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     Tāvatiṃsadevaupamā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Tāvatiṃsa    a 三十三〔天〕の  
      deva    a 依(属) 天、神  
      upamā upa-mā? ā 譬喩  
    訳文                
     【三十三天の譬喩】  
                       
                       
                       
    417-1.                
     417. ‘‘Tena hi, rājañña, taññevettha paṭipucchissāmi;   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      hi,    不変 じつに、なぜなら  
      rājañña,    a 王族、高官  
      taññ    代的 あなた  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      ettha    不変 ここに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭipucchissāmi;  prati-prach 質問する、反問する  
    訳文                
     「しからば閣下、ここで私は、あなたに質問しましょう。  
                       
                       
                       
    417-2.                
     yathā te khameyya, tathā naṃ byākareyyāsi.   
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      te    代的 あなた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      khameyya,  kṣam 耐える、忍ぶ、許す  
      語根 品詞 語基 意味  
      tathā    不変 かく、その如く  
      naṃ    代的 それ、彼  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      byākareyyāsi.  vi-ā-kṛ 解答する、授記する  
    訳文                
     あなたの〔思想が〕許容する、その如くに、それへ答えて下さい。  
                       
                       
                       
    417-3.                
     Yaṃ kho pana, rājañña, mānussakaṃ vassasataṃ, devānaṃ tāvatiṃsānaṃ eso eko rattindivo [rattidivo (ka.)], tāya rattiyā tiṃsarattiyo māso, tena māsena dvādasamāsiyo saṃvaccharo, tena saṃvaccharena dibbaṃ vassasahassaṃ devānaṃ tāvatiṃsānaṃ āyuppamāṇaṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      rājañña,    a 王族、高官  
      mānussakaṃ    a 人の  
      vassa  vṛṣ a 男中 雨、安居、年  
      sataṃ,    a  
      devānaṃ    a 天、神  
      tāvatiṃsānaṃ    a 三十三〔天〕の  
      eso    代的 これ  
      eko    代的  
      ratti    i  
      divo,    a 日、昼  
      tāya    代的 それ、彼女  
      rattiyā    i  
      tiṃsa    a 三十  
      rattiyo    i  
      māso,    a  
      tena    代的 それ、彼、それによって、それゆえ  
      māsena    a  
      dvādasa    十二  
      māsiyo    a 月の  
      saṃvaccharo,    a 男中  
      tena    代的 男中 それ、彼、それによって、それゆえ  
      saṃvaccharena    a 男中  
      dibbaṃ    a 天の  
      vassa  vṛṣ a 男中 雨、安居、年  
      sahassaṃ    a  
      devānaṃ    a 天、神  
      tāvatiṃsānaṃ    a 三十三〔天〕の  
      āyu    us 依(属) 寿、寿命  
      pamāṇaṃ.  pra-mā a  
    訳文                
     さて閣下、およそ、人間の百年が、三十三天の一昼夜です。その夜で〔数えて〕三十夜が一月です。その月で〔数えて〕十二ヶ月が一年です。その年で〔数えた〕天の百年が、三十三天の神々の寿量です。  
                       
                       
                       
    417-4.                
     Ye te mittāmaccā ñātisālohitā pāṇātipātā paṭiviratā adinnādānā paṭiviratā kāmesumicchācārā paṭiviratā musāvādā paṭiviratā surāmerayamajjapamādaṭṭhānā paṭiviratā, te kāyassa bhedā paraṃ maraṇā sugatiṃ saggaṃ lokaṃ upapannā devānaṃ tāvatiṃsānaṃ sahabyataṃ.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye    代的 (関係代名詞)  
      te    代的 あなた  
      mitta    a 男中  
      amaccā    a 大臣、知己  
      ñāti    i 親族  
      sālohitā    a 血族  
      pāṇa  pra-an a 依(対) 生き物  
      atipātā  ati-pat a たおすこと、伐つこと →殺生  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      adinna  a-dā 過分 a 依(対) 与えられないもの  
      ādānā  ā-dā a 取、取ること →偸盗  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      kāmesu    a 男中  
      micchā    不変 邪、よこしま、邪悪  
      cārā  car a 男中 行 →邪淫  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      musā    不変 虚妄に、偽って  
      vādā  vad a 説、語、論 →妄語  
      paṭiviratā  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      surā    ā 穀物酒  
      meraya    a 果実酒  
      majja    a 依(具)  
      pamāda  pra-mad a 依(属) 放逸、怠惰  
      ṭhānā  sthā a 処、場所、状態、原因、理由 →飲酒  
      paṭiviratā,  prati-vi-ram 過分 a 回避した、離れた  
      te    代的 それら、彼ら  
      kāyassa    a 身体、集まり  
      bhedā  bhid a 破壊、不和合、離間、種類、区分  
      paraṃ    代的 副対 更に、他に、超えて  
      maraṇā  mṛ a 死 →死後に  
      sugatiṃ  su-gam i 善趣  
      saggaṃ    a  
      lokaṃ    a 世界  
      upapannā  ud-pad 過分 a 転生した  
      devānaṃ    a 天、神  
      tāvatiṃsānaṃ    a 三十三〔天〕の  
      sahabyataṃ.    ā 共住、友誼  
    訳文                
     およそ、離殺生者、離偸盗者、離邪淫者、離妄語者、離両舌者、離悪口者、離綺語者、無貪欲者、無瞋恚者、正見者たちであり、身体が壊れてのち、死後に、善趣たる天界、三十三天の眷属へ生まれ変わる、あなたの友人知己、親族血族たち。  
                       
                       
                       
    417-5.                
     Sace pana tesaṃ evaṃ bhavissati –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sace    不変 もし  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      tesaṃ    代的 それら、彼ら  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhavissati –  bhū ある、なる  
    訳文                
     もしも、彼らのこのような〔思いが〕あったとしましょう。  
                       
                       
                       
    417-6.                
     ‘yāva mayaṃ dve vā tīṇi vā rattindivā dibbehi pañcahi kāmaguṇehi samappitā samaṅgībhūtā paricārema, atha mayaṃ pāyāsissa rājaññassa gantvā āroceyyāma –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘yāva    不変 まで、かぎり  
      mayaṃ    代的 私たち  
      dve     
          不変 あるいは  
      tīṇi     
          不変 あるいは  
      ratti    i  
      divā    a 日、昼  
      dibbehi    a 天の  
      pañcahi     
      kāma    a 男中 依(属)  
      guṇehi    a 種類 →五妙欲  
      samappitā  saṃ-ṛ 使 過分 a 与えられた、具備した、  
      samaṅgī    in 具足した  
      bhūtā  bhū 過分 a 存在した  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paricārema,  pari-car 使 楽しむ、自適する  
      語根 品詞 語基 意味  
      atha    不変 ときに、また、そこに  
      mayaṃ    代的 私たち  
      pāyāsissa    i 人名、パーヤーシ  
      rājaññassa    a 王族、高官  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      gantvā  gam 行く  
      āroceyyāma –  ā-ruc 使 告げる、述べる  
    訳文                
     『二三昼夜が〔すぎる〕まで、我々は天の五妙欲を具備し、具足して楽しもう。それから、我々はパーヤーシ卿を訪ねて告げるとしよう。  
    メモ                
     ・tīṇiでなくtayoであるべきでは。  
                       
                       
                       
    417-7.                
     ‘‘itipi atthi paro loko, atthi sattā opapātikā, atthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘iti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      paro    代的  
      loko,    a 世界、世間  
      atthi  同上  
      sattā    a 衆生、有情  
      opapātikā,    a 化生の  
      atthi  同上  
      sukata  su-kṛ a 善行、善行の  
      dukkaṭānaṃ  du-kṛ a 悪行、悪行の、悪作、突吉羅  
      kammānaṃ  kṛ a 業、行為  
      phalaṃ  phal a 果、結果  
      vipāko’’  vi-pac a 異熟、果報  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     あの世は存在する。化生の有情は存在する。善悪業の果たる異熟は存在すると』。  
                       
                       
                       
    417-8.                
     Api nu te āgantvā āroceyyuṃ –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Api    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      nu    不変 いったい、たぶん、〜かどうか、〜ではないか  
      te    代的 あなた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āgantvā  āgam 来る  
      āroceyyuṃ –  ā-ruc 使 告げる、述べる  
    訳文                
     しかし、いったい彼らは、やってきて告げることができるでしょうか。  
                       
                       
                       
    417-9.                
     ‘itipi atthi paro loko, atthi sattā opapātikā, atthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘itipi atthi paro loko, atthi sattā opapātikā, atthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’’ti? (417-7.)  
    訳文                
     『あの世は存在する。化生の有情は存在する。善悪業の果たる異熟は存在する』と。  
                       
                       
                       
    417-10.                
     ‘‘No hidaṃ, bho kassapa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No    不変 ない、否  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      idaṃ,    代的 これ  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa.    a 人名、カッサパ  
    訳文                
     「尊者カッサパよ、それはじつに否です。  
                       
                       
                       
    417-11.                
     Api hi mayaṃ, bho kassapa, ciraṃ kālaṅkatāpi bhaveyyāma.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Api    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      hi    不変 じつに、なぜなら  
      mayaṃ,    代的 私たち  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa,    a 人名、カッサパ  
      ciraṃ    a 副対 久しい  
      kālaṅkatā  kṛ 過分 a 命終した  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      bhaveyyāma.  bhū ある、なる  
    訳文                
     尊者カッサパよ、なぜなら、〔そのときには〕我々も命終して久しい者たちとなっているでしょうから。  
                       
                       
                       
    417-12.                
     Ko panetaṃ bhoto kassapassa āroceti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ko    代的 何、誰  
      pana    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      etaṃ    代的 これ  
      bhoto  bhū 名現分 ant 尊師、尊者  
      kassapassa    a 人名、カッサパ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āroceti –  ā-ruc 使 告げる  
    訳文                
     しかし〔そうであるならば〕、誰が、このことを尊者カッサパへ告げたというのでしょうか。  
    メモ                
     ・ここからパーヤーシの反論(時間的差異によって意思疎通が不可能だというなら、カッサパ自身が天界の事象を知り得ないはずだというもの)になるので、ここのpanaは虚辞でなく逆接の接続詞として訳さねばならない。  
                       
                       
                       
    417-13.                
     ‘atthi devā tāvatiṃsā’ti vā ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā.   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      devā    a 天、神  
      tāvatiṃsā’    a 三十三〔天〕の  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
          不変 あるいは  
      ‘evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      dīgha    a 有(持) 長い  
      ayukā    a 寿命の  
      devā    a 天、神  
      tāvatiṃsā’    a 三十三〔天〕の  
      ti    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
      vā.    不変 あるいは  
    訳文                
     『三十三天は存在する』と。あるいは『三十三天の神々はかくのごとき長寿である』と。  
                       
                       
                       
    417-14.                
     Na mayaṃ bhoto kassapassa saddahāma –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      mayaṃ    代的 私たち  
      bhoto  bhū 名現分 ant 尊師、尊者  
      kassapassa    a 人名、カッサパ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      saddahāma –  śrad-dhā 信じる、信頼する  
    訳文                
     我々は、尊者カッサパの〔説明を〕信じません。  
                       
                       
                       
    417-15.                
     ‘atthi devā tāvatiṃsā’ti vā ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘atthi devā tāvatiṃsā’ti vā ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā’’ (417-13.)  
      ti.   不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     『三十三天は存在する』とは。あるいは『三十三天の神々はかくのごとき長寿である』とは」。  
                       
                       
                       
     Jaccandhaupamā  
      語根 品詞 語基 意味  
      Jacca    a 生来の  
      andha    a 依(属) 盲目の  
      upamā upa-mā? ā 譬喩  
    訳文                
     【生来の盲人の譬喩】  
                       
                       
                       
    418-1.                
     418. ‘‘Seyyathāpi, rājañña, jaccandho puriso na passeyya kaṇha –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Seyyathā    不変 その如き、たとえば  
      pi,    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      rājañña,    a 王族、高官  
      jacca    a 生来の  
      andho    a 盲目の  
      puriso    a 人、男  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyya  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      kaṇha –    a 黒い  
    訳文                
     「閣下、例えば、生来盲目の男は、黒い〔色〕を見ることがありません。  
    メモ                
     ・ここではそれらしく訳しておいたが、このkaṇhaは、で区切られているけれど、相違釈で次文のsukkāni につながっているもののようである。  
                       
                       
                       
    418-2.                
     sukkāni rūpāni, na passeyya nīlakāni rūpāni, na passeyya pītakāni [mañjeṭṭhakāni (syā.)] rūpāni, na passeyya lohitakāni rūpāni, na passeyya mañjiṭṭhakāni rūpāni, na passeyya samavisamaṃ, na passeyya tārakāni rūpāni, na passeyya candimasūriye.   
      語根 品詞 語基 意味  
      sukkāni    a 白い  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passeyya  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      nīlakāni    a 青い  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相  
      na    不変 ない  
      passeyya  同上  
      pītakāni    a 黄色い  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相  
      na    不変 ない  
      passeyya  同上  
      lohitakāni    a 赤い  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相  
      na    不変 ない  
      passeyya  同上  
      mañjiṭṭhakāni    a 深紅の、茜色の  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相  
      na    不変 ない  
      passeyya  同上  
      sama    a 同じ、等しい、正しい  
      visamaṃ,    名形 a 不等の、不正の  
      na    不変 ない  
      passeyya  同上  
      tārakāni    ā 女→中 星(有財釈化して「星の」)  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相 →星光  
      na    不変 ない  
      passeyya  同上  
      candima    a  
      sūriye.    a 太陽  
    訳文                
     白い色を見ず、青い色を見ず、黄色い色を見ず、赤い色を見ず、茜色を見ず、〔形状の〕同不同を見ず、星の光を見ず、月と太陽を見ることがありません。  
                       
                       
                       
    418-3.                
     So evaṃ vadeyya –   
      語根 品詞 語基 意味  
      So    代的 それ、彼  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadeyya –  vad いう  
    訳文                
     彼が、このようにいったとしましょう。  
                       
                       
                       
    418-4.                
     ‘natthi kaṇhasukkāni rūpāni, natthi kaṇhasukkānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      kaṇha    a 黒い  
      sukkāni    a 白い  
      rūpāni,    a 色、物質、肉体、形相  
      na    不変 ない  
      atthi  同上  
      kaṇha    a 黒い  
      sukkānaṃ    a 白い  
      rūpānaṃ    a 色、物質、肉体、形相  
      dassāvī.  dṛś 名形 in 見るもの  
    訳文                
     『黒白の色は存在せず、黒白の色を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-5.                
     Natthi nīlakāni rūpāni, natthi nīlakānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi nīlakāni rūpāni, natthi nīlakānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-4.)  
      nīlakāni    a 青い  
      nīlakānaṃ    a 青い  
    訳文                
     青い色は存在せず、青い色を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-6.                
     Natthi pītakāni rūpāni, natthi pītakānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi pītakāni rūpāni, natthi pītakānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-4.)  
      pītakāni    a 黄色い  
      pītakānaṃ    a 黄色い  
    訳文                
     黄色い色は存在せず、黄色い色を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-7.                
     Natthi lohitakāni rūpāni, natthi lohitakānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi lohitakāni rūpāni, natthi lohitakānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-4.)  
      lohitakāni    a 赤い  
      lohitakānaṃ    a 赤い  
    訳文                
     赤い色は存在せず、赤い色を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-8.                
     Natthi mañjiṭṭhakāni rūpāni, natthi mañjiṭṭhakānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi mañjiṭṭhakāni rūpāni, natthi mañjiṭṭhakānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-4.)  
      mañjiṭṭhakāni    a 深紅の、茜色の  
      mañjiṭṭhakānaṃ    a 深紅の、茜色の  
    訳文                
     茜色は存在せず、茜色を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-9.                
     Natthi samavisamaṃ, natthi samavisamassa dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi samavisamaṃ,  natthi samavisamassa dassāvī. (418-4.)  
      sama    a 同じ、等しい、正しい  
      visamaṃ,    名形 a 不等の、不正の  
      sama    a 同じ、等しい、正しい  
      visamassa    名形 a 不等の、不正の  
    訳文                
     〔形状の〕同不同は存在せず、〔形状の〕同不同を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-10.                
     Natthi tārakāni rūpāni, natthi tārakānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi tārakāni rūpāni, natthi tārakānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-4.)  
      tārakāni    a 女→中 星(有財釈化して「星の」)  
      tārakānaṃ    a 女→中 星(有財釈化して「星の」)  
    訳文                
     星の光は存在せず、星の光を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-11.                
     Natthi candimasūriyā, natthi candimasūriyānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Natthi candimasūriyā, natthi candimasūriyānaṃ dassāvī. (418-4.)  
      candima    a  
      sūriyā,    a 太陽  
      candima    a  
      sūriyānaṃ    a 太陽  
    訳文                
     月と太陽は存在せず、月と太陽を見る者も存在しない。  
                       
                       
                       
    418-12.                
     Ahametaṃ na jānāmi, ahametaṃ na passāmi, tasmā taṃ natthī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Aham    代的  
      etaṃ    代的 これ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      jānāmi,  jñā 知る  
      語根 品詞 語基 意味  
      aham    代的  
      etaṃ    代的 これ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passāmi,  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      tasmā    代的 それ、彼  
      taṃ    代的 それ  
      na    不変 ない  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthī’  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti.    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     私はそれを知らず、私はそれを見ない。故にそれは存在しない』と。  
                       
                       
                       
    418-13.                
     Sammā nu kho so, rājañña, vadamāno vadeyyā’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      Sammā    不変 正しい、正しく  
      nu    不変 いったい、たぶん、〜かどうか、〜ではないか  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      so,    代的 それ、彼  
      rājañña,    a 王族、高官  
      vadamāno  vad 現分 a いう  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadeyyā’’  vad いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     閣下、いったい、〔そのように〕述べる彼は、正しく語っているでしょうか」。  
                       
                       
                       
    418-14.                
     ‘‘No hidaṃ, bho kassapa.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘No hidaṃ, bho kassapa. (417-10.)  
    訳文                
     「尊者カッサパよ、それはじつに否です。  
                       
                       
                       
    418-15.                
     Atthi kaṇhasukkāni rūpāni, atthi kaṇhasukkānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atthi kaṇhasukkāni rūpāni, atthi kaṇhasukkānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-4.)  
    訳文                
     黒白の色は存在し、黒白の色を見る者も存在します。  
                       
                       
                       
    418-16.                
     Atthi nīlakāni rūpāni, atthi nīlakānaṃ rūpānaṃ dassāvī…pe…   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atthi nīlakāni rūpāni, atthi nīlakānaṃ rūpānaṃ dassāvī (418-5.)  
      …pe…   (略)  
    訳文                
     青い色は存在し、青い色を見る者も存在します……(略)  
                       
                       
                       
    418-17.                
     atthi samavisamaṃ, atthi samavisamassa dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      atthi samavisamaṃ, atthi samavisamassa dassāvī. (418-9.)  
    訳文                
     〔形状の〕同不同は存在し、〔形状の〕同不同を見る者も存在します。  
                       
                       
                       
    418-18.                
     Atthi tārakāni rūpāni, atthi tārakānaṃ rūpānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atthi tārakāni rūpāni, atthi tārakānaṃ rūpānaṃ dassāvī. (418-10.)  
    訳文                
     星の光は存在し、星の光を見る者も存在します。  
                       
                       
                       
    418-19.                
     Atthi candimasūriyā, atthi candimasūriyānaṃ dassāvī.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Atthi candimasūriyā, atthi candimasūriyānaṃ dassāvī. (418-11.)  
    訳文                
     月と太陽は存在し、月と太陽を見る者も存在します。  
                       
                       
                       
    418-20.                
     ‘Ahametaṃ na jānāmi, ahametaṃ na passāmi, tasmā taṃ natthī’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘Ahametaṃ na jānāmi, ahametaṃ na passāmi, tasmā taṃ natthī’ti. (418-12.)  
    訳文                
     『私はそれを知らず、私はそれを見ない。故にそれは存在しない』と、  
                       
                       
                       
    418-21.                
     Na hi so, bho kassapa, sammā vadamāno vadeyyā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na    不変 ない  
      hi    不変 じつに、なぜなら(tena hiで「しからば」)  
      so,    代的 それ、彼  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa,    a 人名、カッサパ  
      sammā vadamāno vadeyyā’’ti. (418-13.)  
    訳文                
     尊者カッサパよ、じつに、〔そのように〕述べる彼は、正しく語っていません」。  
    メモ                
     ・「たしかに、『私が知らない事物は存在しない』という主張はまるで正しくないが、それ以前の問題として、生来の盲人が知るはずの無い概念である「黒」とか「白」を問題の俎上に上げ、あまつさえ『ない』と断定しているという、そのこと自体があり得ないことである。それと同様に、往来や意思疎通が不能であり、結果、知り得ないはずの三十三天について『ある』と断定しているあなたの主張は信用ならない、と私は主張しているのだ」と、譬喩を逆手にとって反論することが、ここでのパーヤーシには可能であろう。  
     ・いちおう、418-23.がそうしたニュアンスを含んだ反論であるのかもしれない。いずれにせよ、天眼通によって確認は可能なのだという再反論を受けることになる。  
                       
                       
                       
    418-22.                
     ‘‘Evameva kho tvaṃ, rājañña, jaccandhūpamo maññe paṭibhāsi yaṃ maṃ tvaṃ evaṃ vadesi’’.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Evam    不変 このように、かくの如き  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      tvaṃ,    代的 あなた  
      rājañña,    a 王族、高官  
      Jacca    a 生来の  
      andha    a 有(属) 盲目の  
      upamo  upa-mā? ā 女→男 譬喩  
      maññe  man 不変 わたくし思うに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭibhāsi  prati-bhā 現れる、見える、思える  
      語根 品詞 語基 意味  
      yaṃ    代的 (関係代名詞)  
      maṃ    代的  
      tvaṃ    代的 あなた  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      vadesi’’. vad いう  
    訳文                
     「まさにそのように、閣下、私に対してこのように仰るあなた、そのあなたはまるで、生来の盲人の譬喩の〔男〕であるように、私には思われます。  
                       
                       
                       
    418-23.                
     ‘‘Ko panetaṃ bhoto kassapassa āroceti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Ko panetaṃ bhoto kassapassa āroceti – (417-12.)  
    訳文                
     『しかし〔そうであるならば〕、誰が、このことを尊者カッサパへ告げたというのでしょうか。  
                       
                       
                       
    418-24.                
     ‘atthi devā tāvatiṃsā’’ti vā, ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā?   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘atthi devā tāvatiṃsā’’ti vā, ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā? (417-13.)  
    訳文                
     三十三天は存在すると。あるいは三十三天の神々はかくのごとき長寿であると。  
                       
                       
                       
    418-25.                
     Na mayaṃ bhoto kassapassa saddahāma –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Na mayaṃ bhoto kassapassa saddahāma – (417-14.)  
    訳文                
     我々は、尊者カッサパの〔説明を〕信じません。  
                       
                       
                       
    418-26.                
     ‘atthi devā tāvatiṃsā’ti vā ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘atthi devā tāvatiṃsā’ti vā ‘evaṃdīghāyukā devā tāvatiṃsā’ti vā’’ti. (417-15.)  
    訳文                
     三十三天は存在するとは。あるいは三十三天の神々はかくのごとき長寿であるとは』と。  
                       
                       
                       
    418-27.                
     ‘‘Na kho, rājañña, evaṃ paro loko daṭṭhabbo, yathā tvaṃ maññasi iminā maṃsacakkhunā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Na    不変 ない  
      kho,    不変 じつに、たしかに  
      rājañña,    a 王族、高官  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      paro    代的  
      loko    a 世界、世間  
      daṭṭhabbo,  dṛś 未分 a 見られるべき  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      tvaṃ    代的 あなた  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      maññasi  man 考える  
      語根 品詞 語基 意味  
      iminā    代的 これ  
      maṃsa    a 依(属)  
      cakkhunā.    u  
    訳文                
     閣下、そのようなあの世は、あなたがお考えのように、肉眼によって見られるべきものではないのです。  
                       
                       
                       
    418-28.                
     Ye kho te rājañña samaṇabrāhmaṇā araññavanapatthāni pantāni senāsanāni paṭisevanti, te tattha appamattā ātāpino pahitattā viharantā dibbacakkhuṃ visodhenti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Ye    代的 (関係代名詞)  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te    代的 それら、彼ら  
      rājañña    a 王族、高官  
      samaṇa  śram a 沙門  
      brāhmaṇā  bṛh a 婆羅門  
      arañña    a 閑林、林野  
      vana    a 森、林  
      patthāni  pra-sthā a 辺鄙 →山林  
      pantāni    名形 a 男→中 辺境の、辺地  
      sena  śī a 臥処  
      āsanāni  ās a 坐処  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      paṭisevanti,  prati-sev 受用する、行う、従事する  
      語根 品詞 語基 意味  
      te    代的 それら、彼ら  
      tattha    不変 そこで、そこに、そのとき、そのなかで  
      appamattā  a-pra-mad a 不放逸の  
      ātāpino  ā-tap in 熱心の、正勤の  
      pahita  pra-dhā 過分 a 有(持) つとめる  
      attā    an 自己 →自らつとめる  
      viharantā  vi-hṛ 現分 ant 住する  
      dibba    a 天の  
      cakkhuṃ    u  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      visodhenti.  vi-śudh 使 清める  
    訳文                
     閣下、およそ、林野や山林、辺地を臥坐所とする彼ら沙門婆羅門たち、彼らは不放逸に、熱心に自ら努めて住し、天眼を清めます。  
                       
                       
                       
    418-29.                
     Te dibbena cakkhunā visuddhena atikkantamānusakena imaṃ ceva lokaṃ passanti parañca satte ca opapātike.   
      語根 品詞 語基 意味  
      Te    代的 それら、彼ら  
      dibbena    a 天の  
      cakkhunā    u  
      visuddhena  vi-śudh 過分 a 清い、清浄の  
      atikkanta  ati-kram 過分 a 超えた、過ぎた  
      mānusakena    a 人の  
      imaṃ    代的 これ  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      lokaṃ    a 世界、世間  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passanti  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      parañ    代的 他の  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      satte    a 有情、衆生  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      opapātike.    a 化生の  
    訳文                
     彼らは、人を超えた清浄の天眼によって、この世を、あの世を、衆生たちを、また化生の者たちを見ます。  
                       
                       
                       
    418-30.                
     Evañca kho, rājañña, paro loko daṭṭhabbo;   
      語根 品詞 語基 意味  
      Evañ    不変 このように、かくの如き  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      kho, rājañña, paro loko daṭṭhabbo; (418-27.)  
      rājañña,    a 王族、高官  
      paro    代的  
      loko    a 世界、世間  
      daṭṭhabbo;  dṛś 未分 a 見られるべき  
    訳文                
     閣下、じつにあの世は、このように見られるべきなのです。  
                       
                       
                       
    418-31.                
     natveva yathā tvaṃ maññasi iminā maṃsacakkhunā.   
      語根 品詞 語基 意味  
      na    不変 ない  
      tv    不変 しかし  
      eva    不変 まさに、のみ、じつに  
      yathā tvaṃ maññasi iminā maṃsacakkhunā. (418-27.)  
    訳文                
     あなたがお考えのように、肉眼によってではなく。  
                       
                       
                       
    418-32.                
     Imināpi kho te, rājañña, pariyāyena evaṃ hotu –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Iminā    代的 これ  
      pi    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      te,    代的 あなた  
      rājañña,    a 王族、高官  
      pariyāyena  pari-i a 法門、理由  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hotu –  bhū ある、なる  
    訳文                
     閣下、じつにこの理由によって、あなたにこのような〔認識が〕あるべきです。  
                       
                       
                       
    418-33.                
     ‘itipi atthi paro loko, atthi sattā opapātikā, atthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’’ti.  
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘itipi atthi paro loko, atthi sattā opapātikā, atthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’’ti. (417-7.)  
    訳文                
     『あの世は存在する。化生の有情は存在する。善悪業の果たる異熟は存在する』と」。  
                       
                       
                       
    419-1.                
     419. ‘‘Kiñcāpi bhavaṃ kassapo evamāha, atha kho evaṃ me ettha hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Kiñ    不変 何、いかに、いかなる  
      ca    不変 と、また、そして、しかし  
      api    不変 〜もまた、けれども、たとえ  
      bhavaṃ  bhū 名現分 ant 尊師、尊者  
      kassapo    a 人名、カッサパ  
      evam    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      āha,  ah いう  
      語根 品詞 語基 意味  
      atha    不変 ときに、また、そこに  
      kho    不変 じつに、たしかに  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      me    代的  
      ettha    不変 ここに  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、存在する  
    訳文                
     「尊者カッサパが、いかにそのように仰ろうとも、じつに、私の〔考えは〕かくのごときものです。  
                       
                       
                       
    419-2.                
     ‘itipi natthi paro loko, natthi sattā opapātikā, natthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’ti.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘itipi natthi paro loko, natthi sattā opapātikā, natthi sukatadukkaṭānaṃ kammānaṃ phalaṃ vipāko’’ti. (417-7.)  
      na    不変 ない  
    訳文                
     『あの世は存在しない。化生の有情は存在しない。善悪業の果たる異熟は存在しない』と」。  
                       
                       
                       
    419-3.                
     ‘‘Atthi pana, rājañña, pariyāyo…pe…   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      ‘‘Atthi  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      pana,    不変 また、しかし、しからば、しかも、しかるに、さて  
      rājañña,    a 王族、高官  
      pariyāyo  pari-i a 法門、理由  
      …pe…    (略)  
    訳文                
     「しかし閣下、〔その理由によってあなたにこのような考えがおこるような〕理由があるのでしょうか……(略)」  
                       
                       
                       
    419-4.                
     atthi, bho kassapa, pariyāyo…pe…   
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      atthi,  as ある、なる  
      語根 品詞 語基 意味  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa,    a 人名、カッサパ  
      pariyāyo  pari-i a 法門、理由  
      …pe…    (略)  
    訳文                
     「尊者カッサパよ、〔その理由によって、私にこのような考えがおこるような〕理由があるのです……(略)」  
                       
                       
                       
    419-5.                
     yathā kathaṃ viya, rājaññā’’ti?   
      語根 品詞 語基 意味  
      yathā    不変 〜のごとくに、〜のように  
      kathaṃ    不変 いかに、なぜに  
      viya,    不変 ごとく  
      rājaññā’’    a 王族、高官  
      ti?    不変 と、といって、かく、このように、ゆえに  
    訳文                
     「閣下、〔その理由とは〕いかなるごとくのものでしょうか」。  
                       
                       
                       
    419-6.                
     ‘‘Idhāhaṃ, bho kassapa, passāmi samaṇabrāhmaṇe sīlavante kalyāṇadhamme jīvitukāme amaritukāme sukhakāme dukkhapaṭikūle.   
      語根 品詞 語基 意味  
      ‘‘Idha    不変 ここに、この世で、いま、さて  
      ahaṃ,    代的  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa,    a 人名、カッサパ  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      passāmi  paś 見る  
      語根 品詞 語基 意味  
      samaṇa  śram a 沙門  
      brāhmaṇe  bṛh a 婆羅門  
      sīlavante    ant 戒ある  
      kalyāṇa    a 有(持) 善い、善良の  
      dhamme  dhṛ a  
      jīvitu  jīv 不定 生きる  
      kāme    a 男中  
      amaritu  a-mṛ 不定 死なない  
      kāme    a 男中  
      sukha    名形 a 有(属)  
      kāme    a 男中  
      dukkha    名形 a 有(属)  
      paṭikūle.    a 厭逆  
    訳文                
     「尊者カッサパよ、ここに私は、戒あり、善法ある、生きることを欲し、死なないことを欲し、楽を欲し、苦を厭う沙門婆羅門たちを見ます。  
                       
                       
                       
    419-7.                
     Tassa mayhaṃ, bho kassapa, evaṃ hoti –   
      語根 品詞 語基 意味  
      Tassa    代的 それ、彼  
      mayhaṃ,    代的  
      bho  bhū 名現分 ant 尊者よ、君よ、友よ、ああ、おお  
      kassapa,    a 人名、カッサパ  
      evaṃ    不変 このように、かくの如き  
      述語 語根 品詞 活用 人称 意味  
      hoti –  bhū ある、存在する  
    訳文                
     尊者カッサパよ、その我々には、かくのごとき〔思い〕が起こります。