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     Pubbenivāsānussatiñāṇaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Pubbe   不変 前に、以前に  
      nivāsa ni-vas a 依(属) 住処、居住  
      anussati anu-smṛ i 依(属) 随念  
      ñāṇaṃ jñā a 智、智慧  
    訳文                
     【宿住随念智】  
    メモ                
     ・以降の三つは、いわゆる三明に相当する。  
                       
                       
                       
    244-1.                
     244. ‘‘So evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte pubbenivāsānussatiñāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘So    代的 それ、彼  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      samāhite  saṃ-ā-dā 名過分 a 男→中 処絶 入定した、定置した  
      citte  cit a 処絶  
      parisuddhe  pari-śudh 過分 a 処絶 清浄の  
      pariyodāte  pari-ava-dā 過分 a 処絶 浄化した、清白の、すぐれた  
      anaṅgaṇe    a 処絶 無穢の  
      vigata vi-gam 過分 a 有(持) 去った  
      upakkilese  upa-kliś? a 男→中 処絶 小さい煩悩、随煩悩、随染  
      mudu   u 柔らかい  
      bhūte  bhū 過分 a 処絶 存在した、有類 →柔軟な  
      kammaniye  kṛ a 処絶 適業の、事業に堪える、堪任なる  
      ṭhite  sthā 過分 a 処絶 住、止、定立  
      āneñja   a 依(対) 不動  
      patte  pra-āp 過分 a 処絶 得た、得達した  
      pubbe   不変 前に、以前に  
      nivāsa ni-vas a 依(属) 住処、居住  
      anussati anu-smṛ i 依(属) 随念  
      ñāṇāya jñā a 智、智慧  
      cittaṃ  cit a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhinīharati  abhi-nir-hṛ 心を向ける、適用する、引発する  
      abhininnāmeti.  abhi-ni-nam 使 向ける、転じさせる  
    訳文                
     彼は、そのように心が入定し、清浄の、清白の、無穢の、随煩悩を去り、柔軟な、行為に適した、住立した、不動を得たものとなったとき、宿住随念智に心を向け、転じさせます。  
                       
                       
                       
    244-2.                
     So anekavihitaṃ pubbenivāsaṃ anussarati,   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      aneka   代的 一つならぬ、多くの  
      vihitaṃ  vi-dhā 過分 a 置かれた、整えられた、整備された →種々の  
      pubbe   不変 先の、前の、昔の  
      nivāsaṃ  ni-vas a 居住、住居 →宿住  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anussarati,  anu-smṛ 随念する、憶念する  
    訳文                
     彼は、種々の宿住を随念します。  
                       
                       
                       
    244-3.                
     seyyathidaṃ – ekampi jātiṃ dvepi jātiyo tissopi jātiyo catassopi jātiyo pañcapi jātiyo dasapi jātiyo vīsampi jātiyo tiṃsampi jātiyo cattālīsampi jātiyo paññāsampi jātiyo jātisatampi jātisahassampi jātisatasahassampi anekepi saṃvaṭṭakappe anekepi vivaṭṭakappe anekepi saṃvaṭṭavivaṭṭakappe, ‘amutrāsiṃ evaṃnāmo evaṃgotto evaṃvaṇṇo evamāhāro evaṃsukhadukkhappaṭisaṃvedī evamāyupariyanto, so tato cuto amutra udapādiṃ; tatrāpāsiṃ evaṃnāmo evaṃgotto evaṃvaṇṇo evamāhāro evaṃsukhadukkhappaṭisaṃvedī evamāyupariyanto, so tato cuto idhūpapanno’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      seyyathidaṃ –    不変 たとえば、その如き  
      ekam   代的  
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiṃ jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      dve    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      tisso    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      catasso    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      pañca    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      dasa    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      vīsam   二十  
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      tiṃsam   三十  
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      cattālīsam   四十  
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      paññāsam   五十  
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jātiyo jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      jāti jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      satam    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jāti jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      sahassam    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      jāti jan i 生、誕生、生れ、血統、種類  
      sata    
      sahassam    
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      aneke   代的 一つならぬ、多くの  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      saṃvaṭṭa saṃ-vṛt a 男中 依(属) 壊、破壊  
      kappe    名形 a 中(男)  
      aneke   代的 一つならぬ、多くの  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      vivaṭṭa vi-vṛt a 依(属) 成、成立  
      kappe    名形 a 中(男)  
      aneke   代的 一つならぬ、多くの  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      saṃvaṭṭa saṃ-vṛt a 男中 壊、破壊  
      vivaṭṭa vi-vṛt a 依(属) 成、成立  
      kappe,    名形 a 中(男)  
      ‘amutra   不変 そこに、そこで  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      asiṃ  as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ   不変 有(持) このように、かくの如き  
      nāmo    a 中→男 名、名前  
      evaṃ   不変 有(持) このように、かくの如き  
      gotto    a 中→男 姓、氏姓、種姓、家系  
      evaṃ   不変 有(持) このように、かくの如き  
      vaṇṇo    a 色、種類、階級、姓  
      evam   不変 有(持) このように、かくの如き  
      āhāro  ā-hṛ a  
      evaṃ   不変 このように、かくの如き  
      sukha   a  
      dukkha   a 依(属)  
      paṭisaṃvedī  prati-saṃ-vid in 経験、感受、感知の  
      evam   不変 有(持) このように、かくの如き  
      āyu   us 依(属) 寿、寿命  
      pariyanto,    a 周辺、制限、究竟、終りにする  
      so    代的 かれ、それ  
      tato    不変 そこから、それより、それゆえに、その後  
      cuto  cyu 過分 a 死んで、死没して  
      amutra    不変 そこに、そこで  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      udapādiṃ;  ud-pad 生起した、生じた  
      語根 品詞 語基 意味  
      tatra   不変 そこに、そこで、そのとき  
      pi   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      asiṃ as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ   不変 有(持) このように、かくの如き  
      nāmo    a 中→男 名、名前  
      evaṃ   不変 有(持) このように、かくの如き  
      gotto    a 中→男 姓、氏姓、種姓、家系  
      evaṃ   不変 有(持) このように、かくの如き  
      vaṇṇo    a 色、種類、階級、姓  
      evam   不変 有(持) このように、かくの如き  
      āhāro  ā-hṛ a  
      evaṃ   不変 このように、かくの如き  
      sukha   a  
      dukkha   a 依(属)  
      paṭisaṃvedī  prati-saṃ-vid in 経験、感受、感知の  
      evam   不変 有(持) このように、かくの如き  
      āyu   us 依(属) 寿、寿命  
      pariyanto,    a 周辺、制限、究竟、終りにする  
      so    代的 かれ、それ  
      tato    不変 そこから、それより、それゆえに、その後  
      cuto  cyu 過分 a 死んで、死没して  
      idha   不変 ここに、この世で、いま、さて  
      upapanno’ ud-pad 過分 a 生起した、生じた  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     たとえば、一つの生、二つの生、三つの生、四つの生、五つの生、十の生、二十の生、三十の生、四十の生、五十の生、百の生、千の生、百千の生、多くの壊劫、多くの成劫、多くの成壊劫を、『私はそこで、かくの如き名、かくの如き種姓、かくの如き階級であり、かくの如き食を取り、かくの如き楽苦を経験し、かくの如く寿命を終えた。その〔私〕はそこから死してあそこへ生まれた。あそこでまた私はかくの如き名、かくの如き種姓、かくの如き階級であり、かくの如き食を取り、かくの如き楽苦を経験し、かくの如く寿命を終えた。その〔私〕はあそこから死してここへ生まれた』というように。  
    メモ                
     ・『梵網経』【常住論】にパラレル。  
                       
                       
                       
    244-4.                
     Iti sākāraṃ sauddesaṃ anekavihitaṃ pubbenivāsaṃ anussarati.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iti   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      sākāraṃ sa-ā-kṛ a 副対 行相ある、様相ある、(副対で)具体的に  
      sauddesaṃ sa-ud-dṛś a 詳細な  
      aneka   代的 一つならぬ、多くの  
      vihitaṃ vi-dhā 過分 a 置かれた、整えられた、整備された →種々の  
      pubbe   代的 先の、前の、昔の  
      nivāsaṃ ni-vas a 居住、住居 →宿住  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      anussarati. anu-smṛ 随念する、憶念する  
    訳文                
     そのように彼は、具体的かつ詳細に、種々の宿住を随念します。  
                       
                       
                       
    245-1.                
     245. ‘‘Seyyathāpi, mahārāja, puriso sakamhā gāmā aññaṃ gāmaṃ gaccheyya, tamhāpi gāmā aññaṃ gāmaṃ gaccheyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Seyyathā   不変 たとえば、その如き  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      mahā   ant 大きい、偉大な  
      rāja,    an  
      puriso    a 人間、男  
      sakamhā    a 自分の  
      gāmā    a  
      aññaṃ    代的  
      gāmaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gaccheyya,  gam 行く  
      語根 品詞 語基 意味  
      tamhā   代的 それ、彼  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      gāmā    a  
      aññaṃ    代的  
      gāmaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gaccheyya.  gam 行く  
    訳文                
     大王よ、たとえばまた、〔とある〕男が、自分の村から他の村へ行き、またその村から他の村へ行ったとしましょう。  
                       
                       
                       
    245-2.                
     So tamhā gāmā sakaṃyeva gāmaṃ paccāgaccheyya.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      tamhā    代的 それ、彼  
      gāmā    a  
      sakaṃ   a 自分の  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      gāmaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paccāgaccheyya.  prati-ā-gam 戻る  
    訳文                
     彼が、その村から、じつに自分の村へ戻ったとします。  
                       
                       
                       
    245-3.                
     Tassa evamassa –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 これ  
      evam   不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa –  as ある  
    訳文                
     彼には、このような〔思いが〕起こるでしょう。  
                       
                       
                       
    245-4.                
     ‘ahaṃ kho sakamhā gāmā amuṃ gāmaṃ agacchiṃ [agañchiṃ (syā. kaṃ.)], tatrāpi evaṃ aṭṭhāsiṃ, evaṃ nisīdiṃ, evaṃ abhāsiṃ, evaṃ tuṇhī ahosiṃ, tamhāpi gāmā amuṃ gāmaṃ agacchiṃ, tatrāpi evaṃ aṭṭhāsiṃ, evaṃ nisīdiṃ, evaṃ abhāsiṃ, evaṃ tuṇhī ahosiṃ, somhi tamhā gāmā sakaṃyeva gāmaṃ paccāgato’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ahaṃ    代的  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      sakamhā    a 自分の  
      gāmā    a  
      amuṃ    代的 それ、あれ  
      gāmaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      agacchiṃ  gam 行く  
      語根 品詞 語基 意味  
      tatra   不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      aṭṭhāsiṃ,  sthā 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nisīdiṃ,  ni-sad 坐する  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhāsiṃ,  bhāṣ 話す、語る  
      語根 品詞 語基 意味  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      tuṇhī    不変 沈黙して、黙って  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ahosiṃ,  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      tamhā    代的 それ、彼  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      gāmā    a  
      amuṃ    代的 それ、あれ  
      gāmaṃ    a  
      agacchiṃ,  同上  
      tatra   不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      aṭṭhāsiṃ,  同上  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      nisīdiṃ,  同上  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      abhāsiṃ,  同上  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      tuṇhī    不変 沈黙して、黙って  
      ahosiṃ,  同上  
      so   代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      amhi as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      tamhā    代的 それ、彼  
      gāmā    a  
      sakaṃ   a 自分の  
      yeva    不変 まさに、のみ、じつに  
      gāmaṃ    a  
      paccāgato’ prati-ā-gam 過分 a 戻った  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『じつに私は自分の村からあの村へ行き、そこでこのように行き、このように住し、このように坐し、このように話し、このように沈黙してあった。またその〔私〕は、その村からあの村へ行き、そこでこのように行き、このように住し、このように坐し、このように話し、このように沈黙してあった。その〔私〕は、その村からじつに自分の村へ戻った』と。  
                       
                       
                       
    245-5.                
     Evameva kho, mahārāja, bhikkhu evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte pubbenivāsānussatiñāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evam   不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      mahā   ant 大きい、偉大な  
      rāja,    an  
      bhikkhu  bhikṣ u 比丘、(特に男性の)出家者  
      evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte pubbenivāsānussatiñāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti. (244-1.)  
    訳文                
     大王よ、じつにこのように比丘は、そのように心が入定し、清浄の、清白の、無穢の、随煩悩を去り、柔軟な、行為に適した、住立した、不動を得たものとなったとき、宿住随念智に心を向け、転じさせます。  
                       
                       
                       
    245-6.                
     So anekavihitaṃ pubbenivāsaṃ anussarati,   
      語根 品詞 語基 意味  
      So anekavihitaṃ pubbenivāsaṃ anussarati, (244-2.)  
    訳文                
     彼は、種々の宿住を随念します。  
                       
                       
                       
    245-7.                
     seyyathidaṃ – ekampi jātiṃ dvepi jātiyo tissopi jātiyo catassopi jātiyo pañcapi jātiyo dasapi jātiyo vīsampi jātiyo tiṃsampi jātiyo cattālīsampi jātiyo paññāsampi jātiyo jātisatampi jātisahassampi jātisatasahassampi anekepi saṃvaṭṭakappe anekepi vivaṭṭakappe anekepi saṃvaṭṭavivaṭṭakappe, ‘amutrāsiṃ evaṃnāmo evaṃgotto evaṃvaṇṇo evamāhāro evaṃsukhadukkhappaṭisaṃvedī evamāyupariyanto, so tato cuto amutra udapādiṃ; tatrāpāsiṃ evaṃnāmo evaṃgotto evaṃvaṇṇo evamāhāro evaṃsukhadukkhappaṭisaṃvedī evamāyupariyanto, so tato cuto idhūpapanno’ti,   
      語根 品詞 語基 意味  
      同上 (244-3.)  
    訳文                
     たとえば、一つの生、二つの生、三つの生、四つの生、五つの生、十の生、二十の生、三十の生、四十の生、五十の生、百の生、千の生、百千の生、多くの壊劫、多くの成劫、多くの成壊劫を、『私はそこで、かくの如き名、かくの如き種姓、かくの如き階級であり、かくの如き食を取り、かくの如き楽苦を経験し、かくの如く寿命を終えた。その私はそこから死してあそこへ生まれた。あそこでまた私はかくの如き名、かくの如き種姓、かくの如き階級であり、かくの如き食を取り、かくの如き楽苦を経験し、かくの如く寿命を終えた。その私はあそこから死してここへ生まれた』というように。  
                       
                       
                       
    245-8.                
     iti sākāraṃ sauddesaṃ anekavihitaṃ pubbenivāsaṃ anussarati.   
      語根 品詞 語基 意味  
      iti sākāraṃ sauddesaṃ anekavihitaṃ pubbenivāsaṃ anussarati.  (244-3.)  
    訳文                
     そのように彼は、具体的かつ詳細に、種々の宿住を随念する。  
                       
                       
                       
    245-9.                
     Idampi kho, mahārāja, sandiṭṭhikaṃ sāmaññaphalaṃ purimehi sandiṭṭhikehi sāmaññaphalehi abhikkantatarañca paṇītatarañca.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Idam   代的 これ  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      mahā   ant 大きい、偉大な  
      rāja,    an  
      sandiṭṭhikaṃ  saṃ-dṛś a 現世の、現に見られた、現証の、自見の  
      sāmañña śram a 依(属) 沙門性、沙門位、沙門法  
      phalaṃ  phal a 果、果実  
      purimehi    a 最初の、前の、古い  
      sandiṭṭhikehi  saṃ-dṛś a 現世の、現に見られた、現証の、自見の  
      sāmañña śram a 依(属) 沙門性、沙門位、沙門法  
      phalehi  phal a 果、果実  
      abhikkantatarañ abhi-kram a より勝れた、超えた、すばらしい  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      paṇītatarañ pra-nī a より適用された、勝れた、妙勝の、極妙の  
      ca.   不変 と、また、そして、しかし  
    訳文                
    じつに大王よ、またこれが、さきの目に見える沙門の果報よりさらに素晴らしい、さらにすぐれた、目に見える沙門の果報なのです。  
                       
                       
                       
     Dibbacakkhuñāṇaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Dibba   a 天の  
      cakkhu   u 依(属)  
      ñāṇaṃ jñā a 智、智慧  
    訳文                
     【天眼智】  
                       
                       
                       
    246-1.                
     246. ‘‘So evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte sattānaṃ cutūpapātañāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘So evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte (244-1.)  
      sattānaṃ   a 有情、衆生  
      cuti cyu i 死、死没  
      upapāta upa-pad a 依(属) 再生、往生  
      ñāṇāya jñā a 智、智慧  
      cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.  (244-1.)  
    訳文                
     彼は、そのように心が入定し、清浄の、清白の、無穢の、随煩悩を去り、柔軟な、行為に適した、住立した、不動を得たものとなったとき、有情たちの死と再生にまつわる智に心を向け、転じさせます。  
                       
                       
                       
    246-2.                
     So dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate, yathākammūpage satte pajānāti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      dibbena    a 天の  
      cakkhunā    u  
      visuddhena  vi-śudh 過分 a 清い、清浄の  
      atikkanta ati-kram 過分 a 超えた、過ぎた  
      mānusakena    a 人の  
      satte    a 有情、衆生  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passati  paś みる  
      語根 品詞 語基 意味  
      cavamāne  cyu 現分 a 死ぬ  
      upapajjamāne  upa-pad 現分 a 再生する  
      hīne  過分 a 捨てられた、劣った  
      paṇīte  pra-nī 過分 a 適用された,すぐれた  
      suvaṇṇe    名形 a 中→男 良い色の、美しい  
      dubbaṇṇe    a 悪い色の、みにくい  
      sugate  su-gam 名過分 a よく行った、幸福な、善逝  
      duggate,  su-gam a 悪しく行った、貧しい、不運な  
      yathā   不変 〜のごとく  
      kamma kṛ a 依(具) 業、行為  
      upage  upa-gam a いたる、経験する、着手する →業に従って行く  
      satte    a 有情、衆生  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti –  pra-jñā 知る、了知する  
    訳文                
     彼は、清浄で人間を超えた天眼をもって、死んでは再生する有情たちを見、業に従って優劣、美醜、幸不幸〔なる種々の境涯〕に趣く有情たちを了知します。  
    メモ                
     ・hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggatesatteにかかるものと見るのが普通ではあろうが、ここでは「Aへ趣くBを知る」という二重目的語文であると解した(『南伝』もおそらくそう解している)。なぜなら文脈としては、衆生が様々なのではなく衆生の帰趣が様々であることを強調しているはずだからである。  
                       
                       
                       
    246-3.                
     ‘ime vata bhonto sattā kāyaduccaritena samannāgatā vacīduccaritena samannāgatā manoduccaritena samannāgatā ariyānaṃ upavādakā micchādiṭṭhikā micchādiṭṭhikammasamādānā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ime    代的 これら  
      vata    不変 じつに  
      bhonto  bhū 名現分 ant 尊者、大徳  
      sattā    a 有情、衆生  
      kāya   a 依(属)  
      duccaritena  du-car a 男中 悪行の  
      samannāgatā  saṃ-anu-ā-gam a 具足した  
      vacī   as 依(属) 言、語(vacasの複合形)  
      duccaritena  du-car a 男中 悪行の  
      samannāgatā  saṃ-anu-ā-gam a 具足した  
      mano man as 依(属)  
      duccaritena  du-car a 男中 悪行の  
      samannāgatā  saṃ-anu-ā-gam a 具足した  
      ariyānaṃ    名形 a 聖なる、高貴の  
      upavādakā  upa-vad a 批難する、悪罵する  
      micchā   不変 邪、よこしま、邪悪  
      diṭṭhikā  dṛś a 見の  
      micchā   不変 邪、よこしま、邪悪  
      diṭṭhi dṛś i 依(具)  
      kamma kṛ a 有(属) 業、行為  
      samādānā.  saṃ-ā-dā a 中→男 受持、受けること  
    訳文                
     『じつに諸賢よ、これらの衆生は、身の悪行、口の悪行、意の悪行をそなえ、聖者を批難し、邪見をもち、邪見による業を受持している。  
    メモ                
     ・『梵網経』【中戒】でもふれたとおり、ここではbhontoを複数呼格で取っている。『南伝』、『原始』も同様に解す。『パーリ』訳はsattāにかかる複数主格とみて「尊い生けるものたち」とするが、文脈からして疑義が残る。あるいはいっそ「ああ」という感嘆詞とすべきか。  
                       
                       
                       
    246-4.                
     Te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā apāyaṃ duggatiṃ vinipātaṃ nirayaṃ upapannā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Te    代的 それら、彼ら  
      kāyassa    a 身体、集まり  
      bhedā  bhid a 破壊、不和合、離間、種類、区分  
      paraṃ    代的 副対 更に、他に、超えて  
      maraṇā  mṛ a 死 →死後に  
      apāyaṃ  apa-i a 苦界、苦処  
      duggatiṃ  du-gaṃ i 悪趣  
      vinipātaṃ  vi-ni-pat a 堕処  
      nirayaṃ    a 地獄  
      upapannā.  upa-pad 過分 a 再生、転生した  
    訳文                
     彼らは、身体の破壊より、死後に苦処、悪趣、堕処、地獄へ生まれ変わる。  
                       
                       
                       
    246-5.                
     Ime vā pana bhonto sattā kāyasucaritena samannāgatā vacīsucaritena samannāgatā manosucaritena samannāgatā ariyānaṃ anupavādakā sammādiṭṭhikā sammādiṭṭhikammasamādānā, te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā sugatiṃ saggaṃ lokaṃ upapannā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ime    代的 これら  
          不変 あるいは  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      bhonto sattā kāyasucaritena samannāgatā vacīsucaritena samannāgatā manosucaritena samannāgatā ariyānaṃ (246-3.)  
      succaritena  su-car a 男中 善行の  
      anupavādakā  an-upa-vad a 批難しない、悪罵しない  
      sammā   不変 正しい、正しく  
      diṭṭhikā  dṛś a 見の  
      sammā   不変 正しい、正しく  
      diṭṭhikammasamādānā, te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā (246-3, 4.)  
      sugatiṃ  su-gam i 善趣  
      saggaṃ    a  
      lokaṃ    a 世界  
      upapannā’ upa-pad 過分 a 再生、転生した  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     じつに諸賢よ、これらの衆生は、身の善行、口の善行、意の善行をそなえ、聖者を批難せず、正見をもち、正見による業を受持している。彼らは、身体の破壊より、死後に善趣、天界へ生まれ変わる』と。  
                       
                       
                       
    246-6.                
     Iti dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate, yathākammūpage satte pajānāti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Iti   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate, yathākammūpage satte pajānāti. (246-2.)  
    訳文                
     かく彼は、清浄で人間を超えた天眼をもって、死んでは再生する有情たちを見、業に従って優劣、美醜、幸不幸〔なる種々の境涯〕に趣く有情たちを了知するのです。  
                       
                       
                       
    247-1.                
     247. ‘‘Seyyathāpi, mahārāja, majjhe siṅghāṭake pāsādo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Seyyathā   不変 たとえば、その如き  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      mahā   ant 大きい、偉大な  
      rāja,    an  
      majjhe    名形 a 中、中間  
      siṅghāṭake    a 四辻、十字路  
      pāsādo.    a 高殿、高楼  
    訳文                
     大王よ、たとえばまた、四つ辻の中間に高楼がある〔としましょう〕。  
                       
                       
                       
    247-2.                
     Tattha cakkhumā puriso ṭhito passeyya manusse gehaṃ pavisantepi nikkhamantepi rathikāyapi vīthiṃ sañcarante [rathiyāpī rathiṃ sañcarante (sī.), rathiyāya vithiṃ sañcarantepi (syā.)] majjhe siṅghāṭake nisinnepi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      cakkhumā    ant 眼ある  
      puriso    a 人間、男  
      ṭhito  sthā 過分 a 住した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyya  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      manusse    a  
      gehaṃ    a  
      pavisante pra-viś 現分 ant 入る  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nikkhamante nir-kram 現分 ant 出る、出離する、出家する  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      rathikāya   ā 道路、街路、車道  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      vīthiṃ    i 道、人路  
      sañcarante  saṃ-car 現分 ant 歩き回る、あう、結合する、動く、通る  
      majjhe    名形 a 中、中間  
      siṅghāṭake    a 四辻、十字路  
      nisinne ni-sad 過分 a 坐った  
      pi.    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
    訳文                
     そこに立った、眼ある男は、家へ入り、出て、街道から小道へと動き回り、また四つ辻の中間へ坐る人々を見ることでしょう。  
                       
                       
                       
    247-3.                
     Tassa evamassa –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 これ  
      evam   不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      assa –  as ある  
    訳文                
     彼には、このような〔思いが〕起こるでしょう。  
                       
                       
                       
    247-4.                
     ‘ete manussā gehaṃ pavisanti, ete nikkhamanti, ete rathikāya vīthiṃ sañcaranti, ete majjhe siṅghāṭake nisinnā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ete    代的 これら、彼ら  
      manussā    a  
      gehaṃ    a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pavisanti,  pra-viś 入る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ete    代的 これら、彼ら  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      nikkhamanti,  nir-kram 出る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ete    代的 これら、彼ら  
      rathikāya    ā 道路、街路、車道  
      vīthiṃ    i 道、人路  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      sañcaranti,  saṃ-car 歩き回る  
      語根 品詞 語基 意味  
      ete    代的 これら、彼ら  
      majjhe    名形 a 中、中間  
      siṅghāṭake    a 四辻、十字路  
      nisinnā’ ni-sad 過分 a 坐った  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『これらの人々は家に入り、彼らは出、彼らは街道から小道へ歩き回り、彼らは四つ辻の中央に座っている』と。  
                       
                       
                       
    247-5.                
     Evameva kho, mahārāja, bhikkhu evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte sattānaṃ cutūpapātañāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evameva kho, mahārāja, bhikkhu (245-5.)  
       evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte sattānaṃ cutūpapātañāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti. (246-1.)  
    訳文                
     大王よ、じつにこのように比丘は、そのように心が入定し、清浄の、清白の、無穢の、随煩悩を去り、柔軟な、行為に適した、住立した、不動を得たものとなったとき、有情たちの死と再生にまるわる智に心を向け、転じさせます。  
                       
                       
                       
    247-6.                
     So dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate, yathākammūpage satte pajānāti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      So dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate, yathākammūpage satte pajānāti –  (246-2.)  
    訳文                
     彼は、清浄で人間を超えた天眼をもって、死んでは再生する有情たちを見、業に従って優劣、美醜、幸不幸〔なる種々の境涯〕に趣く有情たちを了知します。  
                       
                       
                       
    247-7.                
     ‘ime vata bhonto sattā kāyaduccaritena samannāgatā vacīduccaritena samannāgatā manoduccaritena samannāgatā ariyānaṃ upavādakā micchādiṭṭhikā micchādiṭṭhikammasamādānā, te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā apāyaṃ duggatiṃ vinipātaṃ nirayaṃ upapannā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ime vata bhonto sattā kāyaduccaritena samannāgatā vacīduccaritena samannāgatā manoduccaritena samannāgatā ariyānaṃ upavādakā micchādiṭṭhikā micchādiṭṭhikammasamādānā, (246-3.)  
      te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā apāyaṃ duggatiṃ vinipātaṃ nirayaṃ upapannā. (246-4.)  
    訳文                
     『じつに諸賢よ、これらの衆生は、身の悪行、口の悪行、意の悪行をそなえ、聖者を批難し、邪見をもち、邪見による業を受持している。彼らは、身体の破壊より、死後に苦処、悪趣、堕処、地獄へ生まれ変わる。  
                       
                       
                       
    247-8.                
     Ime vā pana bhonto sattā kāyasucaritena samannāgatā vacīsucaritena samannāgatā manosucaritena samannāgatā ariyānaṃ anupavādakā sammādiṭṭhikā sammādiṭṭhikammasamādānā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ime vā pana bhonto sattā kāyasucaritena samannāgatā vacīsucaritena samannāgatā manosucaritena samannāgatā ariyānaṃ anupavādakā sammādiṭṭhikā sammādiṭṭhikammasamādānā. (246-5.)  
    訳文                
     じつに諸賢よ、これらの衆生は、身の善行、口の善行、意の善行をそなえ、聖者を批難せず、正見をもち、正見による業を受持している。  
                       
                       
                       
    247-9.                
     Te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā sugatiṃ saggaṃ lokaṃ upapannā’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā sugatiṃ saggaṃ lokaṃ upapannā’ti. (246-5.)  
    訳文                
     彼らは、身体の破壊より、死後に善趣、天界へ生まれ変わる』と。  
                       
                       
                       
    247-10.                
     Iti dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate; yathākammūpage satte pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Iti   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      Iti dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena satte passati cavamāne upapajjamāne hīne paṇīte suvaṇṇe dubbaṇṇe sugate duggate; yathākammūpage satte pajānāti.  (246-6.)  
    訳文                
     かく彼は、清浄で人間を超えた天眼をもって、死んでは再生する有情たちを見、業に従って優劣、美醜、幸不幸〔なる種々の境涯〕に趣く有情たちを了知するのです。  
                       
                       
                       
    247-11.                
     ‘Idampi kho, mahārāja, sandiṭṭhikaṃ sāmaññaphalaṃ purimehi sandiṭṭhikehi sāmaññaphalehi abhikkantatarañca paṇītatarañca.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Idampi kho, mahārāja, sandiṭṭhikaṃ sāmaññaphalaṃ purimehi sandiṭṭhikehi sāmaññaphalehi abhikkantatarañca paṇītatarañca.(245-9.)  
    訳文                
    じつに大王よ、またこれが、さきの目に見える沙門の果報よりさらに素晴らしい、さらにすぐれた、目に見える沙門の果報なのです。  
                       
                       
                       
     Āsavakkhayañāṇaṃ  
      語根 品詞 語基 意味  
      Āsava ā-śru a 依(属)  
      khaya kṣi a 依(属)  
      ñāṇaṃ jñā a 智、智慧  
    訳文                
     【漏尽智】  
                       
                       
                       
    248-1.                
     248. ‘‘So evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte āsavānaṃ khayañāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘So evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte (244-1.)  
      āsavānaṃ ā-śru a  
      khaya kṣi a 依(属)  
      ñāṇāya jñā a 智、智慧  
      cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.  (244-1.)  
    訳文                
     彼は、そのように心が入定し、清浄の、清白の、無穢の、随煩悩を去り、柔軟な、行為に適した、住立した、不動を得たものとなったとき、諸漏の尽にまつわる智に心を向け、転じさせます。  
                       
                       
                       
    248-2.                
     So idaṃ dukkhanti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ dukkhasamudayoti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ dukkhanirodhoti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ dukkhanirodhagāminī paṭipadāti yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      idaṃ    代的 これ  
      dukkhan   名形 a  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      yathā   不変 その如く  
      bhūtaṃ bhū 過分 a 副対 あった →如実に、あるがままに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti,  pra-jñā 知る、了知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ    代的 これ  
      dukkha   名形 a 依(属)  
      samudayo saṃ-ud-i a 集、生起、原因  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      yathā   不変 その如く  
      bhūtaṃ bhū 過分 a 副対 あった →如実に、あるがままに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti,  pra-jñā 知る、了知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ    代的 これ  
      dukkha   名形 a 依(属)  
      nirodho   a  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      yathā   不変 その如く  
      bhūtaṃ bhū 過分 a 副対 あった →如実に、あるがままに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti,  pra-jñā 知る、了知する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ayaṃ    代的 これ  
      dukkha   名形 a 依(属)  
      nirodha   a 依(対)  
      gāminī  gam 名形 in 男→女 行かせる、導く  
      paṭipadā prati-pad ā  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      yathā   不変 その如く  
      bhūtaṃ bhū 過分 a 副対 あった →如実に、あるがままに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti.  pra-jñā 知る、了知する  
    訳文                
     彼は、『これは苦である』と如実に知り、『これは苦の集である』と如実に知り、『これは苦の滅である』と如実に知り、『これは苦の滅へ至る道である』と如実に知ります。  
                       
                       
                       
    248-3.                
     Ime āsavāti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ āsavasamudayoti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ āsavanirodhoti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ āsavanirodhagāminī paṭipadāti yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ime   代的 これら  
      āsavā  ā-śru a  
      ti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ āsavasamudayoti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ āsavanirodhoti yathābhūtaṃ pajānāti, ayaṃ āsavanirodhagāminī paṭipadāti yathābhūtaṃ pajānāti.  (244-1.)  
      āsava  ā-śru a 依(属)  
    訳文                
     『これらは諸漏である』と如実に知り、『これは諸漏の集である』と如実に知り、『これは諸漏の滅である』と如実に知り、『これは諸漏の滅へ至る道である』と如実に知ります。  
    メモ                
     ・苦は単数だったが、漏は複数形である(複合語の前分では数は確認できないが、はじめのIme āsavāからしてあと三つも同様であろう)。  
                       
                       
                       
    248-4.                
     Tassa evaṃ jānato evaṃ passato kāmāsavāpi cittaṃ vimuccati, bhavāsavāpi cittaṃ vimuccati, avijjāsavāpi cittaṃ vimuccati, ‘vimuttasmiṃ vimuttami’ti ñāṇaṃ hoti, ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 それ、彼  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      jānato  jñā 現分 ant 知る  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      passato  paś 現分 ant 見る  
      kāma   a 男中 依(属)  
      āsavā ā-śru a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      cittaṃ  cit a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vimuccati,  vi-muc 受 解脱する  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhava bhū a 依(属)  
      āsavā ā-śru a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      cittaṃ  cit a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vimuccati,  vi-muc 受 解脱する  
      語根 品詞 語基 意味  
      avijjā a-vid ā 依(属) 無明  
      āsavā ā-śru a  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      cittaṃ  cit a  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vimuccati,  vi-muc 受 解脱する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘vimuttasmiṃ  vi-muc 過分 a 解脱した  
      vimuttam vi-muc 過分 a 解脱した  
      i’ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      ñāṇaṃ  jñā a 智、智慧  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti,  bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘khīṇā  kṣī 受 過分 ā 尽きた  
      jāti,  jan i  
      vusitaṃ  ava-sā? 過分 a 完成した  
      brahma bṛh  
      cariyaṃ,  car a  
      kataṃ  kṛ 過分 a なされた  
      karaṇīyaṃ,  kṛ 未分 a なされるべきこと  
      na   不変 ない  
      aparaṃ    代的 副対 後、他  
      itthattāyā’   a かくの如き状態、現状、ここ[輪廻]の状態  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      pajānāti. pra-jñā 知る、了知する  
    訳文                
     そのように知り、そのように見るものには、欲の漏から心が解脱し、また有の漏から心が解脱し、また無明の漏から心が解脱し、解脱したときに『解脱した』という智が生じます。『生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ない』と知るのです。  
    メモ                
     ・nāparaṃ itthattāyāを『南伝』は「更に此の生に来ることなし」、『原始』は「もはや〔再び〕この〔迷いの〕世界に生まれ変わることはない」とする(これはPTS版の表記が異なるのであろうか。重要な箇所だけに要確認)。『パーリ』は「もはや、この状態の他にはない」とする。いずれもitthattāyāの格をどのように解したものか。  
                       
                       
                       
    249-1.                
     249. ‘‘Seyyathāpi, mahārāja, pabbatasaṅkhepe udakarahado accho vippasanno anāvilo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Seyyathā   不変 たとえば、その如き  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      mahā   ant 大きい、偉大な  
      rāja,    an  
      pabbata   a 依(属)  
      saṅkhepe  saṃ-kśip a 略、群 →山頂  
      udaka   a 依(属)  
      rahado    a 池、湖、沼  
      accho    a 澄んだ、輝いた  
      vippasanno  vi-pra-sad 過分 a 明浄、清浄な  
      anāvilo.    a 濁りのない  
    訳文                
     大王よ、たとえばまた、山の頂に、輝き、清浄で、濁りのない湖がある〔としましょう〕。  
                       
                       
                       
    249-2.                
     Tattha cakkhumā puriso tīre ṭhito passeyya sippisambukampi sakkharakathalampi macchagumbampi carantampi tiṭṭhantampi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      cakkhumā    ant 眼ある  
      puriso    a 人間、男  
      tīre    a  
      ṭhito  sthā 過分 a 住した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyya  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      sippi   i 牡蠣、真珠貝  
      sambukam   a 貝、貝殻  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      sakkhara   ā 砂利、小石  
      kathalam   a 砂礫  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      maccha   a 依(属)  
      gumbam   a 群れ  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      carantam car 現分 ant 行者、行く  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      tiṭṭhantam sthā 現分 ant 住す  
      pi.    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
    訳文                
     その岸に立った眼ある男は、動いたりとどまったりする牡蠣と貝、砂利と砂礫、また魚の群を見ることでしょう。  
                       
                       
                       
    249-3.                
     Tassa evamassa –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa evamassa – (247-3.)  
    訳文                
     彼には、このような〔思いが〕起こるでしょう。  
                       
                       
                       
    249-4.                
     ‘ayaṃ kho udakarahado accho vippasanno anāvilo.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘ayaṃ   代的 これ  
      kho   不変 じつに、たしかに  
      udakarahado accho vippasanno anāvilo. (249-1.)  
    訳文                
     『じつにこれは、輝き、清浄で、濁りのない湖だ。  
                       
                       
                       
    249-5.                
     Tatrime sippisambukāpi sakkharakathalāpi macchagumbāpi carantipi tiṭṭhantipī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tatra   不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      ime   代的 これら  
      sippi   i 牡蠣、真珠貝  
      sambukā   a 貝、貝殻  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      sakkhara   ā 砂利、小石  
      kathalā   a 砂礫  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      maccha   a 依(属)  
      gumbā   a 群れ  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      caranti car 行く  
      語根 品詞 語基 意味  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      tiṭṭhanti sthā 住する  
      語根 品詞 語基 意味  
      pī’   不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     ここにはこれらの、牡蠣と貝、砂利と砂礫、また魚の群が、動いたりとどまったりしている』と。  
    メモ                
     ・249-2.では単数でいわれているものが、ここでは複数である。前者は個別に、ここではまとめていったということか。  
     ・魚や貝はともかく、湖で砂利や小石が動くということがあるだろうか。やや厳しいが、249-2.では「牡蠣の貝殻へ、また砂利や砂礫へ」とし、またここでは単数奪格で「牡蠣の貝殻から、また砂利や砂礫から」魚群が行き、とどまると読むとも解しうるか。  
                       
                       
                       
    249-6.                
     Evameva kho, mahārāja, bhikkhu evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte āsavānaṃ khayañāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evameva kho, mahārāja, bhikkhu (245-5.)  
      evaṃ samāhite citte parisuddhe pariyodāte anaṅgaṇe vigatūpakkilese mudubhūte kammaniye ṭhite āneñjappatte āsavānaṃ khayañāṇāya cittaṃ abhinīharati abhininnāmeti. (248-1.)  
    訳文                
     大王よ、じつにこのように比丘は、そのように心が入定し、清浄の、清白の、無穢の、随煩悩を去り、柔軟な、行為に適した、住立した、不動を得たものとなったとき、諸漏の尽にまつわる智に心を向け、転じさせます。  
                       
                       
                       
    249-7.                
     ‘So idaṃ dukkha’nti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ dukkhasamudayo’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ dukkhanirodho’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ dukkhanirodhagāminī paṭipadā’ti yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘So idaṃ dukkha’nti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ dukkhasamudayo’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ dukkhanirodho’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ dukkhanirodhagāminī paṭipadā’ti yathābhūtaṃ pajānāti. (248-2.)  
    訳文                
     彼は、『これは苦である』と如実に知り、『これは苦の集である』と如実に知り、『これは苦の滅である』と如実に知り、『これは苦の滅へ至る道である』と如実に知ります。  
                       
                       
                       
    249-8.                
     ‘Ime āsavāti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ āsavasamudayo’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ āsavanirodho’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ āsavanirodhagāminī paṭipadāti yathābhūtaṃ pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Ime āsavāti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ āsavasamudayo’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ āsavanirodho’ti yathābhūtaṃ pajānāti, ‘ayaṃ āsavanirodhagāminī paṭipadāti yathābhūtaṃ pajānāti. (248-3.)  
    訳文                
     『これは諸漏である』と如実に知り、『これは諸漏の集である』と如実に知り、『これは諸漏の滅である』と如実に知り、『これは諸漏の滅へ至る道である』と如実に知ります。  
                       
                       
                       
    249-9.                
     Tassa evaṃ jānato evaṃ passato kāmāsavāpi cittaṃ vimuccati, bhavāsavāpi cittaṃ vimuccati, avijjāsavāpi cittaṃ vimuccati, ‘vimuttasmiṃ vimuttamiti ñāṇaṃ hoti, ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa evaṃ jānato evaṃ passato kāmāsavāpi cittaṃ vimuccati, bhavāsavāpi cittaṃ vimuccati, avijjāsavāpi cittaṃ vimuccati, ‘vimuttasmiṃ vimuttamiti ñāṇaṃ hoti, ‘khīṇā jāti, vusitaṃ brahmacariyaṃ, kataṃ karaṇīyaṃ, nāparaṃ itthattāyā’ti pajānāti. (248-4.)  
    訳文                
     そのように知り、そのように見るものには、欲の漏から心が解脱し、また有の漏から心が解脱し、また無明の漏から心が解脱し、解脱したときに『解脱した』という智が生ずる。『生は尽きた。梵行は完成した。なされるべきことはなされた。もはやこのような〔輪廻の〕状態へ〔至ることは〕ない』と知るのです。  
                       
                       
                       
    249-10.                
     Idaṃ kho, mahārāja, sandiṭṭhikaṃ sāmaññaphalaṃ purimehi sandiṭṭhikehi sāmaññaphalehi abhikkantatarañca paṇītatarañca.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Idam kho, mahārāja, sandiṭṭhikaṃ sāmaññaphalaṃ purimehi sandiṭṭhikehi sāmaññaphalehi abhikkantatarañca paṇītatarañca.(245-9.)  
    訳文                
    じつに大王よ、これが、さきの目に見える沙門の果報よりさらに素晴らしい、さらにすぐれた、目に見える沙門の果報なのです。  
                       
                       
                       
    249-11.                
     Imasmā ca pana, mahārāja, sandiṭṭhikā sāmaññaphalā aññaṃ sandiṭṭhikaṃ sāmaññaphalaṃ uttaritaraṃ vā paṇītataraṃ vā natthī’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Imasmā    代的 これ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      mahā   ant 大きい、偉大な  
      rāja,    an  
      sandiṭṭhikā  saṃ-dṛś a 現世の、現に見られた、現証の、自見の  
      sāmañña śram a 依(属) 沙門性、沙門位、沙門法  
      phalā  phal a 果、果実  
      aññaṃ    代的  
      sandiṭṭhikaṃ  saṃ-dṛś a 現世の、現に見られた、現証の、自見の  
      sāmañña śram a 依(属) 沙門性、沙門位、沙門法  
      phalaṃ  phal a 果、果実  
      uttaritaraṃ    a よりすぐれた  
          不変 あるいは  
      paṇītataraṃ  pra-nī a より適用された、勝れた、妙勝の、極妙の  
          不変 あるいは  
      na   不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthī’’ as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     そしてまた、この目に見える沙門の果報より他の、さらに上の、あるいはさらにすぐれた目に見える沙門の果報は存在しません」と。  
    メモ                
     ・190-2.から続く釈尊の台詞が、ここで終わる。  
                       
                       
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