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     2. Bhikkhuvaggo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Bhikkhu  bhikṣ u 依(属) 比丘  
      vaggo    a 章、品  
    訳文                
     「比丘品」  
                       
                       
                       
     1. Ambalaṭṭhikarāhulovādasuttaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ambalaṭṭhika    ā 依(処) 地名、アンバラッティカー  
      rāhula    a 依(属) 人名、ラーフラ  
      ovāda  ava-vad a 依(属) 教誡、訓誡  
      suttaṃ  sīv a 経、糸  
    訳文                
     『アンバラッティカー・ラーフラ教誡経』  
                       
                       
                       
    107-1.                
     107. Evaṃ me sutaṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evaṃ   不変 このように  
      me   代的  
      sutaṃ –  śru 名過分 a 聞かれた、所聞  
    訳文                
     このように私は聞いた。  
                       
                       
                       
    107-2.                
     ekaṃ samayaṃ bhagavā rājagahe viharati veḷuvane kalandakanivāpe.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ekaṃ    代的 一、とある  
      samayaṃ  saṃ-i a 副対  
      bhagavā    ant 世尊  
      rājagahe    a 地名、ラージャガハ、王舎城  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati  vi-hṛ 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      veḷu    u 依(属)  
      vane    a  
      kalandaka    a 有(属) リス  
      nivāpe.  ni-vap a 撒き餌、えさ  
    訳文                
     あるとき世尊は、ラージャガハの竹林にあるリス飼育所に住しておられた。  
                       
                       
                       
    107-3.                
     Tena kho pana samayena āyasmā rāhulo ambalaṭṭhikāyaṃ viharati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      samayena    a 副具  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      rāhulo    a 人名、ラーフラ  
      ambalaṭṭhikāyaṃ    ā 地名、アンバラッティカー  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      viharati.  vi-hṛ 住する  
    訳文                
     さてそのとき、尊者ラーフラが、アンバラッティカーに住していた。  
                       
                       
                       
    107-4.                
     Atha kho bhagavā sāyanhasamayaṃ paṭisallānā vuṭṭhito yena ambalaṭṭhikā yenāyasmā rāhulo tenupasaṅkami.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      sāyanha    a 依(属) 夕方  
      samayaṃ  saṃ-i a 副対  
      paṭisallānā  prati-saṃ-lī a 独坐  
      vuṭṭhito  (vi-)ud-sthā 過分 a 出定した  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      ambalaṭṭhikā    ā 地名、アンバラッティカー  
      yena    代的 (関係代名詞、〜tenaで「〜の所に」)  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      rāhulo    a 人名、ラーフラ  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      upasaṅkami.  upa-saṃ-kram 近づいた  
    訳文                
     ときに世尊は、夕暮れ時、独坐より出定して、尊者ラーフラのもとへ近づかれた。  
                       
                       
                       
    107-5.                
     Addasā kho āyasmā rāhulo bhagavantaṃ dūratova āgacchantaṃ.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Addasā  dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      āyasmā    ant 尊者、具寿  
      rāhulo    a 人名、ラーフラ  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      dūrato    a 遠く  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      āgacchantaṃ.  ā-gam 現分 ant 来る  
    訳文                
     尊者ラーフラは、遠くからやってくる世尊を見た。  
                       
                       
                       
    107-6.                
     Disvāna āsanaṃ paññāpesi, udakañca pādānaṃ.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Disvāna  dṛś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      āsanaṃ  ās a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññāpesi,  pra-jñā 使 知らしめる、用意する  
      語根 品詞 語基 意味  
      udakañ    a  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      pādānaṃ.    a  
    訳文                
     見て、座を、また足〔の洗浄〕のための水を用意した。  
                       
                       
                       
    107-7.                
     Nisīdi bhagavā paññatte āsane.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Nisīdi  ni-sad 坐る  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhagavā    ant 世尊  
      paññatte  pra-jñā 使 過分 a 用意された  
      āsane.  ās a  
    訳文                
     世尊は用意された座へ坐られた。  
                       
                       
                       
    107-8.                
     Nisajja pāde pakkhālesi.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      Nisajja  ni-sad 坐る  
      語根 品詞 語基 意味  
      pāde    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pakkhālesi.  pra-kṣal 使 洗う、清める  
    訳文                
     坐って、足を洗われた。  
                       
                       
                       
    107-9.                
     Āyasmāpi kho rāhulo bhagavantaṃ abhivādetvā ekamantaṃ nisīdi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Āyasmā    ant 尊者、具寿  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      rāhulo    a 人名、ラーフラ  
      bhagavantaṃ    ant 世尊  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivādetvā  abhi-vad 使 敬礼する、礼拝する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ekamantaṃ    不変 一方に  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdi.  ni-sad 坐る  
    訳文                
     尊者ラーフラは世尊へ礼拝し、一方へ坐った。  
                       
                       
                       
    108-1.                
     108. Atha kho bhagavā parittaṃ udakāvasesaṃ udakādhāne ṭhapetvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      bhagavā    ant 世尊  
      parittaṃ    a 男中 小さい、少ない  
      udaka    a 依(属)  
      avasesaṃ  ava-śiṣ 名形 a 男中 残りの  
      udaka    a 依(属)  
      ādhāne    a 布置、容器  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ṭhapetvā  sthā 使 置く、除く  
      語根 品詞 語基 意味  
      āyasmantaṃ    ant 尊者、具寿  
      rāhulaṃ    a 人名、ラーフラ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āmantesi –    呼びかける、話す、相談する  
    訳文                
     ときに世尊は、水桶にわずかな水の残りをためて、尊者ラーフラへ呼びかけられた。  
    メモ                
     ・足を洗った水の容器と思われるので「水桶」とした。  
                       
                       
                       
    108-2.                
     ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, imaṃ parittaṃ udakāvasesaṃ udakādhāne ṭhapita’’nti?   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘passasi  pas 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      no    不変 〜かどうか  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      rāhula,    a 人名、ラーフラ  
      imaṃ    代的 これ  
      parittaṃ udakāvasesaṃ udakādhāne (108-1.)  
      ṭhapita’’n  sthā 使 過分 a 置かれた  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「ラーフラよ、あなたは、この水桶にたまったわずかな水の残りが見えますか」。  
                       
                       
                       
    108-3.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ,    不変 このように、かくの如き  
      bhante’’.  bhū 名現分 ant 尊者よ、大徳よ  
    訳文                
     「はい、尊者よ」。  
                       
                       
                       
    108-4.                
     ‘‘Evaṃ parittakaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      parittakaṃ    a 少量の、小さい  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      rāhula,    a 人名、ラーフラ  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      sāmaññaṃ  śram a 沙門性  
      yesaṃ    代的 (関係代名詞)  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      sampajāna  saṃ-pra-jñā a 正知の、意識的な  
      musā    不変 偽って  
      vāde  vad a 説、語、論 →妄語  
      lajjā’’  lajj ā 恥、恥辱  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「ラーフラよ、そのように、意図的な妄語に対して恥のない者たち、彼らの沙門性はわずかなものです」。  
                       
                       
                       
    108-5.                
     Atha kho bhagavā parittaṃ udakāvasesaṃ chaḍḍetvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha kho bhagavā parittaṃ udakāvasesaṃ chaḍḍetvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi – (108-1.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      chaḍḍetvā  chṛd 捨てる、除く  
    訳文                
     ときに世尊は、わずかな水の残りを捨てて、尊者ラーフラへ呼びかけられた。  
                       
                       
                       
    108-6.                
     ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, parittaṃ udakāvasesaṃ chaḍḍita’’nti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, parittaṃ udakāvasesaṃ chaḍḍita’’nti? (108-2.)  
      chaḍḍita’’n  chṛd 過分 a 捨てられた  
    訳文                
     「ラーフラよ、あなたは、わずかな水の残りが捨てられたのが見えますか」。  
                       
                       
                       
    108-7.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ, bhante’’. (108-3.)  
    訳文                
     「はい、尊者よ」。  
                       
                       
                       
    108-8.                
     ‘‘Evaṃ chaḍḍitaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ chaḍḍitaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjā’’ti. (108-4.)  
      chaḍḍitaṃ  chṛd 過分 a 捨てられた  
    訳文                
     「ラーフラよ、そのように、意図的な妄語に対して恥のない者たち、彼らの沙門性は捨てられています」。  
                       
                       
                       
    108-9.                
     Atha kho bhagavā taṃ udakādhānaṃ nikkujjitvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha kho bhagavā taṃ udakādhānaṃ nikkujjitvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi – (108-1.)  
      taṃ    代的 それ  
      udaka    a 依(属)  
      ādhānaṃ    a 布置、容器  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nikkujjitvā    倒れる、顛倒する、くつがえす  
    訳文                
     ときに世尊は、その水桶をくつがえして、尊者ラーフラへ呼びかけられた。  
    メモ                
     ・nikkujjatiは、水野辞書では「倒れる」だが、雲井辞書やPTS辞書では「くつがえす」to turn upside downという使役形ふうの語義もあったので、そのように訳した。  
                       
                       
                       
    108-10.                
     ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, imaṃ udakādhānaṃ nikkujjita’’nti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, imaṃ udakādhānaṃ nikkujjita’’nti? (108-2.)  
      imaṃ    代的 これ  
      udaka    a 依(属)  
      ādhānaṃ    a 布置、容器  
      nikkujjita’’n    過分 a くつがえされた  
    訳文                
     「ラーフラよ、あなたは、このくつがえされた水桶が見えますか」。  
                       
                       
                       
    108-11.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ, bhante’’. (108-3.)  
    訳文                
     「はい、尊者よ」。  
                       
                       
                       
    108-12.                
     ‘‘Evaṃ nikkujjitaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ nikkujjitaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjā’’ti. (108-4.)  
      nikkujjitaṃ    過分 a くつがえされた  
    訳文                
     「ラーフラよ、そのように、意図的な妄語に対して恥のない者たち、彼らの沙門性はくつがえされています」。  
                       
                       
                       
    108-13.                
     Atha kho bhagavā taṃ udakādhānaṃ ukkujjitvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atha kho bhagavā taṃ udakādhānaṃ ukkujjitvā āyasmantaṃ rāhulaṃ āmantesi – (108-9.)  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ukkujjitvā    起こす、直立させる  
    訳文                
     ときに世尊は、その水桶を起こして、尊者ラーフラへ呼びかけられた。  
                       
                       
                       
    108-14.                
     ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, imaṃ udakādhānaṃ rittaṃ tuccha’’nti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘passasi no tvaṃ, rāhula, imaṃ udakādhānaṃ rittaṃ tuccha’’nti? (108-10.)  
      rittaṃ  ric 過分 a 捨てられた、空無の  
      tuccha’’n    a 空虚な  
    訳文                
     「ラーフラよ、あなたは、この空無で空虚な水桶が見えますか」。  
                       
                       
                       
    108-15.                
     ‘‘Evaṃ, bhante’’.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ, bhante’’. (108-3.)  
    訳文                
     「はい、尊者よ」。  
                       
                       
                       
    108-16.                
     ‘‘Evaṃ rittaṃ tucchaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evaṃ rittaṃ tucchaṃ kho, rāhula, tesaṃ sāmaññaṃ yesaṃ natthi sampajānamusāvāde lajjāti. (108-4.)  
      rittaṃ  ric 過分 a 捨てられた、空無の  
      tuccha’’n    a 空虚な  
    訳文                
     「ラーフラよ、そのように、意図的な妄語に対して恥のない者たち、彼らの沙門性は空無で空虚なものです」。  
                       
                       
                       
    108-17.                
     Seyyathāpi, rāhula, rañño nāgo īsādanto urūḷhavā [ubbūḷhavā (sī. pī.)] abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti, purimenapi kāyena kammaṃ karoti, pacchimenapi kāyena kammaṃ karoti, sīsenapi kammaṃ karoti, kaṇṇehipi kammaṃ karoti, dantehipi kammaṃ karoti, naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      rāhula,    a 人名、ラーフラ  
      rañño    an  
      nāgo    a 竜、蛇、象  
      īsā    ā 有(属) 轅(ながえ)  
      danto    a 歯、牙  
      urūḷhavā  ud-ruh 過分 a 複(単) 壮大な、偉大な、  
      abhijāto  abhi-jan 過分 a よき生まれの  
      saṅgāma    a 有(持) 戦、戦場  
      avacaro  ava-car a 中→男 界、行境 →戦場往来者  
      saṅgāma    a 依(対) 戦、戦場  
      gato  gam 過分 a 行った、達した  
      purimehi    a 前の、古い、最初の  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      pādehi    a  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      karoti,  kṛ なす  
      語根 品詞 語基 意味  
      pacchimehi    a 後の、最後の  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      pādehi    a  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti,  同上  
      purimena    a 前の、古い、最初の  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kāyena    a  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti,  同上  
      pacchimena    a 後の、最後の  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kāyena    a  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti,  同上  
      sīsena    a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti,  同上  
      kaṇṇehi    a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti,  同上  
      dantehi    a 歯、牙  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti,  同上  
      naṅguṭṭhena    a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kammaṃ  kṛ a 業、行為  
      karoti;  同上  
    訳文                
     「ラーフラよ、たとえば、王の、轅のごとき牙をもった、偉大な、良種の、歴戦の象が戦場へ至って、前足でも行動し、後ろ足でも行動し、上半身でも行動し、下半身でも行動し、頭でも行動し、耳でも行動し、牙でも行動し、尾でも行動する〔とします〕。  
    メモ                
     ・urūḷhavoでなくurūḷhavāなのはなぜであろうか。vant語基と誤解されたか。  
                       
                       
                       
    108-18.                
     rakkhateva soṇḍaṃ.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      rakkhati  rakṣ 守る  
      語根 品詞 語基 意味  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      soṇḍaṃ.    ā 象の鼻  
    訳文                
     〔しかし〕鼻だけは守ります。  
                       
                       
                       
    108-19.                
     Tattha hatthārohassa evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      hatthi    in 依(属)  
      ārohassa  ā-ruh a 登攀、高さ、乗者  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、なる、存在する  
    訳文                
     その場合、象兵に、このような〔思いが〕おこります。  
                       
                       
                       
    108-20.                
     ‘ayaṃ kho rañño nāgo īsādanto urūḷhavā abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ayaṃ    代的 これ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      rañño nāgo īsādanto urūḷhavā abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti…pe… (108-17.)  
    訳文                
     『この、王の、轅のごとき牙をもった、偉大な、良種の、歴戦の象は、戦場へ至って、前足でも行動し、後ろ足でも行動し……  
                       
                       
                       
    108-21.                
     naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti;   
      語根 品詞 語基 意味  
      naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti; (108-17.)  
    訳文                
     ……尾でも行動している。  
                       
                       
                       
    108-22.                
     rakkhateva soṇḍaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      rakkhateva soṇḍaṃ. (108-18.)  
    訳文                
     〔しかし〕鼻だけは守っている。  
                       
                       
                       
    108-23.                
     Apariccattaṃ kho rañño nāgassa jīvita’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Apariccattaṃ  a-pari-tyaj 過分 a 捨てられない  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      rañño    an  
      nāgassa    a 竜、蛇、象  
      jīvita’n  jīv a 生命  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     王の象は命を惜しんでいる』と。  
    メモ                
     ・直訳すれば「王の象には命が捨てられていない」。  
                       
                       
                       
    108-24.                
     Yato kho, rāhula, rañño nāgo īsādanto urūḷhavā abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yato    不変 そこから、〜なるが故に、何となれば(yaの奪格)  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      rāhula, rañño nāgo īsādanto urūḷhavā abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti…pe… (108-17.)  
    訳文                
     〔しかし〕ラーフラよ、王の、轅のごとき牙をもった、偉大な、良種の、歴戦の象が戦場へ至って、前足でも行動し、後ろ足でも行動し……  
    メモ                
     ・Yatoの訳は次文へ。  
                       
                       
                       
    108-25.                
     naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti, soṇḍāyapi kammaṃ karoti, tattha hatthārohassa evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti, (108-17.)  
      soṇḍāya    ā 象の鼻  
      pi kammaṃ karoti, (同上)  
      tattha hatthārohassa evaṃ hoti – (108-19.)  
    訳文                
     ……尾でも行動し、鼻でも行動しているならば、その場合、象兵に、このような〔思いが〕おこります。  
                       
                       
                       
    108-26.                
     ‘ayaṃ kho rañño nāgo īsādanto urūḷhavā abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti, purimenapi kāyena kammaṃ karoti, pacchimenapi kāyena kammaṃ karoti, sīsenapi kammaṃ karoti, kaṇṇehipi kammaṃ karoti, dantehipi kammaṃ karoti, naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti, soṇḍāyapi kammaṃ karoti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ayaṃ    代的 これ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      rañño nāgo īsādanto urūḷhavā abhijāto saṅgāmāvacaro saṅgāmagato purimehipi pādehi kammaṃ karoti, pacchimehipi pādehi kammaṃ karoti, purimenapi kāyena kammaṃ karoti, pacchimenapi kāyena kammaṃ karoti, sīsenapi kammaṃ karoti, kaṇṇehipi kammaṃ karoti, dantehipi kammaṃ karoti, naṅguṭṭhenapi kammaṃ karoti, (108-17.)  
      soṇḍāya    ā 象の鼻  
      pi kammaṃ karoti. (同上)  
    訳文                
     『この、王の、轅のごとき牙をもった、偉大な、良種の、歴戦の象は、戦場へ至って、前足でも行動し、後ろ足でも行動し、上半身でも行動し、下半身でも行動し、頭でも行動し、耳でも行動し、牙でも行動し、尾でも行動し、鼻でも行動している。  
                       
                       
                       
    108-27.                
     Pariccattaṃ kho rañño nāgassa jīvitaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Pariccattaṃ  pari-tyaj 過分 a 捨てられた  
      kho rañño nāgassa jīvitaṃ. (108-23.)  
    訳文                
     王の象は命を惜しんでいない。  
                       
                       
                       
    108-28.                
     Natthi dāni kiñci rañño nāgassa akaraṇīya’nti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      dāni    不変 今、いまや  
      kiñci    代的 何、誰  
      rañño    an  
      nāgassa    a 竜、蛇、象  
      akaraṇīya’n  a-kṛ 未分 a なすべからざる  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     いまや、王の象になさざることは何もない』と。  
                       
                       
                       
    108-29.                
     Evameva kho, rāhula, yassa kassaci sampajānamusāvāde natthi lajjā, nāhaṃ tassa kiñci pāpaṃ akaraṇīyanti vadāmi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      rāhula,    a 人名、ラーフラ  
      yassa    代的 (関係代名詞)  
      kassaci    代的 何、誰  
      sampajāna  saṃ-pra-jñā a 正知の、意識的な  
      musā    不変 偽って  
      vāde  vad a 説、語、論 →妄語  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      lajjā,  lajj ā 恥、恥辱  
      na    不変 ない  
      ahaṃ    代的  
      tassa    代的 それ、彼  
      kiñci    代的 何、誰  
      pāpaṃ    名形 a 悪の  
      akaraṇīyan  a-kṛ 未分 a なすべからざる  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadāmi.  vad いう  
    訳文                
     ラーフラよ、まさにそのように、およそ誰であれ、意図的な妄語に対して恥のない者、その者にはなさざる悪は何もないと、私は説きます。  
                       
                       
                       
    108-30.                
     Tasmātiha te, rāhula, ‘hassāpi na musā bhaṇissāmī’ti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tasmā    代的 それ、彼  
      iha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      te,    代的 あなた  
      rāhula,    a 人名、ラーフラ  
      ‘hassā    名形 a おかしな、冗談  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      na    不変 ない  
      musā    不変 偽って  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhaṇissāmī’  bhaṇ 話す、語る、いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti –    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ラーフラよ、それゆえここに、あなたのため、『私は、戯れゆえにでも、偽って話さないようにしよう』と、  
    メモ                
     ・次文にもteがあるため、ここでのteは具格でなく与格にしてみた。  
                       
                       
                       
    108-31.                
     evañhi te, rāhula, sikkhitabbaṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      evañ    不変 このように、かくの如き  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      te,    代的 あなた  
      rāhula,    a 人名、ラーフラ  
      sikkhitabbaṃ.  śak 意 未分 a 学ばれるべき  
    訳文                
     ラーフラよ、そのように、あなたによって学ばれるべきです。  
                       
                       
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