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     5. Sunakkhattasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Sunakkhatta    a 依(属) 人名、スナッカッタ  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     「スナッカッタ経」(『中部』105  
    メモ                
     ・スナッカッタは「マハーリ経」、「パーティカ経」、『中部』12「大獅子吼経」等に出る。  
                       
                       
                       
    55-1.                
     55. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ   不変 このように  
      me   代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた、所聞  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    55-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā vesāliyaṃ viharati mahāvane kūṭāgārasālāyaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 副対 一、とある  
      samayaṃ    a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      vesāliyaṃ    ī 地名、ヴェーサーリー  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      mahā    ant  
      vane    a 森、林  
      kūṭa    a 男中 有(属) 尖頂、屋頂、楼、山頂  
      agāra    a 家、舎、家屋、俗家 →二階屋、重閣  
      sālāyaṃ.    ā 会堂、講堂、家屋、小屋  
    訳文                
     あるとき世尊は、ヴェーサーリー近くの大きな森にある二階屋の講堂に住しておられた。  
                       
                       
                       
    55-3.                
     Tena kho pana samayena sambahulehi bhikkhūhi bhagavato santike aññā byākatā hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tena    代的 副具 それ、彼、それによって、それゆえ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      samayena    a 副具  
      sambahulehi    a 多くの、衆多の  
      bhikkhūhi  bhikṣ u 比丘  
      bhagavato    ant 世尊  
      santike    a 付近、面前  
      aññā  ā-jñā ā 了知、完全智  
      byākatā  vi-ā-kṛ 過分 a 解答された  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     さてそのとき、多くの比丘たちが世尊の面前で、了知について解答していた。  
                       
                       
                       
    55-4.                
     ‘‘‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘khīṇā  kṣī 受 過分 ā 尽きた  
      jāti,  jan i  
      vusitaṃ  ava-sā? 過分 a 完成した  
      brahma bṛh 名形 an(特)  
      cariyaṃ,  car a  
      kataṃ  kṛ 過分 a なされた  
      karaṇīyaṃ,  kṛ 名未分 a なされるべきこと  
      na    不変 ない  
      aparaṃ    代的 副対 後の、次の、他の、(副対で)さらに  
      itthattāyā’    a かくの如き状態、現状、ここ(輪廻)の状態  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāmā’’ pra-jñā 知る、了知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「『生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ない』と我々は知ります」と。  
                       
                       
                       
    55-5.                
     Assosi kho sunakkhatto licchaviputto –   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Assosi  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      sunakkhatto    a 人名、スナッカッタ  
      licchavi    i 依(属) 種族名、リッチャヴィ  
      putto –    a 息子  
    訳文                
     リッチャヴィ族の子弟スナッカッタは聞いた。  
                       
                       
                       
    55-6.                
     ‘‘sambahulehi kira bhikkhūhi bhagavato santike aññā byākatā hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘sambahulehi kira bhikkhūhi bhagavato santike aññā byākatā hoti – (55-3.)  
      kira    不変 伝え言う、〜という話だ  
    訳文                
     「多くの比丘たちが世尊の面前で、了知について解答しているらしい。  
                       
                       
                       
    55-7.                
     ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti. (55-4.)  
    訳文                
     『生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ないと我々は知ります』というように」と。  
                       
                       
                       
    55-8.                
     Atha kho sunakkhatto licchaviputto yena bhagavā tenupasaṅkami;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      sunakkhatto    a 人名、スナッカッタ  
      licchavi    i 依(属) 種族名、リッチャヴィ  
      putto    a 息子  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      bhagavā    ant 世尊  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami;  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     そこでリッチャヴィ族の子弟スナッカッタは、世尊へ近づいた。  
                       
                       
                       
    55-9.                
     upasaṅkamitvā bhagavantaṃ abhivādetvā ekamantaṃ nisīdi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādetvā  abhi-vad 使 敬礼する、礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     近づいて、世尊へ礼拝し、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    55-10.                
     Ekamantaṃ nisinno kho sunakkhatto licchaviputto bhagavantaṃ etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ekamantaṃ    不変 一方に  
      nisinno  ni-sad 過分 a 坐った  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      sunakkhatto    a 人名、スナッカッタ  
      licchavi    i 依(属) 種族名、リッチャヴィ  
      putto    a 息子  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     一方へ坐ったリッチャヴィ族の子弟スナッカッタは、世尊へこう言った。  
                       
                       
                       
    55-11.                
     ‘‘sutaṃ metaṃ, bhante –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘sutaṃ  śru 名過分 a 所聞、聞かれた  
      me    代的  
      etaṃ,    代的 これ  
      bhante –  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
    訳文                
     「尊者よ、私はこう聞きました。  
                       
                       
                       
    55-12.                
     ‘sambahulehi kira bhikkhūhi bhagavato santike aññā byākatā –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘sambahulehi kira bhikkhūhi bhagavato santike aññā byākatā – (55-6.)  
    訳文                
     『多くの比丘たちが世尊の面前で、了知について解答しているらしい。  
                       
                       
                       
    55-13.                
     khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti. (55-4.)  
    訳文                
     「生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ない」と我々は知りますというように』と。  
                       
                       
                       
    55-15.                
     ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti, kacci te, bhante, bhikkhū sammadeva aññaṃ byākaṃsu udāhu santetthekacce bhikkhū adhimānena aññaṃ byākaṃsūti?  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti, (55-4.)  
      kacci    不変 〜かどうか  
      te,    代的 それら、彼ら  
      bhante,  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      sammā    不変 正しい、正しく  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      aññaṃ  ā-jñā ā 了知、完全智  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      byākaṃsu  vi-ā-kṛ 解答する  
      語根 品詞 語基 意味  
      udāhu    不変 あるいは、または、然らざれば  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      santi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ettha    不変 ここに  
      ekacce    代的 一類の  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      adhimānena  adhi-man a 増上慢  
      aññaṃ  ā-jñā ā 了知、完全智  
      byākaṃsu  同上  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     尊者よ、『生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ない」と我々は知ります』と言う彼ら比丘たちは、正しく了知について解答しているのでしょうか。あるいは、ここなる一部の比丘たちは、増上慢により、了知について解答しているのでしょうか」  
                       
                       
                       
    56-1.                
     56. ‘‘Ye te, sunakkhatta, bhikkhū mama santike aññaṃ byākaṃsu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ye    代的 (関係代名詞)  
      te,    代的 それら、彼ら  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      mama    代的  
      santike    a 付近、面前  
      aññaṃ  ā-jñā ā 了知、完全智  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      byākaṃsu –  vi-ā-kṛ 解答する  
    訳文                
     「スナッカッタよ、およそ、私の面前で了知について解答する彼ら比丘たちがいます。  
                       
                       
                       
    56-2.                
     ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāmā’’ti. (55-4.)  
    訳文                
     『生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ない」と我々は知ります』と。  
                       
                       
                       
    56-3.                
     ‘‘Santetthekacce bhikkhū sammadeva aññaṃ byākaṃsu, santi panidhekacce bhikkhū adhimānenapi [adhimānena (?)] aññaṃ byākaṃsu.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Santetthekacce bhikkhū sammadeva aññaṃ byākaṃsu, santi panidhekacce bhikkhū adhimānenapi aññaṃ byākaṃsu. (55-15.)  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
    訳文                
     ここなる一部の比丘たちは正しく了知について解答しており、またここなる一部の比丘たちは、増上慢により、了知について解答しています。  
    メモ                
     ・後者は波羅夷に該当してしまうのではないか。  
                       
                       
                       
    56-4.                
     Tatra, sunakkhatta, ye te bhikkhū sammadeva aññaṃ byākaṃsu tesaṃ taṃ tatheva hoti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra,    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū sammadeva aññaṃ byākaṃsu (56-3.)  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      taṃ    代的 それ  
      tathā    不変 かく、その如く  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti;  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     スナッカッタよ、そのうちおよそ正しく了知について解答している比丘たち。彼らのその〔解答〕は、まさしくそのとおりのものです。  
                       
                       
                       
    56-5.                
     ye pana te bhikkhū adhimānena aññaṃ byākaṃsu tatra, sunakkhatta, tathāgatassa evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ye    代的 (関係代名詞)  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      te    代的 それら、彼ら  
      bhikkhū adhimānena aññaṃ byākaṃsu (56-3.)  
      tatra,    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      tathāgatassa  tathā-(ā-)gam a 如来  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     しかしスナッカッタよ、およそ増上慢により了知について解答している比丘たちである、その場合、如来にはこのような〔思いが〕おこります。  
                       
                       
                       
    56-6.                
     ‘dhammaṃ nesaṃ desessa’nti [deseyyanti (pī. ka.)].   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      nesaṃ    代的 それら、彼ら  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      desessa’n  diś 使 示す  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『私は彼らのために法を説示しよう』と。  
                       
                       
                       
    56-7.                
     Evañcettha, sunakkhatta, tathāgatassa hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evañ    不変 このように、かくの如き  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      ettha,    不変 ここに  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      tathāgatassa  tathā-(ā-)gam a 如来  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     スナッカッタよ、ここに、如来にはこのような〔思いが〕おこるのです。  
                       
                       
                       
    56-8.                
     ‘dhammaṃ nesaṃ desessa’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘dhammaṃ nesaṃ desessa’nti. (56-6.)  
    訳文                
     『私は彼らのために法を説示しよう』と。  
                       
                       
                       
    56-9.                
     Atha ca panidhekacce moghapurisā pañhaṃ abhisaṅkharitvā abhisaṅkharitvā tathāgataṃ upasaṅkamitvā pucchanti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      ekacce    代的 ある、一類の  
      mogha    a 空虚の、無用の、愚鈍の  
      purisā    a  
      pañhaṃ    a 問い  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhisaṅkharitvā  abhi-saṃ-kṛ 為作する、現行する  
      abhisaṅkharitvā  abhi-saṃ-kṛ 為作する、現行する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tathāgataṃ  tathā-(ā-)gam a 如来  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkamitvā  upa-saṃ-kram 近づく  
      pucchanti.  prach 問う  
    訳文                
     しかるにまた、ここに、一部の愚人たちが問いを次々となして、如来へ近づいて問います。  
                       
                       
                       
    56-10.                
     Tatra, sunakkhatta, yampi tathāgatassa evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra,    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      yam    代的 (関係代名詞)  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tathāgatassa  tathā-(ā-)gam a 如来  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     その場合にも、スナッカッタよ、およそ如来には、  
    メモ                
     ・訳を一部次文へ。  
                       
                       
                       
    56-11.                
     ‘dhammaṃ nesaṃ desessa’nti tassapi hoti aññathatta’’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘dhammaṃ nesaṃ desessa’nti (56-6.)  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      tassa    代的 それ、彼  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti  bhū ある、なる、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      aññathatta’’n    a 変異、異心  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『私は彼らのために法を説示しよう』と、そのような〔思いが〕おこりますが、それには、〔増上慢の比丘に対する説示とは〕異なるところがあります」  
    メモ                
     ・構文上、このような文意であるとは思われるのだが、なぜこうしたことを言うのか、その脈絡が些か不明瞭である。愚人云々という表現からして、若干皮肉なニュアンスで話を切り替えた、ということか。  
                       
                       
                       
    56-12.                
     ‘‘Etassa bhagavā kālo, etassa sugata kālo, yaṃ bhagavā dhammaṃ deseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Etassa    代的 これ  
      bhagavā    ant 世尊  
      kālo,    a 時、適時  
      etassa    代的 これ  
      sugata  su-gam 名過分 a 善逝  
      kālo,    a 時、適時  
      yaṃ    代的 男中 (関係代名詞)  
      bhagavā    ant 世尊  
      dhammaṃ  dhṛ a 男中  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      deseyya.  diś 使 示す  
    訳文                
     「およそ世尊がその法を説くのであれば、〔今が〕世尊よ、その適時です。善逝よ、その適時です。  
                       
                       
                       
    56-13.                
     Bhagavato sutvā bhikkhū dhāressantī’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sutvā  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhū  bhikṣ u 比丘  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      dhāressantī’’  dhṛ 師 保持する、憶持する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     世尊の〔所説を〕聞いて、比丘たちは憶持することでしょう」  
                       
                       
                       
    56-14.                
     ‘‘Tena hi, sunakkhatta suṇāhi, sādhukaṃ manasi karohi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら(tena hiで「しからば」)  
      sunakkhatta    a 人名、スナッカッタ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      suṇāhi,  śru 聞く  
      語根 品詞 語基 意味  
      sādhukaṃ  sādh a 副対 よい、十分に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      manasi karohi;  manasi-kṛ 作意する  
    訳文                
     「しからばスナッカッタよ、聞き、よく作意してください。  
                       
                       
                       
    56-15.                
     bhāsissāmī’’ti.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhāsissāmī’’  bhāṣ 語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私は語ることにしましょう」  
                       
                       
                       
    56-16.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’ti kho sunakkhatto licchaviputto bhagavato paccassosi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      sunakkhatto    a 人名、スナッカッタ  
      licchavi    i 依(属) 種族名、リッチャヴィ  
      putto    a 息子  
      bhagavato    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccassosi.  prati-śru 応諾する、同意する、応える  
    訳文                
     「尊者よ、そのように」とリッチャヴィ族の子弟スナッカッタは、世尊へ応えた。  
                       
                       
                       
    56-17.                
     Bhagavā etadavoca –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhagavā    ant 世尊  
      etad    代的 これ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      avoca –  vac いう  
    訳文                
     世尊はこう仰った。  
                       
                       
                       
    57-1.                
     57. ‘‘Pañca kho ime, sunakkhatta, kāmaguṇā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Pañca     
      kho    不変 じつに、たしかに  
      ime,    代的 これら  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      kāma    a 男中 依(属)  
      guṇā.    a 徳、種類 →五妙欲  
    訳文                
     スナッカッタよ、これらの五妙欲があります。  
                       
                       
                       
    57-2.                
     Katame pañca?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Katame    代的 いずれの、どちらの  
      pañca?     
    訳文                
     いかなる五か。  
                       
                       
                       
    57-3.                
     Cakkhuviññeyyā rūpā iṭṭhā kantā manāpā piyarūpā kāmūpasaṃhitā rajanīyā, sotaviññeyyā saddā…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Cakkhu    us 依(具)  
      viññeyyā  vi-jñā 未分 a 所識の  
      rūpā    a 中(男)  
      iṭṭhā    a 可愛の  
      kantā    a 可楽の、所愛の  
      manāpā    a 可意の、適意の  
      piya    a 有(持) 愛の、可愛の  
      rūpā    a 中→男 色、物質、肉体、形相  
      kāma    a 男中 依(対)  
      upasaṃhitā  upa-saṃ-dhā 過分 a 具えた  
      rajanīyā,  raj 未分 a 染まるべき、染心をあおる  
      sota  śru as 依(具)  
      viññeyyā  vi-jñā 未分 a 所識の  
      saddā…pe…    a 声、音  
    訳文                  
     眼によって識られる、可愛、可楽、適意の、愛すべき形相ある、欲の具わった、染心をあおる諸色。耳によって識られる……諸声。  
                       
                       
                       
    57-4.                
     ghānaviññeyyā gandhā…   
      語根 品詞 語基 意味  
      ghāna    a 依(具)  
      viññeyyā  vi-jñā 未分 a 所識の  
      gandhā…    a  
    訳文                  
     鼻によって識られる……諸香。  
                       
                       
                       
    57-5.                
     jivhāviññeyyā rasā…   
      語根 品詞 語基 意味  
      jivhā    ā 依(具)  
      viññeyyā  vi-jñā 未分 a 所識の  
      rasā…    a  
    訳文                  
     舌によって識られる……諸味。  
                       
                       
                       
    57-6.                
     kāyaviññeyyā phoṭṭhabbā iṭṭhā kantā manāpā piyarūpā kāmūpasaṃhitā rajanīyā –   
      語根 品詞 語基 意味  
      kāya    a 依(具)  
      viññeyyā  vi-jñā 未分 a 所識の  
      phoṭṭhabbā  spṛś 名未分 a 中(男) 触、所触、触れられるべきもの  
      iṭṭhā kantā manāpā piyarūpā kāmūpasaṃhitā rajanīyā – (57-3.)  
    訳文                  
     身によって識られる、可愛、可楽、適意の、愛すべき形相ある、欲の具わった、染心をあおる諸触。  
                       
                       
                       
    57-7.                
     ime kho, sunakkhatta, pañca kāmaguṇā.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ime kho, sunakkhatta, pañca kāmaguṇā. (57-1.)  
    訳文                
     スナッカッタよ、これらが五妙欲です。  
                       
                       
                       
    58-1.                
     58. ‘‘Ṭhānaṃ kho panetaṃ, sunakkhatta, vijjati yaṃ idhekacco purisapuggalo lokāmisādhimutto assa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ṭhānaṃ  sthā a 場所、状態、理由、道理  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      etaṃ,    代的 これ  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vijjati  vid 受 見出される、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      ekacco    代的 ある、一類の  
      purisa    a  
      puggalo    a 人、人間  
      loka    a 依(属) 世界、世間  
      āmisa    a 依(与) 財、食、味、利益  
      adhimutto  adhi-muc 過分 a 信解した、志向した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa.  as ある、なる  
    訳文                
     さてスナッカッタよ、この道理が存在します。ここに、およそ一部の人が、世間の食味を志向しているとします。  
                       
                       
                       
    58-2.                
     Lokāmisādhimuttassa kho, sunakkhatta, purisapuggalassa tappatirūpī ceva kathā saṇṭhāti, tadanudhammañca anuvitakketi, anuvicāreti, tañca purisaṃ bhajati, tena ca vittiṃ āpajjati;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Loka    a 依(属) 世界、世間  
      āmisa    a 依(与) 財、食、味、利益  
      adhimuttassa  adhi-muc 過分 a 信解した、志向した  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      purisa    a  
      puggalassa    a 人、人間  
      taṃ    代的 それ  
      patirūpī    in 男(女) 適当な、相応しい  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kathā    ā  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      saṇṭhāti,  saṃ-sthā 立つ、住立する、とどまる  
      語根 品詞 語基 意味  
      tad    代的 それ  
      anudhammañ    a 随法、如法  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anuvitakketi,    随尋、思惟する  
      anuvicāreti,  anu-vi-car 使 思念する、思惟する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tañ    代的 それ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      purisaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhajati,  bhaj 親近する、奉仕する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      vittiṃ    i 財富、幸福、喜悦  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āpajjati;  a-pad 来る、至る、遭遇する  
    訳文                
     スナッカッタよ、世間の食味を志向している人の話は、それに相応しいものにとどまります。彼は、それに随従することがらを思惟し、思念し、その〔ような〕人と親近し、それによって喜悦に至ります。  
    メモ                
     ・patirūpītappatirūpinの女性化したものと思われるのでpatirūpinīでなくてはならないはずだが。  
                       
                       
                       
    58-3.                
     āneñjapaṭisaṃyuttāya ca pana kathāya kacchamānāya na sussūsati, na sotaṃ odahati, na aññā cittaṃ upaṭṭhāpeti [upaṭṭhapeti (sī. syā. kaṃ. pī.)], na ca taṃ purisaṃ bhajati, na ca tena vittiṃ āpajjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      āneñja    a 依(与) 不動の  
      paṭisaṃyuttāya  prati-saṃ-yuj 過分 a 関係した、繋属の  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      kathāya    ā  
      kacchamānāya    現分 a 語られる  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sussūsati,  śru 意 聞こうと欲する  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      sotaṃ  śru as  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      odahati,  ava-dhā 置く、供給する、適用する  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      aññā  ā-jñā ā 依(与) 了知、完全智  
      cittaṃ  cit a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upaṭṭhāpeti,  upa-sthā 使 供給する、用意する、現起させる  
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      ca taṃ purisaṃ bhajati, na ca tena vittiṃ āpajjati. (58-2.)  
    訳文                
     また彼は、不動に関して語られる話を聞こうとせず、耳を傾けず、了知への心を起こさせず、その〔ような〕人と親近せず、それによって喜悦に至りません。  
    メモ                
     ・「不動」は三明智に定型句に出るが、さきの「五三経」では識無辺処とおぼしき語にかかっている。本経でも不動の次に無所有処、非想非非想処、涅槃と続いているので、この「不動」が識無辺処である可能性は高い。  
                       
                       
                       
    58-4.                
     Seyyathāpi, sunakkhatta, puriso sakamhā gāmā vā nigamā vā ciravippavuttho assa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      puriso    a 人、男  
      sakamhā    a 自分の  
      gāmā    a  
          不変 あるいは  
      nigamā    a  
          不変 あるいは  
      cira    a 依(奪) 久しい  
      vippavuttho  vi-pra-vas 過分 a 不在にした  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa.  as ある、なる  
    訳文                
     例えばスナッカッタよ、〔とある〕男が自分の村、あるいは町より、久しく離れているとしましょう。  
                       
                       
                       
    58-5.                
     So aññataraṃ purisaṃ passeyya tamhā gāmā vā nigamā vā acirapakkantaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      aññataraṃ    代的 随一の、とある  
      purisaṃ    a 人、男  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyya  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      tamhā    代的 それ、彼  
      gāmā    a  
          不変 あるいは  
      nigamā    a  
          不変 あるいは  
      acira    a 依(奪) 久しからず  
      pakkantaṃ.  pra-kram 過分 a 去った  
    訳文                
     彼が、その村あるいは町から出発してから間もない別の男を見たとします。  
                       
                       
                       
    58-6.                
     So taṃ purisaṃ tassa gāmassa vā nigamassa vā khematañca subhikkhatañca appābādhatañca puccheyya;   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      taṃ    代的 それ  
      purisaṃ    a 人、男  
      tassa    代的 それ、彼  
      gāmassa    a  
          不変 あるいは  
      nigamassa    a  
          不変 あるいは  
      khematañ    ā 安穏性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      subhikkhatañ    ā 豊穣性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      appābādhatañ  appa-ā-bādh ā 無病性  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      puccheyya;  prach 問う  
    訳文                
     彼はその男に、その村あるいは町が、安穏であるか、豊穣であるか、無病であるか問い、  
                       
                       
                       
    58-7.                
     tassa so puriso tassa gāmassa vā nigamassa vā khematañca subhikkhatañca appābādhatañca saṃseyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      tassa    代的 それ、彼  
      so    代的 それ、彼  
      puriso    a 人、男  
      tassa gāmassa vā nigamassa vā khematañca subhikkhatañca appābādhatañca (58-6.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      saṃseyya.  śaṃs 述べる、説く、指摘する  
    訳文                
     その男は彼へ、その村あるいは町が、安穏であるか、豊穣であるか、無病であるか述べることでしょう。  
                       
                       
                       
    58-8.                
     Taṃ kiṃ maññasi, sunakkhatta, api nu so puriso tassa purisassa sussūseyya, sotaṃ odaheyya, aññā cittaṃ upaṭṭhāpeyya, tañca purisaṃ bhajeyya, tena ca vittiṃ āpajjeyyā’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Taṃ    代的 それ  
      kiṃ    代的 副対 何、なぜ、いかに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññasi,  man 考える  
      語根 品詞 語基 意味  
      sunakkhatta,    a 人名、スナッカッタ  
      api    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nu    不変 いったい、たぶん、〜かどうか、〜ではないか  
      so    代的 それ、彼  
      puriso    a 人、男  
      tassa    代的 それ、彼  
      purisassa    a 人、男  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sussūseyya,  śru 意 聞こうと欲する  
      語根 品詞 語基 意味  
      sotaṃ  śru as  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      odaheyya,  ava-dhā 置く、供給する、適用する  
      語根 品詞 語基 意味  
      aññā  ā-jñā ā 依(与) 了知、完全智  
      cittaṃ  cit a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upaṭṭhāpeyya,  upa-sthā 使 供給する、用意する、現起させる  
      語根 品詞 語基 意味  
      tañ    代的 それ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      purisaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhajeyya,  bhaj 親近する、奉仕する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      vittiṃ    i 財富、幸福、喜悦  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āpajjeyyā’’  a-pad 来る、至る、遭遇する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     スナッカッタよ、これをどう考えますか。いったい彼は、その男の〔言葉を〕聞こうとし、耳を傾け、了知への心を起こし、その男と親近し、それによって喜悦に至るでしょうか」  
                       
                       
                       
    58-9.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’.  bhū 名現分 ant(特) 尊者よ、大徳よ  
    訳文                
     「その通りです、尊者よ」  
                       
                       
                       
    58-10.                
     ‘‘Evameva kho, sunakkhatta, ṭhānametaṃ vijjati yaṃ idhekacco purisapuggalo lokāmisādhimutto assa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho, sunakkhatta, ṭhānametaṃ vijjati yaṃ idhekacco purisapuggalo lokāmisādhimutto assa. (58-1.)  
    訳文                
     まさにそのようにスナッカッタよ、この道理が存在します。ここに、およそ一部の人が、世間の食味を志向しているとします。  
                       
                       
                       
    58-11.                
     Lokāmisādhimuttassa kho, sunakkhatta, purisapuggalassa tappatirūpī ceva kathā saṇṭhāti, tadanudhammañca anuvitakketi, anuvicāreti, tañca purisaṃ bhajati, tena ca vittiṃ āpajjati;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Lokāmisādhimuttassa kho, sunakkhatta, purisapuggalassa tappatirūpī ceva kathā saṇṭhāti, tadanudhammañca anuvitakketi, anuvicāreti, tañca purisaṃ bhajati, tena ca vittiṃ āpajjati; (58-2.)  
    訳文                
     スナッカッタよ、世間の食味を志向している人の話は、それに相応しいものにとどまります。彼は、それに随従することがらを思惟し、思念し、その〔ような〕人と親近し、それによって喜悦に至ります。  
                       
                       
                       
    58-12.                
     āneñjapaṭisaṃyuttāya ca pana kathāya kacchamānāya na sussūsati, na sotaṃ odahati, na aññā cittaṃ upaṭṭhāpeti, na ca taṃ purisaṃ bhajati, na ca tena vittiṃ āpajjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      āneñjapaṭisaṃyuttāya ca pana kathāya kacchamānāya na sussūsati, na sotaṃ odahati, na aññā cittaṃ upaṭṭhāpeti, na ca taṃ purisaṃ bhajati, na ca tena vittiṃ āpajjati. (58-3.)  
    訳文                
     また彼は、不動に関して語られる話を聞こうとせず、耳を傾けず、了知への心を起こさせず、その〔ような〕人と親近せず、それによって喜悦に至りません。  
                       
                       
                       
    58-13.                
     So evamassa veditabbo –   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      veditabbo –  vid 使 未分 a 知られるべき  
    訳文                
     彼はこのように知られるべき者となるでしょう。  
                       
                       
                       
    58-14.                
     ‘āneñjasaṃyojanena hi kho visaṃyutto [āneñjasaṃyojanena hi kho visaṃyutto-iti pāṭho sī. syā. kaṃ. pī. potthakesu natthi, aṭṭhakathāsu pana tabbaṇṇanā dissatiyeva] lokāmisādhimutto purisapuggalo’’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘āneñja    a 依(与) 不動の  
      saṃyojanena  saṃ-yuj a 繋縛、結縛  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      visaṃyutto  vi-saṃ-yuj 過分 a 離縛した  
      loka    a 依(属) 世界、世間  
      āmisa    a 依(与) 財、食、味、利益  
      adhimutto  adhi-muc 過分 a 信解した、志向した  
      purisa    a  
      puggalo’’’    a 人、人間  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『不動へのつながりと離れ、世間の食味を志向した人である』と。  
                       
                       
                       
    59-1.                
     59. ‘‘Ṭhānaṃ kho panetaṃ, sunakkhatta, vijjati yaṃ idhekacco purisapuggalo āneñjādhimutto assa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ṭhānaṃ kho panetaṃ, sunakkhatta, vijjati yaṃ idhekacco purisapuggalo āneñjādhimutto assa. (58-1.)  
      āneñja    a 依(与) 不動の  
    訳文                
     さらにスナッカッタよ、この道理が存在します。ここに、およそ一部の人が、不動を志向しているとします。  
                       
                       
                       
    59-2.                
     Āneñjādhimuttassa kho, sunakkhatta, purisapuggalassa tappatirūpī ceva kathā saṇṭhāti, tadanudhammañca anuvitakketi, anuvicāreti, tañca purisaṃ bhajati, tena ca vittiṃ āpajjati;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Āneñjādhimuttassa kho, sunakkhatta, purisapuggalassa tappatirūpī ceva kathā saṇṭhāti, tadanudhammañca anuvitakketi, anuvicāreti, tañca purisaṃ bhajati, tena ca vittiṃ āpajjati; (58-2, 59-1.)  
    訳文                
     スナッカッタよ、不動を志向している人の話は、それに相応しいものにとどまります。彼は、それに随従することがらを思惟し、思念し、その〔ような〕人と親近し、それによって喜悦に至ります。  
                       
                       
                       
    59-3.                
     lokāmisapaṭisaṃyuttāya ca pana kathāya kacchamānāya na sussūsati, na sotaṃ odahati, na aññā cittaṃ upaṭṭhāpeti, na ca taṃ purisaṃ bhajati, na ca tena vittiṃ āpajjati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      loka    a 依(属) 世界、世間  
      āmisa    a 依(与) 財、食、味、利益  
      paṭisaṃyuttāya ca pana kathāya kacchamānāya na sussūsati, na sotaṃ odahati, na aññā cittaṃ upaṭṭhāpeti, na ca taṃ purisaṃ bhajati, na ca tena vittiṃ āpajjati. (58-3.)  
    訳文                
     また彼は、世間の食味に関して語られる話を聞こうとせず、耳を傾けず、了知への心を起こさせず、その〔ような〕人と親近せず、それによって喜悦に至りません。  
                       
                       
                       
    59-4.                
     Seyyathāpi, sunakkhatta, paṇḍupalāso bandhanā pavutto abhabbo haritattāya;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Seyyathāpi, sunakkhatta, (58-4.)  
      paṇḍu    u 黄色の、黄白の  
      palāso    a 男中 樹葉 →枯れ葉  
      bandhanā  bandh a 捕縛、拘束、結節  
      pavutto  pra-vap 過分 a 撒布された  
      abhabbo  a-bhū a 不可能な、不能の  
      haritattāya;    a 緑性  
    訳文                
     例えばスナッカッタよ、節目から散り落ちた枯れ葉が緑色にならないように、  
                       
                       
                       
    59-5.