を我におけるものと、あるいは我を〈識〉におけるものと見なします。  
                       
                       
                       
    275-7.                
     evaṃ kho, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu saṃhīrati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ kho, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu saṃhīrati. (273-3, 275-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、このようなことが、現在の諸法について支配されるということなのです。  
                       
                       
                       
    275-8.                
     ‘‘Kathañca, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu na saṃhīrati?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kathañca, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu na saṃhīrati? (273-4, 275-1.)  
    訳文                
     では比丘たちよ、いかなることが、現在の諸法に支配されないということなのでしょうか。  
                       
                       
                       
    275-9.                
     Idha, bhikkhave, sutavā ariyasāvako ariyānaṃ dassāvī ariyadhammassa kovido ariyadhamme suvinīto sappurisānaṃ dassāvī sappurisadhammassa kovido sappurisadhamme suvinīto na rūpaṃ attato samanupassati, na rūpavantaṃ vā attānaṃ, na attani vā rūpaṃ, na rūpasmiṃ vā attānaṃ;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idha, bhikkhave, sutavā ariyasāvako ariyānaṃ dassāvī ariyadhammassa kovido ariyadhamme suvinīto sappurisānaṃ dassāvī sappurisadhammassa kovido sappurisadhamme suvinīto na rūpaṃ attato samanupassati, na rūpavantaṃ vā attānaṃ, na attani vā rūpaṃ, na rūpasmiṃ vā attānaṃ; (275-2.)  
      sutavā  śru ant 聞をそなえた、有聞の、博聞の  
      ariya    名形 a 依(属) 聖なる  
      sāvako,  śru a 声聞、弟子  
      dassāvī  dṛś in 見る  
      kovido  ku-vid a 熟知する、識知する  
      suvinīto  su-vi-nī 過分 a よく教導された  
      na    不変 ない  
    訳文                
     比丘たちよ、ここに聞をそなえた聖者の弟子があり、聖者たちを見、聖者の法を知り、聖者の法において教導され、善人たちを見、善人の法を知り、善人の法において教導されます。かれは〈色〉を我でないと、〈色〉あるものを我でないと、〈色〉を我におけるものでないと、あるいは我を〈色〉におけるものでないと見なします。  
                       
                       
                       
    275-10.                
     na vedanaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      vedanaṃ…  vid ā 受、感受、苦痛  
    訳文                
     〈受〉を〔我で〕ないと……  
                       
                       
                       
    275-11.                
     na saññaṃ…   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      saññaṃ…  saṃ-jñā ā 想、想念、概念、表象  
    訳文                
     〈想〉を〔我で〕ないと……  
                       
                       
                       
    275-12.                
     na saṅkhāre…   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      saṅkhāre…  saṃ-kṛ a 行、為作、潜勢力、現象  
    訳文                
     〈諸行〉を〔我で〕ないと……  
                       
                       
                       
    275-13.                
     na viññāṇaṃ attato samanupassati, na viññāṇavantaṃ vā attānaṃ, na attani vā viññāṇaṃ, na viññāṇasmiṃ vā attānaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      viññāṇaṃ attato samanupassati, na viññāṇavantaṃ vā attānaṃ, na attani vā viññāṇaṃ, na viññāṇasmiṃ vā attānaṃ – (275-6.)  
    訳文                
     かれは〈識〉を我でないと、〈識〉あるものを我でないと、〈識〉を我におけるものでないと、あるいは我を〈識〉におけるものでないと見なします。  
                       
                       
                       
    275-14.                
     evaṃ kho, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu na saṃhīrati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ kho, bhikkhave, paccuppannesu dhammesu na saṃhīrati. (273-6, 275-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、このようなことが、現在の諸法に支配されないということなのです。  
                       
                       
                       
    275-15.                
     ‘‘Atītaṃ nānvāgameyya, nappaṭikaṅkhe anāgataṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Atītaṃ nānvāgameyya, nappaṭikaṅkhe anāgataṃ; (272-12.)  
    訳文                
     ♪過去を追い求めるべからず。未来を希求するべからず。  
                       
                       
                       
    275-16.                
     Yadatītaṃ pahīnaṃ taṃ, appattañca anāgataṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Yadatītaṃ pahīnaṃ taṃ, appattañca anāgataṃ. (272-13.)  
    訳文                
     ♪およそその過去は捨断されており、未来は到達していない。  
                       
                       
                       
    275-17.                
     ‘‘Paccuppannañca yo dhammaṃ, tattha tattha vipassati;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Paccuppannañca yo dhammaṃ, tattha tattha vipassati; (272-14.)  
    訳文                
     ♪およそ現在の法をそこかしこで観察する者。  
                       
                       
                       
    275-18.                
     Asaṃhīraṃ asaṃkuppaṃ, taṃ vidvā manubrūhaye.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Asaṃhīraṃ asaṃkuppaṃ, taṃ vidvā manubrūhaye. (272-15.)  
    訳文                
     ♪〔その〕智者は、支配されず、堅固に、その〔法〕を増修すべし。  
                       
                       
                       
    275-19.                
     ‘‘Ajjeva kiccamātappaṃ, ko jaññā maraṇaṃ suve;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ajjeva kiccamātappaṃ, ko jaññā maraṇaṃ suve; (272-16.)  
    訳文                
     ♪まさに今日、熱勤がなされるべきである。誰が明日の死を知ろうか。  
                       
                       
                       
    275-20.                
     Na hi no saṅgaraṃ tena, mahāsenena maccunā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Na hi no saṅgaraṃ tena, mahāsenena maccunā. (272-17.)  
    訳文                
     ♪なぜなら我々には、かの大軍ある死王との約束などないのだから。  
                       
                       
                       
    275-21.                
     ‘‘Evaṃ vihāriṃ ātāpiṃ, ahorattamatanditaṃ;  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ vihāriṃ ātāpiṃ, ahorattamatanditaṃ; (272-18.)  
    訳文                
     ♪そのように日夜住し、熱勤して懈怠ならぬ者、  
                       
                       
                       
    275-22.                
     Taṃ ve bhaddekarattoti, santo ācikkhate munī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ ve bhaddekarattoti, santo ācikkhate munī’’(272-19.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ♪その者を、寂静なる牟尼は吉祥なる一夜ある者と述べる。  
    メモ                
     ・このtiはいったん話を仕切り直すのみの虚辞とした。  
                       
                       
                       
    275-23.                
     ‘‘‘Bhaddekarattassa vo, bhikkhave, uddesañca vibhaṅgañca desessāmī’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Bhaddekarattassa vo, bhikkhave, uddesañca vibhaṅgañca desessāmī’ (272-7.)  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『比丘たちよ、私はあなたがたへ、吉祥なる一夜についての総説と詳細を教示しようと思います』と、  
                       
                       
                       
    275-24.                
     iti yaṃ taṃ vuttaṃ idametaṃ paṭicca vutta’’nti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      taṃ    代的 それ  
      vuttaṃ  vac 過分 a いわれた  
      idam    代的 これ  
      etaṃ    代的 これ  
      paṭicca  prati-i 不変 〜によりて、〜のために  
      vutta’’n  vac 過分 a いわれた  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     およそそのように言われた、それによってこのことが言われたのです」  
                       
                       
                       
    275-25.                
     Idamavoca bhagavā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idam    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca  vac いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavā.    ant 世尊  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    275-26.                
     Attamanā te bhikkhū bhagavato bhāsitaṃ abhinandunti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Attamanā    a 適意の、悦意の  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘たち  
      bhagavato    ant 世尊  
      bhāsitaṃ  bhāṣ 名過分 a いった、言説、所説  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhinandun  abhi-nand 歓喜する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     心に適った彼ら比丘たちは、世尊の所説に歓喜した。  
                       
                       
                       
    275-27.                
     Bhaddekarattasuttaṃ niṭṭhitaṃ paṭhamaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhadda    名形 a 男中 賢い、吉祥  
      eka    代的 一、とある  
      ratta    a 依(属)  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
      niṭṭhitaṃ  nih-sthā 過分 a 完了した、終わった  
      paṭhamaṃ.    a 第一の、最初の  
    訳文                
     〔『中部』「後分五十篇」「分別品」〕第一〔経〕「吉祥一夜経」おわり。  
                       
                       
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