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     Aparantakappikā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Apara   代的 後の、次の、他の  
      anta   a 依(属) 終極、目的、極限、辺、極端 →後辺、未来  
      kappikā kḷp a 適した、認容、浄法、教令、法則、分別、妄想の  
    訳文                
     【未来に関する考察】  
                       
                       
                       
    74-1.                
    74. ‘‘Santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā aparantakappikā aparantānudiṭṭhino, aparantaṃ ārabbha anekavihitāni adhimuttipadāni abhivadanti catucattārīsāya [catucattālīsāya (syā. kaṃ.)] vatthūhi.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘Santi, as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhave, bhikṣ u 比丘たちよ  
      eke   代的 一、とある  
      samaṇa śram a 沙門  
      brāhmaṇā bṛh a 婆羅門  
      aparanta   a 依(属) 後辺、未来、未来世  
      kappikā kḷp a 適した、認容、浄法、教令、法則、分別、妄想の  
      aparanta   a 依(属) 後辺、未来、未来世  
      anudiṭṭhino, anu-dṛś in 随見、邪見、見の  
      aparantaṃ   a 後辺、未来、未来世  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ārabbha ā-rabh 始める、出発する、励む →関して  
      語根 品詞 語基 意味  
      aneka   代的 ひとつならぬ、多くの、多数の  
      vihitāni vi-dhā 過分 a 置かれた、整えられた →種々の  
      adhivutti adhi-vac i 依(属) 所説、言説  
      padāni pad? a 足、足跡、歩、処、場所、句、語 →浮説  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      abhivadanti abhi-vad よく話す、挨拶する、迎える  
      語根 品詞 語基 意味  
      catucattārīsāya   四十四  
      vatthūhi. vas u 事、対象、理由、根拠  
    訳文                
     比丘たちよ、一部の沙門婆羅門たちは未来の考察家であり、未来を随見して、四十四の根拠により、未来に関する種々の浮説を語ります。  
                       
                       
                       
    74-2                
     Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha aparantakappikā aparantānudiṭṭhino aparantaṃ ārabbha anekavihitāni adhimuttipadāni abhivadanti catucattārīsāya vatthūhi?  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te   代的 それら、かれら  
      ca   不変 と、また、そして、しかし  
      bhonto bhū 名現分 ant 尊者、大徳  
      samaṇa śram a 沙門  
      brāhmaṇā bṛh a 婆羅門  
      kim   代的  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgamma ā-gam 来る、近づく、帰る、(連で)〜によって  
      語根 品詞 語基 意味  
      kim   代的  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ārabbha ā-rabh 始める、出発する、励む、(連で)〜に関して  
      aparantakappikā aparantānudiṭṭhino aparantaṃ ārabbha anekavihitāni adhimuttipadāni abhivadanti catucattārīsāya vatthūhi? (74-1.)  
    訳文                
     では、かれら尊き沙門婆羅門たちは、何に拠り、何に基づいて未来の考察家であり、未来を随見して、四十四の根拠により、未来に関する種々の浮説を語るのでしょうか。  
                       
                       
                       
     Saññīvādo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Saññī saṃ-jñā in 依(属) 有想の  
      vādo vad a 説、語、論  
    訳文                
     【有想論】  
    メモ                
     ・『原始』は補注(『原始仏典』第一巻p593.)で、ここでの「想」Saññāとは五蘊の一ではなく、心作用全般の意であると解している。ここではその解釈を妥当とみなしつつ、「想」という訳語はこれを用いて訳すものとする。  
                       
                       
                       
    75-1.                
     75. ‘‘Santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti soḷasahi vatthūhi.  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘Santi, as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      bhikkhave, bhikṣ u 比丘たちよ  
      eke   代的 一、とある  
      samaṇa śram a 沙門  
      brāhmaṇā bṛh a 婆羅門  
      uddham   不変 有(隣) 上に、後に、高く、上方に  
      āghātanikā   a 殺裁の、刑場の →死後  
      Saññī saṃ-jñā in 有(属) 有想の  
      vādā vad a 説、語、論  
      uddham   不変 有(隣) 上に、後に、高く、上方に  
      āghātanaṃ ā-han a 殺裁の、刑場の →死後  
      saññiṃ saṃ-jñā in 有想の  
      attānaṃ   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
      語根 品詞 語基 意味  
      soḷasahi   十六  
      vatthūhi. vas u 事、対象、理由、根拠  
    訳文                
     比丘たちよ、一部の沙門婆羅門たちは死後有想論者であり、十六の根拠から、死後に有想なる我を説きます。  
    メモ                
     ・uddhamāghātanikāは「死後に」という隣近釈が、さらに有財釈により「死後の」という形容詞化したものと解した。  
                       
                       
                       
    75-2.                
     Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti soḷasahi vatthūhi?  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha (74-2.)  
      uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti soḷasahi vatthūhi? (75-1.)  
    訳文                
     では、かれら尊き沙門婆羅門たちは、何に拠り、何に基づいて死後有想論者であり、十六の根拠から、死後に有想なる我を説くのでしょうか。  
                       
                       
                       
    76-1.                
     76. ‘‘‘Rūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā saññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Rūpī   in 有色の  
      attā   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti bhū ある、存在する  
      語根 品詞 語基 意味  
      arogo   a 無病の  
      paraṃ   代的 副対 更に、他に、超えて  
      maraṇā mṛ a 死 →死後に  
      saññī’ saṃ-jñā in 有想の  
      ti   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      naṃ   代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti. pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
    訳文                
     1)『有色の我があり、無病で、死後に有想である』というそれを彼らは説きます。  
    メモ                
     ・註にもあるとおり、無病とは恒常不変niccaの謂いであろう。  
                       
                       
                       
    76-2.                
     ‘Arūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā saññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Arūpī   in 無色の  
      attā hoti arogo paraṃ maraṇā saññī’ti naṃ paññapenti. (76-1.)  
    訳文                
     2)『無色の我があり、無病で、死後に有想である』というそれを彼らは説きます。  
                       
                       
                       
    76-3.                
     ‘Rūpī ca arūpī ca attā hoti…pe… nevarūpī nārūpī attā hoti… antavā attā hoti… anantavā attā hoti… antavā ca anantavā ca attā hoti… nevantavā nānantavā attā hoti… ekattasaññī attā hoti… nānattasaññī attā hoti… parittasaññī attā hoti… appamāṇasaññī attā hoti… ekantasukhī attā hoti… ekantadukkhī attā hoti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Rūpī   in 有色の  
      ca   不変 と、また、そして、しかし  
      arūpī   in 無色の  
      ca   不変 と、また、そして、しかし  
      attā   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti bhū ある、存在する  
      …pe…   (略)  
      neva   不変 じつになし(na-eva  
      na   不変 ない  
      antavā   ant 有限な  
      anantavā   ant 無限な  
      ekatta   a 単一、同一  
      saññī  saṃ-jñā in 有想の  
      nānatta   a 種々、雑多  
      paritta   a 小さい、少ない  
      appamāṇa   名形 a 無量、無量の  
      ekanta   a 一向の、単一の  
      sukhī   in 楽ある、幸福の  
      dukkhī   in 苦ある、不幸の  
    訳文                
     3)『有色かつ無色の我があり、〔無病で、死後に有想である』というそれを彼らは説きます〕。4)『有色でもなく無色でもない我があり〔〃〕、5)『有限の我があり〔〃〕、6)『無限の我があり〔〃〕、7)『有限かつ無限の我があり〔〃〕、8)『有限でもなく無限でもない我があり〔〃〕、9)『単一の想ある我があり〔〃〕10)『種々の想ある我があり〔〃〕、11)『少量の想ある我があり〔〃〕、12)『無量の想ある我があり〔〃〕、13)『ただ楽ある我があり〔〃〕、14)『ただ苦ある我があり〔無病で、死後に有想である』というそれを彼らは説きます〕。  
    メモ                
     ・楽sukhaと苦dukkhaは五蘊でいえば受vedanāの範疇であり、にもかかわらずこれがおかれているということは、やはりここでの「有想」が意味するのは想蘊のみでなく四非色蘊を総称したものであると考えられる。  
                       
                       
                       
    76-4.                
     Sukhadukkhī attā hoti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Sukha   名形 a 楽、幸福  
      dukkhī   in 苦ある、不幸の  
      attā   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti bhū ある、存在する  
    訳文                
     15)『楽と苦ある我があり、〔無病で、死後に有想である』というそれを彼らは説きます。〕  
    メモ                
     ・…pe…はないが、文脈から補った。            
                       
                       
                       
    76-5.                
     Adukkhamasukhī attā hoti arogo paraṃ maraṇā saññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      Adukkha   a 無苦の  
      asukhī   in 無楽の  
      attā hoti arogo paraṃ maraṇā saññī’ti naṃ paññapenti. (76-1.)  
    訳文                
     16)『楽なく苦なき我があり、無病で、死後に有想である』とそれを説きます。  
                       
                       
                       
    77-1.                
     77. ‘‘Imehi kho te, bhikkhave, samaṇabrāhmaṇā uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti soḷasahi vatthūhi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Imehi   代的 これら  
      kho   不変 じつに、たしかに  
      te,   代的 かれら  
      bhikkhave, bhikṣ u 比丘たちよ  
      samaṇa śram a 沙門  
      brāhmaṇā bṛh a 婆羅門  
      uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti soḷasahi vatthūhi. (75-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、じつにかれら沙門婆羅門たちは死後有想論者であり、これら十六の根拠から、死後に有想なる我を説くのです。  
                       
                       
                       
    77-2.                
     Ye hi keci, bhikkhave, samaṇā vā brāhmaṇā vā uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti, sabbe te imeheva soḷasahi vatthūhi, etesaṃ vā aññatarena, natthi ito bahiddhā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye   代的 (関係代名詞)  
      hi   不変 じつに、なぜなら  
      keci,   代的 だれ、いかなる  
      bhikkhave, bhikṣ u 比丘たちよ  
      samaṇā śram a 沙門  
        不変 あるいは  
      brāhmaṇā bṛh a 婆羅門  
        不変 あるいは  
      uddhamāghātanikā saññīvādā uddhamāghātanaṃ saññiṃ attānaṃ paññapenti, (75-1.)  
      sabbe   名形 代的 中→男 すべて  
      te   代的 かれら  
      imehi   代的 これら  
      eva   不変 まさに、のみ、じつに  
      soḷasahi   十六  
      vatthūhi, vas u 事、対象、理由、根拠  
      etesaṃ   代的 これら  
        不変 あるいは  
      aññatarena,   代的 随一、二者の一、とある、いずれか  
      na   不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi as ある  
      語根 品詞 語基 意味  
      ito   不変 これより、ここより  
      bahiddhā.   不変 外部に、外に  
    訳文                
     比丘たちよ、じつに誰であれ、死後有想論者であり、死後に有想なる我を説くような沙門たちあるいは婆羅門たち、彼らは皆、まさしくこれら十六の根拠により、あるいはこれらのいずれかによるのであって、このほかには〔根拠は〕存在しません。  
                       
                       
                       
    77-3.                
     …pe… yehi tathāgatassa yathābhuccaṃ vaṇṇaṃ sammā vadamānā vadeyyuṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      …pe…   (略)  
      yehi   代的 (関係代名詞)、〜ところの  
      tathāgatassa tathā-(ā-)gam a 如来  
      yathābhuccaṃ bhū 不変 如実に  
      vaṇṇaṃ   a 色、容色、称賛  
      sammā   不変 正しい、正しく  
      vadamānā vad 現分 a いいつつある  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadeyyuṃ. vad いう  
    訳文                
     比丘たちよ、如来はこれに関してこのように知ります。『かく把握され、かく執着された見解(死後有想論)の〔十六の〕根拠を有するこれらのものたち(沙門婆羅門たち)は、かくの如き帰趣、かくの如き来世の運命を持つものたちである』と。それを如来は知り、さらにそれよりすぐれたものを知ります。しかしてその知見に執着しません。そして無執着のゆえに、かれにはじつに内心の寂静が知られるのです。比丘たちよ、如来は〔死後有想論よりすぐれた〕諸々の受の生起と滅没、楽味と過患、そして出離を如実に知り、〔しかしその知見に〕執着することなく〔それゆえ〕解脱したのです。比丘たちよ、じつにこれらが、深く、見がたく、理解しがたく、寂静の、すぐれた、推論の範囲を超えた、微妙の、賢者によって〔のみ〕知られるであろう、如来みずからが知り、悟って説くものであり、それらによって〔こそ〕如実な如来の称賛が正しく述べられるであろうような諸法なのです。  
                       
                       
                       
     Asaññīvādo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Asaññī a-saṃ-jñā in 依(属) 無想の  
      vādo vad a 説、語、論  
    訳文                
     【無想論】  
                       
                       
                       
    78-1.                
     78. ‘‘Santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā (75-1.)  
      uddham   不変 有(隣) 上に、後に、高く、上方に  
      āghātanikā   a 殺裁の、刑場の →死後  
      asaññī a-saṃ-jñā in 有(属) 無想の  
      vādā vad a 説、語、論  
      uddham   不変 有(隣) 上に、後に、高く、上方に  
      āghātanaṃ ā-han a 殺裁の、刑場の →死後  
      asaññiṃ a-saṃ-jñā in 無想の  
      attānaṃ   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
      語根 品詞 語基 意味  
      aṭṭhahi    
      vatthūhi. vas u 事、対象、理由、根拠  
    訳文                
     比丘たちよ、一部の沙門婆羅門たちは死後無想論者であり、八つの根拠から、死後に無想なる我を説きます。  
    メモ                
     ・想(ここでも想蘊のみならず心作用一般の総称であろう)はなくなるが、アートマンは恒常であるという点で断滅論とは異なる。  
                       
                       
                       
    78-2.                
     Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi?  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha (74-2.)  
      uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi? (78-1.)  
    訳文                
     では、かれら尊き沙門婆羅門たちは、何に拠り、何に基づいて死後無想論者であり、八つの根拠から、死後に無想なる我を説くのでしょうか。  
                       
                       
                       
    79-1.                
     79. ‘‘‘Rūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā asaññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Rūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā (76-1.)  
      asaññī’ a-saṃ-jñā in 無想の  
      ti naṃ paññapenti. (76-1.)  
    訳文                
     1)『有色の我があり、無病で、死後に無想である』というそれを彼らは説きます。  
                       
                       
                       
    79-2.                
     ‘Arūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā asaññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Arūpī   in 無色の  
      attā hoti arogo paraṃ maraṇā asaññī’ti naṃ paññapenti. (79-1.)  
    訳文                
     2)『無色の我があり、無病で、死後に無想である』というそれを彼らは説きます。  
                       
                       
                       
    79-3.                
     ‘Rūpī ca arūpī ca attā hoti…pe… nevarūpī nārūpī attā hoti… antavā attā hoti… anantavā attā hoti… antavā ca anantavā ca attā hoti… nevantavā nānantavā attā hoti arogo paraṃ maraṇā asaññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Rūpī   in 有色の  
      ca   不変 と、また、そして、しかし  
      arūpī   in 無色の  
      ca   不変 と、また、そして、しかし  
      attā   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti bhū ある、存在する  
      …pe…   (略)  
      neva   不変 じつになし(na-eva  
      na   不変 ない  
      antavā   ant 有限な  
      anantavā   ant 無限な  
      語根 品詞 語基 意味  
      arogo   a 無病の  
      paraṃ   代的 副対 更に、他に、超えて  
      maraṇā mṛ a 死 →死後に  
      asaññī’ a-saṃ-jñā in 無想の  
      ti   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      naṃ   代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti. pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
    訳文                
     3)『有色かつ無色の我があり、〔無病で、死後に無想である』というそれを彼らは説きます。〕4)『有色でもなく無色でもない我があり〔〃〕、5)『有限の我があり〔〃〕、6)『無限の我があり〔〃〕、7)『有限かつ無限の我があり〔〃〕、8)『有限でもなく無限でもない我があり、無病で、死後無有想である』というそれを彼らは説きます。  
    メモ                
     ・無想論であるが故に、有想論で出た単一の想、種々の想、少量の想、無量の想、楽、苦、楽苦、非楽非苦という八種の心作用を有する我が割愛されている。  
                       
                       
                       
    80-1.                
     80. ‘‘Imehi kho te, bhikkhave, samaṇabrāhmaṇā uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Imehi kho te, bhikkhave, samaṇabrāhmaṇā (77-1.)  
      uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi. (78-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、じつにかれら沙門婆羅門たちは死後無想論者であり、これら八つの根拠から、死後に無想なる我を説くのです。  
                       
                       
                       
    80-2.                
     Ye hi keci, bhikkhave, samaṇā vā brāhmaṇā vā uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti, sabbe te imeheva aṭṭhahi vatthūhi, etesaṃ vā aññatarena, natthi ito bahiddhā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye hi keci, bhikkhave, samaṇā vā brāhmaṇā vā (77-2.)  
      uddhamāghātanikā asaññīvādā uddhamāghātanaṃ asaññiṃ attānaṃ paññapenti, (78-1.)  
      sabbe te imeheva (77-2.)  
      aṭṭhahi vatthūhi, (78-1.)  
      etesaṃ vā aññatarena, natthi ito bahiddhā (77-2.)  
    訳文                
     比丘たちよ、じつに誰であれ、死後無想論者であり、死後に無想なる我を説くような沙門たちあるいは婆羅門たち、彼らは皆、まさしくこれら八つの根拠により、あるいはこれらのいずれかによるのであって、このほかには〔根拠は〕存在しません。  
                       
                       
                       
    80-3.                
     …pe… yehi tathāgatassa yathābhuccaṃ vaṇṇaṃ sammā vadamānā vadeyyuṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      …pe… yehi tathāgatassa yathābhuccaṃ vaṇṇaṃ sammā vadamānā vadeyyuṃ. (77-3.)  
    訳文                
     比丘たちよ、如来はこれに関してこのように知ります。『かく把握され、かく執着された見解(死後無想論)の〔八つの〕根拠を有するこれらのものたち(沙門婆羅門たち)は、かくの如き帰趣、かくの如き来世の運命を持つものたちである』と。それを如来は知り、さらにそれよりすぐれたものを知ります。しかしてその知見に執着しません。そして無執着のゆえに、かれにはじつに内心の寂静が知られるのです。比丘たちよ、如来は〔死後無想論よりすぐれた〕諸々の受の生起と滅没、楽味と過患、そして出離を如実に知り、〔しかしその知見に〕執着することなく〔それゆえ〕解脱したのです。比丘たちよ、じつにこれらが、深く、見がたく、理解しがたく、寂静の、すぐれた、推論の範囲を超えた、微妙の、賢者によって〔のみ〕知られるであろう、如来みずからが知り、悟って説くものであり、それらによって〔こそ〕如実な如来の称賛が正しく述べられるであろうような諸法なのです。  
                       
                       
                       
     Nevasaññīnāsaññīvādo  
      語根 品詞 語基 意味  
      Neva   不変 じつになし(na-eva  
      saññī a-saṃ-jñā in 有想の  
      na   不変 ない  
      asaññī a-saṃ-jñā in 依(属) 無想の →非想非非想  
      vādo vad a 説、語、論  
    訳文                
     【非想非非想論】  
                       
                       
                       
    81-1.                
     81. ‘‘Santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā, uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Santi, bhikkhave, eke samaṇabrāhmaṇā (75-1.)  
      uddham   不変 有(隣) 上に、後に、高く、上方に  
      āghātanikā   a 殺裁の、刑場の →死後  
      neva   不変 じつになし(na-eva  
      saññī a-saṃ-jñā in 有想の  
      na   不変 ない  
      asaññī a-saṃ-jñā in 有(属) 無想の →非想非非想  
      vādā vad a 説、語、論  
      uddham   不変 有(隣) 上に、後に、高く、上方に  
      āghātanaṃ ā-han a 殺裁の、刑場の →死後  
      neva   不変 じつになし(na-eva  
      saññī a-saṃ-jñā in 有想の  
      na   不変 ない  
      asaññiṃ a-saṃ-jñā in 無想の →非想非非想  
      attānaṃ   an 我、アートマン  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
      語根 品詞 語基 意味  
      aṭṭhahi    
      vatthūhi. vas u 事、対象、理由、根拠  
    訳文                
     比丘たちよ、一部の沙門婆羅門たちは死後非想非非想論者であり、八つの根拠から、死後に非想非非想なる我を説きます。  
                       
                       
                       
    81-2.                
     Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi?  
      語根 品詞 語基 意味  
      Te ca bhonto samaṇabrāhmaṇā kimāgamma kimārabbha (74-2.)  
      uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi? (81-1.)  
    訳文                
     では、かれら尊き沙門婆羅門たちは、何に拠り、何に基づいて死後非想非非想論者であり、八つの根拠から、死後に非想非非想なる我を説くのでしょうか。  
                       
                       
                       
    82-1.                
     82. ‘‘‘Rūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā nevasaññīnāsaññī’ti naṃ paññapenti ‘arūpī attā hoti…pe… rūpī ca arūpī ca attā hoti… nevarūpī nārūpī attā hoti… antavā attā hoti… anantavā attā hoti… antavā ca anantavā ca attā hoti… nevantavā nānantavā attā hoti arogo paraṃ maraṇā nevasaññīnāsaññī’ti naṃ paññapenti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘‘Rūpī attā hoti arogo paraṃ maraṇā (79-1.)  
      neva   不変 じつになし(na-eva  
      saññī a-saṃ-jñā in 有想の  
      na   不変 ない  
      asaññī’ a-saṃ-jñā in 無想の →非想非非想  
      ti   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      naṃ   代的 それ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paññapenti. pra-jñā 使 知らしめる、告知する、用意する  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘arūpī   in 無色の  
      ca   不変 と、また、そして、しかし  
      antavā   ant 有限な  
      anantavā   ant 無限な  
    訳文                
     1)『有色の我があり、無病で、死後に非想非非想である』というそれを彼らは説きます。2)『無色の我があり、〔無病で、死後に非想非非想である』というそれを彼らは説く〕。3)『有色かつ無色の我があり〔〃〕、4)『有色でもなく無色でもない我があり〔〃〕、5)『有限の我があり〔〃〕、6)『無限の我があり〔〃〕、7)『有限かつ無限の我があり〔〃〕、8)『有限でもなく無限でもない我があり、無病で、死後無有想である』というそれを彼らは説きます。  
                       
                       
                       
    83-1.                
     83. ‘‘Imehi kho te, bhikkhave, samaṇabrāhmaṇā uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Imehi kho te, bhikkhave, samaṇabrāhmaṇā (77-1.)  
      uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti aṭṭhahi vatthūhi. (81-1.)  
    訳文                
     比丘たちよ、じつにかれら沙門婆羅門たちは死後非想非非想論者であり、これら八つの根拠から、死後に非想非非想なる我を説くのです。  
                       
                       
                       
    83-2.                
     Ye hi keci, bhikkhave, samaṇā vā brāhmaṇā vā uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti, sabbe te imeheva aṭṭhahi vatthūhi  
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye hi keci, bhikkhave, samaṇā vā brāhmaṇā vā (77-2.)  
      uddhamāghātanikā nevasaññīnāsaññīvādā uddhamāghātanaṃ nevasaññīnāsaññiṃ attānaṃ paññapenti, (81-1.)  
      sabbe te imeheva aṭṭhahi vatthūhi (80-2.)  
    訳文                
     比丘たちよ、じつに誰であれ、死後非想非非想論者であり、死後に非想非非想なる我を説くような沙門たちあるいは婆羅門たち、彼らは皆、まさしくこの八つの根拠により、〔あるいはこれらのいずれかによるのであって、このほかには根拠は存在しません。〕  
                       
                       
                       
    83-3.                
     …pe… yehi tathāgatassa yathābhuccaṃ vaṇṇaṃ sammā vadamānā vadeyyuṃ.  
      語根 品詞 語基 意味  
      …pe… yehi tathāgatassa yathābhuccaṃ vaṇṇaṃ sammā vadamānā vadeyyuṃ. (77-3.)  
    訳文                
     比丘たちよ、如来はこれに関してこのように知ります。『かく把握され、かく執着された見解(死後非想非非想論)の〔八つの〕根拠を有するこれらのものたち(沙門婆羅門たち)は、かくの如き帰趣、かくの如き来世の運命を持つものたちである』と。それを如来は知り、さらにそれよりすぐれたものを知ります。しかしてその知見に執着しません。そして無執着のゆえに、かれにはじつに内心の寂静が知られるのです。比丘たちよ、如来は〔死後非想非非想論よりすぐれた〕諸々の受の生起と滅没、楽味と過患、そして出離を如実に知り、〔しかしその知見に〕執着することなく〔それゆえ〕解脱したのです。比丘たちよ、じつにこれらが、深く、見がたく、理解しがたく、寂静の、すぐれた、推論の範囲を超えた、微妙の、賢者によって〔のみ〕知られるであろう、如来みずからが知り、悟って説くものであり、それらによって〔こそ〕如実な如来の称賛が正しく述べられるであろうような諸法なのです。  
                       
                       
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